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フランスで家主が入居者のドアと窓を撤去。その驚くべき理由とは?

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(著)

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Photo by:iStock
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 フランス北部で、家賃の支払いが滞った入居者に対し、真冬に家主がドアと窓を撤去するという極端な手段に出た。

 フランスでは冬季の強制退去が法律で禁じられているため、家主は法の抜け道を探した形だ。入居者の女性は極寒の中で窓やドアのない家に取り残されてしまった。

 しかし、この行為はフランスでは違法行為にあたり、フランス国内で大きな議論を呼んでいる。

家賃滞納で窓とドアを撤去、極寒の家に残された入居者

 事件が起きたのは、2024年12月20日のこと。フランス北部のパ・ド・カレー県にある賃貸住宅だ。家主が家賃の未払いを理由に、入居者の家の窓とドアを無断で撤去したのだ。

 フランスでは冬季(11月1日から3月31日まで)の強制退去が法律で禁止されている。そのため家主は入居者に退去を命じることはできない。

 そこで、生活環境を極端に悪化させることで、入居者を自主的に立ち退かせようとしたのだ。

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Franceinfo /Facebook

当日、家主が手配した作業員が住宅を訪れ、入居者に「窓とドアを交換する」と説明すると取り外し作業を開始した。

しかし、作業員は撤去した窓やドアを車に積み込み、そのまま持ち去り、代わりの窓やドアがつくことはなかった。

 入居者の女性は一歳の子どもと住んでおり、寒さと安全面の不安から家の中に閉じこもるしかなくなった。

 女性はTF1(フランスのニュースメディア)に対し、「家主に連絡したけど返事がこない」と訴えた。

 女性は仕方なく、ダンボールで窓やドアの隙間を塞いだが、寒さや外部からの侵入の恐怖に怯える日々を過ごしている。

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Franceinfo /Facebook

家主の言い分

 事件後、フランスの報道機関「France Info」が家主に取材を試みたところ、家主は窓とドアの撤去を認めた上で、「家賃が5か月分未払いだった。さらに、契約時に入居者が保険を負担することで合意していたのに、未加入だった」と主張した。

 しかし、フランスの法律では、どのような理由があっても入居者の居住環境を意図的に悪化させることは違法とされている。

 フランス家主協会もこの件に関して、「家主の気持ちは理解できるが、今回の方法は明らかに法律違反だ」とコメント。入居者の女性は家主に対して「信頼を裏切られた」として告訴し、社会福祉団体を通じて新たな住居を探している。

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フランスの住宅問題と法規制

 フランスでは「冬季退去禁止法(Trêve Hivernale)」により、寒さの厳しい期間中の強制退去が禁じられている。

 この法律の背景には、寒さによる健康被害を防ぐ目的がある。しかし、家賃を支払わない入居者への対応が困難になり、家主側が経済的損失を被るケースも少なくない。このため、今回のように違法行為に及ぶ家主も出てきている。

 今回の事件は、フランスの住宅問題を浮き彫りにしたものだ。

 入居者の基本的人権は尊重されるべきだが、冬季の間は家賃を払わなくても良いと考える人が増えたら、家主にそのしわ寄せがいってしまう。

 双方の権利が守られるよう、適切な法的解決策を検討するべきだろう。

編集長パルモのコメント

パルモの表情、普通

真冬に窓とドアを撤去しちゃうのは、人としてどうかと思うけど、滞納が続いたら家主も困るだろうし、ちゃんと家賃払っている人にとっては腹立たしいだろうし、難しい問題だね。フランスは日本とまるで文化が違うから、日本式の考え方は通じないだろうけど、。もし国が介入するのならどんな解決法があるんだろう?

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この記事へのコメント 40件

コメントを書く

    1. レ・ミゼラブルは訳すと「悲惨な(哀れな)人々」で、ちょっと意味がちがってくるよね

      • +3
  1. 家賃5か月分未払いで合意の保険も未加入って・・

    • +66
  2. これ違法ってことでなんとかなるんだろうけど、日本でも「部屋の『鍵』を貸してる」って契約にしといて少しでも滞納したら鍵を取り替えるって手法が問題になったことあるよな

    • +4
  3. 住人の給料差押えや
    財物を強制的に換金して
    回収してもokな手続きとかないの?

    • +6
    1. (少なくとも日本なら)裁判起こして勝てばできるよ。
      でも、その手続きに手間も時間もお金もかかるし、それだけやっても、結局ない所からは取れんのよ……。

      • +16
      1. 日本でも貸す方の立場が弱いと聞いた事がある。
        資産家の知人も、ある入居者が大声で怒鳴るため苦情は出るは、空き室は出るはで疲労困憊、「マンションなんて経営するもんじゃないわよ~、あなた」と言われた。

        • +8
        1.  日本の場合はということですが、借地借家法で住人は強力に保護されています。 フランスも基本的には同じような考えでしょうが、やっぱり住居っていうのは生活の拠点ですから、容易に奪われてよいものではないのですね。 だから悪いかもしれない大家が追い出せないようになっています。 それを悪用する人もいるので難しいところです。 借り手がなすべきは公的保護の申請手続きであったのかなとも思います。 大家は制度の紹介とかで自分が損しないように手を打たないとですね。 そんなわけで私の知っている範囲ではたいてい大家が借り手を審査して入居を認めたり断ったりすることもある感じです。

