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ダイヤモンドの雨が降る、天王星と海王星

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(著) (編集)

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 太陽系の惑星というと、近い将来の有人飛行が計画されている火星や、大赤斑やリングが印象的な木星や土星ばかりが注目されがちだ。

 地球から遠く離れた「天王星」や「海王星」は、どちらかというと地味な存在かもしれない。だが、その真実を知れば、きっと行ってみたくなるはずだ。

 なんとそこはダイヤモンドの雨が降るとてもスペクタクルな場所なのである。

巨大氷惑星

 太陽系にある、天王星海王星は、「アイスジャイアント(天王星型惑星)」に分類されている。

 氷惑星といっても、天王星と海王星でキンキンに冷えた美味しいドリンクを作ろうとしても上手くいかないかもしれない。というのも、一般的な意味での氷ではないからだ。

 この分類の名称は、それを構成する物質に因んでいる。たとえば木星と土星は主に「水素」と「ヘリウム」のガスでできており、「巨大ガス惑星」に分類される。

 一方、天王星と海王星は、ほとんど「水」と「アンモニア」と「メタン」だ。天文学者はこれらの分子を「氷」と呼ぶが、じつは惑星が形成された当時は固体だった可能性が高いという以外、きちんとした理由はない。

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photo by Pixabay

天王星と海王星の水・アンモニア・メタンは量子状態にある可能性

 天王星と海王星は、緑や青い雲におおわれているが、その下にはおそらくは岩石のコアがあり、それをたっぷりの水とアンモニアとメタンが包んでいる。

 だが、コアを包むそれらの元素は、かなり奇妙な状態にあると考えられている。超高圧で圧縮され、エキゾチックな量子状態にあるのだ。

 とは言っても、本当のところ、2つの惑星の内部の様子については、あまりよくわかっていない。なにしろ、人類が天王星と海王星に接近したのは、30年前のボイジャー2号が最後なのだ。

 木星と土星にはそれ以降も探査機が送られたが、天王星・海王星の場合は望遠鏡から観察されただけだ。

 だから両惑星の内部の状態については、実験や数理モデルを通じて、古いデータを補うことで推測されている。

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photo by Pixabay

ダイヤモンドの雨が降る

 そこから明らかになったのは、ダイヤモンドの雨が降っている可能性だ。

 この仮説は、1977年にボイジャー2号が打ち上げられる前から提唱されていたが、数理モデルの研究によってさらに詳しいことがわかっている。

 天王星と海王星では、中心に近づくにつれて温度と密度が上がり、マントルの一番内側の部分では、温度が6700度、圧力は地球の大気の600万倍あると考えられている。

 一方、マントルの外側では、温度が1700度と若干低く、圧力も地球の20万倍にまで下がる。

 この状況だと、超高圧で圧縮されたメタンの分子が分解されて、炭素が放出される。炭素は仲間を見つけて、長い鎖を形成する。この長い鎖がぎゅっと集まって、ダイヤモンドのような結晶パターンになるのだ。

 こうしてダイヤモンドが高温のマントル内に雨となって降り注ぐ。すると、そこで蒸発して、再び上昇する。あとはこの繰り返した。

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海王星のダイヤモンドの雨 image credit:Greg Stewart / SLAC National AcceleratorLaboratory

ダイヤモンドの雨は実験でも確認

 ダイヤモンドの雨は、数理モデルから推測されているだけでなく、実験によっても確かめられている。

 その実験では、強力なレーザーを照射することで、巨大氷惑星内部の状況の再現を試みた。その結果、発泡スチロールから見事ナノサイズのダイヤモンドを作ることに成功している。

 もちろん天王星と海王星に発泡スチロールはないのだが、メタンは同じように振る舞うと考えられている(メタンではなく発泡スチロールが使われたのは、扱いやすいから。要は研究者の都合だ)。

 実際の両惑星では、レーザーなどよりずっと長い間圧力がかかるはずなので、ナノサイズよりもずっと大きなダイヤモンドに成長することだろう。

 キラキラと輝く雨を集めて地球に持ち帰れば、あっという間に大金持ちだ。きっとみんなも巨大氷惑星に行きたくなったんじゃないだろうか?

