この画像を大きなサイズで見るホラー映画の中にだけ存在すると思われがちな「悪魔祓い」だが、実はカトリック教会においては、現在も正式な儀式として存在している。
そしてそれを専門に担う司祭、つまり「エクソシスト(悪魔祓い師)」ももちろん存在しているのだ。
2026年、フィリピンではその悪魔祓いを専門に行うだけでなく、次世代のエクソシストたちを育成するための専用施設が本格的に稼働を開始した。
アジア各地から司祭が集まる悪魔祓いの拠点
フィリピンのマニラ首都圏マカティ市に完成した、「聖ミカエル霊的解放・悪魔祓いセンター(Saint Michael Center for Spiritual Liberation and Exorcism)」。
アジアで唯一の悪魔祓い専門機関として、専用の礼拝堂や相談室を備え、フィリピン国内だけでなくアジア各地の司祭を受け入れて訓練する拠点でもある。
このセンターにはマニラ大司教区悪魔祓い事務局(AMOE)が置かれ、フィリピン・カトリック悪魔祓い師協会(PACE)の本部としても利用されている。
この画像を大きなサイズで見る施設内には相談室や司祭のための宿泊設備などに加え、悪魔祓いの儀式を行う礼拝堂も設けられている。
礼拝堂の壁には儀式に用いる聖遺物が一面に並べられ、別の壁にはマジックミラーが設置されている。
これは相談者の家族や、見習い中のエクソシスト(悪魔祓い師)が、実際に行われる悪魔祓いの儀式を観察するためのものだという。
つまりここでは悪魔祓いを行うだけではなく、実際の事例を通じて後進の司祭がその方法を学ぶ、エクソシスト研修施設としての役割も担っているのだ。
そのため、報道などでは「エクソシストの学校」と紹介されることも多いが、もちろん一般の人が入学できるわけではない。
あくまでもカトリックの司祭を対象とした訓練拠点であり、フィリピン以外のアジア諸国からも司祭を受け入れているのだそうだ。
この画像を大きなサイズで見る20年前から続くフィリピンの悪魔祓い
マニラ大司教区悪魔祓い事務局(AMOE)は、2006年2月2日、当時のマニラ大司教ガウデンシオ・ロサレス枢機卿によって設立された。
その後、悪魔祓いを担当する司祭の育成や組織化が進められ、2016年にはフィリピン・カトリック悪魔祓い師協会(PACE)が設立されることとなる。
PACEはフィリピン・カトリック司教協議会(CBCP)のもとで活動し、イタリアを拠 点とする国際悪魔祓い師協会(IAE)とも提携している。
そんな中、聖ミカエル霊的解放・悪魔祓いセンターは、長年にわたってフィリピンで組織化されてきた、エクソシストたちの活動点として計画されたのである。
その背景にあったのは、「悪魔に取り憑かれた」と主張する人々から教会に持ち込まれる相談の多さだった。
悪魔祓いに携わる司祭たちは、これまでは神学校や教会の人目につかない場所で、相談者たちに対応してきた。
だが相談の数が激増する中、より恒久的に、安全性やプライバシーを確保できる場所が必要になったという。
このセンター設立の中心を担ったのが、マニラ大司教区で主任エクソシストを務めるホセ・フランシスコ・シキア神父だった。
2022年にセンターの建設が始まったとき、神父はセンターが「教会が悪魔に束縛されていると判断した人々を支援するための場所」になるだろうと語っている。
シキア神父はこの2022年の時点で、悪魔憑きが疑われる相談が1日平均で約10件も寄せられていると話していた。
依頼は山積みになっていました。私たちは、私たちは祈りを捧げるための、より恒久的で安全かつプライベートな場所を見つける必要があったのです
ただし、これは実際に悪魔憑きと認定された件数ではなく、あくまで「悪魔憑きではないか?」として寄せられた相談の数である。
下は悪魔祓いについて語るシキア神父。
悪魔祓いを求める人が増えている理由
シキア神父は、近年寄せられる相談の背景として、いじめや性的虐待、家族との離別などによって生じるトラウマにも注目している。
フィリピンでは仕事を求めて海外へ渡る人も多く、親と子供が長期間バラバラに離れて暮らす家庭も少なくない。
シキア神父は、こうした経験から心に深い傷を負った人が、教会が「霊的な攻撃」、つまり悪魔憑きとみなす状況に陥り、苦しむ場合があると考えているそうだ。
マニラ大司教のホセ・アドビンクラ枢機卿も、次のように明言している。
すべての苦しみが悪魔によるものではなく、すべての問題に悪魔祓いが必要なわけでもありません
この画像を大きなサイズで見るでは、本当に悪魔などいるのだろうか。精神疾患を悪魔憑きと称して、儀式で治そうとしているのではないだろうか。
世界保健機関(WHO)によると、フィリピンでは人口20万人あたり約1人の精神科医しかいない。州によっては精神科医が全くいないところもあるという。
マニラを拠点として活動している精神科医のキャスリン・タン博士は、カトリック教徒が多いこの国では、エクソシストと精神科医のどちらかを選ぶとしたら、多くの人が前者を選ぶだろうと語った。
精神科医の診察を受けることには、強い偏見があります。悪魔祓いを受けるとなると、その人は被害者として見てもらえます。
でも精神科に連れて行かれるとなると、とても恥ずべきことだと受け止められてしまうのです
精神科医なども交えて本当に「悪魔憑き」かどうかを調査
センター側としても、相談者をすぐに悪魔憑きに認定し、いきなり悪魔祓いの儀式を行うわけではない。
カトリック教会は、心理的・社会的・霊的な問題はそれぞれ区別する必要があるとしており、心理的・身体的な原因が考えられないかをまずは徹底的に調査する。
医師や心理の専門家も交えて原因を検討し、それでも教会が「霊的な問題」だと判断した場合にのみ、司祭による悪魔祓いの祈りや儀式へと進むのだ。
この画像を大きなサイズで見るもちろん、ここでいう「悪魔」とはカトリック教会の信仰に基づく解釈であり、医学的・科学的に悪魔憑きの存在が証明されているという意味ではない。
センターは医学的な問題を可能な限り切り分けたうえで、宗教的な支援を必要とすると判断した人に対し、教会として対応するのである。
(エクソシストの)訓練の重要な要素の一つは、心理的な問題と精神的な問題の違いを見分けることです。
当センターには臨床心理士や精神科医、神経科医もいます。私たちは彼らと連携して業務にあたっています
シキア神父は、この見極めについてこのように説明している。だが同時に、神父は「悪魔憑きを見ればそれが何であるかわかる」とも主張している。
行動の変化が見られ、意識が変わります。何か別のものがその人を乗っ取ってしまうのです。霊的な世界に関しては、科学を超えた何かが必要です
科学と信仰が共存する社会
先述のタン医師は、医学界と教会との共存について、次のように語っている。
フィリピンの精神科医たちは、「カトリック教会と競争しようとしている」のではなく、「文化と科学の間の溝を埋めようとしている」のです
また、シキア神父も「科学と信仰は共存できると確信している」と話しており、「科学は神からの贈り物です」と付け加えた。
私たちは、人間の精神的な側面に焦点を当てています。もちろん、肉体も常にその一部です。
我が国で心理学や精神医学、適切な精神的・感情的健康が促進されれば、悪魔祓いの事例は減少するのではないでしょうか
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References: Faith vs therapy: Inside the Philippine school for exorcists












真剣に悪魔祓いに取り組んでいるところ申し訳ないが 精神疾患としか思えない。