
映画『マトリックス』の”デジタルの雨”を思わせる奇妙な光のショーの正体は何なのか?
まさかこの世が仮想空間であることを証明するバグなのではと不安にもなるが、これは人工衛星が発したものだという。
すばる望遠鏡の星空カメラがとらえた緑色のレーザー光線
不可思議なレーザーが観測されたのは2023年1月28日のこと。マウナケア山頂に設置された「すばる望遠鏡」の「星空カメラ」が、1秒ほどの間、緑色の光線が次々と空から降りそそぐ様子を目撃した。
A Rare View of the Green Laser Scan from the Space 2023-1-28 UT / 稀な宇宙からのレーザースキャンシーンを捉えた!マウナケアからの風景
人工衛星のレーザースキャンがその正体
その様子は映画『マトリックス』で雨のように降ってくるデジタルの雨(マトリックス・コード)にも似ているが、どうやら人工衛星によるレーザースキャンが正体であるようだ。たとえば、NASAの人工衛星「ICESat-2」は、レーザー高度計から毎秒1万回のレーザーパルスを照射して、雪・海氷・氷河といった氷でおおわれた部分を観測している。
今回の光のショーの正体は、そうした観測用のレーザーが星空カメラのレンズにぴったりと並んだ結果だと考えられている。

中国の人工衛星である可能性
ただし、具体的にどの人工衛星のレーザーかまでははっきりしない。当初は、ICESat-2に搭載された先進地形レーザー高度計「ATLAS」からのものと考えられたが、この装置の責任者アンソニー・マルティノ博士はそれを否定している。
同博士によると、中国の大気環境モニター衛星「大気1号( Daqi-1/AEMS)」による可能性が高いとのこと。
この人工衛星には、二酸化炭素濃度や大気汚染の状況をより詳しくモニタリングするために、大気検出LiDARをはじめ、5種のリモートセンシング機器が搭載されている。

ほかにも不思議な現象を目撃
なお、すばる望遠鏡はほんの少し前にまた別の珍しい光景を目撃している。それは1月18日にハワイ、マウナ・ケアの夜空に現れた渦巻き銀河のような不思議な光だ。

ただしその正体は明らかとなっている。軍事用GPS衛星を打ち上げたスペースX社のロケットが放出したロケット燃料が凍って、太陽の光で輝いたものであるそうだ。
References:No, The Matrix Did Not Glitch Over The Sky Of Hawai’i | IFLScience / Ominous Green Lasers Shot Over Hawaii Didn't Come From NASA Satellite After All : ScienceAlert / written by hiroching / edited by / parumo
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コメント
1. 匿名処理班
他国が宇宙から予告なしに勝手にスキャンするの怖すぎる…
2. 匿名処理班
こないだの偵察気球といいなんか不安になるな…
3. 匿名処理班
見てみた過ぎる…
と思ったが肉眼では見えないやつか…
4. 匿名処理班
大気観測だけかなぁ…
5. 匿名処理班
ハワイってアメリカだよなwそこに中国の衛星がスキャンしたと
6. 匿名処理班
普通に戦争案件になると思うんだが・・・? やっぱ開戦したいの?ちうごく・・
7.
8. 匿名処理班
こういうのとか火球とか見ることができたらいいなと思うけど、夜は早々に家に閉じこもってしまうので機会が少ない
9. 匿名処理班
ゲッター線だ
10. 匿名処理班
みんな騙されんなよ
X DAYは、近いぞ
11. 匿名処理班
中共の軍事衛星がアメリカを挑発してるな
12. 匿名処理班
どう考えても挑発だよね、ホントに実験するなら自国の上でやれって話だし
13. 匿名処理班
偵察気球撃墜に対する恣意的な威嚇だろ
14. 匿名処理班
日本の情報収集衛星の追加打ち上げも今年1月に成功してるわね
日本の場合はLidarは運用していないのかな
各国それぞれが非軍事非侵略目的であるから宇宙条約にのっとっているという体で極軌道にたくさん衛星投入してるんだろうなー
15. 匿名処理班
プリズ魔が来たのじゃ!!
16. 匿名処理班
>>14
誰もそんな事を聞いてもいないのにべらべらと恣意的に話題をそらそうと必死ですな