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世界最大のスイレン、新種であることを確認。葉の直径は3メートル

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(著) (編集)

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 英ロンドン南西部にあるキュー王立植物園で栽培されている巨大スイレン「オオオニバス属」が新種があることが、177年ぶりに明らかとなった。

 オオオニバス属には、ヴィクトリア女王にちなんで名づけられた「オオオニバス(ヴィクトリア・アマゾニカ)」と、「パラグアイオニバス(ヴィクトリア・クルジアナ)」の2種があることが知られていた。

 この植物園の研究者たちは、数十年前から第3の種があるのではないかと考えていた。その仮説を確かめるために、原産地のボリビアの研究者たちの協力をあおいだところ、新種「ヴィクトリア・ボリヴィアナ」の存在が明らかになったという。

オオオニバス属の第三の種を発見

 2016年、ボリビアのサンタクルス・デ・ラ・シエラ植物園とラ・リンコナダ庭園から、スイレン科オオオニバス属の第3の種ではないかと思われる種子が、ロンドンのキュー王立植物園に寄贈された。

 この種子を発芽させ、ほかの2つの種と並べて栽培したが、この3種のDNAを調べたところ、それぞれ明らかに異なることを発見した。

 この結果は『Frontiers in Plant Science』誌に発表されたが、新種は、ヴィクトリア・クルジアナにもっとも近く、およそ100万年前に分岐したことがわかったという。

 キュー王立植物園のナタリア・プルツェロムスカ氏は言う。

生物多様性の喪失が急速に進む中、新種を同定(同種と認めること)することは基本的に重要な課題です。

私たちの学際的な枠組みが、迅速かつ確固たる新種の同定を模索している、ほかの研究者の励みになることを期待しています

Time-lapse of the world’s largest waterlily species discovered at London’s Kew Gardens

新種はオオオニバス属の最大種

 科学者たちは、南米の原産地、ボリビアに敬意を表して、この新種を「ヴィクトリア・ボリヴィアナ(Victoria boliviana)」と名づけた。

 「ヴィクトリア・ボリヴィアナ」は葉が直径3メートルにもなる地球上最大の巨大なスイレンだ。白
からピンクへ変化する花と、葉と茎をつなぐ棘のある葉柄が特徴的だ。

 今回新種とわかった「ヴィクトリア・ボリヴィアナ」はボリビア共和国、アマゾン地域のリャノス・デ・モホスの水生生態系に自生しているが、最大記録は、ボリビアのラ・リンコナダ庭園にあるもので、葉の直径が3.2メートルにもなる。

 「ヴィクトリア・ボリヴィアナ」の標本は、キュー王立植物園に177年間、ボリビアの国立植物標本室に34年間、ひっそりと気づかれずに保管されていて、これまでずっと他の2種のどちらかだと思われていた。

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image credit:RBG Kew

第三の種の可能性を信じていた研究者

 オオオニバスの知識にギャップがあるのは、ヴィクトリア時代に種の分類や命名に使われたオリジナルの植物標本がほとんどないせいだ。野生のオオオニバスの採集が難しいためだろう。

 キュー王立植物園の科学・植物研究園芸家であるカルロス・マグダレナ氏は、この発見はこの20年の自分のキャリアの中で最大の成果だと述べている。

2006年に初めてネットでこの植物を見たときから、新種だと確信していました。これが、既知のビクトリア種のどちらにも当てはまらないことは明らかだったので、第3の種のはずだと思ったのです。

20年近く、ネットで野生のビクトリア種の写真をしらみつぶしに調べてきました。これは、18世紀や19世紀、20世紀のほとんどの植物学者には体験できなかった贅沢だと思います

 新種を同定するのに使われたボリビアの標本は、1988年にボリビア国立植物標本室の名誉教授ステファン・G・ベック博士が収集したもので、彼はこれをヴィクトリア・クルジアナだと考えていた。

