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やさしい世界。同じニワトリが何度も競りにかけられ落札された理由は赤ちゃんを救うため

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(著) (編集)

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 アメリカのアラバマ州にある小さな家畜市場での競りに、2026年4月のある日、一羽のオンドリが出品された。

 出品した男性は、このオンドリの売り上げを、重い病気で苦しむ赤ちゃんの支援に当てたいと申し出た。

 すると市場にいた人たちの心が大きく動いた。

落札した人がすぐに同じオンドリを競りにかけ、また落札され、また売られ…を10回以上も繰り返すことに。

 最終的に5,300ドル(約84万6,000円)以上もの資金が、赤ちゃんを救うために集まり、寄付されたのだ。

重病の赤ちゃんを支援するためオンドリを競りにかけた男性

 2026年4月18日、アラバマ州オールド・クレバーン郡のランバーンで行われた家畜市場に、一羽のオンドリが持ち込まれた。

 オンドリを持ち込んだ男性は、このオンドリを売って得たお金を、自分ではなく地元の困っている人のために寄付したいと申し出た。

 競りに先立ち、スタッフが男性の話を来場者に共有した。

 それによると、男性はオンドリを売ったお金で、重い心臓病を抱えた赤ちゃんを支援したいというのである。

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※画像はイメージです image credit:photoAC

 その赤ちゃんの名前はブラントリー・グリーンウッドくん。2025年12月8日に生まれた男の子だ。

 ブラントリーくんには先天性の心疾患があり、心臓には穴が3つ開いているほか、両大血管右室起始症と心室中隔欠損を抱えて生まれて来たのだという。

会場に広がる善意の連鎖

 会場側は男性の申し出を快諾し、オンドリを打った収益は全てその家族に直接寄付されることになった。

 競りが進み、オンドリはすぐに落札された。すると驚いたことに、その落札者はためらうことなくこう言ったのだ。

このオンドリを、もう一度競りにかけてくれ

 そしてオンドリは再び落札され、再び同じように競りにかけられた。そうしてこの連鎖は10回以上も繰り返された。

 人々は同じオンドリを何度も落札しては代金を寄付し、落札者はまた競りにかけ、最終的に5,300ドル以上もの資金が集まったのだ。

 ちなみにこのオンドリ自体の元々の値段は、だいたい70ドル(約11,200円)程度と見積もられているそうだ。

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※画像はイメージです image credit:photoAC

 この会場に居合わせて、一部始終を目撃したアンディ・リー・ウィリアムズさんは、その時の感動を次のように語っている。

これがやさしさの連鎖ってやつだと思う。人と人がつながって、困っている家族を支え合う。それがちゃんと根付いていることを示してくれるんだ

支援は集まるも、依然として厳しい状況

 ブラントリーくんは現在もアラバマ州立小児病院に入院中で、父親のデヴィンさんと母親のクリスタルさんは、仕事を休んで付き添っているという。

 家にはブラントリーくんの2人の姉が待っていて、両親は幼い娘たちの世話もしなければならない。

 何回行われることになるかもわからない、開胸手術の費用も捻出しなければならず、アメリカの高い医療費がのしかかり、精神的にも経済的にも物理的にも、家族は限界を迎えている。

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 この出来事を知った人たちからは、「感動した」「神のご加護を」といったコメントが多数寄せられている。

  • 共有してくれてありがとうございます。この子は私の姉妹の赤ちゃんです。今日、この子のために寄付してくれたすべての方に、心から感謝しています。本当にありがとう(アリシャさんコメ)
  • この愛らしい赤ちゃんとご家族のために祈っています。この「天から来たようなオンドリ」を何度も買ってくれた皆さんに、神のご加護がありますように
  • 素晴らしいね。こういういい話が、もっと世の中に増えてほしいよ
  • この週末、実際にそのオンドリが競りにかけられている場にいました。人々が次々と寄付していく様子は本当にすごかった。特別な赤ちゃんのために、コミュニティが一丸となる姿を見るのは、とても感動的でした
  • 毎日いろんな嫌なニュースがある中で、こういう話を見られるのは本当にうれしい。困難な状況にある家族を、近所の人たちが助ける。これこそ「隣人を自分のように愛しなさい」という教えの形なんだと思う
  • がんばれブラントリー! 奇跡が起きて困難が取り除かれ、元気になりますように。ブラントリーとご家族のために祈りの連鎖は始まっているよ
  • この話はコミュニティのあり方を示していると思う。赤ちゃんが元気になって家に帰れることを願っている。この話を見て、自分一人では大きなことはできなくても、小さなことでも意味があるんだと感じたよ
  • 人生はこうあるべきだ。名前も名誉もいらない。ただ誰かを助け、愛すること。知らない相手であってもね。福祉に政府が関わるべきではないという考えもあるけど、人と人が支え合う方が人類にとってより良い形だと思う

