
中国に住む72歳のおじいさんは、カメラの前で、これまでまったく知識のなかった化粧品を実際に自身でメイクアップしながら、ライブコマースで販売。
その風変わりな動画は、あっという間に注目を集めるようになった。
時に、心無い中傷を受けることもあるが、おじいさんは「すべては孫のため」と動画配信を続けている。その姿に、多くの人は胸を打たれたようだ。
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72歳のおじいさんの動画ライブ配信が中国で注目
中国に住む72歳のヂゥー・ユンチャンさんは、ちょっぴり変わった動画をライブ配信して、多くの注目を集めている。ユンチャンさんは、視聴者とコミュニケーションしながらオンラインでライブ映像を流し、商品を販売する「ライブコマース」で配信を行っており、扱っている商品はメイクアップ用品だ。
ユンチャンさんはメイクアップの勉強し、自身の顔をキャンパスにしながら様々な化粧品や美容グッズを試し、ネット上で実演販売を販売しているのだ。

すべては、愛する孫のシャオちゃんのためだ。

動画で化粧品販売を始めたのは難病の孫の治療代を稼ぐため
今から6年前、当時5歳だった孫のシャオちゃんは、神経の異常で筋肉が萎縮し、運動機能が低下する難病「脊髄性筋萎縮症(SMA)」と診断された。医師らから、シャオちゃんの余命は約18カ月と推定された家族は、嘆き悲しんだが、シャオちゃんの生命力は予想以上に強かった。
以来、シャオちゃんは家族の助けを借りて、日々難病と闘い続けている。
しかし、それは決して簡単な道のりではない。シャオちゃんの治療に使用される唯一の薬はアメリカからしか輸入できず、価格は約70万元(約1370万円)もかかるという。
ユンチャンさんは、最愛の孫の命を救うためなら何でもすると決心し、家を売り、できる限りのお金を借りたが、それでも十分ではなかった。
年金暮らしのユンチャンさんは、別の方法でお金を稼ぐ方法を探し始めた。とにかく、なんとしてでも、シャオちゃんの治療費を支援したいと思ったのだ。

ユンチャンさんは、美容製品についてはほとんど何も知らなかったが、熱心に学ぶことから始めた。
まず、化粧品メーカーに連絡し、無料サンプルの提供を求めた。だが、メーカー側はユンチャンさんが70代の高齢男性だと知ると、「年寄りには化粧品は売れない」と提供を拒否した。
それでも、ユンチャンさんはあきらめなかった。
次に化粧品店に直接出向いて、店員に商品の使用法について教えてもらえるよう懇願した。
化粧品に対する専門用語や、化粧品の使い方を1から学ばなければならなかったユンチャンさんは、メモを取りながら学習した。

人気が出たことで、孫のために十分なお金を稼ぐことができるようになった。
アンチの中傷に負けずライブ配信をするおじいさん
ユンチャンさんの動画が注目を集めれば集めるほど、今度は中傷するユーザーも出てきた。なかには、ユンチャンさんの娘が、人々の同情を集めて金を稼ぐために、おじいさんを利用していると非難し始める人もいた。
いろんな否定的意見が寄せられたが、ユンチャンさんは中傷に負けず、ライブ配信を続けた。
やがて、シャオちゃんの治療薬の一部は、中国の保険リストに追加されたため、家族の経済的負担は大幅に軽減されるようになった。
しかし現在も、ユンチャンさんは美容ブロガーとして、自分自身で製品をテストし、フォロワーたちに化粧品の宣伝を続けている。

