
時には、あからさまなパロティだったり、パクりだったりの場合もあるが、多くは引用した作品へのオマージュである。
その違いを完璧に知ることは難しいかもしれないが、今回、ここにあげるリストに記載されているのは全てがファンが喜ぶような隠れたメッセージや他作品へのオマージュである。
一方的に敬意を示している映画もあれば、お互いに(宣伝効果も含め)敬意を示している映画もある。そんな隠れメッセージやオマージュを見つけると、思わず微笑んでしまうものだ。
ほとんどのメッセージやオマージュはわざと見つかりにくくしてある。製作陣は、見ている人が、つながりを見つけたことに達成感を抱けるようなものでなければいけないと考えている。このリストの多くは、監督同士が互いに相手の映画の要素を入れているものだ。
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そんなエイブラムスは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の前に自分のスター・ウォーズ愛を映画『スター・トレック』(2009年)に投入している。破壊された宇宙船の調査をしているクルーたちの目の前に、他の破片とは少し違う物体が現れる。なんと、それは宇宙を漂っているR2D2だ。しかもそれだけではない、エイブラムスは数年後の『スター・トレック イントゥ・ダークネス 』にもR2D2を登場させている。
14.『ファイト・クラブ』を調べているシーンがある『ソーシャル・ネットワーク』

そこで彼が調べている人物に注目してほしい。左上のコーナーのプロフィールに、タイラー・ダーデンという名前が映し出される。聞き覚えがある名前だって?そう思う人も多いはず。この名前は映画『ファイト・クラブ』でブラッド・ピットが演じている人物なのだから。
監督は同じデヴィッド・フィンチャー。タイラー・ダーデンは基本的にテロリストであるから、ザッカーバーグはテロリストのプロフィールを見ていることにある。ということはマーク・ザッカーバーグもテロリストということか?タイラー・ダーデンは『ファイト・クラブ』の中で、サブリミナルメッセージを送るキャラとして知られているだけに謎を呼ぶ...。
13.『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』が好きなキック・アス

噂では、『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』では、目立たないキャラクターが『キック・アス』について話しているのが聞こえるそうだ。このような情報が信用できるものであれば、きっと製作陣は事前に計画していたに違いない。なぜなら、この2本の映画は同じ年に公開されているのだから。上げ潮は船をみな持ち上げる、という風にお互いの映画の宣伝効果になっているはずだ。
12.『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でアニメ『空飛ぶロッキー君』が登場する?!

これは、『ロッキー&ブルウィンクル』をそのまま真似ている。このアニメはオムニバス作品だったが、その中に天才犬のピーボディ博士とそのペットのシャーマン(人間)が、歴史を旅する「ピーボディ博士」というものがある。これは、タイムトラベルできる天才的な犬、ピーボディと息子シャーマンが活躍する話だ。他にタイムトラベルができる犬と言ったら...、エメット・ブラウン博士(通称ドク)の飼い犬、アインシュタインくらいか?
11.『チャーリーとチョコレート工場』で『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のフラッシュバックが見られる

このキャラはティム・バートン製作の『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』に登場するキャラたちだ。画面下で右から左へと駆け去っていくのだが、実際の速度で見ていたら、きっと確認することは難しいだろう。しかし、もう1つある隠れたメッセージを探すのはもっと難しい。ウィリーが子供たちをチョコレート川の川下りに連れて行くのだが、この時ドアに書かれている文字に注目してみてほしい。「ジェリービーンズ」の次の部屋だ。そこには「ビートルジュース」と書かれている。もうお分かりだろう。ティム・バートン監督のブラックなホラー・コメディ映画のタイトルである。両方とも不気味で面白い。
10.『レザボア・ドッグス』をパクった『スウィンガーズ』

注目するのは、この立ち去るシーンだ。赤い壁を背にしてスロモで去って行くギャング達...。それはまるで『レザボア・ドッグス』の印象的なオープニングシーンと同じではないか。
9.『トイ・ストーリー』と『シャイニング』が交わるとき