 なお、落札されたオンドリは、今は愛情にあふれる家庭に引き取られて、ペットとして幸せに暮らしているそうだ。

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容態が急変し、ブラントリーくんは天国に

 ブラントリーくんは人工呼吸器を外されて、元気な笑顔を見せてくれているとのことだったが、容態はここにきて急変。4月28日に緊急手術が行われた。

これからの24時間で状況が好転するよう、どうか祈ってください。昨日、彼のお腹の状態がとても悪くなり、緊急手術を受けることになりました。そしてその回復過程で、血圧がかなり低い状態が続いています。

薬の調整がうまくいくこと、そして医師や看護師の方々がこの子をしっかり支えて、この困難を乗り越えられるよう、祈っています

 だがこの祈りは届かなかった。日付が変わった29日午前0時20分、ブラントリーくんは天国へと旅立って行ったそうだ。

私たちの愛しい生後4ヶ月の戦士は、勇敢に病と闘い抜きました。この世での旅は終わりましたが、その魂は天へと昇りました。皆様の祈りとご支援に、心より感謝申し上げます

 母親のクリスタルさんは、自身のSNSでこのように現在の心境を語っている。

 ブラントリーくんの魂は天に召されたが、彼を救うために地域の人たちがつなげた支援の輪は、これからもきっと生き続けることだろう。

 ブラントリーくんの冥福を心よりお祈りしたい。

References: This Rooster Became The Most Expensive Ever At This Auction — And The Reason Why Is Beautiful

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この記事へのコメント 12件

コメントを書く

  1. 新生児医療が発達しても未だに
    赤ちゃんが生き延びれるかどうかは
    その赤ちゃん自身の生命力頼りな所が
    大きいのよね…

    • +21
  2. 🐓「とんでもない、鶏として当然のことをしたまでです」

    • +15
  3. こんなやさしい人々が世界で溢れるほどいたらいいな・・・
    自分もそんな人間になれるように頑張ろう。

    • +31
  4. 赤ちゃんの魂がいいところにありますように。

    • +19
  5. ややこしさの連鎖かー
    感動した(@_@;)

    同級生に心臓中隔欠損のH君ていたんだが、いつもけだるそうで体育は休みがちだった
    その話を家ですると、父が話し出した
    H君の父と、私の父たちは同年仲間で、就学前のOpeのとき、父たち仲間が病院に献血に行って手術に備えたそうだ
    謝礼として数万ずつ配られたそうだが、子供のために使ってくれと、半数は返したそうだ
    まあ、それぞれ事情があるから出来る範囲で手助けすればいいと父は言ってた
    上手く言えないけど、手伝えるとこは手伝えばいい、無理をしない、という話

    • +36
  6. ハンデを背負った人を支援するのは素晴らしいこと。
    でもハンデを背負っていないが故に支援を得られない人もいる。
    私は、そういう人らも助けていきたい。手と声の届く範囲内だけでも。

    • +28
  7. 借金は銀五貫、家の価値は三貫しかなく売っても完済には至らない。そんな寡婦を援助するために知人たちが工面して一口銀四匁で家が当たる入札形式の頼母子講に掛けたら、町の人々が憐れんで計三千枚十二貫売れた、という日本永代蔵の話と似ている

    • +11
  8. ギリ、一人目の落札者にはなれる!(自信)

    • +6
  9. 高額な寄付金になっても医療費の前には雀の涙なの アメリカの医療はやっぱおかしい・・高度医療が最低で億~だもの

    • +4
    1. 高額なのもだけど値切れるのはもっと変だと思う…スティーブン・キングの『フェアリー・テール』で出て来た(作中キャラはお金はあるので娯楽として値切った)

      • +1
  10. 最後この連鎖を断ち切ってペットとして引き取る人間になる勇気は自分には無いと思った。

    • +2
    1. 自分を知っていて、無茶しない方が、悪い結果にならない

      真面目で熱心な動物保護ボランティアが、何十頭もの動物を抱え込んでしまい、世話しきれず幽閉して餓死させる事件は継続的に起きている

      • +4

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