メインコンテンツにスキップ

ロボットに殺傷力のある武器を搭載し、容疑者を殺害できることが可能になったサンフランシスコ警察

記事の本文にスキップ

41件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 アメリカ、サンフランシスコ市警察が、ロボットに殺傷力のある武器を搭載して、致命的な力を使わせる方針を打ち出した。

 その原案では、「一般市民や警官の命にかかわる差し迫った危険があり、他の選択可能な実力行使に勝る場合に、殺傷力のある武器」として、ロボットを使用することができると述べられている。

 サンフランシスコ警察は監督委員会による承認を求めていたが、今週火曜日に、委員会は8対3の割合で修正案を含むこの方針に署名し、承認が得られた。

 つまり、訓練を受けた警官によって操作されるロボットが、重大事件の際に容疑者を殺害する可能性があるということだ。

当初は兵器ロボットの使用は認められていなかった

 警察装備方針の提案については、サンフランシスコ市監督委員会の規則委員がすでに数週間にわたり検討していた。

 当初その原案には、ロボットの武器化に関する文言は一切含まれていなかったが、後になって監督委員会の委員長が「いかなる人物に対しても実力としてロボットを使用してはならない」と追記したという。

 ところがサンフランシスコ市警察は、この追記部分を「ロボットに容疑者を殺害する権限を与える」と修正して返却したのだ。

 結局、「殺傷力の使用が唯一の選択肢となる状況もありうる」との理由で、この変更は受け入れられ、規則委員は全会一致で承認。11月29日に監督委員会が審議する予定であるという。

SF police ask for permission to use robots that could kill people

爆発物処理ロボットを転用して兵器化

 現在、サンフランシスコ市警察は17台の遠隔操縦ロボットを保有しているが、きちんと作動するのは12台だけだ。

 原案では、こうしたロボットに殺傷力を与えることを認めるほか、「訓練およびシミュレーション、犯人逮捕、重大事件、緊急事態、令状執行、不審物の検査」でも使用できるとしている。

 サンフランシスコ市警察が所有するロボット「Remotec F5A」は、主に爆発物や危険物の処理を任務としている。

 だが、このモデルはすぐに兵器化することができる。

 機体には搭載されるPANディスラプターは本来遠くから爆弾を爆発させるためのものだが、ここに12ゲージの散弾銃を装填可能なのだ。

 また同じように「QinetiQ Talon」も、改装すればグレネードランチャー、マシンガン、50口径対物ライフルなど、各種兵器を搭載可能で、実際そうした兵器バージョンが米軍で使用されている。

 サンフランシスコ市警察の担当者は、「警察はこれまでも、一般市民や警官の命にかかわる差し迫った危険があり、ほかの選択肢に勝る場合に、容疑者に殺傷力を行使することができました」と述べている。

 この担当者によれば、殺傷力のあるロボットは、きわめて危険な例外的状況でのみ使用されることを想定しているというが、具体的な状況の設定はまだなされていない。

この画像を大きなサイズで見る
photo by iStock

すでに兵器ロボットが投入された事例も

 アメリカでは、警察が殺傷力のあるロボットを使用した事例がすでにある。

 たとえば、2016年、ダラス市警の警官5人が射殺された事件で、容疑者殺害のために爆弾ロボットが投入された。

 このロボットはサンフランシスコ市警が所有するものと同型の爆弾処理を目的とするRemotec F5Aで、ここに爆弾を搭載して現場に投入された。

 当時、ダラス市警の署長から、「爆弾ロボットに換装して容疑者のいる場所で爆発させる以外、選択肢はないと判断した」と声明が出されている。

 一方で、今年初め、ボストンダイナミクスをはじめとするロボット開発メーカーの一団が、自社ロボットを武器化しない旨の誓約書に署名するという動きもあった。

この画像を大きなサイズで見る

警察が兵器ロボットを使用することが認められる

 そして11月29日、この方針が投票の結果、監督委員会に承認された。事実上、サンフランシスコ警察は兵器ロボットの使用が可能となった。

 提出された方針に修正をくわえ、命にかかわる特定のケースのみに限り、使用に関する詳細な取り決めは今後行われるが、ロボットを使った殺人ができることになる。

San Francisco supervisors approve SFPD plan to give robots ‘deadly-force option’

 今回ロボット兵器が承認されたことに反対の声も多く上がっている。

 第5地区の上院議員、ディーン・プレストン氏は、29日の夜遅くに声明を出し、委員会がこの計画を承認したことを「深く憂慮する」と非難した。

 さらに「サンフランシスコ警察のディストピア軍備政策」と呼び、この投票を「”我々の市にとって悲しい瞬間であり、市が2020年の警察の暴力に関する清算からどれだけ離れているかを示すものだ 」とし、「この政策を承認すれば、有色人種が不相応に危害や死の危険にさらされることになる。この政策は、その必要性を示す証拠が提示されていない仮説に基づくものだ」と主張した。

References:San Francisco police consider letting robots use ‘deadly force’ – The Verge / San Francisco supervisors approve SFPD plan to give robots ‘deadly-force option’ / written by hiroching / edited by / parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 41件

コメントを書く

  1. アイザック・アシモフ「人を殺せるロボットなど許されん!」

    • +4
    1. >>2
      アシモフすこ
      男だけでダベるやつもすこ

      • +3
      1. ※20
        彼ら半数以上が既婚者なんですけどねw

        • 評価
  2. 壊れても替えがきくロボットなんだから非殺傷兵器で良いのでは?

