この画像を大きなサイズで見る鳥のさえずりには、求愛や縄張りを主張するための役割があることはよく知られている。だが、最近の研究によって、鳥にも個性があり、その鳴き声に性格がにじみ出ていることが明らかになった。
オーストラリアに生息するルリオーストラリアムシクイというスズメ目の小さな鳥を対象に行われた調査によると、冒険心が強い個体ほど複雑な鳴き声を持ち、攻撃的な個体ほど比較的シンプルな鳴き方をする傾向が見られたという。
ルリオーストラリアムシクイは、オスとメスで体の色や模様がまったく異なる性的二形の鳥だが、鳴き声に表れる性格の傾向には性別の違いは見られなかった。
オスとメスで外見が異なるルリオーストラリアムシクイ
ルリオーストラリアムシクイ(学名:Malurus cyaneus)は、オーストラリア南東部に広く分布する体長15cmほどの小鳥で、主に低木林や公園、庭先などの草むらで暮らしている。
日本語では「ルリ(瑠璃)」とあるように、オスは特に繁殖期にかけ、鮮やかな青色の羽を身にまとう。その美しい外見と澄んだ鳴き声から、オーストラリアの鳥好きたちの間ではとても人気が高い種だ。
一方のメスは地味な茶色系で、見た目の違いがはっきりしている性的二形だ。
群れで行動することが多く、社会性が高いことでも知られている。
また、「協同繁殖」という特徴を持ち、子育てには両親だけでなく兄弟姉妹や他の個体も加わって手伝うという、ちょっと珍しい子育てスタイルをとる。
この画像を大きなサイズで見る冒険好きな鳥ほど鳴き声のバリエーションが豊か
オーストラリア・アデレードにあるフリンダース大学のダイアン・コロンベリ=ネグレル博士の研究チームは、野生のルリオーストラリアムシクイが持つ性格と鳴き声の関係を調べるため、実験と観察を重ねた。
研究チームは、探索性(新しい環境や物事への関心)と攻撃性(他の鳥への敵対反応)という2つの性格特性に注目した。
まず、野生の個体を一時的に捕獲して性格をテストし、その後自然に返してから数か月にわたりさえずりを録音した。
その結果、探索性が高い、つまり冒険心が強い個体は、1回のさえずりの中に含まれる音の種類が多く、より複雑な鳴き声を持つ傾向があることが判明した。
研究の第一著者であるコロンベリ=ネグレル博士は次のように説明している。
性別や成長段階に関係なく、冒険好きな個体ほど、1つのさえずりに含まれる音の種類が多くなっていました。これは、探索的な鳥ほど多くの先輩たちに近づき、そこからさまざまな鳴き方を学んでいる可能性があるからかもしれません
つまり、行動範囲が広く学びの多い個体ほど、歌に個性とバリエーションが生まれるということだ。
攻撃的な性格は短くて単調なさえずりに
一方で、攻撃性の高い個体は、1回のさえずりの中に含まれる音節の数が少なく、シンプルな鳴き声を持つ傾向があった。
また、攻撃的でも若鳥のうちは例外的に音の要素が多かったものの、成鳥になるとその傾向は見られなくなった。
つまり、攻撃的な成鳥は、若いうちはその限りではなく、成長に伴って鳴き声のパターンが変化しているようだ。
こうした鳴き方の違いは、鳥たちが自分の性格や社会的立場に応じて、使う声のスタイルを調整している可能性を示唆している。
この画像を大きなサイズで見るクリーランド野生動物公園(南オーストラリア州アデレード)のメスのミソサザイ。写真:アンドリュー・カトシス。提供:フリンダース大学。
性格が鳴き声に表れるのは、オスもメスも同じだった
さらに注目すべきなのは、この傾向がオスだけでなくメスにも見られたことだ。
これまで鳥のさえずり研究はオスの鳴き声ばかりに注目が集まっていたが、本研究ではメスの鳴き声にも明確な性格との関連が確認された。
コロンベリ=ネグレル博士は、次のように述べている。
本研究は、オスもメスも歌を通じて自分の性格をアピールしている可能性を示しています。これは、つがい相手を選ぶ際にも重要な意味を持つかもしれません
考えてみれば、人間の声にもその人の性格がにじみ出ることがある。明るく快活な人はテンポよく話すし、乱暴な人は声も大きく荒いこともある。
内向的な人は言葉を選びながら静かに話す。鳥たちも同じように、性格をそのまま声に乗せているのかもしれない。
近所の公園や庭先で聞こえる小鳥の声に耳を傾けてみよう。その鳴き声の違いは、「私はこんな性格です」と語りかけているのかもしれない。
この研究は『The Royal Society』誌(2025年4月16日付)に掲載された。
編集長パルモのコメント

私の大好きなウグイスの「ホーホケキョ」も個体によって、性格の差によって違いがあるのかな?たくさんのホーホケキョが聴きたくなってきたぞ。
References: Personality predicts song complexity in superb fairy-wrens | Royal Society Open Science / Flinders.edu.au / Eurekalert
















もしかして人間でいうところの語彙が少ない?のかなと思いました。 人間の研究で記憶違いでなければ幼児が語彙が少ない子で攻撃性が高いという逆相関のあるという話しがあったような。 それでの解釈は思っていることが語彙がすくなく表現できなくて苛ついているのではないかみたいな話がありました。 この記事を考えるともしかすると攻撃性が高いと語彙が必要ないのかも?なんて想像もしました。
ところで日本にこの系統の世界の第一人者(東京大学の鈴木俊貴准教授、シジュウカラの鳴き声の研究で有名、動物言語学分野を世界で初めて創設)がいますね。 今回の記事のような話をどう解釈するのか聞いてみたいななどと思ったり……
幼児のは、育つにつれ言葉で伝えられる幅が広がると、だんだん短絡的な癇癪は落ち着いてきたりする。けど、この鳥は逆に、攻撃的な性格でも若鳥のころはわりと音の要素が多いのに、成鳥になると単調になるとのこと。
つまり、うまく伝わらなくて苛ついているというより、
試行錯誤の結果、意図的に特定の短い音節だけ(効果が高い鳴き方?)を多用するように最適化されたように見える。
好奇心旺盛な奴のほうは、コスパ一辺倒ではなく、同じ鳴き方ばっかじゃ飽きるから時どき変則的なのもいろいろ混ぜたりしてる?