1984年にボリビアの国立植物標本室が誕生したとき、ボリビアの学術的コレクションは極めて少なかったのです。

研究すべき場所はたくさんありましたが、私はリャノス・デ・モホスのある地域に興味をもちました。ヤクマ川の氾濫域で水生植物を数年間、採集する機会があり、現地の人がおしえてくれたレイナ・ヴィクトリアを見たいとずっと思っていたのです

 カルロス氏は言う。

しかし、このとてつもない植物を見つけるのに何年もかかりました。ついに1988年3月、ヤクマ川を2時間以上かけてさかのぼり、いくつかの巨大な葉と花を探し当て、それを採集して、ボリビアの国立植物標本室で保管しました。

それが、今はタイプ標本になっているヴィクトリア・ボリビアナだということが判明したのです

 ヴィクトリア・ボリビアナは、キュー王立植物園のスイレン舎とプリンス・オブ・ウェールズ温室で見ることができる。

 キュー王立植物園は、3つのビクトリア種を一緒に並べてみることができる世界で唯一の場所だ。

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オオオニバス:ヴィクトリア時代の驚異

 1852年にオープンしたキュー王立植物園のスイレン舎は、アマゾン流域で探検家が発見した巨大植物を保管するために建てられたものだ。

 オオオニバスのヴィクトリア・アマゾニカは、子どもひとりの体重を支えられるほど頑丈で巨大な円形の葉をもち、見る者は皆、驚きの声をあげたという。

 キュー王立植物園が10年をかけて種子をとろうと試みた後で、植物学者の間でヴィクトリア女王にオオオニバスの最初の花を献上するための競争が行われた。

 6つが発芽に成功し、一部は保管し、残りはロンドンのサイオン・ハウス(公爵家の邸宅)や、ダービーシアのチャッツワース・ハウス(カントリーハウス)に送られた。

 西洋世界では驚きだったが、アマゾンに住む人々にとってはよく知られた植物で、食用や薬として使われていた。

References:Uncovering the giant waterlily: A botanical wonder of the world | Kew / Newly identified waterlily species is world’s largest | Plants | The Guardian / written by konohazuku / edited by / parumo

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この記事へのコメント 19件

コメントを書く

      1. ※10
        体重制限があるから気を付けよう!30キロまでだぞ!

        • +8
        1. ※12
          実際に体験するときは体重制限+加重が分散するように板を敷くんだけど
          それを知らない大人がチャレンジして自爆することもたまにあるようで動画が存在したりする
          よい大人は無謀な挑戦をしちゃだめだぞ!

          • +6
  1. ヴィクトリア朝時代の推理小説や怪奇小説には、珍しい外来種が殺人事件に使われる展開が多かった。こういう世相を反映していたのでしょうな。

    • +9
  2. 以前にも恐竜化石のおまけが新種だったなんてこともあるし
    また日本でも店頭で売ってた貝が新種という研究家の常識を
    吹っ飛ばすことあるので、身近にも隠れ新種多いのかもね
    うちにある雑草も新種なので全部もらっていいぞ(ドラネタ)

    • +4
  3. これが関係有る訳じゃ無いけど、今気候変動激しいから植物とか昆虫とかサイクル短い奴等から新種発見相次ぐ感じになりそうだな

    • 評価
  4. 和名は何になるのかな?ボリヴィアオオオニバス?

    • +2
  5. 甲子園で高校野球が始まる
     柳澤慎吾「ウ~~~ウ~~~!」

    • -5
  6. 植民地から色んなものを収奪しすぎてわからなくなったんだな

    • +2
  7. この上で昼寝出来たらウォーターベッドみたいでめちゃくちゃ気持ちいいだろうなあ

    • +5
  8. 子どものころに見た百科事典で「ヒトが乗れる植物(ただし子ども限定)」みたいに書かれてたような記憶があるんだけど、それが複数種あって、更に新種も見つかるとか、サイエンスってファンタジー。

    • +6
    1. ※14
      オオオニバスはハスではなくスイレンの仲間なのですが
      種子や地下茎を食用に出来る、とwikiにはありますねえ

      • 評価
  9. 乗ってみたいけど、大人だと小柄でも難しそうだな

    • +2

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