『トイ・ストーリー』シリーズにはスタンリー・キューブリック監督作品の『シャイニング』へのオマージュが多く隠されている。例えば、シドのカーペットに注目して欲しい。『シャイニング』の舞台となるオーバールックホテルのカーペットと同じ(少し小さいが)だ。
このオマージュは『トイ・ストーリー3』まで引き継がれている。237という数字が3回は登場する。この数字は『シャイニング』で不気味な老女がいる、悪魔が住む部屋の番号である。一つ目はカメラに、二つ目はナンバープレートに、そして三つ目はユーザーネームである。8.『ジュラシック・パーク』で『ジョーズ』を見る

太ったジュラシック・パークのエンジニア、ウェイン・ナイト演じるデニス・ネドリーが給料の値上げを要求しているシーンで、彼がモニターで見ていたのはスティーブン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』である。しかし、これで「うわー、突然『ジョーズ』が見たくなってしまった」と思う人は滅多にいないだろう。そんな意図はなく、ただのファンへのイースターエッグ(製作陣がファンのために用意する隠れアイテムやメッセージ)なのかもしれない。
7. ランゴは『ラスベガスをやっつけろ』を忘れていなかった

その車はジョニー・デップが『ラスベガスをやっつけろ』でラウル・デューク(このキャラのモデルは原作者ハンター・S・トンプソン)を演じた時に乗っていた車である。『ランゴ』ではジョニー・デップが、「またか、やっぱりな!」と叫ぶ。これは、『ラスベガスをやっつけろ』でドラッグのせいでジョニー・デップのサングラスに見えないはずのコウモリがばさばさと飛び回ることに言及している。『ランゴ』自体は期待はずれだったが、この隠れたメッセージはとてもクールだ。
6.『マーベリック』が『リーサル・ウェポン』のデジャヴを見る

これは単なる偶然なのだろうか?二人の男はお互いに「もしや、お前は...」という感じで目を合わせる。二人の共演は金庫に爆弾がセットまで続く。その後、クローバーが「俺も年を取ったな」と言いながら去っていく。これは『リーサル・ウェポン』での彼の名台詞である。もちろん、監督は両映画ともリチャード・ドナーだ。
5.『スター・ウォーズ』と『E.T.』に隠された友情物語

スピルバーグは自身の映画『E.T.』のハロウィーンのシーンでヨーダを登場させた。これをとても気に入ったルーカスはスター・ウォーズにE.T.の仲間をたくさん入れることにした。『スター・ウォーズ エピソードI/ファントム・メナス』内では元老院議員として3人のE.T.が出演。3人のうち1人には名前も付けられていて、名前は「グレブレイプス」、英語表記にするとGrebleips。これを逆さにすると...Spielberg(スピルバーグ)となる。また、スピルバーグは『未知との遭遇』でR2-D2を、『インディー・ジョーンズ』でC-3POを出演させている
4.バットマンを葬ったウォッチメン

そんなバカな、と思う人はその母親を注視してほしい。マーサ・ウェインが殺された時につけていた真珠のネックレスをつけている。そして壁には「ディー・フレーダーマウス-ヨハン・ストラウス供廚判颪れている。ディー・フレーダーマウスは訳すと「こうもり」である。
つまり、このシーンの意味は?トーマス・ウェインの顔を見れば分かるだろう。どうやらトーマス・ウェインが殴られて、ナイトオウルがそのチンピラを退治し、彼を救ったようだ。彼らは何も盗まれていないし、殺されてもいない。ということは、ブルース・ウェインは復讐をする必要もなく、バットマンは誕生しないことになる。これはバットマンに敬意を払っているのだろうか?それとも挑発しているのだろうか?
3.『パルプ・フィクション』と『サイコ』が交わるとき

ここで、記憶のいい人なら同じようなショットを思い出すかもしれない。実は『サイコ』でジャネット・リー演じるマリオン・クレインが彼女のボスを見た時とほぼ同じショットなのである。マリオンは混乱しながらボスが歩き去って行くのを見るだけだが、クエンティン・タランティーノ監督は、ブッチがマーセルスをひき殺すということで独自のアイデアを加えている。
アルフレッド・ヒッチコック監督の伝説的な映画に対するオマージュだ。タランティーノは他にも山ほど、このような仕掛けをしている。
2.『死霊のはらわた供戮『エルム街の悪夢』に仕返しする