解説ありがとうございます。 人間でいうところの攻撃性の高い人(たとえばオラオラ系みたいな人とか、ヤのつく自由業でインテリじゃない人とか)が語彙が少ない感じでしょうか。 やばい、えもいばかりで他の工夫した細かい心情の表現を考えると語彙は増えると思いますが、そういう人は攻撃性は低そうだなと考えると、鳥も人も進む方向は収斂するのかも。
おしくらまんじゅう可愛いすぎる
「ほーーー、ホケッキョ!」
口笛でモノマネが出来るのだが
足元には、ハトが集まってくるよ。
個性がないって方が逆に考え難いと思う。
昆虫でも個性ありそうなのに。
小鳥を飼えば分るよねえ、、
けど、虫さんは少しむつかしいかも、、
あ、でもクワガタとかでも喧嘩っ早いのとかいるな。
まあでもそれを見分けられるのは同種のメスだけなんだけど
さすがにそこまでは付き合えない
個性はあるんだけどその中にも法則があると言うのが新しい発見なのでは?鳴きパターンの違いに攻撃性が隠れているというのはおもしろい
ノイズの中にシグナルを見つけるということ
山奥のウグイスは鳴き声が訛ってて
オーソドックスな鳴き声と少し違う鳴き方をしてたりする
あいつら真似するので地域差がある。だから野鳥飼育が合法だった頃は野鳥愛好家は鳴き声の良いヤツを借りてきたり、預けたり、録音したのを聞かせたりしていた。
今年のウチの近所、ガビチョウの方がホーホケキョが上手だ・・・・どういうことなの。
谷崎潤一郎の『春琴抄』にも、啼き声を育てるネタあったな。
ただの藪鶯は「ホーキーベチャ」みたいに濁った汚い鳴き方だけど、
雛のうちに捕まえてきて先代の“師匠”の鳴き声を聴かせながら飼育すると
「ホーキーベカコン」という金属質な高音の余韻を曳く個体を人為的に作れると。
私の地元のはやる気のない谷渡りを聞かせてくれます、他所のを聴いて「あ、これが本物か」と思ったり。
もしかしたら
百舌(モズ)が真似しているかもね!
責任感を感じますね!
近所に毎年返ってきていたツバメは最後の「ジー」を省略する子だったけど、性格だとしたら「詰めが甘い」ということになるのかな。
どうやって調べたんだろ?
攻撃的な行動をとっているからといって性格が短気だとはいえん
温厚な性格の鳥がたまたま機嫌が悪かっただけかもしれん
ずーと1匹に張り付いて性格を判断しないと不可能だろ
ホーホケキョは
2年前に高い木や電柱の天辺から惚れ惚れするような自信に満ちた声で鳴く個体がいたなあ
声が大きくてよく通ってた
かと思えば春先にへたっぴな調子で民家の庭先でボソボソと一生懸命練習?してたのがいたなあ
頑張れよ、と思った
そりゃそうだろ、としか思わないんだが、自分はエンパス的な何かなのか?
バイアスかかってそう
インコと暮らしてみてほしい
むちゃくちゃ個性だらけ
ウグイスは最初のホーが長いのと短いのがいる気がする
短い奴はホケキョも少し略した手抜きに聞こえる
何年か前まで「ホー…ケキョケキョケキョケキョ」とけたたましく鳴くウグイスが春先来てた
5年程、毎年独特な鳴き声を披露してたんだけど、この数年間は聞いてない
その個体固有でもう亡くなったのかなぁ
あんなに独特な鳴き声は忘れられないから、なんだか寂しい
鶯って街からは4月にはもう姿消す。ギリ8月初旬くらいまでは大きな河川の森みたいになってるところとかに集中してるよね。
そんで8月中頃以降には完全に山に移動してる。
ハトやスズメは一定な感じだなー
カラスは凄まじいけど
可愛い
けどこちらを真似して下手にならなくても良い…
無理にドスを効かせて枯れ枯れ声の鳩とか語尾強い巻きウグイス
私が親に怒られて呼ばれてもノロノロしている時等は親の味方をするこ憎たらしい小鳥ども
「ピッ!」と警笛ツバメやらチュンチュンワールドでした
(沢山文字を並べてみました、内容は再録)
オーストラリアルリムシクイとかの青い鳥を見てみたいです
今更?と感じた、すみません
インコと暮らせば皆各々個性的なのは直ぐに分かりますよ!