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海外で語り継がれ、そして伝説となった少年と小さな子犬の物語

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(著) (編集)

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 たくさん産まれてくる子犬のなかには、弱々しくて小さな個体が生れてくることもある。彼らは「発育不良」、「訳あり」というラベルを貼られ、人目を引くこともあまりない。

 大きくて活発で人懐こい子犬の方が愛情も受けやすい。一方、小さくて弱々しい子犬は、人間に近づいていいのかも分からず、奥に引っ込んでジッとしている。

 また中には、健康上の問題を抱えている子犬もいる。それでも、彼らも他の子犬と同じように愛情を欲しがっているのだ。

 これから紹介するのは、人から人へと語り継がれ、今ではネットで伝説として伝わっているある少年と小さな子犬の物語である。

とある農場主のもとで、かわいくて元気な子犬たちが産まれた。農場主は4匹の子犬を売るため、自ら看板を作り、庭の角に釘で打ち付けていた。最後の釘を打っている時に、何かが彼のオーバーオールを引っ張った。農場主が下を向くとそこには男の子がいた。

 その男の子は農場主の目をまっすぐ見つめこう言った。

 「おじさん。僕、子犬を1匹買いたいんだ」

 その言葉を聞いた農場主は汗をぬぐいながら答えた。

 「そうなのかい。でもね、この子犬たちは良質な親から産まれた子犬で、買うにはたくさんお金が必要なんだよ」

 残念そうな表情を隠すように、男の子は一瞬顔を伏せた。そして、何やらポケットを中をあさり始めた。男の子はポケットから手を出すと、手のひらに乗ったコインを見せ、農場主に再び質問した。

 「全部で39セント(約45円)あるんだけど、これで子犬を見ることはできる?」

 「もちろんだよ」

 農場主は口笛を吹き、「ドリー、おいで」と声をかけた。

 すると、犬小屋から母犬のドリーと、小さなころころとした子犬が4匹かけよってきた。男の子はチェーンがついたフェンスに顔を押し付けると、犬たちを見ながら目をキラキラとさせた。

 ところが、ドリーと子犬たちがフェンスまで来た時、男の子はまだ犬小屋に何かがいることに気が付いた。

 犬小屋からゆっくりと姿を現したその子犬は、他の子犬と比べると明らかに小さかった。

 滑り落ちるように、傾斜台を降りてきて、おぼつかない足取りでみんなに追いつこうと一生懸命近づいてきた。

 「僕、この子犬が欲しい」

 男の子は弱々しい小さな子犬を指差した。

 農場主は男の子のそばでひざをつき、こう告げた。

 「この子犬はやめなさい。この子は一生走ることができないし、他の子犬のように君と一緒に遊ぶこともできないんだ」

 それを聞いた男の子は、フェンスから後ずさると、自分が履いていたズボンの裾を必死にまくりあげた。

 少年の足は義足だった。

 鉄製の義足で、義足は特製の靴に取り付けられていた。

 「見て!ほらね!おじさん。」

 「僕も走るのは苦手なんだ。だから、あの子犬の気持ちが分かるんだ。あの子には理解してくれる人が必要だと思う」

 農場主は目に涙を溜めながら、その小さな子犬を優しく抱き上げた。そして子犬を男の子に差し出した。

 「この子犬はいくらなの?」

 男の子は尋ねた。

 「お金は要らないよ。愛にお金はかからないからね」

 周りと違う。それだけで変な目で見られたり、不当な扱いを受けることもあるかもしれない。それは人間も動物も同じだ。

 だが動物はあなたが他の人と違ったとしても、差別したり、蔑むようなことはしない。そして彼らは自らの負った運命を恨んだりはしない。この世に生を受けた以上、その生を淡々と全うするために生きていく。

 そしてまた、動物たちは我々に、常に限りない無条件の愛を与えてくれる生き物だ。心の痛み、体の痛みを知っている少年もまた、自らの無条件の愛情を動物たちに捧げたかったのかもしれない。

via:boardofwisdom/ written melondeau / edited by parumo

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この記事へのコメント 22件

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  1. 海外にもこれを見に来たと言われるようなちょっといい話コピペってあるんだな

    • +7
  2. なにこれ、すっごく泣けるんですけど・・・
    少年は、もう愛とはなにかを、ちゃんと分かってる。

    • +36
  3. 海外では伝説かもしれないが
    日本では今日のワンコなど
    テレビやペットの雑誌で沢山見かける
    エピソード。日本はなんだかんだで
    犬も猫も大切にする人が多い。
    一部の心無い飼い主の問題は
    世界共通の課題。

    • 評価
  4. いい話だな!
    うちの母は見た目が不細工や間引きされそうな犬や猫しか引き取らなかった。
    可愛くて元気で健康な子はすぐに引き取られるけど、そうじゃない子は早死にしかないからって。
    不細工とか病気、障害持ちでもみんな個性あって可愛いくて愛しいよ。

    • -22
    1. ※4
      こまけーこたーいいんだよ!
      イイハナシダナー!で済む程度さ!

      • -6
    2. ※4
      じゃあ何で日本の保健所は賑わってるの?って話になっちゃうよ

      • +25
  5. 最初は嫌な奴に見えた牧場主だけど、ちゃんと子犬と少年の未来像を見越している良い人だった事に高評価を付けたい。
    確かに未熟児を育てるのは非常に大変だし、成犬になる前に虹の橋を渡ってしまい、悲しい思いをする可能性も非常に高い。心の奥から命の重さを知る人でないと言えない「優しさ」を持つ人なんだな 、と。
    なんて事を寝ている元捨て犬だったデカわんこを眺め、その間抜け面を見てフフッとしながら思った次第であります。
    こんな愉快な相棒を捨てた奴を最初こそ憎んだけど、今となっては全て、こうなる様に仕向けられた様にすら思えて来るのは何故だろうか。って寝っ屁すんなコラ女の子だろ(笑)

    • 評価
  6. ふと疑問に思ったんだが生まれてすぐの子犬をみて走れないとかってわかるもんなのかな?

    • 評価
  7. サムネイルの少年はプロのモデルさん? 妙にカッケーんだけど。

    • -1
    1. ※16
      同時期に生まれた他の子供は母親を追って走って来たみたいですけどね

      • +12
  8. あさのとっぱちからなんなんですか・・・・
    泣かせないでください(´;ω;`)
    号泣ですよ(´;ω;`)
    年末にいいもの見させてもらいました。
    来年も泣かせてくださいね(・ω・)

    • +6
  9. 実家で産まれた、成長が遅くていつも兄弟にご飯を取られていた、見た目もちょっとブサイクな子犬。実家に残して育てたけど、結局12歳になる今まで大きな病気をしたことがない健康体だし、大人になったら顔も可愛くなった。性格も甘えん坊だし、しょっちゅう面白いことをやらかすしめちゃくちゃ可愛い。そんなこともある。

    • +1
  10. だあ、もう!泣かせやがって。でも39セントは受け取ったんだね…

    • +3
  11. 良い話なんだけど、話の流れや雰囲気が、
    今にもアメリカンジョークが炸裂させそうな空気を感じたのは自分だけか。

    • +1
  12. thank you!
    39セントだけに(39、さんきゅう)・・・
    ダジャレのある日本に生まれてよかったと思う

    • +2
  13. いい話にまとめてるけど、売り物にならない犬は保健所で処分されるのが普通なんだよね~

    • 評価

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