References:‘Diamond rain’ on Uranus and Neptune seems likely | Live Science / written by hiroching / edited by parumo

本記事は、海外で報じられた情報を基に、日本の読者に理解しやすい形で編集・解説しています。

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この記事へのコメント 42件

コメントを書く

  1. ダイヤモンドダスト~~~!!!
    ダイヤモンドレイン~~~~~!!!(無い)
    👇30

  2. ダイヤモンドは独占企業が需給を操作して価格維持しているからこそ価値がでているだけ

    本来なら安い宝石にすぎない

    大量に持ち帰れば石ころと同じ価値になるだけ

    1. >>2
      つまらないやつなんだな。
      安くてもキレイなら欲しいじゃん。

  3. 行くのと帰るのにかかる費用が世界中のダイヤモンド買えるくらいの値段になりそう
    っていうか往路の帰りで寿命迎えるだろうな(笑)

  4. ここで雪合戦ならぬダイヤモンド合戦やったら
    けが人続出するヤバイ遊びになりそう

  5. いま3ctくらいの合成ダイヤが本物の半額で買える。
    そのせいで質の落ちるダイヤを大手デパートなどが安売りしてる。
    そうしないともっと良質で安価な合成ダイヤが出てくるから。
    (前にも書いたけどね)

  6. 一時YouTubeでこういう惑星に落ちたらどうなるかのシリーズ見まくったっけな

  7. ダイヤはもう作れるし男から見ればどうでもいいかな
    ろまんてぃっく要素100%の女はまた違うんだろうが

    1. ※8
      むしろ宇宙関係とかフロンティアスピリッツは男の浪漫だと思うが

    2. ※8
      ブラックホール研究の記者会見で「日本人はどのくらい貢献しましたか?」って聞いた記者思い出した
      女を話題に出さないで論理的()にお話できないの?

  8. 天王星も海王星も30年も探査されてないのか~
    もしかすると、いまだに現役の天体写真では最古の部類かも

  9. 細かいツッコミで申し訳ないが、想像図と衛星が撮った写真とを、説明なしに並べるのは適切ではないかと。しかも天王星はボイジャーやハッブルが撮影した画像とかなり様子が違うし。

    1. ※17
      青い海王星はボイジャー2号の撮った写真だけど天王星の方は想像図だよねこれ

  10. ものすごい速度でダイヤモンドが降り注いで一瞬で死んでしまいそう
    とてつもなく激しそう

  11. そんな所に降り立ったら秒で即死して自分がダイヤモンドの原料になってしまう…

  12. ダイヤモンドの雨に打たれて死ぬなんてロマンチックじゃない?
    飛び散る血とダイヤがキラキラ煌めく中で壮絶に死んでいくの絵になりそう

  13. ダイヤモンドの雨…?そんなもんに降られたら全身に穴開きそう。拾い集める前に死ぬわ。

  14. ダイヤモンドの価値ってほぼデビアスの鑑定書の金額なので・・・

  15. もうとっくにパタリロが全部採りつくしてるぞ
    でも、持って帰る時に欲張りすぎて全部宇宙にバラ撒くとかやってそう

  16. いつか人類が冥王星に到達したら、
    ダイヤモンドなんて文字通りダスト扱いになるんだろうな。

  17. ダイヤモンドの雨を眺めるショーがあったらいいなぁ
    機体はぼろぼろになりそうだけど

  18. 気軽に行き来できるとダイヤの価値は下がるが、行き辛いうちは
    スペースダイヤとか言われむしろ価値が上がりそう

  19. ここまで永ちゃんのPURE GOLDの歌詞が出てない事に泣く・・・

  20. カットされたダイヤが降ってるわけじゃなく、原石だよね。原石マニアにはたまらんな。

    あと、ダイヤは本来安いものだと言っている人々に言いたい。あの固い小さい石をあそこまで美しくカットして研磨するその職人の技術と根性に価値を認めてくださいよ。

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