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サメロボットがゴミをパクパク食べてのロンドンの水路がきれいに

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(著) (編集)

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 プラスチック廃棄においては、近年多くの企業が革新的な取り組みを実践している。ゴミのポイ捨てが多いイギリスでは、ロンドン市内の水路に廃棄された大量のプラスチックが水質汚染を引き起こしているという。

 そこで、開発されたのがサメロボット「WasteShark(ウェスト・シャーク)」だ。

 このサメロボットは、川や運河などの水域から1日約500kgの廃棄物を収集し、最大5kmの移動が可能だという。ロボットがパクパクごみを食べてくれるおかげで、水路のごみは減ってきているという。

RanMarine Technology – The WasteShark

水域のプラスチック廃棄物を収集するWasteShark

 現在、ロンドンの中心地区カナリーワーフを流れるテムズ川に浮かぶプラスチック廃棄物の回収に役立っているのが、サメロボットの「WasteShark」だ。

 WasteSharkは、水質汚染への取り組みの一環として配備されたカナリーワーフの水域で、1日500kgのゴミを最大5kmの距離を移動しながら収集することが可能だ。

 長さ1.57m、高さ52cm、幅1.1m、重さ72kgで、最大速度は2.6km/hのWasteSharkは、再充電が必要になるまで6時間持続して使用できる。

 水上で回収できる毎日の廃棄物の量は、22,700 本のペットボトルに相当するという。

 カナリーワーフは、ロンドン市内のビジネスやショッピングでにぎわう地域の1つだ。訪れる観光客もかなり多く、1日だけで約12万人が集まる場所となっている。

 ロンドンの都市開発業者カナリーワーフ・グループによると、2019 年だけでも、同地域だけで約3兆6000億にものぼる使い捨てプラスチック廃棄物が、廃棄またはリサイクルされたそうだ。

廃棄物を回収するだけでなく水質データも収集可能

 マイクロプラスチックやその他の汚染物質を回収すると同時に、水質データも収集することができるWasteSharkは、ブリットヴィック(Britvic) が所有するスパークリングウォーターブランドの「アクア・リブラ」によって作成された。

 回収された廃棄物を可能な限りリサイクルすることを目的にして、環境問題に取り組みたいと考えている同社のスポークスマンであるスティーヴ・ポッツ氏は、次のように述べている。

プラスチック汚染に取り組むために、カナリーワーフ・グループのチームと協力して、この革新的な技術をロンドンにもたらすことに喜びを感じています。

 この海洋ロボットの開発は、ロンドンのプラスチック廃棄物の問題に取り組むという同社の使命の次のステップであると同時に、消費者が日常生活に小さな変化を加えてリサイクルを促進することを願うものだ。

 WasteShark作成者のリチャード・ハーディマンさんはこのように話している。

私は、プラスチックの使用に反対しているわけではありません。プラスチックは便利な製品です。

しかし、私たちには膨大な量のプラスチック廃棄物が環境を汚染しています。環境改善には、プラスチックをより良くリサイクルする方法を実践していくことが重要です。

その点で、私たちはWasteSharkで大きな進歩を遂げることができると思っています。私の目標は、世界中に何百万もの WasteSharksを配置し、水質汚染を改善していくことです。

イギリス全土で使い捨てプラスチックによる汚染問題が深刻

 現在イギリスでは、農業水路、下水、道路などが使い捨てプラスチックによる汚染により、深刻な状態になっているという。

 というかイギリス人はとにかくポイ捨てをする人が多い

 毎年、推定800 万トンのプラスチックが、都市から川を経由し、海に流れ込んでいるのだ。

 3 月 18 日のグローバル・リサイクル・デーを前に、全土の河川の 14% のみが、良好な生態学的状態を満たしていることがデータによって明らかになったことから、イギリスでは下水汚染に関する警告が発せられたばかりだ。

 カナリーワーフ・グループは、WasteShark の革新的な技術が、ロンドンの有害な廃棄物パターンに変化をもたらすことを望んでいる。

 同グループの持続可能性担当ディレクター、ソフィー・ゴダードさんは次のように述べている。

今回の取り組みの一環として、アクア・リブラと提携して WasteShark を展開できることを大変うれしく思います。

この革新的な海洋技術は、私たちが廃棄物に取り組み、環境を維持するのに役立ってくれることでしょう。

 ちなみに現在、WasteShark モデルは、22,000ポンド(約360万円)~31,000ポンド(約500万円)の値段がつけられていて、メンテナンス費用は年間 900ポンド(約15万円)~1,300 ポンド(約21万円)の間で変動するという。

 ただし、これは将来的な購入価格であり、リース価格は未定だ。

 現時点では、カナリーワーフではゴミが多い時にWasteSharkが配置されることになっているということで、少なくともこの先、ロンドンの水質はこの画期的な技術のおかげで、少しは改善されることになるかもしれない。

