
米国でのUAPの調査は国防総省が中心であるようだが、国境を守る税関・国境警備局のような政府機関でも謎の飛行物体が目撃されているという。
このほど国土安全保障省の元職員が沈黙を破り、米国・メキシコ国境での職務中、軍用ヘリコプターから撮影したという驚異的スピードで飛ぶ3機のUFO映像を新たに公開した。
広告
国土安全保障省でも奇妙な飛行物体が相次いで検出されている
「遭遇しているのは国防総省だけではない」と『The Debrief』誌の取材に対して語るのは、最近国土安全保障省の一部門「税関・国境警備局」を退職したロバート・ボブ・トンプソン氏だ。2008年から税関・国境警備局でのキャリアをスタートさせた同氏によると、麻薬の売人や不法移民の動きを監視するシステムによって、いくつもの奇妙な飛行物体が検出されているのだという。
彼は仕事の傍ら、立場上知ることになったUAP目撃事件について独自に調査を行っていた。
そのきっかけは、2017年に国防総省の半機密プロジェクト「先端航空宇宙脅威特定計画」の存在が発覚したこと。国土安全保障省もまたUAPの調査に役立てると気づいたからだったそうだ。
彼がまとめた報告書には、例えば、2021年2月9日にツーソン警察航空支援部隊が遭遇した謎の飛行物体について記載されている。
報告書で「高度に改造されたドローン」と表現されるその飛行物体は、既存のドローンや上層大気探測システムの特徴には当てはまらず、その運動性能は警察や国境警備隊のヘリコプターを上回っていた。
それはツーソン市上空を45分にわたり飛行。警察ヘリを周回するように移動し、それから高度4200メートルまで上昇したという。

軍用ヘリが撮影した超高速で飛行する3機のUFO映像
トンプソン氏は、こうした事件を真剣に受け止めるよう上司の説得を試みつつ、国土安全保障省の航空部門にも働きかけた。すると、やがて正体不明の飛行物体の情報が彼の元に入ってくるようになった。
そうして入手された映像の中には、今回初公開されたものもある。
それは米陸軍の攻撃ヘリに搭載された照準・画像システムの映像で、高速で移動する未確認飛行物体3機が映し出されている。
"Longbow 281" - APACHE UAP Footage
事件は2018年11月6日、アリゾナ州ツーソン北西から64キロの地点で起きた。そこに映る飛行物体の動きは、既存のいかなる航空機とも違う。
それはヘリの乗員にとっても衝撃だったようで、「あのマジ速い3機はジェット機か?」「多分A10かF-16だろう……まだ調べてないが」といった会話も確認できる。
映像ではわかりにくいが、謎の航空機は三角形の編隊を組んでいるようだ。
ピカチョ・ピークに近づいた3機はさらに、突如として互いを旋回するような軌道を描き始める。その後、再び三角形の隊列に戻り、ヘリが離陸すると同時に視界から消えた。
興味深いのは、パイロットが管制官に離陸の許可を求める通信の内容だ。この時、管制官は同地域を飛行する航空機について一切言及していない。

間違いなく異常な飛行物体と語る元パイロット
The Debrief誌が、米空軍の元バイロットとされる人物に映像の分析を依頼したところ、「間違いなく異常」という結果が帰ってきたという。
F-16のパイロットとして20年のキャリアを積み、航空科学の修士号も持つクリス・レヒト氏は、注目すべきは加速であると説明している。それは彼が知る航空機のものと考えるには辻褄が合わないのだ。
確かに映像に映る物体の速度で飛行することはできる。しかし、求心力加速に基づき旋回するときは大きな曲率半径になるので、そのスピードは一定になるはずだ。
ところが謎の飛行物体の旋回については、もはや機械的というより有機的だ。高度や方向を変えながら飛行するその様子は、普通の飛行機の飛び方とはまるで違う。


