この画像を大きなサイズで見る映画のエッセイストであるジャック・ニュージェントは、『映画ジオメトリー』という、映画内での図形の使われ方を分析している。
彼によると、図形を使用することで視聴者に特定の感情や反応を想起させることができるという。特にアニメーションでは、鋭いものは悪、丸いものは善、四角いものは頑固などのイメージと結びついていることが分かる。下記の動画では、映画でどのように図形が使われているかを分かりやすく説明している。
Movie Geometry – Shaping the Way You Think/ written melondeau / edited by parumo
ここに一見似た様な2つの図形がある。この図形に「ボーバ(Bouba)」と「キキ(Kiki)」という名前を当てはめる時、どちらの図形が「ボーバ」でどちらの図形が「キキ」を連想させるだろうか?
この画像を大きなサイズで見るこの質問に、98パーセントの人が左の図形が「キキ」で、右の図形が「ボーバ」だと答えている。アメリカ人だろうがインド人だろうが2歳半だろうが、人種や歳など関係なく、98パーセントの人が同じ答えを出しているのだ。この結果は文化や言語を超えて共通しているといってもいい。
この画像を大きなサイズで見るつまり、それはどういうことなのか?
実は、図形を見ると、脳はその図形に対して抽象的なイメージを作り出している、という研究がある。そして映画制作者たちは、この事実を映画作りに活用しているのだ。
丸は愛されキャラ、三角は悪役
この画像を大きなサイズで見る特にアニメ映画では、キャラクターや物体などはアニメーターの好きなようにデザインできるため、この傾向が強いと言える。
悪役のキャラクターは、全体的に角張っていて鋭い鼻や耳や、長く曲がりくねった指をしている。そして愛らしいキャラクターは柔らかくて丸っこいイメージをしている。
この画像を大きなサイズで見る単純に見えるかもしれないが、これらの図形は、我々の意識しないうちに様々なイメージを脳に与えているのだ。図形は、我々の直感に訴えるものが多い。例えば、脳は鋭くてとがっているものを危険とみなす。
さらに、世界で愛されているキャラクターは丸を3つ並べたものだ。
そして、悪キャラは三角形を組み合わせたものが多い。
この画像を大きなサイズで見る図形を使い潜在的にキャラが表現したいイメージを植え付ける
しかし、ほとんどの場合、はっきりと図形と分かる様な使い方はしていない。そのため、視聴者が気付かないうちにキャラが表現したいイメージを植え付けることができるのである。悪役キャラが脅威のないキャラに変身するときにも図形は大活躍する。
おなじみ、『スター・ウォーズ』のダース・ベイダーのマスクは映画内では三角形をしている。しかし、パロディー版ではヘルメットに使用されていた三角の図形が丸になっている。これだけでもイメージがだいぶ変わる。
この画像を大きなサイズで見る尖ったイメージの悪役と言えば、『マレフィセント』だろう。実写版でも下顎の輪郭から眉毛まで尖ったイメージを再現している。
この画像を大きなサイズで見る四角は頑固や怒りを表現
三角や丸の他によく使われるのが四角だ。
では、四角い形はどのようなイメージを与えるのでだろうか?
