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仕事のプレッシャーが少なすぎても睡眠の質が低下する可能性

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(著) (編集)

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 南フロリダ大学(USF)が行った新たな研究によると、一般に信じられていることとは逆に、適度な仕事のプレッシャーと労働に対する管理意識が、最適な眠りをとる上で、重要な要因になることがわかってきた。

 この研究からは、仕事のプレッシャーと睡眠の質との関係は、思ったより複雑であることがうかがえる。

 もちろん個人差もあるだろうが、これまでは、仕事で求められる要求が厳しい人ほど、よく眠れないと考えられていた。だが、この研究では、必ずしもそうとも言えないことがわかったのだ。

仕事のプレッシャーは多くても少なくても睡眠に影響

 南フロリダ大学、加齢研究所のモニカ・ネルソンが主導し、『Sleep Health』誌に発表された論文によると、仕事のプレッシャーが少なすぎると、多すぎるのと同じくらい睡眠を損なう可能性があるという。

 この研究は、実際には仕事のプレッシャーが適度にあったほうが、いい睡眠がとれ、規則的な睡眠スケジュールと入眠にかかる時間の短縮につながることを示している。

 これは、バランスのとれた仕事のプレッシャーが、質のよい睡眠のためには重要であるという証拠なのかもしれない。

 さらなる要因は、その人が自分の仕事の状況をどの程度、自分でコントロールできるかということだ。簡単に言うと、仕事を楽しんでやりくりできるほど、よく眠れるということになりそうだ。

「これまでは、仕事のプレッシャーが厳しいと、よく眠れなくなるというのが共通の認識でした」この研究論文の執筆者で、同大学行動コミュニティ科学部、加齢研究科の准教授スーミ・リーは言う。

この研究結果は、労働者の健康を守るためには、できるだけ仕事のプレッシャーを少なくするべきだという今までの常識を覆しています

 私たちの直観にはまるで反するような研究結果だが、仕事のプレッシャーが多すぎるのも、少なすぎるのも、仕事への意欲を失ったり、過度のストレスを感じたりすることにつながり、いずれも睡眠を妨げる可能性があるといえるかもしれない。

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photo by Pixabay

睡眠の質は多くの健康問題に関連

 今回の研究で、質の悪い睡眠が心血管疾患、認知症、糖尿病、早世など、多くの健康問題に関連していることに、研究者たちは注目している。

 睡眠は、体全体の健康や幸せに重要な役割を果たす。睡眠をとることで体や心を休ませて疲れを回復させ、気分や記憶力、身体機能や認知機能を調整するのに役に立つ。

 必要な睡眠時間は年齢によって異なるが、成人ならだいたい7~9時間がベストと言われている

 従って、仕事の過度なプレッシャーなど、悪い睡眠の原因となる要因を特定して対処することが、健康全体を改善し、これから出てくる問題を回避するために重要だ。

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photo by Unsplash

睡眠の質が向上する働き方改革

 過去の研究では、仕事や勉学のパフォーマンスを向上させるには、適度なストレスにさらされることが必要だという説もありました」とネルソンは言う。

「私たちは、その考えに背中を押され、適度な仕事のプレッシャーにさらされることで、健全な睡眠のスイートスポットを刺激できるかどうかを調べてみました」

 平均年齢48歳のおよそ3000人を対象にしたこれまでの研究を分析し、男女でほぼ均等に分けてみた。被験者のおよそ半分が、4年制大学の学位を持っていた。

 彼らに、仕事に関する5つの質問をしてみた。それは、仕事の厳しさ、課せられている役割に対する葛藤、仕事量の負荷、時間の制約、仕事の邪魔が入ることなどについてだ。

 同時に彼らの睡眠パターンに関する質問もした。睡眠は規則正しいか、その眠りに満足しているか、日中の仕事の注意力、効率性、持続性などの5項目だ。

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photo by Unsplash

 これらの回答を総合した結果は以下のとおりだ。

・適度な仕事のプレッシャーがあり、自分の仕事を自分で適切にコントロールできる場合、人はもっともよく眠れる。つまり、自分の仕事について意見を述べたり、職場環境についてなにかを決定したり、仕事で新たなことを学ぶことができる、ということだ。

