
画質の荒さやファッションなどはさすがに時代をうかがわせるが、そこにあるテクノロジーはほぼ実現。
タッチパネルやカーナビ、タブレット端末にリモートワークといった今の日常をそのまま映し出しているかのよう。
90年代初めといえば携帯電話の黎明期。ネットのシステム World Wide Web (WWW) が一般に解放されてまもない頃にガチな未来を映し出してたAT&T のCMが鳥肌並みにおもしろい。
AT&T predicted the future in 1993
これ現代やん?「1993年のAT&Tの未来予測」がほぼ的中!
これは30年前にアメリカの大手通信会社AT&Tが制作した未来予測のCMだ。当時展開中の広告キャンペーン「You Will」の一環でテレビで放送されていた。そこで示された未来のテクノロジーはざっとこんなもの。
大きなディスプレイでデジタルアーカイブらしき本を読む女性。

操作はタッチパネルで拡大縮小もできるようだ。

今は紙の地図を見る必要もなくなった。

それに手書きした内容を送信するのも今はできる。

カードを使うところも今のETCとよく似たアイデアだ。

チケットもスマートに購入してコンサートへ。

これも今は動画配信サービスで実現してる。

あとこれは今でいうモニターシステムかな?



スマートウォッチみたいに通話できるウェアラブル端末も。







30年前なら突飛な光景。SF映画のCMみたいなもの?
今の私たちにはごく当たり前のシーンも多々あるが、当時の人には現実離れもはなはだしく、SF映画のCMか?ってぐらい突飛な光景に見えたようだ。だが改めて見ると、30年前このCMに携わった技術者らの予測はとんでもなく高精度。おそろしくリアルに即していた。
中には外れも。FAXの代わりにEメールが登場?
AT&TのCMは視聴者にこう問いかける。何千キロも離れたところの本を借りたことがありますか?道を聞かずに全国を旅したり、ビーチにいる人にFAXを送ったことは?未来のあなたができること。それを叶えるのがAT&Tです。

それでもネットとモバイルデバイスさえあればビーチのような場所にまでデータを送れるようになるという予測自体は正しかった。
功労者はAT&Tのみならず次世代のシリコンバレーの企業も
ナレーションは『スリーメン&ベビー』『ミスター・ベースボール』などで知られる俳優トム・セレック。監督は後に「ファイト・クラブ」「ソーシャル・ネットワーク」「マンク」などを手がけるデヴィッド・フィンチャーだった。
AT&Tは通信に必須のインフラの一部を提供している。でもガジェットやソフトウェアは別だ。このCMにある「未来的な」機能を消費者たちにもたらしたのは、当時はまだ数えるほどしかなかった次世代のシリコンバレーの企業が作ったものだ。
いつのまにか未来に生きてた。これからの30年にも変化が?
当たり前だが今は普通にある便利な技術も、アイデアから開発、そして販売にいたるまでさまざまな企業や先人たちの試行錯誤で成り立っている。
30年前の人にはピンと来なかったかもしれないテクノロジーも、意外と実現していたり。いつのまにか未来に生きてる私たち。これから30年先も気づけばまるっと変わってたりしてそうだな。
References:upworthyなど /written by D/ edited by parumo
あわせて読みたい





