メインコンテンツにスキップ

最大約80%の確率で嘘を見抜く方法。その手がかりは「話のくわしさ」

記事の本文にスキップ

49件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 目の前の人間が真実を語っているのか、嘘をついているのかを見分けるのは難しい。脳波をスキャンするという方法もあるが、そんな装置を使わずとも、会話だけで嘘を見抜く方法があるそうだ。

 それは「話のくわしさ」だという。

 あなたに語りかけてくる相手が、「誰が、何を、いつ、どのように、なぜ」といった具合に、細かく説明しないのであれば、嘘をついている可能性があるという。

 少なくともオランダ、アムステルダム大学の研究チームは、このシンプルな方法で、最高で約79%もの確率で、嘘を見破ることに成功したという。

嘘を見抜くには、話の詳細に集中すること

 相手が嘘をついているのではないか? もしそんな疑念に駆られたら、あなたはどうするだろうか?

 相手の目を見ればわかるといわれていたこともあった。瞬きの回数が増えたり、瞳孔に変化があれば嘘をついている可能性があるといわれていたが、実際には目で判断はできないそうだ。

 あるいは不安な表情を浮かべていたり、落ち着きがなかったりと態度に現れる場合もあるというが、これも正確ではない。

 目や表情、態度など、余計な情報に気を取られてしまうと、きっとあなたは騙されてしまうかもしれない。

 余計なことばかり気にしていると、かえって真実がわからなくなるという。

この画像を大きなサイズで見る

うそ発見器(ポリグラフ)検査はあてにならない

 たとえば、2001年のアメリカ同時多発テロ事件後、空港は警備員に嘘発見器(ポリグラフ検査)の使い方を手ほどきし、怪しい人物を炙り出すそうと試みたことがあった。

 ところが、とある研究では、訓練された専門家であっても、嘘発見器で嘘を見破れる確率は、偶然以上のものではないことを示している。

 嘘発見器で嘘を見抜けない理由の1つは、ときに矛盾することがある複合的なデータを瞬時に正しく分析することが至難の業だからだ。

 嘘発見器は血圧、心拍数、呼吸数などのさまざまな生理データの組み合わせから、嘘を検出する。だが、それは言うほど易しくないし、しかもそれをパッと行えというのは無理筋なのである。

 アムステルダム大学のブルーノ・ヴェルシュエール氏は、それについて「不可能な作業」と、プレスリリースで語る。

 「人は短時間であらゆる信号を評価することはできないし、ましてや複数の信号を組み合わせて、正確に判断するなどムリなのです」

 くわえて、人には思い込みや偏見といったものがあり、相手の外見などによっても惑わされる。

この画像を大きなサイズで見る
photo by iStock

1つの手がかりだけに集中、それは話の詳しさ

 そこでヴェルシュエール氏らが考案したのが、たった1つの手がかりだけに集中するというやり方だ。

 たった1つの手がかりとは「話の詳しさ」だ。それ以外のことは、たとえそれがどんなに重要そうに見えても、一切すべて無視する。

 実験では、まず学生を2グループにわけ、片方にはキャンパス内を散策してもらい、もう片方にはロッカーからテスト用紙を盗み出してもらった。

この画像を大きなサイズで見る

 そのうえで学生たちにインタビューし、全員にその時間はキャンパスを散策していたと語ってもらう(つまり半分は嘘をつくことになる)。

 被験者(1445人)は、そうした学生のインタビューを見て、嘘をついていないかどうか当ててみる。
 この実験の結果、直感やほかの手がかりから嘘を見破ろうとした被験者の正解率は、ただの偶然と変わらない程度でしかなかった。

 ところが「人・場所・行動・物・出来事・それが起きたタイミングの描写」など、事前に証言のくわしさだけに注目するように指示された被験者は、59~79%の解率で嘘を見抜くことができたのだ。

最善の手がかりを用いて、残りは無視

 こうした実験は、嘘を見抜くには、余計な手がかりにあれこれ目移りさせず、たった1つの優れた手がかりに集中するのが得策であることを示している。

 「会話の詳しさ」という最善の手がかりを用いて、残りは無視するのだ。

 最近はビッグデータや機械学習を使った人工知能技術の発展が目覚ましい。

 だが、今回判明したことによるならば、大量のデータを用いたとしても必ずしも嘘を発見する精度が上がるとは限らないのだそうだ。

 ただし利害関係の強い状況では、信憑性を高めるために非常に詳しい嘘が語られる場合もあるので、そのときは気を付ける必要があるとのことだ。

 この研究は『Nature Human Behaviour』(2023年3月20日付)に掲載された。

References:LieLab: the devil is in the details – University of Amsterdam / This One Strategy Will Reveal if Someone’s Lying With 80% Accuracy, Study Finds : ScienceAlert / written by hiroching / edited by / parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 49件

コメントを書く

  1. どこかの組織が使ってた嘘発見器がなぜか中古で売っており
    ジト目で見せてもらったが、これで本当にわかるのと思った
    ああ・・あの機械安かったし、ネタに買っておくべきだった

