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人はなぜ、年を取るにしたがって声質が変わってくるのか?声を若く保つ秘訣は?

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(著) (編集)

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 どんなにハリのある艶やかな声の持ち主だったとしても、中年にもなれば声色は落ち着きと深みを帯びはじめ、やがて低い声へと変わっていく。

 歳をとるにつれて身体が衰えるように、声を出す「声帯」もまた老化する。だから声質がだんだんと変わってくるのは仕方がない。

 そうは言っても、誰だっていつまでも若く美しい声を保ちたいのが心情だ。幸いなことに、声を若く保つためのアンチエイジング法ならあるそうだ。

私たちの声はどうやって作られているのか?

 普段何気なく出している声は、「声帯」によって作られている。

 声帯は「喉頭」(男性なら喉仏に触ってみよう。それが喉頭だ)にあるのだが、じつはここは気管の手前にある空気の通り道だ。

 そのおかげで、肺から吐き出される空気がここを通るときに、声帯が振動する。それによって出る音が声だ。

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photo by iStock

 だが、私たちがあれほど多種多様な音声を出せるのは、声帯がとても複雑な作りをしているからだ。

 この器官は、「声帯筋」と「声帯靭帯」、それらをおおう「粘膜」で構成されており、約17もの筋肉で位置や緊張をコントロールできる。これが声の豊富さの秘密だ。

女性と男性で声が違う理由は?

 小さな男の子と女の子で声に大して差がないように、子供の頃は声帯が出す音にほとんど違いはない。ところが思春期になると、ホルモンの影響でのどの作りが違ってくる。

 たとえば、男性なら喉仏が目立つようになり、声帯が長くなる。一方、女性の声帯は、思春期をすぎると20~30%細くなる。

 その結果、大人の声帯の長さは男性で約16mm、女性で約10mmだ。女性の声が男性より高いのは、声帯が短く、薄いためだ(あくまでも一般論で、男性顔負けのディープボイスを出せる女性もいる)。

 このように声帯の作りを変えるホルモンは、大人になってからも声を左右する。たとえば、女性の場合、生理の周期が声質に影響する。

 女性にとって一番きれいな声が出るのは「黄体期」だ。この時期、声帯の粘液がもっともよく分泌されるため、声帯の調子が良くなる。

 ところがそれとは反対に、生理になると声帯のあたりが充血して、声が出にくくなる。

 面白いことに、ある研究によると、避妊用ピルを服用する女性だと、排卵しなくなるため、声質の変化が少ないらしい。

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photo by Pixabay

年を取ると声質が変わるのは老化のせい

 歳をとれば身体はだんだんと老化するが、それは声帯にも言えることだ。

 たとえば喉頭にミネラルが増え始め、硬くなる。軟骨というより、骨に近くなるのだ。男性の場合、こうした変化は早ければ30代からはじまり、声帯から柔軟性が失われる。

 声帯を支える靭帯や組織からも柔軟性がなくなり、さらには声帯を動かす筋肉も衰える。

 老化が見られるのは、のどだけではない。肺の筋肉も衰えて、声帯を振動させるために必要な空気を吐き出す力が弱くなる。声帯を守ってくれる粘液の量も減る。

 そんなわけで、若い頃は艶やかでハリのある声の持ち主だったとしても、やがては低くしわがれた声に変わっていくのが一般的だ。

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声に良くない習慣は喫煙と飲酒

 老化は誰にも平等に訪れることだが、テイラー教授によれば、声に悪い習慣というものもある。だから、声をいつまでも美しく保つための秘訣は、できることなら悪い習慣を避けることだ。

 たとえばタバコやアルコールは炎症を引き起こし、粘膜を乾燥させる。これは声帯にダメージを与え、声の響きを変えてしまう。

 さらには喉頭炎に使われるステロイド吸入薬や血液をサラサラにする薬など、声を荒らしてしまうものもある。

 筋弛緩剤も、胃酸がのどに逆流するせいで炎症や声帯損傷を引き起こし、声質を変えることがある。

 ただし、これらは一時的なものなので、服用をやめれば、大抵は元に戻る。

 また歌手や教師など、職業柄のどに負担をかけやすい人たちもいる。こうした人たちは、のどを酷使するあまり「ラインケ浮腫(ポリープ様声帯)」という症状になることがある。

 これになると声帯に水が溜まって、しわがれた低い声になってしまう。この症状は、喫煙、飲酒が原因でなることもある。

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声を若く保つためのエクササイズ

 体を元気に保つには適切な運動が大切だが、声を守るのにも言えることだ。

 適度に声帯を使い続ければ、いつまでもハリのある声を保つことができる。テイラー教授によると、実際、歌手は加齢による声の変化が普通の人に比べて少ないのだそう。

 具体的には毎日大きな声で歌ったり、朗読したりすればいい。カラオケが趣味という人は、いい声帯の運動になっているはずだ。

 また声帯のケアも大切だ。

 しっかり水分を補給し、お酒やタバコの控える。こうすることで、声帯の衰えやダメージを抑え、大切な声をいつまでも若く保てるのだそうだ。

References:Why our voices change as we get older / written by hiroching / edited by / parumo

References: :Why our voices change as we get older

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この記事へのコメント 27件

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  1. うちの上司、病気で声帯の手術した時に、術医さんに「どんな声がいい?好きな歌手とかいるなら、それに近いようにするよ」とかるーく言われたらしい。

    声って好きに変えられるんだ。って衝撃を受けた

    • +10
  2. 声優さんは声帯若いってなんかの番組でやってたな

    • +3
  3. つまり野沢雅子は神ということでよろしいか?