 というかその前に、ごみをむやみに捨てないことが重要だと思うわけだが。

RanMarine Technology – The WasteShark

追記:(2023/03/20)本文を一部訂正して再送します。

References:Is THIS the key to ridding the Thames of its plastic waste? Robot SHARK is deployed in London’s river that can collect 1,100lbs of rubbish a DAY/ written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 29件

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  1. 日本でも!と思ったら、0:53の世界地図から日本が消えてるw 何の暗示だ

    • +4
  2. 素晴らしい発明だ
    けど見た目はわりと箱だった

    • +18
    1. >>3
      自分はすごく合理的だしすぐに使えるもの出すのがすごいと感心した
      見栄えにこだわりすぎて世に出ないよりはずっとマシだと
      箱型だとロボットって名乗ったらいけないのかな
      むしろシンプルなほうが故障リスクがなくて良いと思うがない

      • +2
      1. >>7
        いや、箱すぎてサメに見えないってことじゃない?
        ロボットには見えるよ

        • +7
      2. >>7
        ロボを名乗るのはいいが
        サメを名乗るのは生意気だと思う!(`・ω・´)

        • +2
    2. >>3
      自分もゲルシャークみたいなの期待してたら箱でガッカリした

      • +4
    3. >>3
      個人的には、挙動の印象が「水上ルンバ」だった。

      • +5
    4. >>3
      日本だったら見た目ももっとサメというかゆるキャラっぽかったり絵に描いたサメのようなデコラティブなものにしそうだけど、景観への影響やメンテナンス(色褪せたり傷付いたりしたらそれだけで目立つ)のこと考えたらこういうのでいいと思う

      あまり人目を引くようなものでも通報されたり野次馬が集まったりして別の問題が発生しかねないし

      • -1
  3. これは良いね、サメの姿をしてたらもっと良いのにw

    • +9
    1. >>5
      灰青地に白い斑点模様にするだけで
      かなりジンベエっぽくなるはず。

      今のところサメ要素が乏しいから
      洒落でそのくらいはしてもいいと思う。

      • +10
  4. ゴミのポイ捨てがデフォルトな連中が喚く「マイクロプラスチックが~」

    • +8
  5. 上から見たらただのビート板だけど、正面からみたらジンベイと言えないこともない

    • +5
  6. レジ袋廃止とかプラストロー廃止よりも効果ありそう

    • +3
  7. >イギリス全土で使い捨てプラスチックによる汚染問題が警告

    警告じゃなくて深刻って打ちたかったのかな?

    • +3
  8. そういや近所の川、平成の間は結構綺麗だったんだけど最近昭和の頃並みに汚くなって来たわ
    ここほど目立つゴミはないけど川底の掃除が良き届いてない感じする
    インフラ予算ヤバいのかな

    • +4
    1. >>17
      インフラといえば、高度経済成長期に整備しまくった全国の各種インフラがどんどん老朽化していってるのに全然対応が追いつかないらしい
      うちの地元もひと昔前は川や道の美観整備頑張ってたけど、近年は財政難のせいか明らかに色々雑になってるし清掃などはボランティア頼みなところも多い
      水道管工事とかやった後の舗装もガタガタ
      いちおう観光地なんだけどな

      • +2
    2. >>17
      うちの市では、市民広報で清掃費を減らすと読んでしばらくしたら
      川の近くの雑草が荒れ放題になり、
      観光スポットのお濠は夏を過ぎてもそのままで枯れた蓮がボウボウ状態。
      それまでは蓮の花が終わると舟に乗ったおじさんがキレイに刈ってくれていた。
      市内に観光ホテルを誘致するより先にすることあるだろう!と市長に言いたい修羅の国

      • 評価
  9. しかし暴走したロボットがロンドンを食べ始めて…

    • +2
    1. >>18
      「地球が静止する日」に出てきたナノマシンみたく
      一定量のゴミを吸収すると分裂増殖する機能があったら怖い。

      • 評価
  10. どちらかといえば
    サメというよりマンタだろ
    誘導板取り付ければもっと似る

    • +3
  11. >というかその前に、ごみをむやみに捨てないことが重要だと思うわけだが。

    これは本当にその通りだわ。直近の対策としてサメロボットはいるけど、そもそも捨てないように教育しなさいよ。

    • +9
  12. サメ…サメ?
    ああ、ジンベイザ…メ?

    • 評価
  13. こういうのいいね!
    川が綺麗になったらゴミも捨てにくくなるんじゃない

    • +3
  14. 4年程前にロッテルダムやドバイでトライアルしていたものですね。
    LIDAR搭載で衝突回避しています。採用するところが増えているのでしょうか。

    • +1

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