    • +2
  2. 相手を本気で騙そうとしている人のほうが、こっちが聞いてもいない細かなことをやたら話してくる気がするなあ。

    • +28
    1. >>7
      私もどうでも良い事を細かく話出したら嘘くさいなーと感じる

      • +11
    2. >>7
      職業柄盗みや万引きに多く遭遇する人です
      確かに犯行を誤魔化そうとする人は無駄に詳しい話をするけど
      その詳しさって「どうでもいい事」「真実に関わり無い事」に集中してます
      本当に話してほしい事については全く話せないんです
      主観的な感情や感想はいくらでも話してくれるけど客観的な情報になるとブレブレになる
      例えが下手で申し訳ないけどこれは実際にヒアリングしたら誰でもあれ?と思いますよ
      情報の濃度が全然違うんですね
      誰かが嘘をついていてるなと思ったら最初から最後まで3回話してもらってください
      本当の事話してる人は細部が揺らいでも大筋は変わらないです
      嘘付いてる人は細部が詳しくても大筋自体が話せませんから

      • +17
      1. >>34
        逆に、作り話の脚本だと「客観的事実の列挙」のみ淡々と詳細で、
        本当に自分が体験した事なら、臨場感ある感情の流れが乗ってる
        ってパターンもあるからなぁ…。

        例えば、「昨日はいつも通り17時半ごろ会社を出て電車に乗り、
        最寄り駅に着いた18時過ぎ、空腹だったので 改札を出てすぐ
        右手へ曲がったコンビニに寄って、アンパンを買いました」
        みたいなのと、「昨日? …あー、会社帰りの電車で
        ドラえもんのかばんを持ってる小学生が向かいの席に居て、
        見るともなしに ずっと見てたら 手に持ってるどら焼きが
        すっごい美味しそうに思えてきて、無性に欲しくなったんですよ。
        駅に着いたら、真っ先にコンビニへダッシュしました。
        そしたら! そんな日に限って、どら焼きが品切れで!
        でももう餡子の口になってるじゃないですか。
        仕方ないんで、コレジャナイ感ありつつ代わりにアンパン買いました。
        え、時間? 6時過ぎ?ぐらいでしたかね?」みたいなのだったら、
        とっさに後者の展開が嘘でひねり出せるのは
        よっぽどアドリブ咄に慣れた人じゃないと無理そう。

        • +1
  3. 普段あんま詳しく説明しないタイプの人が
    「そんなとこまで聞いてないのになぜそこまで喋るん?」
    って違和感でたらだいたいダウトよね。

    普段聞いてもないことまでペラペラ喋るタイプの人が
    「(ちょっとの間)・・・知らなーい。」
    ってなったらほぼ間違いなくダウトよね。

    • +5
  4. 嘘で冤罪をでっち上げられたことがあるからわかる
    こういう奴らの嘘は社会的に破滅させることが目的で組織的で口裏を合わせる為に善人ぶってターゲット以外には接して、仕事などの利益関係を築いたり、さも被害者であるかのように語って、その冤罪の罪の追及というありもしない魔女狩りのような行為を周りに容認させ、犯罪者のように扱うように仕向ける
    しかしそれは一線を超えた組織的な犯罪行為で、ありもしない罪をでっちあげようとしてくるという点で
    悪意のある嘘だ

    • -9
  5. 俺を半グレだと犯罪者だと嘘をついた奴らにいいたい
    その理由を詳しく言ってみろと
    その嘘は名誉毀損だし、危うく冤罪で逮捕者を出すことになる危険な行為だと
    裏もないのに不確かな嘘をついたことで職を失ったし、名誉毀損行為だと
    嘘の噂を流すのは犯罪行為だと

    • -11
  6. 59~79%ってかなり厳しい精度だな
    実際の所、嘘に纏わる詳細を想像力で綺麗に補える人も居ると思うんだよね
    物語を創作する能力だってコレの親戚みたいな物で、如何にリアルに想像出来るかって事だし

    • +9
  7. とはいえ順次立てて説明できないガチの話しベタとかもいるからなあ。

    • +11
  8. 警察が職務質問とか取り調べで普通に使ってるテクニックじゃん

    • +2
  9. 最後に「知らんけど」って付けると本当かウソか曖昧になる。

    • +5
  10. 自分は多分見抜けない方
    逆に嘘を言うときは半分真実を混ぜてリアルに想像してと思うが、細かく聞かれたらやっぱり無理

    • +2
  11. 「折れた煙草の吸殻」で
    あなたのウソがわかるのよ。

    • -2
  12. 問題は真実の中に1つ紛れ込んだウソだった場合見抜けにくい
    みんなそこで被害に合うのよ

    • +9
  13. 昔どっかの詐欺師が、相手をうまく騙すコツはなるべく嘘をつかないことだって言ってたな。

    • +13
  14. 相手がサイコパスの場合この方法では見破れないよね

    • +7
  15. いつもの声のトーンやしゃべるスピードを覚えていれば嘘は見抜きやすい

    • +3
  16. 「刑事コロンボ」ってドラマは、犯人がどう上手く嘘をつき通せるか、っていうドラマだったよねw
    犯人役の俳優が嘘をつく人間の演技するのを見るのも、あのドラマの醍醐味だったなあと懐かしいね。