    • +15
  4. 声優さんって改めて凄いなぁって思わされる記事だった

    • +7
  5. 同じ声を使う職業でも歌手や声優は声帯が若く、教師や政治家は衰えが早い……。
    後者はマイクの活用など、労働条件の改善が必要では?

    • +2
  6. 声質もだけど、なんで年を取ると話し方まで変わるんだろう?
    老人特有の話し方ってあるよね
    耳が遠くなり、声域も狭まるなかで、伝わりやすいトーンで話そうとするとみんな同じような口調になっていくんだろうか

    • +6
    1. >>7
      ホンット小田和正さんは凄いと思う。

      • +1
  7. 声って見た目とかよりは老化による変化が遅いイメージ有るけどな
    かなりの高齢になるまであんまり変わらない
    声優さんの声も声帯より活舌とか張りとかから急にガクッと老け込む感じする

    • +4
  8. それに比べてバンドマン、特にV系よ
    たばこと不摂生で声でなくなったのに見た目だけで生き残ろうとしてる人とか昔ファンだっただけに憎さが増してる。そういう人は表舞台に出ない分、逆に昔のファンに向けての商売が激しい。解散⇒復活⇒解散 何なん?

    節制して60歳近くても現役で頑張ってる人はほんと神だと思う

    • +1
  9. 声は仕方ないとして髪の毛の後退には徹底して抗う。
    まだ禿げたくねーヽ(;▽;)

    • +3
  10. ハマーン様のお声はいつ聴いてもお美しい…

    榊原良子は神

    • +3
  11. その年齢に応じた声のほうが好き
    外見も同じで若く見えるから美しいとは思わない
    30代には20代にはない魅力があるし、50代には30代にはない魅力がある
    年をとったからこそ出せる良い声もあるのに
    声の若さに固執するのは何か違うと感じる

    • +8
    1. >>14
      若作りしてる年配の女性に魅力を感じないけどそういうとこだよね。
      普通に化粧すればそれだけで十分綺麗なのに若作りしてもったいないなあって女性が多いと思う。

      • +1
    2. >>14
      「適度に声出す習慣+フレイル予防のための運動習慣」くらいなら「健康維持のための努力」の範疇であって「歳に似合わない恥ずかしい若作り」とは思わないな。

      若く思われなくていいけど、歳をとっても「聞き取りやすい声」でいたいと思う。
      そういう意味で、こういう基礎的なアンチエイジングは知っておいて損はないと思った。

      子供のころじいちゃんの介護をしていた。
      じいちゃん、よく聞けばちゃんと「あれを取ってくれ」とか「寒すぎる」とか意味のある事を言ってたのに、声の衰えでほかの家族にわかってもらえなくて「なんかうめいてる」扱いされてたのが怖かった。ヒトとして最後まで一生懸命「意思伝達」しようとしてるのに、「モノが出す雑音」「獣の唸り声」みたいに扱われる…ああはなりたくない。

      他人に「聞き取りづらい声でも頑張って聞いて!」なんて要求するだけ虚しいから、自分の努力でいつまでも若々しい声…というか「ヒトとの(意味ある)会話ができる声」でいたいものだ。

      • +12
    3. >>14
      民謡畑のお爺ちゃんの枯れ具合とか、良いよね。

      声優さんなんかも、来宮良子や京田尚子の老婆声は独特の魅力がある。

      • +2
  12. 何?結局、声を若く保つ秘訣ってのは
    肉体(筋肉)と同じく年とっても上手に鍛え続ければいいよって言うだけ?
    でも、素人が下手に声を出したら逆に声帯を痛めないか?

    • 評価
    1. >>16
      一日じゅう炬燵に座ってTV観てるだけの年寄りより
      毎日小一時間 散歩に出掛けてる年寄りのほうが健脚、
      みたいなもんじゃないの?
      米俵背負ってコンクリートの階段をガシガシ昇り降りしろとか
      そういうレベルを要求してるんじゃなくて。

      うちの祖母は、とにかくよく喋る人で
      ご近所さんと大声で笑いながら毎日井戸端会議したり
      朝夕の勤行で一通り読経したりしていて、
      晩年でも 電話だと30代ぐらいの中年女性に聞こえる声だった。

      • +4
  13. 買い物の時に「袋いりません」しか言わなかった頃、気がついたら声の出し方を体が忘れてる気がして1人朗読とかしてたなあ
    つまり声帯も筋肉、筋トレは世界を救うって事でよろしいか

    • +3
  14. 産後声が低くなってしまったってナウシカの中の人が言ってたな
    それでもあのかわいらしい美声なんだからすごい

    • 評価
  15. >年を取ると声質が変わるのは老化のせい

    そこは当たり前なのでは…

    • +1
  16. 声の魅力というのは不思議なものでしわがれた声もまたハスキーな魅力を獲得することがある。

    • +2
  17. コ○ン君の中の人は20年くらい声が全く変わらないけど煙草も酒もやってないのかな?
    それに対してスネ○クの中の人はバリバリ煙草吸ってるそうだから確かに20年前と今の声は全く違うし
    やっぱり煙草と酒はダメだな

    • 評価
  18. 声優さんとか結構差があるよね。
    例えばアムロ役の古谷徹氏は殆ど声質変わってないけど、シャア役の池田秀一氏は明らかに年を感じさせる声質に変わってたり。
    となると、体質とかも関係して来そうに思える。

    • +3
  19. 高い声がコンプレックスだったから年をとって声が落ち着いて嬉しかった
    おばちゃんになって良かったのはそれだけだな

    • +2

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