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蜂ビールはいかが?微生物学者らがキラービーの腸内酵母でビールを開発

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(著) (編集)

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 イギリスの大学の微生物学者たちがある昆虫の腸内の酵母を使って作ったビールが話題になっている。その昆虫とはなんとハチ。「キラービー(killer bee:殺人バチ)」の名で知られるアフリカナイズドミツバチだ。

 そんなユニークなビール、その名も「キラービービール(Killer Bee Beer)」を開発したカーディフ大学薬学部の微生物学者らによると、きっかけはアフリカのナミビアを訪問したことだという。

科学者が殺人バチの酵母でクラフトビールを開発

 ウエールズを拠点とするカーディフ大学薬学部で微生物を研究する科学者たちは、ナミビアの「キラービー(killer bee:殺人バチ)から抽出した酵母を使い、ユニークなクラフトビール「キラービービール(Killer Bee Beer)」を醸造した。

 世界初かもしれないこのビールは、科学とハチの研究から特別なものを生み出すプロジェクトの中で思いがけなくできたものだ。

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image credit:cardiff

ナミビアの殺人バチの酵母からビールが誕生

 きっかけは、カーディフ大学の微生物学者らが、持続可能な環境開発の取り組みでナミビアを訪れたときのことだ。

 そこで現地で生息するキラービー(アフリカナイズドミツバチ)に興味を抱き、自然死した個体の腸内から酵母 Saccharomyces cerevisiae (サッカロミセス・セレビシエ) のサンプル採取を思いついた。

ビール酵母として一般的に知られるサッカロミセス・セレビシエは、ミツバチの腸内細菌叢に含まれています

 大学に戻った彼らはその後、その酵母とウェールズ産ミツバチの酵母を使い、世にも珍しいビールを何度か醸造してみたという。

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キラービーの異名を持つアフリカナイズドミツバチ photo by iStock

スーパーバグに対抗するスーパーハニーに期待

 現在研究チームは、近年問題になっているスーパーバグ(超多剤耐性菌)など、薬剤耐性をもつ細菌感染症の治療薬の開発を課題とし、特定の植物の受粉がその手がかりになる可能性を探っている。

 そこで「ファーマビー(Pharmabees)プロジェクト」なるものを立ち上げ、大学の敷地内で養蜂するなどして、スーパーバグに打ち勝つような、新たな抗菌性をもつはちみつ、名付けて「スーパーハニー」の生産を促進中だ。

 今回のビールは、その取り組みのついでにできたおまけのようなものだが、今ではミツバチの研究資金になりそうな「キラービービール」の販売計画を立て、醸造業者を探しているそう。

殺人バチと恐れられる交雑種アフリカナイズドミツバチ

 ミツバチ属のアフリカナイズドミツバチ(別名アフリカ化ミツバチ)は、タンザニア原産のアフリカミツバチとセイヨウミツバチの交雑種で、ブラジルからアメリカ南部にかけて生息している。

 このミツバチは熱帯に生息するアフリカミツバチの性質から、生命力が強く養蜂向きとされるが、一方で防衛本能も強く、脅威とみなした相手に集団で猛烈に攻撃する凶暴性があるという。

 実際、過去にアメリカなどで人が犠牲になったことから、殺人バチと呼ばれるようになったが、近年では過剰な報道により必要以上に恐れられている、との見解もある。

 また、おとなしいイタリアミツバチとの交雑が進んだことで、その攻撃性も徐々に薄れているそうだ。

アフリカナイズドミツバチの巣に潜入

「すごい思いつき」「抵抗ある」「飲んでみたい」の声

 この斬新なビールにはこんなコメントが寄せられている。

・これは素晴らしいアイデアだと思います。科学とビールって最高の組み合わせですね!
・すごい思いつき
・試してみたい!でも殺人バチの酵母って抵抗あるな…
・ビールの売上がハチの研究に使われるのはいいね!
・ビールの新トレンドになりそう
・ビール好きとしてはぜひ飲んでみたい
・こりゃ面白いな

 てことで、残念ながら肝心のビールの味などはまだ明かされてないもよう。

 腸内の酵母(イースト菌)と聞くと、お酒を飲んだわけでもないのにお腹の中で勝手にアルコールを作りだす特異体質のため、飲酒運転で捕まった女性の話を思い出したりもするのだが、昆虫の腸の中の酵母っていう着眼点に感心する。

 酵母そのものは特別なものではなさそうだけど、実際ビールが販売されたら味とかもわかりそうだ。

 あとチームの本来のプロジェクト、スーパーハニーのほうもとても気になる。このチームを率いるレス・ベイリー教授は、ハチが作るはちみつやプロポリスなどの副産物がスーパー耐性菌感染症の治療に役立つことを期待しているそうだよ。

References:gizmodo / cardiff / wikipedia / thedrinksbusinessなど /written by D/ edited by parumo

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この記事へのコメント 12件

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  1. 水と蜂蜜を混ぜて放置しておくと自然に酒の成分であるアルコールになることは古くから知られていて、その起源は人類がホップやブドウに出会う前の旧石器時代末まで遡ると言われている
    なのでヨーロッパでは昔から、酒と蜂は近しい存在と考えられていた。だから蜂とビールは日本人が考えるほど意外な発想ではない

    • +6
    1. >>1
      ビールは高級品、蜂蜜酒は安物って時代も長かったみたいですね。今や逆だけど…
      中世モノの物語とかにミードとかの蜂蜜酒しょっちゅう出てきてひそかに憧れて飲んだことあるけど
      蜂蜜の甘ったるい香りがするのに味は甘くなくてナニコレ!ってなったw
      なかなかクセの強いお酒でした…

      • +6
  2. >水と蜂蜜を混ぜて放置しておくと自然に酒の成分であるアルコールになることは古くから知られていて

    ハチミツ酒だろ。スカイリムをプレイしてる人間にはお馴染みの酒だなw

    • +2
  3. シロアリのおなかに住んでる微生物でバイオエタノール作る研究思い出した。あれどうなったんだろ?

    • 評価
  4. 腸内にこの酵母がいるってことは腸内でアルコール発酵してて蜜蜂は常にちょっと酔っぱらってんのかな

    • 評価
  5. 似たような話で腸内でアルコールを醸成した人がいたけど
    その人からもビールつくれるかな?

    • 評価
  6. はちみつだって唾液腺経由の分泌物込みだからね

    • +1

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