今から約130万年前から50万年前、ユーラシア大陸には巨大なチーターが存在しており、ヨーロッパ、中央アジア、東アジアを歩き回っていた。

 現在は絶滅してしまった巨大ネコ科動物「ジャイアントチーター(Acinonyx pleistocaenicus)」は、文字通り、史上最大のチーター種であったことが新たな研究で明らかとなった。

 古い化石と最近発見された化石を比べながら分析したところ、その体重は最大で190kgに達し、現生のチーターの3倍以上あったことがわかったという。

ジャイアントチーターは考えられているより大きかった

 「ジャイアントチーター(Acinonyx pleistocaenicus)」がはじめて知られるようになったのは、1925年、中国山西省で下アゴの骨の一部が発見されたことがきっかけだ。

 新たな研究では、そうした骨に加えて最近発見された化石も分析し、頭蓋骨の長さ・大臼歯の高さ・頭蓋骨と背骨をつなぐ構造の幅から、巨大なチーターの体重が推定されている。

 それによると、ジャイアントチーターの体重は130kgで、大きければ190kgに達した可能性もあるという。

 つまり大きさも体重も、現代のトラやライオンに近かったということだ。

 これまで、ジャイアントチーターの大きさは、現生のチーターのおよそ2倍の重さで体重79.37〜100 kgとされていたが、新たな研究でそれよりももっと大きかったことが判明したのだ。

 一方、現代のチーターは34〜64kgほどなので、それよりも3倍以上も重かったことになる。
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人間とチーター、ジャイアントチーターの比較 / image credit:r/Naturewasmetal

現代のチーターにも見られる特徴も

 新たに分析された化石には、2021年に遼寧省にあるジンユアン洞窟で発掘された2つの大アゴと、1930年代に北京にある周口店洞窟で発掘された頭蓋も含まれている。

 これら3つの標本はすべておよそ78万年前(更新世)のものだ。

 こうした骨がジャイアントチーターとわかるのは、高く分厚い頭骨やきわめて幅広の鼻といった特徴のおかげだ。

 これにくわえて、歯の並びや鼻の後ろにある骨の空間が、現代のチーターの特徴と驚くほどよく似ていることも明らかになっている。
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ジャイアントチーターは現代のチーターの俊敏性を持ちあわせながらより頑丈な顎と歯を持っていた / image credit:r/Naturewasmetal

なぜ絶滅したのか?

 ジャイアントチーターは50万年ほど前に絶滅したが、中国科学院の古生物学者チガオ・ジャンズオ氏によれば、その背景には更新世中期の気候変動の影響があるだろうという。

 この時期、地球は4万1000年周期だった氷河時代のサイクルが、10万年周期に変化しており、氷期も間氷期もより長いものとなった。

 なお研究チームは、とある場所で見つかった絶滅した別種のチーター「A. intermedius」が、ジャイアントチーターのただの小さな子孫ではなく、別個の種であることも確認している。

 このことからは、ジャイアントチーターはおそらく小型のチーターに取って代わられたのだろうと推測されるという。
この研究が、チーターの進化と広まりについて多くの情報を提供し、チーターが過去にユーラシア大陸で収めた成功を浮き彫りにすることを願っています(チガオ・ジャンズオ氏)
 この研究は『Quaternary Science Reviews』(2024年4月12日付)に掲載された。

References:Huge cheetah that roamed China 1 million years ago would have stood face to face with a tiger | Live Science / The extinct, mighty prehistoric Acinonyx pleistocaenicus was the largest cheetah ever, weighing up to three times more than modern cheetahs - Discover Wildlife / written by hiroching / edited by / parumo
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コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2024年06月08日 20:27
  • ID:A4HmOJzT0 #

メガロドンとかデカいロマン生物は、フットワークの軽い小型生物に淘汰されてしまう運命なのか

2

2. 匿名処理班

  • 2024年06月08日 21:38
  • ID:a97hT.9g0 #

それでも巨大生物はロマンなのだ

3

3. 匿名処理班

  • 2024年06月08日 21:47
  • ID:h51ShP0U0 #

進撃の水前寺清子

4

4. 匿名処理班

  • 2024年06月08日 22:20
  • ID:k9vwrES80 #

>>1
でかいと餌がたくさん必要だから環境の変動に弱くなりがち。
安定した環境が続いてる間は巨体が有利に働くことも多いけど。

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5.

  • 2024年06月08日 22:20
  • ID:K5d1fQQa0 #
6

6. 匿名処理班

  • 2024年06月09日 02:10
  • ID:Dp4L5M1x0 #

それでも鳴き声はニャーなのか
気になる

7

7. 匿名処理班

  • 2024年06月09日 03:24
  • ID:lRqA3rUO0 #

今のチーターは地上最速の代償に、あっさり獲物を横取りされる不憫なイメージ
それが190kgの大柄となると、ヒョウやトラみたいな狩り生活していたのかな

8

8. 匿名処理班

  • 2024年06月09日 15:56
  • ID:qEjVzMJ.0 #

一声ぇ〜〜鳴いては〜 旅かぁ〜ら旅へ♪

9

9. 匿名処理班

  • 2024年06月10日 08:12
  • ID:r4MLKXfh0 #

それだけ大きいがゆえに絶滅したのだろう。顎の大きさとか俊敏性とか。

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10. 匿名処理班

  • 2024年06月12日 01:27
  • ID:H4Xmc41w0 #

というかチーターってもっと大きいイメージだったんだけど、現生種は意外と小さいな
30キロ代とかゴールデンレトリバーと同じくらいじゃん。
体型からするとボルゾイみたいなサイズ感かな

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