
通路にアヒルがいるのである。 実はこのアヒル、訓練されたアヒルで名はダニエルという。セラピーアヒル(エモーショナルサポートダック)と認定されており、航空会社の許可を得て飼い主と共に同乗していたのだ。
人の心を落ち着け、癒してくれるのは犬や猫だけではない。アヒルだって同様なのだ。

image credit:Mark Essig /twitter
ダニエルをつれて飛行機に乗っていたのはカーラ・フィッツジェラルドさんという女性である。彼女はおよそ4年前、生後2日だったダニエルさんをある家庭から引き取り飼い始めた。ダニエルを家族に迎え入れた1年後、馬車で荷物を運搬する仕事をしていたカーラさんはひどい事故に巻き込まれ、数か月間動けないほどの重傷を負った。
4ヶ月もの厳しいリハビリを続けていたカーラさんは心に大きな傷を負ってしまい精神的にも傷ついていた。そんなカーラさんの心の痛みを、ダニエルは自分の心の痛みとして感じ取っていた。
常にカーラさんに寄り添い、なぐさめるそぶりをみせていたのだ。PTSDを発症してしまい、精神的なパニックに襲われた時も、ダニエルはカーラさんの体の上によじのぼり、「大丈夫だからね」と安らぎ与えてくれたという。
カーラさんにとってダニエルの存在は大切な心の支えとなった。

image credit:Mark Essig /twitter
以後、ダニエルは、彼女が利用する乗り物のほとんどに同乗し続けている。今回の搭乗は、ダニエルの癒し能力を認めるカーラさんの主治医が、航空会社宛に書類を用意してくれていたことで実現した。その日は初の飛行機体験だったため、ファーストフライト証明書も受け取ったそうだ。ダニエルは初めての機内でも終始おとなしく、必要な時はシートベルトを着けて過ごした。事前に水浴びを済ませて、ニオイを抑え、オムツもばっちり装着した。これでエチケット対策は万全である。
ダニエルは鳴いたり、バサバサと羽ばたいて乗客を困らせるようなことは一切しなかった。
空港ではベビーカーに乗って

image credit:twitter
ダニエルは窓の外の雲をずっと眺めていた。エシッグさんはカーラさんから、彼がインディアンランナーという品種でウィキペディアによると飛べないアヒルらしい、と教えてもらったという。でもひょっとしてダニエルさんには家禽になる前の祖先が飛んでいた頃の記憶が残っているかもしれない。

image credit:Mark Essig /twitter
なお、カーラさんと自宅にいるときのダニエルは、お腹が減ると冷蔵庫や餌用のボウルに近づいて空腹をアピールし、子ども用の映画を楽しむ生活をエンジョイするなど、自分のことを羽がある人間だと思っているふしがあるという。カーラさんは常に一緒にいるダニエルさ今回のようにネットをにぎわすのは予想外の展開だったので、次回はもうちょっと下準備してから飛行機に乗る予定だという。
エシッグさんは、ハンサムなアヒルのおかげで、機内のムードがほんわかし、離陸の寂しさも和らいだとツイートした。赤い靴が似合うダニエルさん。彼を一目見た人はもれなく元気になるようだ。Here is a 3-second video of Daniel the emotional support duck. His human says, 'and wagging? That's happy.' pic.twitter.com/WElW9d827o
— Mark Essig (@mark_essig) 2016年10月17日
カーラさんと共に米ウィスコンシン州に戻ったダニエルのニュース
Daniel the Duck returns to Milwaukee
via:distractify、straitstimes・translated D/ edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
っていうかアヒルはもともと飛べないよね。
2. 匿名処理班
鳥が飛行機に乗って飛ぶというのがなかなか興味深いな。
3. 匿名処理班
こういった同乗者なら一行にかまわん!!!
偉そうですみません・・・。
4. 匿名処理班
アヒルが空を見てるのが
なんか感慮深いな・・・・
なんかこう心が見えるというか・・・・
高度な人格を感じる
5. 匿名処理班
こういう動物と人間の絆系の話題には涙腺が緩んで仕方ない
6. 匿名処理班
下世話な話題で申し訳ないけど
搭乗料金がどうなっていたのかが気になる・・・
7. 匿名処理班
日本でも乗せて貰えるのかな?
8. 匿名処理班
アニマルセラピーって犬のイメージがあったから、アヒルって意外!かわいいな〜
9. 匿名処理班
なかなか難しい事ではあるけど、他のペットも飼い主にとっては家族同然で、心を癒す存在である事には変わらないのだから貨物としての輸送ではなくて一緒に乗れるようになれば良いなと思った。
10. 匿名処理班
※10
難しい事ではあるのは確かだよね。動物(鳥)アレルギーの方もいるかもしれないし。専用の個室でもあればいいのかも。
11. 匿名処理班
アメリカはペットの犬でも航空会社によっては客席OKだったりするからね。
こういう所はほんとうらやましい。
日本も以前ツアーで飛行機丸ごと貸し切りにしてペット同乗の試みがあったみたいだけどアメリカほどになるには遠いね。
12. 匿名処理班
映画にしよう!
邦題は「空飛ぶアヒル」でどう?
13. 匿名処理班
アヒルも本気だしたら少し飛べます
家のアヒルと鶏を犬や猫と一緒に庭を遊べるように放牧してたら飛べるよになったよ
卵産みに戻ってくるし遠くには行かない良い子達だったな
産まなくなったので美味しく頂きました
14. 匿名処理班
※13
オチでずっこけたw
15. 匿名処理班
※1
アヒルはカモを家禽化したモノだから、元来は飛べる…
しかし、キジ科のニワトリ同様に、飛ぶことよりも
地べたを歩く方を選んだ品種が“飛ばないアヒル”として
普及してるだけ。
16. 匿名処理班
ダニエルさんwwww
17. 匿名処理班
大事にされてる動物って言うのは大人しくて空気読むよね。
そして優しくて良い子過ぎるくらいだよね。
鳥も意外と頭良いから侮れないよね。
18. 匿名処理班
日本人なら、そこいらの野良猫やスズメの群れにすら普通に心癒されてるんだがねえ・・・スノッブな欧米人達はペットにまで何らかの付加価値を求めるのかね、やだやだ。
19. 匿名処理班
飛べない鳥がはるか上空を見る気分てどんなだろうなあ
20. 匿名処理班
かわええな。
なんか映画ハワードザダックを思い出した
21. 匿名処理班
拡散した事すら謙虚に受けとめる飼い主だからこそなんだろうなあ
ただ単にペットだから一緒に乗せろと喚く客が増えなきゃいいけど
というか鳴くことはおろか、羽ばたく事もなく、シートベルトを受け入れるって下手な成人より大人しいじゃないか。
22. 匿名処理班
おなかのシールドに赤い足カバーのキャプテンアメリカコスチュームかっこいい。ワイン畑を守り、パートナーを守り、とインディアンランナーダックは頼もしいですね。
23. 匿名処理班
兄弟に保険屋やってるアヒルがいるんじゃあるまいか
24. 匿名処理班
ベビーカーに乗ってる姿がかわいいな
25. 匿名処理班
※19
流石にやさぐれ過ぎだから病院行くか野良猫ナデナデしに散歩へ出掛ける事を勧めるよ。
26. 匿名処理班
※14
くったのかよw
27. 匿名処理班
ここのサイトってアヒルの記事多いから大好き。ほんわかする
28. 匿名処理班
飛行機のような閉鎖空間で鳴いたり、乗客を困らせないとか凄すぎるよ。
うちの猫は進路上の人間にはすかさず猫パンチ食らわすものだから羨ましい。