コメント
1. 匿名処理班
毎回、最後に「AT&Tが実現します」って言ってるけど、これは間違ってるw
2. 匿名処理班
この映像のための技術の基礎素養が、当時には既にあったというだけ
3. 匿名処理班
実用化されてなかったけどほとんど研究はできてた時代なんじゃないかな
4. 匿名処理班
アイデアは昔からあった
当時の通信会社にはそれを映像化するお金があったということだろう
5. 匿名処理班
wwwが煽りに使われるとは誰が予想出来たろうか
6. 匿名処理班
動画で2番目のCMにある街並みが完全にブレードランナーのセットで草
7. 匿名処理班
ハードウェア系はNewton端末なり登場してたので驚かないのだけど、当時でこの回線速度とレスポンスを見せられると「いやいやいやいつかは行くのかもしれないけどさ」ってなってたでしょうね。当時見てるのかなこれ。近距離無線技術はさすがにつきつめきれていないのか。民間の速度や容量のアップは本当に想像を超えて動いた。
8. 匿名処理班
シャープのザウルス最初機体が1993年。タッチペン操作・手書き認識をやってたんで十分予測出来る未来。AppleのNewtonが同じ年で、同様の事が出来た。
9. 匿名処理班
1993年当時、AT&Tを含む学術研究機関ではすでに今と同じ仕組みのインターネットやemailが存在していて、研究者やエンジニア同士では普通に利用していました。FAXという表現をつかったのはemailでは一般の人が理解しづらいからだと思いますよ。
10. 匿名処理班
当時からどこかに構想はあっただろうけど映像化して表現として表に出したのはすごいと思う
11. 匿名処理班
インターネットはなかったけどパソ通はあったな
ビーチでもFAXモデムで手書き文書を受け取れたよ電話が取れればだけど
12. 匿名処理班
アイデアの延長だよね
部品が小さくなったら掌に収まるモノができる
画面を触ると反応するならインターフェイスになる
音声を識別してセキュリティ、同時にドアや家電を動かせる
自動認識からキャッシュレス化とETC(自動改札)
TVが双方向で多量の情報が流せるなら好きなときに映画が見られる
などなど
天才だと思う
でもビックデータという考えはあったのだろうか?
『あなたにおすすめ』なんてのは実に商業的
13. 匿名処理班
何気にバーチャルボーイとか95年だし、ソニーはグラストロンていうHMDを96年に発売してるしwin95には音声認識も音声豪勢も備わってたりした時代。
ハード面で処理能力や小型化が圧倒的に不足してたからできないことってのはあったけど電子技術の基盤は同じものだから、今ソフト面で実現してることの素地はほぼすべて揃ってたんだよな。
14. 匿名処理班
タッチパネル・モニター系は、既に高級車に搭載されていた記憶があるので想像がたやすいはず
15. 匿名処理班
単に90年代初頭の技術が発展したらこうなるって想像なんで今とほぼ同じになるのは当たり前
その証拠に当時無かったであろうEメールはこの動画には出ない
ただこれだけのこと
16. 匿名処理班
タッチパネルもテレビ電話もそのほかも全てあったよ
ただ今ほど小さくもなく実用的ではなかっただけ
なおEメールもあったよ
17. 匿名処理班
>>15
だこらお前つまらないって言われるんだよ。
18. 匿名処理班
※15
いやemailはもっと前からあったよ。
私も確か1994年には使い始めてた。TCP/IPプロトコルとかappletalkとかどうやったのかよく覚えてないけど。
19. 匿名処理班
※15
これ系のムキになったコメ多いけどこいつら30年後の予測はできるんか??
20. 匿名処理班
50歳以上のカラパイア読者が多数いることがよくわかるコメント
21. 匿名処理班
後出しジャンケン的なコメント多いな〜。
今から30年後、今あるテクノロジーで
予測して欲しいな〜。
このCMほど的中率高いか、答え合わせしたいところ。
22. 匿名処理班
人間社会は人間の思考によって変化、誘導されていくから。
当然と言えば当然なんだけど、30年後、100年後の未来は現在の人の頭の中にあるんだろうね。
23. 匿名処理班
流石に携帯電話やスマホの普及は誰も予測出来なかったな。
昔のSF映画観てもこのCMと同じように公衆電話がバリバリ
現役で、必ずカメラとモニターが付いてる。
24. 匿名処理班
※1
CM だからそういう気概ですって宣言だと思うな。だから通信と情報分野に限られたネタしかないでしょう?AT&Tの関連企業にベル研究所という基礎から応用まで何でも研究しているところがあって(今は縁がなくなってますが)そう言ったところの発明品やコンセプトで実現できる世界を見せてくれているのだと思います。ベル研究所はWikipediaで見るとこんなことも!みたいなことが書かれているのでぜひご一読をオススメします。
※15
Eメールは1970年代にはもうありまして、知られていなかっただけですよん。今の電子メールの基礎(装置同士はこういう風にやり取りしましょうという規約RFC821)が決まったのが1982年です。まぁおっしゃるように当時の技術の発展での予想ですから実現できているのは当たり前っぽいですね。今から30年後に自動運転は実現しているなどと個人が予想はしても、広範な未来を予想して見える形にして「私たちが実現します」という企業はいるでしょうか?願わくば日本からもそういう企業が出て実現してくれることを願っています。もう引退しつつある世代なので次代に期待してます♪
