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オスのキンカチョウは一日に何時間も発声練習することで声帯の筋トレを行っている

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(著) (編集)

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 赤いクチバシがキュートな「キンカチョウ」という鳥は、筋トレがわりに毎日何時間も発声練習することで、声帯の筋トレをしていることが分かった。

 アスリートがさまざまなエクササイズで筋肉を鍛えるように、この美しい鳥も、声帯の筋肉を鍛え、メスにとって魅力的な声づくりをしているそうだ。

 運動が声帯などの筋肉に当たる影響は、人間のものですらよくわかっていない。だが今回の実験では、鳥だけでなく、私たち人間でも声帯をエクササイズすれば、きちんと鍛えられるかもしれないことが明らかになっている。

 この研究は『Nature Communications』(2023年12月12日付)に掲載された。

鳥が鳴く理由

 南デンマーク大学のアイリス・アダム博士は、「鳥が歌うのは、将来のパートナーを魅せるためや、縄張りを守るため、あるいは仲間との絆を育むためです」と、プレスリリースで説明する。

 鳴禽類の歌声が声帯の速筋によって出されていることは以前から知られていた。

 だが私たちが筋トレをしたとき筋肉が鍛えられるように、声の筋肉が運動にどう反応するかのか詳しいことはわかっていなかった。

 そこで鳥の発声練習が声帯に与える効果を調べるため、アダム博士らはオーストラリア、インドネシアなどが原産のスズメ目カエデチョウ科の「キンカチョウ」でいくつか実験を行うことにした。

 キンカチョウは、赤い嘴がチャームポイントで、オスは胸のあたりに特徴的な細かシマウマのような縞模様がある。英名の「ゼブラフィンチ」は、これにちなんだ名前だ。

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photo by iStock

発声練習をやめると声帯の筋肉が衰え歌が下手になる

 そして実験の結果、声帯をまったく使わないキンカチョウは、声帯筋があっという間に衰え、動きが鈍くなることが明らかになっている。

 たとえば、ある実験では、キンカチョウのオスを暗闇の中で飼育してみた。彼らは光をきっかけにして歌い出す。だから暗闇の中では、普通に体を動かすことはできるが、歌うことはない。

 するとただ歌わなかっただけでも、7日後には声帯筋が50%も弱くなったのだ。

かなり意外でした。声帯の筋肉がこれほど強く反応したこともそうですが、その衰える速さも驚くほどでした。まさに歌うか、失うかです(アダム博士)

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photo by iStock

声帯の筋トレなくしてメスのハートはつかめない

 また別に実験では、発声練習をしているキンカチョウとしないキンカチョウの歌声を録音し、それをメスに聴かせてみた。

 するとメスに耳にその違いは明らかだったようで、75%がよく発声練習しているオスの歌声を好んだのだ。

 こうした結果は、朝になると鳥がちゅんちゅんとよく鳴く理由を説明してくれるかもしれない。

鳥の鳴き声は、まったく脈絡がないようにも思えます。彼らは歌う必要がないときだって歌うのですから(アダム博士)

 必要がなくても歌うのは、キンカチョウのような鳥は、毎日発声練習をしていないと、歌うための筋肉が衰えてしまうからだ。

 モテたいオスにとってこれは大問題だ。よく練習された素晴らしい歌声でなければ、メスの心をときめかせることはできないのだから。

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私たち人間にも当てはまるかも

 ただしキンカチョウの筋トレとしての発声練習は、私たちが手足の筋肉をつけるための筋トレとは少々異なる。

 一般に、ジムなどでウェイトを持ち上げ手足を鍛えれば、筋肉のパワーは上がるが、スピードは落ちる。

 一方、鳥の場合、発声練習をすることで声帯の筋肉はしゅっとして速くなる。それはボディビルダーのムキムキの筋肉というよりは、長距離ランナーのスラリとした脚の筋肉に似ている。

 そして、さまざまな動物の声帯筋が発生学的に関係していることを考えると、同じようなことが、ヒトを含むすべての脊椎動物に当てはまる可能性があるという。

 そのため、こうした鳥からの新事実が、人間の声帯筋のトレーニングやリハビリに応用できる可能性もあるとのことだ。

References:Daily singing workout keeps songbird males at | EurekAlert! / Male songbirds sing daily to build muscle / written by hiroching / edited by / parumo

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References: :Daily singing workout keeps songbird males at | EurekAlert! / Male songbirds sing daily to build muscle

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この記事へのコメント 14件

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  1. あんな小さくメェメェ鳴くのにそんな強い声帯いるんだね
    いや鍛えてもあれくらいしか出ないと考えるともともとがかなり弱いのかな?

    • 評価
  2. おじさんも毎晩シャドウトレーニングをしています

    • -4
  3. 大量のキンカンチョウが枝に並んでるのエライ可愛いなw

    • +8
  4. 可愛い過ぎて変な声出たw
    鳥は仲間と求愛ダンスの練習する種がいたりと恋に熱心だね
    基本一夫一妻で一途だし本当可愛いわ

    • +3
  5. 🐦ええ仕事しまっせ♪ ええ仕事しまっせ♪

    • +1
  6. ウグイスさんも最初は下手だけど練習してあの鳴き声になるんだぞ(個体差あり)

    • +4
    1. >>8
      谷崎潤一郎の『春琴抄』の中で、
      鶯は、ホーホケキョの地声、ケキョケキョの谷渡り声の他
      ホーキーベカコンって感じの金属質な高音(こうね)があるけど、
      これは人工的に雛の頃から捕まえてきたのを飼育して
      師匠役の鶯の声を聞かせて育てないと出来上がらない、
      野生の藪鶯はめったに高音で鳴かないし
      鳴いてもホーキーベチャって感じに濁ってて汚い、
      みたいな事が書いてあったな。

      • +1
  7. >7日後には声帯筋が50%も弱くなったのだ。

    7日間暗闇に閉じ込められた鳥さんちょっと可哀そう・・

    • 評価
  8. 例えがアレで恐縮だが、
    長期受刑者の人が「刑務所では歌うどころか発声も制限されているので、元歌手とかカラオケ自慢の人でも確実に歌が下手になる」
    とコメントしてたのを思い出した

    • +3
    1. >>13 うちにいたのは、「早く片付けろけろ 早く片付けろけろプープープー」ってきこえていたわ。

      • 評価
    2. >>13
      ちゅみちゅみぺーが努力の賜物だったなんて可愛くて健気で可愛い

      • +1

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