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長い間行方不明だった地球の兄弟が太陽系の果てに隠れている可能性

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(著) (編集)

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 太陽系には8つの惑星がある。だが、その果てには、まだ発見されていない9番目の惑星「プラネット・ナイン」が存在するという説がある。

 はたして、この謎の惑星は本当に存在するのか? その真偽は今のところ不明だが、『Annual Review of Astronomy and Astrophysics』(21年9月付)に掲載された研究によれば、長い間行方不明だった地球の兄弟ならあるかもしれないそうだ。

太陽系には何かが欠けている

 現在の太陽系惑星は、大きさと組成できれいに分類できる。

 太陽と小惑星帯の間には、「地球」をはじめとする岩石でできた4つの「岩石惑星(地球型惑星)」がある。

 その外側を公転するのが、「木星」「土星」「天王星」「海王星」の外惑星だ。

 これらは岩石のコアの周りに膨大な量のガスや氷が集まってできており、「巨大ガス惑星(木星型惑星)」または「巨大氷惑星(天王星型惑星)」に分類される。

 さらにその先には、「冥王星」「エリス」「セドナ」といった「準惑星」や、もっと小さな彗星などが存在する領域がある。

 しかしカナダ、ブリティッシュ・コロンビア大学のブレット・グラッドマン氏や米アリゾナ大学のキャサリン・ヴォルク氏によると、何かが欠けているのだという。

 4つの巨大惑星の岩石コアが形成されているのに、その周辺に準惑星よりも大きな惑星がないとは考えにくいのだ。

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photo by Pixabay

太陽系形成プロセスをシミュレーション

 太陽系が形成されたプロセスや状況は、シミュレーションでいくつもの条件を試しながら、検証されてきた。

 グラッドマン氏とヴォルク氏によると、そうしたシミュレーション・モデルの中で、現在の太陽系の姿に一番よく当てはまるのは、「太陽系が始まったとき、意外な場所に余分な惑星があった」と想定したものなのだという。

 そうしたモデルが示唆しているのは、太陽系外縁部にはもともと、現在見られる巨大ガス惑星と巨大氷惑星のほかに、地球や火星くらいの大きさの岩石惑星が1、2個あったということだ。

 ところが、岩石惑星は巨大惑星の重力によって太陽系の果てまで追いやられたか、そのまま太陽系から追放されてしまった。

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photo by Pixabay

地球の兄弟は今どこに?

 その岩石惑星が今もなお太陽系の果てに留まっているのか、それとももうどこかへ飛び去ってしまったのかどうかはわからない。だが、まだ太陽系にいるのだとすれば、どこを探せばいいのだろうか?

 じつは巨大惑星は最初から現在の位置にあったわけではない。太陽との距離ばかりか、惑星が並ぶ順序まで違っていた。

 だが、それらが成長するにつれて重力が相互に作用し合い、木星は太陽に近づき、ほかのものは太陽から遠ざかった。

 海王星よりもさらに遠くにある天体にも同じことが言える。太陽系外縁にある準惑星やそれより小さな天体の中には、今よりも太陽の近くで形成され、どこかの時点で外縁に追いやられたものがある。

 そうした天体は、同じ領域にあるほかの惑星とは組成が異なる。くわえて、それらを遠くへと追いやった重力の影響で、軌道が細長くなる傾向もある。

 とりわけ小惑星「セドナ」など、太陽に40AU(1AUは太陽と地球との距離)以上接近することがない「分離天体」と呼ばれるグループがある。これらがある領域こそ、行方不明の兄弟を探すべき場所かもしれないという。

 シミュレーションの結果、半分の事例では、太陽系外縁にある火星サイズの惑星はすべて太陽系から追い出されてしまった。しかしもう半分の事例では、分離天体と似たような軌道を描く「放浪惑星」が残ったのだ。

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セドナの想像図 Photo by:public domain/wikimedia

放浪惑星とプラネット・ナインとはまた別物

 とはいっても、こうした放浪惑星とプラネット・ナインを混同してはいけない。

 プラネット・ナインは、太陽系外縁天体よりもさらに遠くにある大きな惑星(おそらくは天王星型惑星)とされている。両者はまったく別の議論なのだ。

 もちろんプラネット・ナインは仮説上の天体なので、あるかもしれないし、ないかもしれない。シミュレーションなどでその存在を間接的に証明することはできるかもしれないが、決定的証拠となるのはやはり実際の発見だ。

