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25年分の家事労働代金は約2900万円。妻が起こした裁判で元夫に支払い命令が下される

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(著) (編集)

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pixabay
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 炊事洗濯掃除、家のメンテナンスと、家事って結構やることが多い。子供やペットがいればなおさらだろう。

 今は家事代行サービスなんかがあったりするので、料金表をみると時間当たり結構な金額になることがわかるだろう。

 25年間、結婚生活を続けてきたスペインの女性は、夫との離婚を決意した後、これまでの家事労働を金額に換算して要求する訴訟を提起した。

 その結果、裁判所は元夫に、20万4000ユーロ(約2900万円)を女性に支払うよう命じたという。

Su EXMARIDO debera PAGARLE mas de 200 MIL EUROS por 25 ANOS DEDICADA a los CUIDADOS | RTVE

25年間家事と育児に献身してきた妻

 スペインのマラガに住む女性は、ビジネスマンの男性と互いに20代だった1995年6月に結婚した。

 翌月、夫婦は財産分与に署名したがものの、その内容は結婚中に取得した財産は稼いだ側の所有権が認められるというものだった。

 つまり、妻が2人の娘の世話をし、すべての家事をこなす一方で、複数のビジネスを始めた夫は、将来万が一離婚ということになっても、妻よりもはるかに有益な立場となることを示していた。

 女性は、結婚当初から献身的に育児と家事にいそしんだ。

 夫がビジネスプロジェクトに専念できるように、女性は娘2人を懸命に育て家を守り、外部の助けを借りることはなかった。

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image credit:Daiga Ellaby/Unsplash

 夫は、仕事に応じてマラガ周辺のさまざまな地域に引っ越す必要があったが、その時も家族は夫に付き添い、住まいを変えてきた。

 女性は、起業家の夫を縁の下から支える、男性からすればまさに理想的な妻だった。

 それは、夫婦として二人三脚で頑張っていきたいという思いが女性にあったからこそだった。

夫の態度にうんざりして離婚を決意

 ところが、娘が16 歳になった時、高等教育の費用を支払うことを夫が拒否した。さらに女性に、「君が働いて娘の授業料を支払えばいいじゃないか」と諭した。

 これまで、夫の支えとなって何十年も頑張ってきた女性は、家事労働や育児が無給ではあったものの、夫が家族のために働くこと同様、自分も家族を支えるために懸命に働いていると思ってきた。

 ところが、夫は女性に“外で働いて”金を稼げという。まるで、これまで労働したことがないように言われた女性は、夫の態度にうんざりし、積もり積もった感情が切れてしまった。

 女性は、2020 年に夫との離婚を申請した。

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pixabay

 だが、署名していた財産分与に従ったところ、夫は収益性の高いオリーブオイル農場、高級車、その他の不動産など貴重な資産のほとんどを保持したが、女性は一緒に所有していた家の半分の権利のみを得ただけだった。

家事労働を金額に換算し支払ってもらうための訴訟を起こす

 妻が25 年間の結婚生活の間にしてきたのは、無給の家事労働と育児だけ。資産など何もないのも同然だった。

 そこで同年12月、女性はこれまでの無給の家事労働をお金で要求する訴訟を裁判所に提起した。

 女性の弁護士のマルタ・フエンテス氏は、このように述べている。

女性は、他の多くの妻と同様、夫がプロとしてのキャリアを築いていた間、人生を娘たちのために捧げてきました。

それは、夫がしているような職業生活ではないですが、家族や家事に捧げた時間には、価値があるということを認識することが重要です。

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pixabay

 そして2年の訴訟の後、マラガの裁判官は25 年間の家事労働の補償として、女性に204000ユーロ(約2900万円)を支払うよう、元夫に命じた。

 また判決では、2 人の娘への月額 1,000 ユーロ(約143000円)の養育費と、母親への 500 ユーロ(約72000円)の年金の支払いも命じられた。

 これに対して元夫は、決定を上訴する意向をすでに表明しているということだ。

 ちなみに、ポルトガルでも、元妻が夫だった男性に対して、30年間の家事労働代金の支払いを求める訴訟を起こしたところ、裁判所が男性に支払いを命じたというニュースが伝えられた。