それを見たクレイブン監督が、お礼として主要キャラであるナンシーが『死霊のはらわた』を見ているシーンを『エルム街の悪夢』に入れた。そのお返しに、ライミ監督は『死霊のはらわた供戮如▲侫譽妊・クルーガーの手袋とブレードを物置小屋に吊るした。このようにお互いが感謝を示し続けているのだが、いつまで続くのかと少し気まずい感じもする。
1.『 ピラニア3D』と『ジョーズ』

さらに、彼は“Show Me The Way To Go Home”という同じ歌まで歌っている。これはクイントとブロディー署長と一緒に酔っ払って歌っていた曲である。のどかな光景が続くのはそこまでだ。ビールのボトルが湖に落ち、底の溝を開き渦巻きが発生し、結局フーパーは湖に落ち、ピラニアに食べられてしまうことになるのだから。オリジナルのピラニアは、『ジョーズ』との関係性を打ち出すのに控えめな感じだったが、3Dでは、ジョーズの波に乗っかっているようだ。
via:15 Movies That Hid Secret Messages To Other Movies/ translated melondeau / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
映画を作る人は他の映画も大好きなのだな
2. 匿名処理班
知らないのが多かった、ピラニアの釣り人=ジョーズの人だったのか
3. 匿名処理班
リーサルウェポンのダニーグローバーは陰謀のセオリーの撮影現場にもモブに紛れてドッキリで乱入したらしいな。ドナー監督お茶目だわ。
ちなみにマーベリックのこのシーン、リーサルウェポンのテーマが流れる。
あとは海外ドラマのチャックの人質立て篭もり事件の回で、なぜかダイハードのアルパウエルが第九バックに登場したが全く働かなかったのには笑った。
4. 匿名処理班
内輪で楽しみやがって^^井
5. 菊千代
「プライベート・ライアン」で、ひとりの兵士が、雨の中での銃撃戦のさなかに、
地面に落ちている果物を拾ってかじるシーンは、黒澤明の「七人の侍」で、
宮口精二の侍が、野武士に襲われているのに落ち着いた態度で花を手で触るシーンに
対するオマージュになっている。
6. 匿名処理班
ファミコンの魔界村だったけ?
フィールドの墓に『リンクここに眠る』とか書かれてあったの。
リンクはゼルダの伝説という別ゲーム
7. 匿名処理班
※4
ほならね?自分で作ってみろって話でしょ?私はそう言いたい。
8. 匿名処理班
なんでや!ランゴおもしろいやろ!!
ビル・ナイ扮するガラガラヘビの用心棒大好き
あと、ウォッチメンはバットマンと同じDCコミック原作だけど、
実写版を監督したザック・スナイダー監督が、
巡り巡って最新の「スーパーマン」や「バットマン」撮ってるってのが感慨深い
9. www
ジュラシックパーク一作目で大惨事をやらかし潰れそうな会社が、インドの通信企業に買収されて復活、ジュラシックワールドが実現という設定は、スピルバーグ監督のドリームワークス社がリーマンショック後の苦況でインドの財閥から出資を得て生き残った故事に対するオマージュ。
これ豆なw
10. 匿名処理班
テレビだけど特撮もの、ウルトラマン制作第一話にしてパイロット版の
「侵略者を撃て」、敵はバルタン星人でウルトラマン登場と共に空中戦に
突入するけれど、ウルトラマン80でもこれをオマージュしたような
空中戦シーンがある。
11. 匿名処理班
元ネタ知ってなくても余り関係無いのが良いね、
12. 匿名処理班
ピクサーの映画にもBNL社みたいに他作品にも当時した固有名詞や人物が一瞬写ってたりするけど作品は全て同じ世界線での物語じゃなくて単なるファンサービスだと思う。
13. 匿名処理班
リンクの墓は、ファイナルファンタジーな。 アニメ漫画でも、同監督ネタや仲良し作者同士のキャラの出演とか色々やってて知ってると面白いよな〜
14. 匿名処理班
※4
そうそうしかもすっげえ楽しそうなんだよな^^井
15. 匿名処理班
「大災難」の「Mess Around」のシーンが「TED2」に。
16. 匿名処理班
スピルバーグとルーカスのやりとりはほっこりくるなぁ。こういうの大好き。
17. 名無し
