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マンション9階に卵を産むようになったカモ。ヒナたちを救うため、毎年ユニークな方法で水辺に戻している住人

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 イギリスでは、野生のカモは水辺近くの草や水辺に市が設置した巣箱の中に卵を産むのが普通だが、中には特殊な場所を巣に選ぶ母親もいるようだ。

 その母ガモは、2020年から毎年マンションの9階にあるベランダのプランターに卵を産むようになったという。

 ここで1つ問題が生じる。このマンションの9階から近くにある池までの距離は、その高さから換算すると45mもある。母親は飛んで降りることができるだろうが、生まれたばかりのヒナたちには絶対に無理だ。

 そこで9階に住む男性が、ある作戦を使ってカモの親子を水辺に戻す作戦を行っている。4年にわたりすでに50羽のヒナをこの方法で水辺に戻しているという。

Guy Rescues Duckling Families Every Year | The Dodo

マンション9階のプランターに卵を産む母ガモ

 イギリス南西部に住むエマさんの父親は、4年前から奇妙な体験をしている。だがその体験はとても心が温まるもののようだ。

父のマンションのベランダに1羽のカモが飛んできたのは、2020年のことでした。

 エマさんによると、父親はマンションの9階に住居を構えている。このカモはメスで、ベランダに置いてあるプランターで毎年卵を産み続けているという。

ある日、ベランダに置いてあったプランターにそのカモが座っていたのですが、カモがいない時に父がプランターを調べると、卵が産んであったんです。

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ここから母ガモが子供たちを誘導して水辺に移動するのは無理すぎる

 エマさんの父親は驚きながらも、「さて、ヒナが孵ったらどうするのか」と思った。

 カモは水辺で暮らす生き物だ。母ガモは生まれたヒナを水辺に誘導しなければならない。

 しかし、マンションの9階のベランダから近くの水辺までは、高さを含めると45mはある。母ガモは飛べるからいいけど、子ガモたちはまだ十分に飛ぶことができない。どうやって水辺に誘導するつもりなのだろう?

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 エマさんの父親は、いかにカモの親子がストレスをためることなく水辺へ安全に戻れるかと救出作戦を考え始めた。

海軍に所属していた父は、当時仕事で学んだ要領を真似てカモ救出大作戦を実行することにしました。

バケツに入れたヒナたちをロープで降下させる救出大作戦

 エマさんの父親は、生まれたヒナたちが母ガモに呼ばれてプランターの巣から出てくるときを待ってから行動に移そうとしばらく様子を見守っていたという。

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最初の24時間は親子を引き離すべきではありません。互いの声が聞こえて絆を育む大切なときですから。

 孵ったヒナは全部で11羽。エマさんの父親は、プランターから出てきたヒナたちをバケツに入れ始めた。

 母ガモは我が子を奪われると思ったのか怒り始め、抵抗したが、エマさんの父親はすべてのヒナを入れたバケツにロープを結び、9階下で待っている友人に向かってそっとバケツを降ろし始めた。

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 母ガモが安心するように、その一部始終をエマさんの父親は母ガモに示した。

無事に水辺に戻ったカモの親子

 階下に来たエマさんの父親に母ガモはついて歩いた。向かう先は水辺だ。

父はヒナたちを安全に水の中に戻すために、バケツを水辺の近くまで運びました。

そうしないと頭上にはヒナたちを狙って飛ぶ捕食者がいるんです。

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 バケツから出てきたヒナたちは一斉に母親のもとへ歩み寄り、母に導かれて水の中へ入っていった。

 この救出作戦をエマさんの父親は毎年繰り返し、過去4年で50羽のヒナを水に戻すことに成功しているそうだ。

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 毎年、献身的にカモの親子を救助する父親の姿を見てやさしい気持ちになるエマさんは、次のように話している。

父は自然保護、特に鳥類の保護に献身的なので、母ガモは巣を作るのに本当に最適な人物のベランダを選んだようです。

父はこの周りにもっと自然の生息地が増えることを望んでいます。

そうすれば、鳥たちは自分のベランダに巣を作る必要はなくなるからと。でも、父はいつだって喜んで助けたいという気持ちを持っています。

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 人を選ぶのは犬や猫だけではないようだ。野生のカモも、心やさしい人を知っているのかもしれない。最後に、エマさんはこう語った。

もし野生生物が助けを求めているとき、たった1人でも手を差し伸べる人間がいれば、それは大きな変化をもたらすことができるのです。

References:Guy Rescues Duckling Families Every Year | The Dodo/ written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 19件

コメントを書く

  1. ヒナを入れたバケツを持って、母ガモと一緒に階段移動でいいような?

    • +7
    1. >>1
      マンションの階段はベランダからだと住居部分を通らないといけないから母ガモがついてこれないとか?
      だとしてもロープで降ろす選択は危険な気がするけど元軍人という経歴ならまあ一般人のそれよりずっと安定してると思いたい

      • +5
    2. >>1
      懐いていない母ガモを一緒に移動させるとなると閉じ込める形で母ガモを箱のようなものに入れて運搬することになるけどそれはストレスになると思ったのではないかな
      強い危機感とショックを受けて育児をやめてしまったりしたら大変だしなるべく自然に近い形で…と思うとこれが最善のような気がする

      • +10
  2. > そうすれば、鳥たちは自分のベランダに巣を作る必要はなくなるからと。
    鴨「あそこで卵を産めば海軍が防衛してくれるらしいわよ」

    • +31
  3. ハトに営巣されるとベランダ中が糞まみれになるけどカモはどうなんだろ

    • +4
  4. ベランダでガーデニングを楽しんでたり、親子揃ってのこのなんとも言えない優しさだったり、なんかイギリスらしいなと思った。変態紳士だけではないw

    • +8
  5. 1年目はともかく
    2年目以降は「ここで子どもを育てれば1羽もかけることなく水辺に連れて行ける」
    っていうのが覚えられちゃってるから毎年来てるんだよなあw

    • +30
  6. 毎年人間が助けてくれるのを見て
    最初からやらせたら良いじゃんって気がついた鴨さんなんじゃろ

    • +10
  7. ワシは使いこなしてる、セルフジジぃじゃ

    • +4
  8. 母ガモは初めなぜ9階に産卵しようと思っただか?
    その高さからヒナを移動させる事まで考えず、とりあえず安全だわ!ってな感じで産卵?

    • +8
  9. バケツが落下したり
    ヒナが飛び出したりしそうで怖いけど
    うまくいってるみたいでよかった
    自分だったら母も捕まえて、エレベーターだなぁ

    • +6
  10. 素敵な話だが反面、代替わりしても来るようになったら一寸大変だなとも思ったわ
    娘さん、お父さんのこの仕事受け継ぐのかな

    • +8
  11. 鴨雛が巣立ちで高い木のうろからジャンプする動画はよくみかけますけれど、9階かつ硬い舗装はスパルタが過ぎやしませんかお母さま

    • +14
  12. いつも母ガモを追いかけて飛び込んだ後の子ガモのスピードに笑う

    • +6
  13. 懲りずに翌年も、その翌年も…って流れが凄い面白いw

    • +3
  14. 強引に共生関係に持ち込むカモ アタシは好きよw

    • +4
  15. 最後に着水したコガモ、追いつくためあんなに猛ダッシュできるんだな

    • +2
  16. 田舎に住んでる者にとってはこんな鳥は迷惑だ。小さな川の魚を全て取って魚が住めない川になってしまってる。

    • -4

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