References:Judge Orders Man to Pay Housewife 200,000 Euros as Compensation for 25 Years of Domestic Work/ written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 38件

コメントを書く

  1. 子供の学費を妻の財産からのみ払わせるくらいケチなら
    最初から家事と育児全部を押し付けるなんてしないで共働きでいればよかったのに
    よっぽど自分の妻子に興味がないんだろうな

    • +21
  2. 契約社会アメリカならではの判例ですね
    彼らは婚約に際して事細かに契約してから一緒になる人もいます
    それらに違反したら夫婦であろうと賠償の責を負います
    自由すぎる国ならではの感じですね

    • -29
    1. >>3
      おそらく(カトリックの)キリスト教徒である彼らにとって結婚は夫婦それぞれが神様との契約なんですよん。
      で、スペインですからマチスモ(家庭や職場などで男性が優遇されていることを示す男性優位主義のこと)な人、いわゆるマッチョイズム(男は男らしくあらねばならない)な人だったのではないかと想像されるわけです。また、たぶん男の原罪は「地から苦しんで食物をとること」だろうから、すなわち男は稼いで妻は養うものであり、夫が家事をする(女の原罪の一つは夫に従わなくてはならないとされている)ことに金銭的価値があるなど全く頭になかっただろうと思います。

      • +1
  3. 子供さん、父親が学費出すの拒否ったこと知ったらショックだろうな……望んだ道に進めればいいけど

    • +28
  4. しかしこれ家事による労働対価が認められたら
    同じように家賃代等生活諸経費を妻に請求できることにならないか?

    • -3
    1. >>5
      25年で2900万円、1年あたり116万円ぐらいなら、
      労働報酬から生活費分担を差引いた後の算定じゃないだろうか?

      • +5
  5. まとめ方の問題
    家事が労働と認められたんじゃなくて婚姻中の財産は専業主婦の妻にも権利あるっていう日本なら普通の話

    • +36
  6. アメリカに居た時「父親の稼ぎを母親が一括管理して小遣いを父親に渡す」って日本的?システムは大変異端だと言われた
    多くのアメリカ家庭では自身の稼ぎは自身のモノ
    また男だけが働いている場合は男が金を一括管理、妻には小遣い制の如く必要な時のみ金を渡すというのが多そうだった

    さてスペインはどうなんだろう?

    • 評価
  7. 自分は家庭放棄して興味のある事業や付き合いを好きなだけして金も持ってる人間でも
    妻子のために金を出すのは嫌なんだろうな
    うちの親父がこれで、幸い母親が手に職あったから俺と弟連れて離婚した
    養育費も「何で俺が払うんだ」って子供の目の前で言ってたし離婚したらすぐ音信不通になったから本当に興味なかったんだなと思ったよ

    • +15
    1. >>9
      同じような元家族を知ってるが、そこの元夫は妻子に興味がないというのか、個人ではなく自分の付属物くらいにしか認識してなかった
      だからかれらが自分の都合に合わないことをさせたり余分な金(自分が必要と感じない経費)を要求するということがナチュラルに理解できない
      飼ってる魚にお前の部屋に飾られてるのはもう嫌だと言われて、お前らのために高い水槽セットを買ってやってエサや水草も与えてやってるのに何が不満だってくらいの感覚

      残念ながら、そういう男は結構いる

      • +9
      1. >>21
        昔の結婚しなきゃいけない時代はそういう人も結婚できてけど、今の結婚できない時代はそういう人が独身のままだと思うとある意味健全なんじゃないかって思うわ

        • +8
        1. >>23
          そうであればいいけど

          「結婚は金のムダ」とか言う奴らを見るたび、なら別に無理して結婚しなくていいんじゃねと思うけど、相手に生活費渡したり気遣ったりするのは嫌でも、食事作ってもらったり住環境整えてもらったりは当然のように望んでるんだよな
          結婚してから態度が豹変という話もよく聞くので、猫かぶって結婚するのだと思われる

