この画像を大きなサイズで見る戦争になれば、国家は軍事に関係する生産を優先し、平時とはまた違った体制を整えることだろう。実は植物にも似たところがある。
細菌やウイルスのような病原菌に感染されると、細胞を戦闘モードに切り替えて、「異物から防御するタンパク質の生産体制」に移るのだ。
『Cell』(2022年7月29日付)に掲載された研究では、細菌の侵入を察知した植物が防御タンパク質を増産する、分子レベルのメカニズムを明らかにしている。
植物にも動物の免疫に似た反応がある
人間と同じく、植物も細菌やウイルスに感染すれば、免疫系によって身を守ろうとする。
植物が動物と違うのは、血流に乗って感染部位に駆けつける特殊な免疫細胞がないことだ。そのかわりに、すべての細胞が戦闘モードに切り替わって異物と戦おうとする。
戦闘モードでは、成長よりも防御が優先されるようになる。闘うためのタンパク質を合成し、それ以外のものは作らないようになるのだ。そして2、3時間後にはまた元に戻る。
この画像を大きなサイズで見る戦闘時の増産体制
植物の細胞内で作られるタンパク質には、反応の触媒・異物の認識・化学的メッセージの伝達・物質の出し入れなど、さまざまな役割がある。
そうした各種のタンパク質を作るために、まず細胞核に収められたDNAの命令が、「メッセンジャーRNA(mRNA)」という分子に転写される。
mRNAの鎖は細胞質へと向かい、そこで「リボソーム」によって命令が読み取られる。これに基づき、タンパク質が作られる(翻訳される)のだ。
米デューク大学のドン・シンジェン氏らは2017年の研究で、感染された植物は、一部のmRNAがタンパク質に翻訳されるスピードが速くなることを明らかにしていた。
そうしたmRNAにはある奇妙な共通点がある。先端の方に、遺伝的コードが繰り返されている領域があることだ。
この画像を大きなサイズで見る戦闘モードに突入すると防御タンパク質を増産
今回ドン氏らは、植物が戦闘モードに入ったとき、その繰り返しを利用して防御タンパク質を増産していることを明らかにしている。
この研究で明らかになったのは、病原菌の侵入を察知した植物が、とある分子の看板を片付けてしまうということだ。
この看板は、mRNAが携える命令の一番最初、すなわち”読み始めポイント”をリボソームに示すためのものだ。
いつもの看板に頼れなくなったリボソームは、普段読み始めるところからではなく、例の繰り返しコードから命令を読み始める。
そのせいで命令の読み込みはショートカットされる。こうして防御タンパク質が増産され、平時のタンパク質が作られなくなる。
収穫量を落とさず病気に強い作物の開発
植物にとって感染症との戦いは、微妙なバランスが必要な綱渡りのようなものだ。
細菌やウイルスとの戦いにエネルギーやリソースを費やせば、自らの生命を支える光合成のような活動はおざなりになる。身を守る代償として、成長が妨げられるのだ。
だが、もしそのバランスをうまく保つ方法が解明されたらどうだろう?
研究グループによれば、それによって収穫量を落とさずに、病気に強い作物を開発できるかもしれないとのことだ。
References: Researchers Discover How Plants Reprogram Their Cells To Fight Invaders














植物って免疫系なかったのか、恥ずかしながら知らなかった。
※1
「動物みたいな免疫」がないだけで、「免疫」に相当する系統はある。
動物で言えば液性免疫=飛び道具に特化したような感じ。
ミジンコが天敵から身を守る為に1時間掛けて頭の先がちょっと尖る程度の抵抗じゃねえの?
>>2
ミジンコむっちゃ可愛いね…
※2
大昔から毒や薬として使われてきたアルカロイドもこの系統だぞ。
イソフラボンもよく聞くけど、その系統はもともと哺乳類のメスを不妊化させる内分泌かく乱物質。
大豆イソフラボンは毒性薄まっているけどね。
ポリフェノールは消化能力を攻撃する。
植物はあまり動けない分、化学的には動物より高度なことをやっている。
>>11
へぇ、知らなんだ
あっちを立てればこっちが立たずでしょ
異様に何回も接種してるコロナワクチンのせいでコロナに対する防御ばかりに免疫が特化して普段癌細胞やらを倒してた免疫も過剰にリソースを削減されてるんじゃないかって話もある
無農薬で育てると植物が自然毒を生成するというやつとは別の反応なのかな
※4
同じこと思った
どちらのせよ、無農薬が絶対的に安全というのは間違いだろうな。
どちらにもリスクがある、少なくとも農薬は毒性がきっちり調べられてるから安心。
※5
人工物である農薬が持つ毒性と、自然状態の植物が備えている有害物質とを同列に扱うかうというのは短絡的かと。環境負荷の問題を度外視しているのではないかね。
そもそも、植物や作物には、微量な毒性物質や毒になる植物アルカロイドが必ず含まれているのだよ。リスクというのなら、食べること自体がリスクになってしまう。
例えば、皮ごとリンゴを500個食えば、ヒ素中毒で死亡するというしね(まあ、それほど食うのは無理だが)。
それに対して、農薬がもたらす毒性ははるかに甚大だし、そもそも自然界に存在しなかったものをまくということ自体に、環境負荷という重大な問題が存在するのだ。
とはいえ、なんでも無農薬がいいというわけに行かないのはもちろんだがね。なにより、農業として成り立つか、という経済効率の問題がある。
農薬によって農業生産が増大し、それで食糧事情が改善され、人々の命が救われたという側面もある。
結局は、過剰な環境負荷を避けるように、いかにバランスを取るか、という問題になるのだろうね。
※7
逆だろう。
人工的だからこそ毒性が低い。
ヒトの健康リスクを考慮するのはヒトだけ。
自然はヒトの健康なんてこれっぽっちも考えずに、自身の生体防御のためにせっせと二次代謝産物を化学合成する。
20世紀の農薬化学なんて、自然な物質の毒性を下げて分解しやすくする人為的改変を加えるモノばかりだし。
アルカロイド含む農作物の二次代謝産物のリスクを「十分に低い=安全」というなら、適正に使用された農薬のリスクは「より低い=より安全」と言える。
不自然な存在をばらまくというのであれば、農業そのものがそうだろう。
数百年前にはその地域に存在しなかった種を高密度で植えるものだし、品種単位で見れば、その不自然な化学的存在の歴史は数十年しかない。
侵入者アリ!侵入者アリ!直ちに急行せよ!
ワンダバダ ワンダバダ なのだ