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プラネット・ナインの想像図。画像右上が太陽。 その周囲にある環は海王星の公転軌道 Photo by:WIKI commons

 2023年から本格的な観測開始が予定されているベラ・ルービン天文台なら、太陽系の果てに隠れた惑星を発見できるかもしれない。

 あるいは欧州宇宙機関の「ガイア計画」でも、惑星の重力によって曲げられた光が観測されれば、その存在が証明される可能性はある。

 もちろん、そもそも未知の惑星などない可能性もある。分離天体を現在の軌道に追いやった重力は、巨大惑星によって散りばめられたより小さな天体の集まりから発生したのかもしれない。

 太陽系を作り出した星々が密集するクラスターで、別の太陽系とニアミスしたことが原因とも考えられる。

 あるいは、過去に中型の岩石惑星が本当にあったのだとしても、今はもう太陽系から追い出されて、暗い宇宙を一人旅している可能性だってある。

References:Another Planet 9? Earth’s twin may be hiding in the outer Solar System / written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 15件

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  1. 火星と木製の間の小惑星帯もなんか不思議だよね
    太陽系誕生時にはなんかあったんじゃ無いかな

    • +1
    1. >>1
      全部かき集めて一つの星にしても月の1/35しか質量ないよ

      • 評価
    2. ※1
      星を継ぐもの を読んで以降もうこれが真実でいいやと思うようになったわ
      SFなのは分かってるけどロマンがあって良かった

      • +1
  2. 太陽の向こう側
    つまり地球が回れば向こうも回ると発見できない説

    • +3
  3. えーっこの前に聞いたのは「木星の位置がおかしい、太陽から遠すぎる。ガス惑星は主星から近い位置で生まれる。おそらく移動してる。」だ。
    これは外惑星、ホット・ジュピター(主星の傍にあるガス惑星)の観測からの予想だ。

    また「おそらく木星・土星と同じくらいの巨大惑星があった。だが3つだと軌道が安定しない、おそらく一つは飛び出した。」とも聞いていて、これは日本の研究者がシュミレーションで証明している。

    この二つは矛盾しないし「小惑星帯の形成(星の破壊はどちらでも意)」「天王星の自転軸のズレ」などともだ。
    また、こちらの理論でも放浪惑星が起きる可能性は高い。

    飛び出したのはもっと大きな惑星(質量のある)で、木星は大要から遠ざかった説に一票だ。

    • +1
    1. ※4
      ホットジュピターは恒星とジュピターのW重力が外周惑星をダイソンして
      死の星系になるよ

      • 評価
      1. ※8
        わたしたちの太陽系にホット・ジュピターがあったという話じゃなくて、
        ガス惑星は太陽に近い位置で誕生するという説を支持してる。
        その上で木星は軌道を外に広げたと書いたんだよ。
        (惑星の移動を起こしても消滅まではいかない)

        わかりにくい書き方だったらすまない。

        • +1
  4. 行方不明だった地球の兄弟とか何それ胸熱
    何が始まるの?

    • +1
    1. ※5
      何も始まらない

      >岩石惑星は巨大惑星の重力によって太陽系の果てまで追いやられたか、そのまま太陽系から追放されてしまった。

      この辺が無茶苦茶

      岩石惑星は巨大惑星の重力によって太陽系の果てまで追いやられたのなら、地球も太陽系から追放されていなければおかしい

      • -6
      1. >>7
        ひとつ手前の段落すら読めないのか?その岩石惑星はもともとあったかもしれない1,2個の岩石惑星のことを指しているのは明白。難癖つける前に読解力つけたらどうなのさ?

        • 評価
    1. ※9
      ???「準惑星じゃダメなんですか?」

      • 評価
  5. 太陽系内の観測には重力レンズ効果の恩恵を受けられないからガイア計画でプラネットナインを見つけるのは無理じゃない?
    系外星系の観測ではかなり期待できるけどね

    • 評価
  6. 仮説上の天体とシミュレーション上の天体の違いの定義が抜けているでしょう?

    • 評価

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