          • +7
          1. >>28
            釣った魚に餌やらない、だね
            シングルで必死で子育ては大変、しかし子供いない方は孫も抱けないね

            • -1
  8. え、それだけ保守的な役割分担してたのに
    高校の学費払うの拒否って…

    • +24
  9. 2900万円ってのは経済DVに慰謝料に不当な財産分与への罰も込み込みでの金額かな

    • +4
  10. 離婚後キャリアゼロスタートって考えると2900万と養育費をもらっても割に合わないと思ってしまう。

    • +17
  11. こういうニュースを見ると、子どもを持つなら結婚は金持ちか確実に家事育児を分担できる男とすべきだなと思ってしまう
    同じように家事育児に尽くした果てに離婚しても、相手が貧乏だと財産分与も養育費もないから

    • +8
  12. これは正当な判決
    月10万円にもならないんだし
    真面目に主婦業やってたんなら
    年中無休の家事労働の報酬が
    1日3000円くらいなのはむしろ安い

    • +8
  13. 1年で116万なら旦那の稼ぎ次第では妥当ともっぽいけど
    全くの他人を仕事で相手にするストレスも責任もないんだから
    この手の話でよくある単純な時給換算を求めるのは違うと思うぞ

    • -16
  14. 夫が人としておかしすぎる。学費を払うことも拒むなら、最初から結婚して子供を作るんじゃない。家事をしてくれる人間を雇えよ。

    • +13
  15. 日本とはちょっとシステムが違うのだろうか。
    日本だと結婚後の稼ぎに夫婦で区別はないはずだけど。

    • +3
  16. 旦那は25年分の家事労働代金は約2900万円は支払うがいい

    だが妻も、妻の25年分の生活費を旦那に払えよ

    どう見ても妻の25年分の生活費のほうが圧倒的に高いだろ

    • -17
    1. >>25
      なんで?住み込みの家政婦と同じ仕事してるんだから妻側の生活費なんてせいぜい被服費と美容費くらいでしょ?
      しかも子供産んで育ててる(妻の子でもあるので子育ての労力は半分と見て)んだから、住み込みの家政婦以上の働きしてるよ
      なんなら住み込みの家政婦雇った方が高いくらい

      • +11
    2. >>25
      一回家政婦丸一日雇った場合の相場調べてみるといいよ

      • 評価
    1. >>26
      家事を丸投げして稼いだ金なのでこれからは衣食住+性&衛生全部自分でやらざるをえないので収入が減る
      あるいは外部委託しなきゃいけないがそれまで妻がこなした節約分を払えって話ぞ

      • +6
  17. 結婚してから出来た貯蓄の半分とすると、家は半分て書いてあるからそれ以外を金銭にして2900万円の2倍で5800万円。家以外の資産が5800万円あるってことか。

    • -7
  18. 旦那は何で生活費を請求しなかったんだ?
    25年分なら衣食住の分だけでも相当な額になると思うんだが
    相殺してこの金額って事なのかな

    • -8
  19. 主婦の仕事量を時給換算する時に、24時間×365日とか計算する輩に比べればいたってまとも。
    金額は旦那の稼ぎにもよるから一概には言えないんだろうけど。

    • -4
  20. 結婚後に稼いだ金は半分妻に分与なら
    こんな訴訟起こさなくて済んだんだろうけどね

    • 評価
  21. 家事労働代金というとトンデモな言い分が多いが、金額的に全額払えってわけでもなさそうだし、夫の言い分の不当さも理解できる

    • 評価
  22. >ところが、娘が16 歳になった時、高等教育の費用を支払うことを夫が拒否した。
    >さらに女性に、「君が働いて娘の授業料を支払えばいいじゃないか」と諭した。
    男性側、人として最低だった

    • +1
  23. これが一般論ってわけじゃなく、元々の財産分与がクソ過ぎたから救済措置的に認められたって事やろ

    • -1

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