英語で人物をスクエア(四角)と表現するときは、「つまらない人」や「考え方の古い保守的な人」などの意味がある。同時に、四角は「頑丈」や「頑固」の象徴でもある。
『カールじいさんの空飛ぶ家』のカールじいさんなどがよい例だろう。柔軟性に欠け、変化を嫌うキャラクターを見事に表している。
この画像を大きなサイズで見る『インサイド・ヘッド』のイカリは物事が自分の思い通りにならなければ、怒る、それを四角という形がよく表している。
この画像を大きなサイズで見る映画フレームの図形効果
映画のフレームは最も大切な図形である。フレームの中でも最も意義深いのが「フレームの中のフレーム」である。
この画像を大きなサイズで見るフレームの中に四角いフレームを作ることで、キャラクターが身動きがとれない現状を示唆している。丸いフレームはあまり使われないが、四角いフレームと同じくらい重要な役割を果たしており、これは監視やスパイ行為などを表している。
この画像を大きなサイズで見るまた、フレームの中で線を使うことで、視覚的な監獄を作り出すことができる。オフィスのブラインドやコンピューターの画面。縦線や横線を見せることで、キャラクターが身動きがとれないだけでなく、現状の囚人というイメージで伝えている。
この画像を大きなサイズで見るつまり、図形の使用で視覚的なストーリーまで伝えることができるのだ。
この画像を大きなサイズで見る「物心ついたときからギャングになりたかった」
『グッドフェローズ』内でのこのシーンからも分かるように、意識しないと分からないものが多いが、図形は多くの映画でさりげなく使用され、視聴者に特定のイメージを与えるなどの役割を果たしている。
他の視覚効果は以下の通りだ。
三角形は権力の構造を強調
この画像を大きなサイズで見る直線を使ったフレーミングは物理的な隔離
この画像を大きなサイズで見る直線は目的物へ視覚を集める効果
この画像を大きなサイズで見る次回、お気に入りの映画を見るときは、フレーミングやキャラクターの図形を分析してみると、新たな発見があるかもしれない。
















次見るときは絶対気にしちゃう・・・
これでまた一歩、映画を無邪気に楽しめなくなるのであった・・・
図形によるイメージってのはキャラクターだけでなく、それこそクルマから家から家具からあちこちに現れているわけでして…
どうにも自分のデザインではうまく表現できてないとお嘆きの方は、デザインした後にこの記事の分析をすると良いと思うよ。
ゆるキャラなんかできの良さが如実に理解できると思います(くまモンなんかスゴいよねえ)
※2でえらそーに書いちゃったんでついでに補足。
デザインする上で丸を貴重にしてかわいくとか考えてないんよ。
かわいくしようとしたら丸で構成されてたとか後から気がつくんよね。
原始的な記号に対する感受性は人類共通だと思っていい。
「青は安全・赤は危険」とか「丸はすべすべ・四角はどっしり・バツは痛い」ってヤツね。
メトロポリスの画像のvip先生でほっこりした
え、待って、左がボーバっぽく見えてた、、、
キキ→可愛らしい名前→丸っこいってイメージだったよ
なんとなく意識した事はみんなあると思うけど、人類共通なのは驚いた。
あのネズミはこれを使って世界に広まったのか……
こう言うのは基本定型だろうけどこれに倣いすぎると途端にマンネリと化すると思う。
王道は大事だけれどそぎ落としすぎ単純化しすぎるのも考え物。
シーンごとに図形や空間を…と言うなら目で見る伏線に使えるから使い用かなぁ。
面白い!勉強になった!
ととろは絶妙なフレーム配合のキャラなんだな
フレーミーはどこに分類されますか?
卵が先か鶏が先かみたいなところはあると思う。
こう言うのは生まれたばかりの子供を閉じこめて外界と一切接触を持たない状態で育ててやらないと駄目じゃないかな。
あと火星人との比較結果も必要だと思う。
こういうのって、いつも見て思うんだけど、都合のいい後付けだと思う。クリエイターは感覚でやってるから製作時は丸やら三角やら意識してないと思うんだよなー。北斎の絵に図形をあてはめたり、そうかなー?っていつも思う。凡人の浅はかな解釈に見える。意識しないでそれができるのが才能だと思うんだけどなー。
ピクサーってやっぱりあらゆる視点から作りこまれてるんだね
シナリオの巧みさとCGのクオリティにはいつも舌を巻く
※12
同意
四角いフレームのところなんて窓なんてだいたい四角だしな
※16
ザクやドムは足を思いっきり太くすることで重厚感と迫力を出しているんよ。
そんで、異形のモノアイで不気味さね。
ガンダムは手足をスマートにしてカッコ良さと正義の味方イメージ。
※21
おにぎりは三角といっても丸が基本の三角になる。
おにぎりの角がきっちり尖っていたら「何をおにぎりのくせにえらそ-にしてんねん!」ってくらい親しみがなくなるよ。
※30
バットマンはその通りだと思う。悩めるダークヒーローのデザインだねえ。
ジョーカーは口元のメイクが見事に鋭角で三角形になっている。
このイメージが強烈だもんね。
シリーズによっては鋭い眉だしこれぞ悪役だわな。
※12
芸術関連なんてそれこそ膨大な知識の塊だぞ?
