
image credit:Kanawha-Charleston Humane Association/Facebook
猫が飼い主を選ぶように、犬も永遠の家に導いてくれる人を選んでいる。適切なタイミングと適切な場所で、出会うべくして出会った1匹の保護犬と1人の女性が、アメリカのウェストバージニア州にいた。犬と女性は面識があるわけではない。にもかかわらずその犬は、不安発作を起こしている女性の体の異変をいち早く察し、女性の元へと駆け寄ってきた。
そして、どうすれば女性が落ち着けるのかを知っているかのように、犬は自分の鼻を女性の頭に当て、慰めたという。
ずっと犬を飼いたかった女性は、この犬との出会いを運命だと感じた。すぐに犬がいる動物保護施設を訪ねて、犬を家族に迎え入れた。
保護犬と女性の運命の出会い
2021年12月のクリスマス前、ウェストバージニア州チャールストンの通りを走っているプロット・ハウンドのミックス犬(オス)が発見された。犬は、発見者の男性によってカノーワ・チャールストン動物愛護協会に預けられた。
施設スタッフにより、有名芸術家の名前にちなんで「ピカソ」と名付けられた犬は、首輪をしておらず、マイクロチップも埋め込まれていなかった。
過去に飼い主がいたのかどうかわからないピカソだったが、19日経っても誰も名乗り出てくることはなかった。
施設のスタッフは、ピカソがとてもやさしい性格で、礼儀正しい性格であることに気づいた。
そのおかげで、ピカソは地元の休日パレードで、家を必要としている他の犬たちと一緒に歩くイベントに参加することになった。
施設でボランティアをしているキム・ヴィニョーさんは、イベントでピカソを歩かせた。
初めてピカソに会ったとき、ピカソはすぐに私によってきてくれました。ピカソはハグが大好きです。とてもやさしい犬なので、いい飼い主をピカソに見つけることが私の目標です。イベントに参加するピカソに、誰かが注目してくれれば…キムさんはそんな思いでピカソを連れて歩いていたことだろう。
だが、ピカソが通りに並ぶ何百人ものパレード参加者の間を進んでいたとき、突然、1人の女性のところへ駆け寄った。
それが、ピカソとアビー・エリスさん(16歳)の運命の出会いだった。

アビーさんの発作を落ち着かせたピカソ
当時の様子を、キムさんはこのように話している。私たちは、道路のまんなかを歩いていました。すると、女性が縁石に座っているのが見えました。女性はなんだか落ち着かない様子に見えました。キムさんによると、ピカソはアビーさんのリアクションによって、助けを必要としている状態であることを、いち早く察したという。
すると、ピカソは率先して私を彼女の近くに引き寄せました。そして、ピカソは彼女の頭に頭を置き、顔で女性を支えようとしました。
ピカソに気付いた女性は、微笑みました。ピカソが女性の気持ちを落ち着かせたことが、私にはわかりました。
アビーさんは、血流に影響を及ぼし失神を引き起こす可能性がある体位起立性頻脈症候群 (POTS) と闘っている。その病状は、時々緊張を引き起こすことがあるそうだ。
パレードの夜、アビーさんは不安発作を起こした。
一緒にいた母親のメリッサ・スムートさんがアビーさんの発作に気付き、助けようとしていたところ、ピカソが駆け寄ってきたのだ。
アビーは、頭が足の上に落ち、前のめりに倒れていました。アビーさんは、発作のなかで犬の気配を感じることができた。
そしたら、寄ってきた犬が娘の下に体を潜り込ませ、娘を押し戻そうとしました。
そのおかげで、娘は姿勢を立て直すことができました。
私が思ったのは、もし適切なタイミングで犬が駆け寄ってきてくれなかったら、アビーは地面に顔を埋めていただろうということだけでした。
犬が娘を助けてくれたのです。(メリッサさん)
犬の鼻が私の鼻に当たるのを感じたので、犬を撫で始めました。そしたら、気持ちが落ち着いたんです。犬のおかげで、安心できました。メリッサさんは、犬の名前をキムさんに聞いて少し会話を交わしたが、アビーさんを家に連れ帰ることを優先し、その場で犬と別れた。
キムさんとピカソはパレードに戻った。
家に戻ってからも、アビーさんとメリッサさんは、ピカソのことが頭から離れなかった。
翌日、アビーさんが保護施設を訪れると、ピカソはちゃんと覚えていた。
ピカソは、私に駆け寄って、ハグしてくれました。本当に興奮しました。この犬を連れて帰るとその時、決めていました。(アビーさん)
メリッサさんも、ピカソとアビーさんの出会いは、神様が導いてくださったと思ったという。
アビーは、1年以上前から犬を飼いたいと言っていました。だから、私は神に娘が犬を飼う準備ができているという合図を送ってくださいと祈っていました。
ピカソとの出会いは、まさに主によって導かれたのだと思います。神は、私たちの祈りに答えてくださいました。
永遠の家と飼い主を選んだピカソ
保護施設で過ごした20日後、ピカソはアビーさん一家に引き取られた。キムさんは、ピカソが永遠の家をはやく手に入れられるよう、イベントに参加したが、ピカソが自分の家族となるべき人たちを選んだのは明らかだった。
アビーさんとの出会いは、驚くべきものでした。私も不安症を持っていて、不安発作がどのようなものかを知っていますから。(キムさん)メリッサさんによると、アビーさんは人混みが好きではないそうだ。
だが、あの日アビーさんはパレードに行くと言い張って、結果ピカソと出会った。

image credit:Kanawha-Charleston Humane Association/Facebook
この巡りあわせは、単なる偶然ではないと信じるメリッサさんは、このように語った。
きっと、そうなる運命だったのでしょう。娘は、自分を愛してくれるだけでなく、いつ助けが必要かを正確に知っているような犬を、ついに飼うことができたことにとても興奮しています。メリッサさんが言うように、クリスマス前のパレードの出会いは、ほんとうに運命だったのかもしれない。
ピカソが自分を選んでくれた偶然の奇跡に、アビーさんはとても感謝している。
References:Shelter Dog Spots Girl Having An Anxiety Attack And Rushes To Help/ written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
アビーさんとピカソがずっと幸せに暮らせますように。
2.
3. 匿名処理班
これが運命というものか
4. 匿名処理班
いい人しか出てこないいい話。
5. 匿名処理班
天啓が2人を引き合わせたのかな?
永く幸せな時間を過ごせますように
6. 匿名処理班
素敵なお話
末永くお幸せに
7. 匿名処理班
犬は人を癒してくれるね。うちも子どもが大きくなったら、犬を飼おうかな。
8. 匿名処理班
> 猫が飼い主を選ぶように、犬も永遠の家に導いてくれる人を選んでいる。
過去に飼ってきた犬(野良犬1匹、逝去後に田舎のブリーダーから1匹)がそうだとええなあ
犬はイイゾ
9. 匿名処理班
優しすぎて泣いた!いい話をありがとう
10. 匿名処理班
素晴らしい運命だ。
神は引き続きこの一家の幸せを約束して欲しい。
11. 匿名処理班
泣かせないでぇ
12. 匿名処理班
犬はそうだよね。
ちょっと身体が辛くてベンチに座っていた時とかどこかの飼い犬が、「なになに〜?どうしたのぉ〜」みたいな感じでまとわりついて来たことがある。
その時は、ああ!、邪魔だなぁっというくらいの感覚だったけど思い返してみれば。
13. 匿名処理班
感動的すぎて😢