元カレに誘拐された女性、SNSで知ったハンドサインを使い無事救出される

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　家庭内暴力（DV）の被害者が、声を出さずとも周りに助けを求めることができる「ハンドサイン」は、SNSを通じて広まりを見せており、昨年も誘拐された少女がこのサインによって救出されるという出来事があった。

　更に今年、アメリカのテネシー州でも、このサインに救われた女性がいた。

　この女性は、元交際相手の男に誘拐され車で連れ去られていた。途中で立ち寄ったガソリンスタンドで、このハインドサインを店員に対して示したところ、それが伝わり救助につながったという。

元カレに誘拐された女性、車で連れ去られる

　4月10日、テネシー州ヒックマン郡で誘拐事件が発生した。兄の家を訪れていた女性のもとに、元交際相手のジョナサン・スミス（31歳）が現れ、この女性を自分の車に無理やり乗せて走り去った。

　スミスは高速道路を車で走行しながら、女性に暴力を振るい始めたという。

　降ろしてほしいと頼む女性の要求を拒否したスミスは、車内にあった工具（ドライバー）を女性に付きつけ「俺の女にならなければ殺す」と脅迫。

　そのまま女性を乗せて、給油のためにガソリンスタンドに立ち寄った。

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店員にハンドジェスチャーで助けを求める

　女性が逃げないようにと、スミスは女性を連れて店中へ入った。

　この時、店内にいた客のエリック・スティーヴァルさんは、女性が彼に向かって「助けて」と口を動かしたのを見て、女性に異変が起こっていることを察した。

　また、レジカウンターにいた店員も、女性から手のひらを前に出し、親指を押し込んで4本の指を閉じるハンドジェスチャーを示したのに気が付いた。

　このサインはソーシャルメディアで拡散されている、DV（家庭内暴力）を受けていることを示すハンドサインである。

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　店員はこのサインのことを知っていた。そこで、同じサインをこっそり繰り返して見せたところ、女性がうなずいたことから、SOSを求めていると察知し、スミスに気が付かれないよう911に緊急通報した。

警官が駆けつけ無事救助

　その後、店員はスミスに「レジに不具合が発生した」とごまかし、警察が到着するまでの間なんとか時間稼ぎを試みたが、スミスは状況を悟ってしまったのか、女性をうながし店から出てしまった。

　ガソリンスタンドからスミスのピックアップトラックが出た直後、ヒックマン郡保安官事務所の保安官が到着。すぐにスミスを追跡した。

　スピードを出して逃走していたスミスのピックアップトラックは、最終的に小川に突っ込んだ。なおも徒歩で逃げようとしたため、テーザー銃をあてた保安官によりスミスは逮捕され、後に女性へのDVと誘拐罪で起訴された。

　幸いにも、女性に怪我はなかったという。

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覚えておこう、DV被害者の為のハンドサイン

　今回、女性が使ったハンドサインは、家庭内暴力（DV）の被害者が、声を出さずに周りに助けを求めることができるサインとして、世界的に浸透しつつある。

　女性が助けを求めた時、ガソリンスタンドのコンビニ店にいたエリックさんは、偶然にもDV被害に遭う女性を支援する団体メンバーの1員だったようだ。

　後のメディア取材で、エリックさんはこのように話している。

多くの場合、DVの被害者は加害者を恐れて発言することができません。被害者にとって助けを求めることは大きな勇気を必要とします。

それでも、勇気を振り絞ってサインを発しているのならば、我々はそれに気づき、何らかの方法で救う手立てを考えましょう

References:Woman uses TikTok popularized signal for help, chase ends in Dickson/ written by Scarlet / edited by / parumo

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