お前みたいな奴が芸術系やデザイン系を軽く見てるんだろうな
※12
後付けというか、プロが勘でやってることを理論化した話だろ
こういう理論化はセンスのあるプロ同士では必要ないけど、
センスのない人を説得するときとかに役立つよ
※21
悪役令嬢は綺麗な三角おにぎりを握り、
ヒロインはまんまる巨大なおにぎりを作るってことでいいんじゃね?
※12 後付けでいいんだよ それを分析することで理論化して応用するんだから
その証拠に上の話の大半は映画制作の教科書に載ってる
たしかに融通のきかない、極度に真面目で堅苦しい人のことを四角四面と言ったりするな。
日本映画でフレーミングを上手く使っていた監督が小津安二郎らしいね。
画面のはしに障子の縁とか、鴨井とか、縁側とかをちょっと滑りこませることで、画面端のすぐ内側に額縁みたいなフレームをよくつくっていたとか。
それによって、家族の中で起きているドラマ、という心理的な密室感を作っていたのだと、何かの映画評論で読んだ。
イラスト描く上では黄金比と並んで気にする基本的なポイントだね。
ザクもドムもそんな感じだもんな
由来なんてフィーリングで十分
おもしろき!
おにぎりは三角だけど怒りや権力は感じないなー。
形状に対するイメージって、自然界を見渡してみたら案外納得できる気もする。
たとえば人間の命をつなぐために役に立つものは、基本的に球形、ないしは曲面に囲まれた形をしている。水や、熟した木の実や果実、太った動物、授乳の準備が整った乳房など。
反対に人に危害を加える物体には、点(や線)が物理的に必要となる。牙とか爪とか植物の棘とか。
生物である以上、危険への判断は素早く行わなければならないので、形状とイメージの結びつきは結構根の深いところで行われたものじゃないかと。だからついでに言うと、五角形以上の多角形までいくと、急激に結びつくイメージがぼやけるでしょ。
昔から西洋芸術はこういうのかなり気にしてた方だよ
何かを連想させるように描くとかパースを考えた空間の描き方はもともと向こうの描き方だし
直線的なフレーミング隔離なんかはステンドグラスや三連画の構図の考え方まんま
先人たちが試行錯誤の上で発展させた技法のひとつで別段後世の後付けでも何でもないよ
そして波打つ様子は不安や不安定さを表す(思い付き)
ただ絵画の手法を説明してるだけ?ついでにデザインもか。いやいや間違っても映画の専売特許じゃないから、そういうのって。
四角い仁鶴がまーるく収めまっせ
せ~い~か~つしょうひゃっか~♪
はいっロッカッケー!
この効果を元に考えてみたよ
バットマンってわりと四角い顔で、正確に堅物っぽさを持ち合わせてるよね。なおかつコスチュームは刺々しい…闇を駆ける感じの恐れ?
対するジョーカーって鋭角な三角かなと思う。常に笑っていてよくわからない恐れをいだかせているって感じなのかな。
でもどちらも身体あるいはコスチュームの一部に丸さがあるのは…どちらも絶対には嫌われないような工夫があるのかな
やっぱり、人気キャラクターって丸っこい、または丸いモチーフが使われているのが多いなと思う
ドラえもんもアンパンマンもカービィもマリオも……
親しみやすいんだろうね
そうなのか?
俺は航空母艦のアシンメトリーが大好きだぞ
そういえば漫画でよく見かける表現だね
偏見を助長しなければ良いのだが
造形心理学かあ…
アーティスト、クリエイターならば色彩心理学と同じくらい、気にかけなきゃいけない分野だよなあ…
右はすごくボーバっぽい!
目はいつも半開きの眠そうなタレ目で、体は紫色に近いピンク色、寝る事と食べることが好きな大人しい性格ってとこまで想像できた。逆に左はキキって感じはないなぁ