・この調査結果からは、要求される仕事とそれを管理するバランスに対する意識を高めれば、睡眠の質を改善する適切な職場環境を構築するのに役立つことがわかり、これは雇用者、従業員双方にとって、大切なことだろう。

「この調査結果に基づいて、仕事の要求度や労働管理における経年変化が、睡眠の健康の変化とどのように関連しているかを調べることが大切になってくるでしょう」リーは言う。

 そういえば日本でも最近「職場がホワイトすぎる、仕事がゆるすぎて」という理由で、若手社員が退職するケースが増えているというニュースが話題となった。

 個々に合わせた適度な仕事量や要求度を調整していく必要があるのだろうが、なかなか難しそうだけど、AI先生なら、なんとか解消してくれるのかしら?

References:Surprising Findings: Too Few Job Demands Can Harm Sleep Quality / written by konohazuku / edited by / parumo

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この記事へのコメント 16件

コメントを書く

  1. 仕事やり過ぎてもやらなくても問題あるってどうすりゃいいのだ

    • 評価
    1. ※1
      程良くってのが正解なのでは?
      両極端がイカンのは仕事に限った事じゃないですぜ

      • +3
  2. ニートや引きこもりが睡眠障害になっている、ってのはよく聞く話だしな。
    納得できる。

    • +2
    1. ※2
      引きこもりが寝られないのは活動量の影響の方が大きいだろう
      老人の睡眠障害も活動量の低下の影響が強いらしいし
      世の人らは運動を甘く見すぎ

      • 評価
  3. もっと細かく分析するとプレッシャーて言葉は不適当じゃないかな
    やりがいや楽しみがあるなら仕事に係るセロトニンが出てるから単に眠りやすいのでは

    • +5
  4. プレッシャーのない仕事ばかり任せられるのは「上司から失望されてる…?」「能力疑われてる…?」「気付いてないとこで致命的失敗をした…?」みたいな不安感に襲われるんだよな…

    • +2
  5. 適度にストレスがないとどんどん弱って来るってのは分かる
    ストレスフリーは生き物を弱体化させる

    • +3
  6. 生死で考えた方がわかりやすい
    絶体絶命の状況で寝られるわけがないけど、
    何もしなくても生活が守られてる状況じゃ積極的に寝る必要すらない

    • +3
  7. あれか、初めに入った会社がどう見ても大当たりなのに、このままここにいたら自分が成長しないんじゃないかっていう不安が出てくるやつ
    そうなったら、余裕があるわけだし、スポーツクラブとかで体に直接負荷かけるようにして物理的な疲労で寝るようにすればいいんでねえか?

    • +2
  8. 仕事のプレッシャーの量的測定をどうやってやったのだろう?

    摩訶不思議な論文

    • -1
  9. 俺が熟睡できてるのは自宅警備員が程よいプレッシャーの仕事だからなのか

    • 評価
  10. 肉体面でもそうだけど、
    円滑な睡眠への移行には、体が休息を求めるように
    適度に昼間の「負荷」や「疲労」が必要って事なのかな。

    長期休暇とかニートでダラダラ過ごしていると、
    いつ寝て起きても常にダラダラでスッキリしない。
    日中にある程度の活動で負荷をかけて、
    夜に開放感で「終わったー! 疲れたー!」と布団入りする方が、
    確かにスッと寝入れて 深く良質な睡眠が得られそう。

    一方で、裁量権の無い仕事だと、物理的な作業での心地良い疲労
    (「や~、今日もよく働いたー!」的な)より、
    上司への不満や精神的ストレスの方が大きくなって
    睡眠を害す感じなのか?

    • +3
  11. 確かに仕事のモチベーションが高い時、やる気に満ちてるときは目ざめが良い

    • 評価
  12. 民主党がストレスゼロ社会とか言ってたね
    なるほどね

    • -1

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