25. 匿名処理班
50歳台のエンジニアですが、1988年にはじめてインターネットを利用して、外部組織とemailでつながったときの感動は今でも覚えています。
まだ、ウェブもない時代で光ファイバーによる通信も基幹回線だけだった。
携帯電話(自動車電話)はあったけど本体がでかくてショルダー型のものだったんだと思う。
たしかに、1990年代前半に現行技術の要素技術は存在していたとも言えるけど、
- 動画サービスを実現するための最有力な技術としてマルチキャストなども研究されていました。(もう、ほぼ使われていない技術になってしまいましたけど。) 結局、大容量の通信が実現して、力づくでオンデマンド動画サービスができるようになってしまいました。
- 大容量の通信も、長らくFTTHのライスワンマイル問題なんて言われていましたが、ADSLを途中に挟んだり、VDSLを活用したりして、いつの間にか当たり前に使えるようになりました。
- 携帯電話も電波は有限資源だから大容量化するのは難しいと言われていたのに、以前は、マイクロ波/ミリ波と言われるような導波管という特殊装置でしか取り扱えなかった帯域を普通に使えるようになっています。
- GPSの受信機も以前はドカベンサイズだったものが、今ではスマートウォッチに組み込めるほどまで小型化されました。
振り返ってみると、「そんなこと当面できるわけないよね、でもあったらいいよね」というレベルの夢物語をAT&TのCMは語っていたと思います。やはり、当時の技術からすれば、当然推測可能な未来ではなくて、課題てんこ盛りなわけですが、イノベーションを繰り返すことでたどり着いてきたわけです。
26. 匿名処理班
※1
最後に言ってるbring it to youは弊社の回線でお届けしますみたいな解釈なら正解な気もする
特許レベルなら使われたものも結構あったんじゃないの
27. 匿名処理班
Dさんは若そう
28. 匿名処理班
※15
何ツンツンしてんの?
29. 匿名処理班
※25
本当に実現できるかどうかはわからなくて、それでも、どうしたら実現できるだろうね、って試行錯誤を繰り返した結果が「今」なんでしょうね。
現時点から振り返れば着々と発達してきたように見える技術も、同時代的に見るなら、その道は決して平坦ではなかった、と。
ゆうきまさみさんが『パトレイバー』についてコメントした中で「当時はこんなに携帯電話が普及するとは思ってなかった」って趣旨のことを仰っていたのを思い出しました。
30. 匿名処理班
〜 我々はなんかもうSFの世界を生きてるんですね
全然使いこなしてないけどw
でも個人でコンピューターをもっていて(安価で購入できて)
こうやって見知らぬ人と掲示板介して語り合えることがもう奇跡なんだと思うわ
31. www
バカ言うなw Eメールは80年代からあったぞ。あまり普及してなかっただけだw
32. 匿名処理班
※12
気象予報とか競馬の予想なんかは統計の積み重ねで、
ビッグデータと呼ばれてなくても概念的には新しくはないと思う
当時ならデータマイニングくらいの言葉が当てられてたんじゃないの
33. 匿名処理班
予想を外してるのは
ブラウン管モニタを液晶モニタが駆逐して普及
というのもあるな
34. 匿名処理班
※32
このCMに出てないねって話。
『あなたにおすすめ』のシーンがなかったでしょ。
概念自体はもっともっと昔からある。
デパートの外商、あるいは御用聞き、季節ごと回ってくる商人。
彼らは、誰が何が欲しいか、どんな買い物をするか、あの村ではどんな商いが出来るか、をリサーチしていた
35.
36. 匿名処理班
記事のサムネをみて「当時はApple Newtonとかあったし大げさだろw」とか思ったけど
ゆーちゅーぶ()の動画を観て想像以上に違和感が仕事していなくて草あんど草
まあ、でも、'68年の「2001年宇宙の旅」を皮切りに80年代, 90年代と面白いSF映画はたくさんあったからそこから着想を得ているだろうし
なによりもAT&Tはかの有名なベル研究所を有していたから、そこの研究員と膝をつき合わせて未来の予想をしたんじゃないかと推測
日本だとちょくちょく流れる富士フイルムのCMみたいなもんだろう
そんなことより、コメント欄をざっとみて30年経っても言い争う人間の本質って変わらないよね
そっちの方が私は驚いちゃったんだな、もう
37. 匿名処理猫
30年前じゃあまり驚かないな
38. 匿名処理班
※33
星新一は予測してるけどね
そのうちモニターが紙のように薄くなりいずれ壁紙となる、とね
39. 匿名処理班
キャプテンは?
40. 匿名処理班
今使ってる技術をベースにして、こうなったらいいなと思ってたことが実現していくのか
41. 匿名処理班
※36
俺20代なのでここひねくれおじさん多いな〜と思いました(´・ω・`)
歳取ると長々と物申しがち
42. 匿名処理班
※15
そんなに予想するのが簡単なら、今から30年後を的確に予想して、
成長する企業や技術に投資すればよい。
ちなみに、それができた人は漏れなく億万長者になってる。
43. 匿名処理班
テレワーク的な物のシーンなんかいかにも優雅で
既存の働き方から解放されてるって感じがするのに
現実ではそうなっていないところに人間の業を感じる
この調子だと近未来SFの夢の技術が当たり前になっても
一般人として暮らす分には代わり映えしないんだろうな