    • +2
    1. ※4
      一号機の愛称は「マーフィー」で決まりだな!

      • +1
  3. 映画「ショートサーキット」が実現したんだな。

    • 評価
  4. ロボットというか、遠隔操作だよね
    ロボットの定義の一つに知能がある

    • +7
  5. まずテーザーだっけ?痺れるやつとか
    音波兵器や電子レンジの強化版を搭載運用してみれば?

    個人的には銃を載せてもいいと思うけど、ロボの利点は『殉職しないこと』なんだから、殺さない方法を試してもいいと思う
    麻酔銃でもいいしね

    • +2
    1. >>9
      そういう段階を超えたヤバい状況につき、って条件なんじゃないかな?

      • -1
  6. ロボットと言っても人工知能じゃなくて人間による遠隔操作なのね
    ウクライナでドローンが爆弾投下に使われてるけど、これからの戦争やテロではもう使用に歯止めが効かないだろうな

    • +3
  7. むしろ直接やるのが良いのにロボットが駄目な理由が分からん

    • -3
    1. ※11 ※27
      我が身を危険に晒して 面と向かって撃つ場合に比べ、
      ゲーム脳で、安全な場所から
      必要以上の殺傷を躊躇なく行うようになる危惧があるからじゃ?

      湾岸戦争の頃、当時の最新兵器で
      ゲーム画面みたいなモニターを観ながら
      「命中~ww」なノリで誘導ミサイルを撃ちまくる若い兵士に、
      上官が「お前ら、着弾先に居るのは、ゲームの駒じゃなく
      誰かの夫達であり父親達だからな?」と
      釘を刺すエピソードがあったりするし。

      • 評価
  8. 麻酔銃みたいな眠くなる系の武器じゃ駄目なの?

    • -3
    1. >>12
      それはない、一瞬で眠くなるなら致死量を投与してる
      それって、銃じゃなくて薬物で殺してるよね

      • +1
  9. 怖いけどフィクションの世界に近づきつつあるっていうロマンも感じる
    最近のワールドカップでも思ったけど人間よりは公平な判断してくれそうなんだよねー

    • +2
  10. 今ラジコンとはAIの反乱を恐れてるんだろうかw
    まあマジでコナー出てくるまではまだまだかかりそうだけど

    • 評価
  11. 警官に銃所持と発砲が認められてる時点で既に狂気の沙汰だけどね。これから更に酷くなっていくのは確実だけど。

    • -9
    1. >>15
      一般人に銃所持と発砲が認められてるから

      • 評価
  12. 日本だけだよロボット萌えを真剣に考えてる国は

    • -2
  13. 民営化されたデトロイト警察が先だと思ってたけど、サンフランシスコ市警が先だったか。

    • +3
  14. ファファファ
    格闘技ノデキルロボットノカイハツガイソガレマース

    • 評価
  15. ドラマのSWATの出てくる遠隔操作ロボットが実在していたとは

    • 評価
  16. ゴルゴにも殺人ロボット出てきたけどあれは人が搭乗するロボットだっけ?
    自分の手じゃなくてモニター越しのロボが殺人するから心を病まないってコンセプトだったのに結局操縦者イカれてしまうって話だったね

    • +1
  17. うーん、完全自立で対称を絶命させるロボットじゃないですよね?
    じゃあそれは単に”遠隔操作の武器”ってだけのことでは?
    銃器だって火薬で弾け飛んだ弾丸が遠隔の相手を無力化するのだから定義としては別に、と思う。

    • +3
  18. マジックハンドに銃握らせてるようなもんでしょ
    AIとか載せ始めたらやばい

    • 評価
  19. >この政策を承認すれば、有色人種が不相応に危害や死の危険にさらされることになる。
    って意見が良く判らん
    犯罪者が有色人種の時だけ投入される訳じゃないのでは?
    違うのか?

    • 評価
  20. ロボットというよりは、ラジコンだろう。

    • +2
  21. キラークイーンの
    シアハートアタックみたい

    • 評価
  22. アメリカがディストピアに向けて突っ走ってるように見える

    • 評価
  23. あ、これ絶対警官や市民が誤射されるよ きっと

    • +1
  24. ライドバックのグリモアみたいな奴か

    • 評価
  25. まあ、サンフランシスコなら950ドル以下の窃盗ばかりなんじゃない

    • -1
  26. 太ももから銃を取り出すやつじゃないやん!

    • +1
  27. 生身の警官が対象と向き合うことで生じる危機感やいらだちが緩和されて
    生きたまま逮捕できる率が上がったら面白い
    ロボット一人称視点だけじゃなく周辺も見える画面も用意できれば
    俺の目の前にいるやべえ奴を片付ける、ではなく
    治安回復に必要な条件はなにか、と客観的判断がしやすくなるかも

    • -1
  28. ただし、オムニ社の重役は殺すことができない

    • +2

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

サイエンス&テクノロジー

サイエンス&テクノロジーについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

料理・健康・暮らし

料理・健康・暮らしについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。