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中国のロケット、打ち上げ数十秒後に雷が直撃するもミッションを継続

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(著)

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Facebook@Friends of NASA
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 打ち上げからわずか30秒後、稲妻が空を切り裂き、中国のロケットに雷が直撃した。

 2026年7月23日、中国航天科技集団は四川省の西昌衛星発射センターから長征3号Bロケットを打ち上げたが、上昇中の機体に雷が落ち、見物に集まった人々から驚きの声があがった。

 それでもロケットは衛星を予定の軌道へと送り届けることに成功した。

上昇中のロケットに雷が直撃

 2026年7月23日、中国航天科技集団は四川省にある西昌衛星発射センターから、長征3号Bロケットを打ち上げた。

 長征3号Bは、中国が通信衛星などを高い軌道へ運ぶときに使う主力の大型ロケットである。

 この日の空は荒れており、ロケットが飛び立ってからおよそ30秒後、雷が上昇中の機体を直撃した。

 発射場の近くには打ち上げを見物しようと多くの人が集まっており、落雷の瞬間には驚きの声があがった。

 落雷の様子は現場にいた人たちが撮影し、中国のソーシャルメディアを通じて広まった。

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ロケットは飛行を継続、衛星は予定の軌道へ到達

 落雷を受けたにもかかわらず、長征3号Bロケットは搭載していた衛星を予定どおりの軌道へ送り届けた。

 運んでいたのは、天鏈2号06星という通信中継用の衛星である。

 天鏈2号06星が目指すのは、高度約36000kmを回る静止軌道で、地球の自転と同じ速さで動くため、地上から見ると空の一点に止まっているように見える軌道である。

 天鏈2号06星はそこから、中国の宇宙ステーション「天宮」や、そこへ向かう有人宇宙船と地上との通信を中継する役目を担う。

 地上の通信施設が届かない場所を飛んでいる宇宙船とも、天鏈2号06星を経由すればやりとりができるようになる。

 中国航天科技集団は打ち上げ後、ミッションが完全に成功したと発表したが、落雷については何も触れなかった。

ロケットに雷が落ちることは過去にもあった

 打ち上げ直後のロケットに雷が落ちた例は、これまでにもある。

 1969年11月14日、月へ宇宙飛行士を送るアポロ12号を載せたアメリカのサターンV型ロケットは、打ち上げ直後に2度も落雷を受けた。

 NASAがミッション後に出した報告書によると、飛行に必須ではない一部の計器やセンサーが落雷で恒久的な影響を受けたものの、3人の宇宙飛行士は予定どおり月へ到達した。

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アポロ12号の打ち上げ中に、ケネディ宇宙センターの発射台にある移動式発射塔に落雷があった様子を捉えた写真。アポロ12号ロケットは、打ち上げから約36.5秒後と52秒後の2度の落雷を受けた。Image credit:NASA

 2019年5月27日にはロシアのソユーズ2ロケットが打ち上げ直後に落雷を受けたが、こちらも衛星を軌道へ投入している。

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2019年5月27日、ロシアのロケットが、プレセツク宇宙基地からグロナスM航法衛星を軌道に打ち上げる際に落雷に見舞われた。Image credit:oscosmos/Dmitry Rogozin

 一方で落雷がロケットを破壊したケースもある。

 1987年、アメリカのアトラス・セントール67ロケットに雷が落ち、機体を誘導するコンピューターが故障して機体は空中で分解した。

 上昇するロケットは、自然に発生した雷に打たれるだけでなく、雷そのものを自ら誘発することがある。

 高く伸びる金属の機体と、そこから噴き出す高温の排気が電気を通しやすい道をつくり、雲の中にたまっていた電気を引き寄せてしまう。

 NASAは、雷を誘発する恐れのある気象条件をあらかじめ避けるため、打ち上げを延期する条件を細かく定めた基準を作った。

 NASAが公開している基準では、雷を発生させている雷雲から約19km以内では打ち上げず、最後に雷が観測されてから30分は待つと定められている。

 氷点下まで達する高さに発達した雲の中や近くを飛ばないこと、発射台や飛行経路の周辺で大気中の電気の強さを測る装置が一定の値を超えた場合は打ち上げを見送ることも決められている。