    • +12
    1. >>32
      うだつの上がらなそうなおっさん刑事が
      些細な不合理に着眼して
      容疑者からボロが出る瞬間を冷静に観察している
      そして カミさんは絶対に出てこないのが
      面白かったね

      • +3
  17. よく勉強なさいましたね。 それに別れの宴に相応しい

    • +1
  18. 事情聴取を受けたことあるけど
    一日の内にあったことすら全然正確に喋れなかった
    何も後ろ暗い所はないのに説明してる内に行動していた時間を間違えてたりうろ覚えだったり
    自分のような人間がいる限りこれで確実に見抜くのは無理だろうな

    • +15
  19. そうやって税務署は決算書の嘘を見抜くわけか

    • +4
  20. 研究にケチつけるつもりはないけど、これらはわかりやすい嘘つきの話かな
    もっと高度な嘘をつく連中は各方面身近に存在している
    あ記事の最後に書いてあるな
    「ただし利害関係の強い状況では、信憑性を高めるために非常に詳しい嘘が語られる場合もあるので、そのときは気を付ける必要がある」

    • +1
  21. もちろんこれで見抜ける可能性が高いとは言えないが、逆に見抜く側の知能の問題もある。
    コメ欄にあるように「詳しすぎて怪しい」と感じる人や「聞いてないのによく喋る」をジャッジ基準にするような人に対しては話せば話すほど信じてもらえなくなるので、これがポイントということを考えるよりも、結局自分のオツムと相談して判断するしかない。

    • +1
  22. 虚言癖ある人なんかは嘘を事実にするため上塗りしまくるから
    普段から平気で嘘つく人の嘘を見抜くのは難しい

    • +1
    1. >>44
      齟齬が出るし疑われないラインが曖昧になるから重ねれば重ねるほど難しくなくなるよ。
      自分が嘘を吐く時に気を付けるのは最小の嘘で、それ以外は誠実に、そして吐いた嘘は全部覚えておく、人が不幸になる嘘は吐かないの四点かな。逆にそれさえ守れば嘘は難しくない。

      • 評価
    1. >>45

      騙されたがっている男は女の真実を認めない
      男は女の話す真実より自分が作り上げた幻想を信用する

      • +1
  23. 時間のたった過去の話になると、このやり方は通用せんかも。
    人間の頭っていくらでも過去を捏造できるし、その真偽が本人にもわからなくなることってあるから。

    一例にワイの経験を上げると、
    ワイは10年前に自分の交通事故の光景をよく覚えていて、なんなら激突する瞬間、相手の車がどう見えたかまで、今でもはっきりと話すことができる。

    けど、事故直後の事情聴取でワイは、瞬間の記憶は曖昧だと警察に証言している。
    気付いたら目の前に車がいた、と。本来、そこの記憶はごちゃっとしていたはずなんだ。
    そう証言したことは覚えているのに、にもかかわらず、記憶は時間を経るにしたがって鮮明になって、今では事故の瞬間にいやにピントの合った記憶になってしまった。
    気を抜くと警察への証言内容も忘れそうになる。
    たぶんこれがヒトの脳って奴なんだと思う。事件の目撃者の証言が実はかなりアテにならないのも、これと同じような機能が働いてるんだろう。

    おそらく、ウソであっても、遠い過去の話になれば、本人にも区別つかないくら真実めいた話になっていることは多々あるんじゃないだろうか。

    誰かから話だけ聞いて、それだけで真偽を判断するのは、状況次第ではムリだったりもするんじゃないかね。

    • +7
  24. >嘘発見器で嘘を見抜けない理由の1つは、ときに矛盾することがある複合的なデータを瞬時に正しく分析することが至難の業だからだ。

    じきにAIでスーパー嘘発見器ができそうだなと思った

    • +2
  25. 浮気や犯罪行為等の
    やった事を隠すタイプの嘘には
    有効かもしれないけど
    「そんなもの知らない、見なかった」
    というタイプの嘘には
    当て嵌まらないのでは❓

    • +1
  26. 何時とか何処とか何でとかそんなのどうでもいいでしょ! ともかくアタシの言うことは全部ホントなの! これでも嘘ついてるって言うのならアンタ訴えるわよ!!

    …むかつくなあ 最近どっかで見たなあ

    • 評価
  27. 嘘だと疑われたとき、相手がまるで私は訓練された警察官ですみたいな顔をして問い詰めてくるのが辛い
    もちろん訓練なんてされてないから意味のない時間が流れるし

    • 評価
  28. ツイッターに限定すればツイ消しとか鍵掛けてたら1000%嘘

    • 評価
  29. 詳しく聞いて言って~~の教授、専門家が言ってたと言い出したら嘘

    • 評価
  30. これは嘘つきはみんな知ってることだな
    ディティールが大事よ
    まるでその場にいたかのように、突拍子もない事実を細かく語るのがコツ
    それが嘘でも、あ、本当の話なんだって相手は思ってくれる

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

サイエンス&テクノロジー

サイエンス&テクノロジーについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

料理・健康・暮らし

料理・健康・暮らしについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。