          • 評価
    2. 今はどこも保証会社を入れないと借りれなくなってるからね
      大家は滞納されたら保証会社から保証を受けられるし、保証会社は賃借とは関係のない金銭だけの裁判を起こせるから(つまり賃借権を盾に居座りが出来ない)、双方共に利益がある

      • +3
      1. そうなのか・・・
        保証会社が勝訴しても支払いや退去がない場合、やっぱりこう、実力行使要員の方たちの出番なのかしら

        そういや数年前、家賃を督促された入居者・無職が、離れた大家さんの家に行って刺〇してしまう事件があった(家賃4年滞納で地裁から退去命令、大家さんによる賃料割引あり、近隣への怒号等のトラブルあり)

        • +1
  4. 子供と法律を盾にゴネ得しようとしてたんじゃないのか
    この入居者は

    • +48
  5. スマホアプリの広告のゲームそのまんまやん!

    • +19
  6. 5ヶ月滞納はさすがに家主も可哀想なので、ここまでなる前に福祉に助けを求められると良かったんだけど、フランスのシステムはどうなんだろうね。弱者救済がまるでダメな国もあるので一概に女性が悪いとは言えない

    • +5
  7. 入居者の女性は信頼を裏切られたから告訴したとあるが、きちんと家賃を払い保険に加入するという信頼を裏切られたと告訴したいのは家主だと思う。

    • +67
  8. 敷金制度って大事よね・・・
    そもそも保険加入しない時点で住まわせちゃダメだったのよね

    • +21
  9. そもそも保険未加入の時点で契約違反で賃貸契約そのものを本来無効にできるよね。
    これで被害者面はないわ。

    • +30
  10. >入居者の女性は家主に対して「信頼を裏切られた」として告訴
    5ヶ月滞納してるほうが信頼を裏切ってると思うのだが。。。

    • +44
  11. すでにドアと窓はすみやかに戻すように裁判の結果が出ていたようなのだけど、家賃は現金(であることを要求されて?)毎月きちんと支払っていたが領収書をもらえていないとする家族側と、家賃を受け取っていないとする高齢家主の主張がぶつかっているのね…家賃についての事実がどうであったかについては裁判行われるのだろうか
    領収書をもらえてなくとも支払ったことを客観的に示せる記録・手段を家族側がとっていたなら結着もあるのだろうけれどどうなったのでしょうね

    • +9
    1. ホントに払ってたなら「信頼を裏切られた」じゃなく「家賃をだまし取られた」って訴えるはずなんだよな

      • +7
  12. 記事に書かれてない素朴な疑問・・・
    水道・ガス・電気等は未払いで止められてなかったんだろうか?
    それともそっちは支払われてて家賃だけ未払い?
    まぁ保護規定があるくらいだから、未払いだったとしても容易く止めないだろうけど

    • +4
    1. 日本と違ってアパートの中の1戸ごとで止めたり出したりはあまりしないと思う

      • +3
  13. 記事には『1歳の子供を持つ女性』以外の住人情報がほとんど記述されてないが、そのあたりも重要。
    職業と収入は?
    外国人?
    シングルマザーとしたら子供の父親は?

    必要な情報が明らかになれば困窮の責任を問うべき相手も変わってくる

    • -3
  14. 大家さんも回収した家賃で、
    銀行に借金返済しないといけないから人生掛かってるんだよね。
    下手したら銀行に不動産取り上げられて路頭に迷う。
    お小遣い感覚で不労所得を得て呑気に暮らしてるわけじゃないんだよ…。

    • +13
  15. 入居者を保護する法律があるのならば、その法律を定めた国(=政府)には未払いの家賃を肩代わりして家主に支払う義務があって然るべきだろう。
    つまり、家主側が保護されないのはアンフェアだという事。

    • +5
  16. モラルの欠片も無い住居者って何処にでも居るんだな

    • +11
  17. 半年も未払いのくせによく告訴なんかするね。
    今更福祉なんたらに依頼するなら、家主に半年迷惑かけるまえにするべき。
    ドア取らなきゃそのまま居座ってた魂胆見え見え。

    • +6
  18. 日本でやっと敷金礼金0が増えてきたけど借りる方に意味不明な不利なことが多い
    常識の範囲で生活してても退去時に必ず敷金使おうとしてくるし
    しかし日本でも強制退去は難しいからもっとひどい居直りがいそうだ

    • 評価
  19. 5ヶ月て、冬前にどうにかならなかったのかい

    • +4
  20. 別に住人も冬の間は払わなくていいなんて思ってないだろうよ…払えないんだろ
    家主ももちろん困ってるんだろうけど、国が両方助けてあげてほしいね

    • 評価
  21. >双方の権利が守られるよう、適切な法的解決策を検討するべきだろう。

    間違っている

    過失がある人の権利と
    過失がない人の権利を
    同列に考えてる

    加害者目線すぎる

    • +2
  22. 仮に払えない事情があったとしてもそれを家主という他人に尻拭いさせるのはおかしいだろ
    それで冷たいだの何だの言ってる奴は頭お花畑で厚かましすぎる

    • +4
  23. フランスで 「家賃未払いを理由に」 家主がドアと窓を撤去。その驚くべき 「理由とは?」
    いや、理由書いとるやん……って思うのは私が細かすぎるのか。誰も指摘してないし。

    • -2

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