フィフスエレメントのワンシーンが甲殻機動隊のワンシーンにそっくりな場面がある。
18. 匿名処理班
E.Tの指が光って傷を治すヤツは超能力じゃなくてホントはフォースだった?
19. 匿名処理班
マカロニ・ウェスタン最後の傑作と言われる
『ミスター・ノーボディ』には、サム・ペキンパーの墓が
出てくるぞ。そん時実際の彼はまだ死んでいなかったけどね。
敬意をこめて葬ったんだろうなw
20. 匿名処理班
ピクサーはじめアメリカのアニメ作品に出てくる「A113」とかもかな
カリフォルニア芸術大学の教室番号で同校出身のアニメーターらの内輪ネタらしい
21. 匿名処理班
バタフライエフェクトでの映画館で上映しているのはSAW
22. 匿名処理班
イデア曰く「アルティミシアは未来の魔女です。私の何代も何代も後の遠い未来の魔女です」なのにリノアはイデアの次の代。
イデア曰く「アルティミシアは未来の魔女です。私の何代も何代も後の遠い未来の魔女です」なのにリノアはイデアの次の代。
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イデア曰く「アルティミシアは未来の魔女です。私の何代も何代も後の遠い未来の魔女です」なのにリノアはイデアの次の代。
23. 匿名処理班
バットマンは原作でも 梟かコウモリの姿をした人に
強盗が倒されて両親ともに無事で
ブルースがその人に憧れてバットマンになる
と言う別世界の話もあるので
その辺りのコミックの話もおふざけで取り入れているか
もしくはアメコミにはよくあるクロスオーバー的なお遊びですね
24. ・・・
ジョージ・ルーカスの映画にたびたび出てくる「THX 1138」とか?
スティーブン・セガール主演の「イントゥ・ザ・サン」で、ヤクザのあんちゃんがテレビで平成ガメラの1作目を見ているシーンがある
映画自体も結構な怪作なので、好き者にはオススメ
25. 匿名処理班
ダーレン・アロノフスキー監督のレイクエム・フォー・ドリームには
女性が湯船の中に潜って叫ぶという
今敏監督のパーフェクト・ブルーのオマージュシーンがある。
ちなみにダーレン・アロノフスキー監督は今敏監督の大ファンだと公言してて、
レクイエム・フォー・ドリーム完成直後に今監督にファンレターと作品を送ってオマージュしたと本人に教えた模様。
あと、同じくダーレン・アロノフスキー監督のブラック・スワンは、監督自身は公言はしてないがパーフェクト・ブルーのオマージュ作品。
26. 匿名処理班
作中堂々と登場してるけどラストアクションヒーローに出てくるターミネーター2の主演がスタローンになってるネタすき
27. 匿名処理班
※7
悪い意味で書いてるんじゃないと思うの
28. 匿名処理班
ホラー映画「ハロウィン」において、テレビで「遊星よりの物体X」を観ているシーンがある。
監督のジョン・カーペンターは後年、そのリメイク「遊星からの物体X」をてがけた。
29. 匿名処理班
「戦艦ポチョムキン」で無慈悲に階段から落ち続けた乳母車が、「アンタッチャブル」でアンディ・ガルシアの華麗なスライディングで受け止められる。
30. 匿名処理班
新しい方のMADMAXには七人の侍のオマージュがあるね
31. 匿名処理班
地球に来ていたE.T達はエピソード3で帝国が誕生したときに、疎開できる星を探す調査で来ていたのか。
32. 匿名処理班
※6
FFじゃないかな。リンクの墓があるのは。
逆にリンクの冒険では「ゆうしゃロトここにねむる」と書かれている。
33. 匿名処理班
※23
あるいはナイトオウルはバットマンのパロディというかオマージュというか、バットマンが明確なモデルであるので
パラレルワールドでのバットマンの同一存在であるナウトオウルがバットマンの両親を救う事に成功したって事なのかもしれない
34. 匿名処理班
スタートレックで、エンタープライズがワープアウトした写真のシーンは、「破壊された宇宙船を調査する」ためではなくて、ヴァルカン星からの救援要請を受けて、一斉に駆けつけた連邦の船がロミュラン人の船に破壊された後に、少し遅れて着いた時のものです。
因みに、R2D2はエンタープライズの円盤部分にも居ます。