孫が普通の子どものように歩けるようになったら、私は安心して眠ることができるでしょう(ユンチャンさん)強い絆で結ばれているユンチャンさんとシャオちゃんの動画が配信されると、懸命に孫の世話をするユンチャンさんの孫への愛に、多くのユーザーらが胸を打たれたようだ。
ユンチャンさんのDouyin (中国版TikTok) 動画の一部は、ここで見ることができる。またその取材ニュースはこちらで見ることができる。なかには涙を誘うものもあるので、ティッシュの用意を忘れずに。
References:Grandfather Becomes Makeup Beauty Blogger to Save Young Boy’s Life/ written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
俺氏、無事号泣。
2. 匿名処理班
お孫さんのためというのは尊いとは思うが、
これに意見するのを誹謗中傷と云うのは
疑問だな、違和感あるの当たり前やん?
3.
4. 匿名処理班
>店員に商品や素子用法について
使用方法の誤記でしょうか?
5. 匿名処理班
こういう体の張り方もあるんだなあ
6. 匿名処理班
その精神が美しいよ
7. 匿名処理班
愛だ
8. 匿名処理班
一方日本では集っていた
9. 匿名処理班
ギャップが大きければ大きいほど目立つし、孫のためという美談も加われば話題になるわな。寄付のつもりで化粧品買う人もたくさんいるだろうし、やり方が上手いわ。
10. 匿名処理班
化粧品の販売方法としても、理にかなってる。
11. 匿名処理班
>>2
逆張りキッズ
12. 匿名処理班
>>2
≫これに意見するのを誹謗中傷と云うのは疑問
記事にはそのようなことは書いていなかったと思いますが…
「娘さんが父を金儲けの道具にしている」という中傷があったそうです
また「違和感があれば意見するのは当然」と言っても、その違和感とは正当性のあるものでしょうか。ネガティブな言葉を吐くのは慎重な方が良いかと
「気持ち悪いものを気持ち悪いと言って何が悪い」は学校のいじめ加害者の理屈だと思います
13. 匿名処理班
アイデアがすごいですね
美容品を求めているのは美しくなりたい人だから、「すっぴんでは一般的に美しい容姿ではないけど化粧で大きく変われる人」こそ適しているといえるのかもしれない
14.
15. 匿名処理班
男性の化粧にあまり違和感感じぬ。
ゲイバーとかオカマバー(そういう趣味ではないがスタッフが面白いので)とか行っているからかな
化粧も身だしなみの一つだから、この男性の化粧も見方次第でカッコいい
16.
17. 匿名処理班
>>1
大切な人がいるとこういうの堪えるね
自分ならどこまでのことが出来るだろうとか考えちゃうわ
18. 匿名処理班
料理とかDIYとかやってる人は多いしね
高齢男性があえて目立つてなら正解なんだろう
とは言え難病そのものを治せるわけではないし厳しい道だよね…
19. 匿名処理班
美容系を選ぶっていう発想が独特で面白いから背景とか関係なしにこういう人の動画があったら見ちゃうかも。同情誘って寄付を求めている訳でもなく自身でちゃんと稼いでいるのに誹謗中傷とはなんだかなーだね。
20. 匿名処理班
「高齢の男性が、顔にクリームを塗り赤い口紅やマスカラをつける姿は、決して美しいとは言えない」と記事には書かれてるけどそうかな?メイクの方向性がよくわからないとかあるかもだけど、そんな違和感なかったわ
21. 匿名処理班
なぜ化粧品なの?
22. 匿名処理班
>>2
意見や批判と、誹謗中傷の区別が付かない人?
23. 匿名処理班
「年寄りに化粧品は売れない」って悲しいなあ。
男性だったってこともあるかもしれないけど、高齢者施設への美容部員の出張サービスが喜ばれたなんて話だってあるのに。
シミや毛穴とか切実に隠したいものが沢山あるんだから、若者ほど金は落としてくれなくとも需要はある。
この男性だってこの年齢でメイク初心者なら、新たな視点の率直な意見もあっておもしろそうだ。
24. 匿名処理班
ちょっと思ってたのと違う…
冴えない高齢男性がメイクアップでイケオジに!ってのならすごく惹かれるが、半ば女装みたいなニューハーフ的なメイクで、違和感を感じる声があがるのは仕方ない…。
25. 匿名処理班
私より化粧が上手い
26. 匿名処理班
爺さんが体張って稼いでるのは素直にすごいと思うがこの子の親はどうやって稼いでるんだろうか……
どれくらいの頻度で薬が必要なのか分からんけど遅かれ早かれ限界が来そうな気もするし心配だな
27. 匿名処理班
>>13
確かに化粧品を使っておじいちゃんが綺麗になるなら、凄い品質ええやんけって思うわ。
28. 匿名処理班
>>26
難病なら、親のどっちかは子供につきっきりで世話しないとダメなのかも…
29. 匿名処理班
>>2
人間何を言うかより何を言わないかの方が大事やねん
30. 匿名処理班
>>23
私が行ったコスメカウンターの資生堂の美容部員さんは、会社の活動として老人ホームでタッチアップするって言ってたで。
何でこんな話になったかっていうと、私が障害者だからや。
中国人は資生堂の化粧品好きみたいだけど、中国メーカーは年寄りも障害者もターゲットにはしてないんかな?
31.