 NASAが基準をまとめた技術文書によると、トラス・セントール67の事故以降、アメリカでは打ち上げ中に雷を受けたり雷を引き起こしたりしたロケットは一機も出ていないという。

References: Space / Spacechina

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この記事へのコメント 21件

コメントを書く

  1. 昔はともかく、現代では打ち上げに支障ありそうな気象条件予期されるときは延期されがちなので、かなり珍しいですね

    • +12
    1. 飛行機も雷はさけるべきだけど打たれても大丈夫にできてるし、配慮はされてるだろうな
      今後もロケット需要が伸びまくるはずで、簡単に延期出来なくなってくるから、こういう性能も当たり前になりそう

      • +1
  2. ロケットに落雷と言えば、アポロ12を思い出す。
    アポロ搭載コンピューターは特殊だから落雷にも強かったって話だけど、最近のコンピューターは
    落雷にも耐性があるんだろうか、なんか心配だ。

    • +4
    1. コンソールが異常を示す中
      地上管制:try SCE to ‘AUX’(SCEを予備に)
      ピート・コンラッド飛行士:”SCE to Aux what the hell is that?”(SCEを予備にって、なんだよそれ)
      アラン・ビーン飛行士が気が付いてスイッチを切り替えると、コンソールが元に戻った。

      • +1
  3. まさに「天文学的確率」だな。
    「盲亀の浮木」のことわざのごとし。

    • -6
  4. しとしと ミッション しと ミッション しとぉ~ ミッション♬

    • -11
      1. (-_-) 風さそふ 花よりもなお 我はまた 春の名残をいかにとやせむ

        • -2
  5. すげぇ、意外とどうにでもなるんだな…
    やはりこういうのも想定済みなんだろうか

    • +6
  6. なぜ日本はロケット発射を失敗ばかりするんだろう。
    技術力がないわけではないと思うが・・・

    • -21
    1. JAXAに関して言えば今まで失敗しなかった結果が高コスト・低頻度、そして国際競争にも負けた
      だから今は低コスト化を推し進めている
      当然低コスト化するには設計変更や手順変更が伴うわけで、失敗も増える
      民間に関して言えばスペースXは日本以上に失敗してる
      そもそも開発過程で失敗するのは当たり前でしょ

      • +13
    2. そもそも日本のメディアは失敗ばかり報道しすぎるんだよ
      そして貴方みたいにそういう情報に踊らされて「日本はもう終わりだ!」みたいな結論に飛び付きやすくなる
      こうしてネガティブマインドが蔓延して日本の企業も組織も大胆な事業にチャレンジできなくなって守りに入り、本当に衰退していく
      それで一番得するのは誰かって考えたら、そんな情報に踊らされるべきじゃないってすぐに分かるはずだけどね

      • +7
    3. そもそもでそんなに失敗しているわけでもないんだよね
      あと予算が潤沢な場所ならば「テスト機」「実証機」として打ち上げるだけの機体も
      番号ふって打ち上げちゃうからってのはある
      例えばH3は1号機(失敗)と2号、6号機は「試験機」だしね…

      • +4
  7. こんな状況で打ち上げるのがまず凄い
    日本だとこんな雨合羽着るような状況で打ち上げることは無くて、だからこそ延期が多い
    日本もこういうのにチャレンジしてほしいけど、そもそも打ち上げ本数が少ないから確実性を優先せざるをえない
    これからは月1で上げるっぽいけどそれでもスペースXや中国とは比較にならない

    • -5
  8. 中共のロケットは元々軍用のミサイルからだから雷対策してあるんじゃないかな

    • +4
  9. 中国って宇宙に危険なごみバラまくだけでデブリの回収とか危険回避と何の配慮もないよね

    • 評価
  10. 中国とか昔のソ連とかスケジュールが最優先(人事評価に響く)なので、多少危険でも打ち上げちゃうんだよな。
    それで大惨事になったこともちらほら。当然隠ぺいする。

    • 評価
  11. そりゃ天気が悪いなかでこんな避雷針みたいなものを雷雲に向けて撃ち込めば雷くらい落ちるよな

    • +2
  12. 雷県に住んでいるので雷雲が19㎞離れてれば発射okというのは大分楽観的に思える
    日本の夕立の移動速度が速いんだろうか

    • -1

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