レヒト氏の分析によれば、仮にUAPとヘリの距離が1.6キロだけだったとしても、秒速2キロと音速をはるかに超えている。しかも旋回にいたっては3秒足らずで360回転するという有り得ない動きであるという。
それはF-16であれば26秒かかる動作で、少なくとも米軍の既存のドローンや航空機の中にこのような運動性能を持つものはない。
レヒト氏の分析では、旋回中のUAPには70Gを上回る負荷がかかっていると推定されている(F-16が限界まで水平旋回したとしても7G)。
Dave Falch Apache Breakdown
メキシコ国境沿いに出現したUAP映像も
トンプソン氏は、また別のUAP映像を非営利団体「Scientific Coalition for UAP Studies (SCU)」に提供したこともある。この動画に映るUAPは通称「ラバーダック」と呼ばれており、アメリカとメキシコの国境付近を飛行しているところを国土安全保障省の偵察機によって撮影された。
ドローンや気球ではないかという説もあるが、アヒルのようなユニークな外観に一致するものは見当たらない。
そのSCUは以前、国土安全保障省の関係者(トンプソン氏ではない)から提供されたという動画を分析したことがある。
その映像は2013年4月25日にプエルトリコのラファエル・エルナンデス空港上空で撮影されたもの。
分析によれば、飛行物体は自分の存在を知らせるためのトランスポンダー信号を発信していなかった。
その一方、気球や鳥のような特徴は確認できず、速度は時速128〜136キロ、直径60〜90センチと比較と比較的小さかったという。
トンプソン氏がこのような情報公開を行なっているのは、目撃されたUAPを報告するきちんとした制度が政府にないからだという。
今回の軍用ヘリが撮影した映像など、UAPとの遭遇事件を広く世に知らしめることで、政府がUAPをもっと真剣に受け止めるようになることを期待しているそうだ。
References:Incursions at the Border: Homeland Security Agents Tell of Encounters With Unidentified Aerial Phenomena - The Debrief / written by hiroching / edited by / parumo
追記:(2022/05/31)本文を一部訂正して再送します。
あわせて読みたい





コメント
1. 匿名処理班
なぜ追尾しないのか?
2.
3. 匿名処理班
今となってはドローンなんじゃない?って思う。
4. 匿名処理班
今まで沢山のUFO動画が出てるけど
いっぱい飛んでるなら、着陸したUFOとか
故障して動かないUFOとか見つかっていいと思うんだけど
そう考えると、やっぱりフェイクか開発中の無人偵察機じゃないかと
5. 匿名処理班
一回でもいいから死ぬまでにUFOに乗ってみたい
6. 匿名処理班
とても航空機には見えないんだけど…
好意的に見てもせいぜいドローンだよね
7. 匿名処理班
バッサーのスマホ写真にガチのUFOが写っているらしい(時空を超えて出てくる瞬間を捉えている
8. 匿名処理班
航空各社はパイロットから目撃情報を集めて未知との遭遇ツアーをすれば儲かるのではと思うの
9. 匿名処理班
これ、もっと高解像度の無いのかね?もしホントに未確認なら安全保障上、重大なはずだから色々データ取るんじゃないの?
10. 匿名処理班
違う世界線からたまたま見えた物とかも有るかも知れない
パラレルワールドの他の世界からたまたま繋がったとかさ
もしくは異常なまでの高速でパラレルワールドから飛び出したか
11. 匿名処理班
昆虫です。
12. 匿名処理班
あーこれは
スーパーの袋っすね
13. 匿名処理班
👽「おっ、タケコプター」
14. 匿名処理班
※8
実際に遭遇しないとただの移動に過ぎない
出会う確率も見えないくらい小さい
ギャグで通ればいいけど
一部からはクレームが来るだろうし、詐欺呼ばわりされてもおかしくない
15. 匿名処理班
レーザーポインターで猫をじゃらしているかのような不自然さを感じるんだよなぁ
タダの反射とか、せいぜい立体映像の類じゃなかろうか
16. 匿名処理班
※11
俺も昆虫だと思う。
レンズの端にクモの巣を張って、そこに引っ掛かった甲虫。
レンズの回転と共にクモの糸に引っ張られている感じがする。
17. 匿名処理班
目的は何だろうか? 情報の小出し、解像度の低い動画や静止画 フェイクの多さ 実はUFOいましたが人々がパニックにならないように・・・ってパニクらないでしょ
18. 匿名処理班
アメリカが把握できない飛行物体が、国土を自由に飛び回っているとう事実
これに気づいてしまったというか、隠し通せなくなった現在
近い将来次の世界への扉が開くだろうか
19. 匿名処理班
※11
※16
明らかにヘリの照準システムが反応してるし
複数の画像モードではっきり撮影されてるから虫の類じゃなく遠方に存在する物体なのは明白
なによりこの3つの物体、互いの距離が変化してる
20. 匿名処理班
※3
※6
ドローンに可能な動きじゃないというか速度がおかしいって記事内でも解説されてるのぐらい読んでからコメントしなよ
21. 匿名処理班
今だ 合体
ゲッタ〜ロボだ♪
22.
23. 匿名処理班
こういうのはほとんど球電現象だと思うのだが、球電現象信じてる人は少ないのか…電球じゃ無いよ
24. 匿名処理班
ピカチョ・ピークのピカチュウの仕業