
まだ試作段階ではあるものの、満足のいく品質になることが予想されており、順調にいけば2年以内には販売できるようになるとのこと。更に2030年までには全てのパーツを持続可能な資源由来のプラスチックにするという目標を明かした。
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使用済みペットボトルを再利用して作るレゴブロック
年間数十億のブロックを製造しているレゴ社の従来のブロックは、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン)でできており、その3つの物質が合体して、ブロックに強度、耐性、光沢性を与えることで、加圧してもその圧力に負けない、つまり壊れない、という特質を持っている。環境への取り組みに熱心な同社は、2018年にサトウキビの搾りかすである廃糖蜜を原料とするバイオエタノールを脱水縮合して製造された持続可能なバイオエチレン製パーツの生産を開始した。
だが、この素材は従来のレゴブロックのような頑強なパーツには不向きで、現在は木や枝、葉、ミニフィギュアのアクセサリーなど100種以上の小さく柔らかいパーツに使用されているという。
今回、レゴ社がリサイクル素材を利用したレゴブロックを開発するのは初となる。
LEGO to make bricks from PLASTIC BOTTLES | Newsround
従来の品質を損ねず、環境にもやさしいブロック
レゴ社は、米国食品医療薬品局(FDA)および欧州食品安全機関(EFSA)の承認を受けたアメリカの会社から調達した再生プラスチックを使用したペットボトルを材料にして、環境にやさしいレゴブロックの試作品を作成。この試作品は、従来のレゴブロックのように頑丈で、構造の完全性と他のブロックとの十分な「くっつき力」を備えていることを証明しなければならず、素材に添加剤を加えて作られる。
プロセスとしては、ペットボトルを粉砕して粒状のフレークにした後洗浄し、耐久性を高めるための処理(この詳細は企業秘密)をし、その後ブロックの形に整えていく。

image credit:Lego
このプロセスで使用される1リットルのペットボトルで、10個の4x2レゴブロックが製造可能になるという。

image credit:Lego
2030年までには全てのブロックを資源由来のプラスチックに
レゴ社は、ブロックを染色する塗料も油性ではなく、持続可能な色素を利用する予定だそうで、品質テストや更なる開発作業をあと1年は続けていくという。レゴグループの環境責任者であり副社長のティム・ブルックス氏は、記者会見で次のように話している。We’re using plastic bottles to make happy prototype LEGO bricks! Because even bottles deserve a second chance. https://t.co/LO01pUdRGF#Sustainability #RebuildTheWorld #LEGO pic.twitter.com/6dnSpK6qSY
— LEGO (@LEGO_Group) July 3, 2021
過去3年の実験で、250種の材料を使った結果、品質、安全性、強度を含む厳正な要件を満たす試作品が完成しました。まだ開発途中といったところではあるが、レゴ社は記者会見で「よりよい環境を求めて2022年までに製造をカーボンニュートラルにし、2030年までには全てのパッケージを持続可能なものにする他、全てのパーツを再利用したプラスチックで製造したい」と希望を述べている。
最大の課題は、既存のブロックと同じぐらい耐久性があり、頑丈で高品質であること、過去60年間に製造されたレゴの要素に適合する新たな素材を再考し、革新することです。
当社の製品が、子供や大人を刺激する遊びとして使用されるだけではなく、その素材が地球にプラスの影響を与えられることを望んでおり、何世代にもわたる子供たちの持続可能な未来を築くため、今我が社は自分たちの役割を果たすことに尽力しております。
まだまだ長い道のりですが、これまでの進歩には満足しています。
現在、150人以上の社員が製品の持続可能性の向上に取り組んでおり、目標達成のために、当社は3年間で最大4億ドル(約444億円)を投資する予定だということだ。
Top i:LEGOLEGO / References:The Guardianなど / written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
レゴは将来
土を焼いて作らないと
生き残れないと思うな。
(焼く:日干しで)
2. 匿名処理班
日本が大昔からやってる事を外国企業がやっと思想と技術が
追い付いて今更になってやり始めると革命的な新技術かのように
ドヤ顔で宣伝するのは毎回お約束の流れだな。
ハイブリッドカーも海外メーカーは今までにない技術として
発表してた。電動スライドドアを自慢げに見せびらかす
外車のCMには笑ってしまった。
3. 匿名処理班
マッチョすぎひん?
4. 匿名処理班
廃棄されにくいレゴブロックを再生素材で作る意味あんのか?
あれ価値が落ちないからいらなくなったら売るなりなんなりできるから壊れない限りゴミにならんのよな
どっちかっていうと使える年数を長くした方が環境にいいだろ
5. 匿名処理班
お母さんが踏んでもキレないような素材にしてくれ。
いや片付けない子どもが悪いんだが、怒られる子供と
宥める夫のことをもっとよく考えて製品を製造してくれ。
切実にそう思う。
6. 🐻熊吉
だったら最初からペットボトルとかプラスチック使うの止めたら
ゴミを河川や海に捨てるのが問題だし、再生されずに廃棄される方が多いだろうし
日本をプラスチックで批判するけど、海外の海洋投棄は多すぎると思うよ
7. 匿名処理班
よく勘違いされるけど、日本の全体的なリサイクル率は20%弱
じゃあなぜ日本のプラスチックリサイクル率は80%を超えているのか?
それは物は言いようで、焼却処分してその際の熱を発電に使っている=サーマルリサイクルと言い張っているから
残念ながらプラスチックに至っては一般的なリサイクルのイメージ、つまり素材を再利用しているのは5%程度もないよ
残りに至っては中国に輸出していて、それも昨今拒否られたからさあどうしようかってなっている状態
素材を再利用するという意味でのリサイクルは日本は完全に後進国だよ
8. 匿名処理班
一応フォローしておくと、プラスチックを滅却処分できるほどの火力処理能力があるという意味では技術力に優れているけどね
9. 匿名処理班
レゴブロックおじさんだけど、マインクラフトが強くってな
客を増やすための努力を誤っているぞと言いたい
個人的に
10. 匿名処理班
>>8
ってかそっちの方が良いはずなんだよなぁ
プラスチックって優秀な燃料だから
ペットボトルが多い方が燃やすためにかかる金額が減るって結果も出てるはずだし
11. 匿名処理班
わざわざ使用済みペットボトルから作らなくても
レゴが廃業するのが一番手っ取り早くプラスチックごみを減らせるぞ
12. 匿名処理班
ペットボトルのリサイクルねー
これにどれだけの水が必要で、汚染されている排水が笑えないほどでるのと
リサイクルされる際に出るマイクロプラスチックの問題は
普通にプラスチックを生産するより環境を汚染してる問題には
誰もが見ぬふり+消費者に知らせないようにしてるのが笑える
13. 匿名処理班
※7
まーた、へだった知識のあっち系に騙されてるやつが
日本はリサイクル技術も焼却技術も高水準
それで、ペットボトルを燃料に利用する理由を考えろ
14. 匿名処理班
※13
高熱で処理しないと有害物質のまき散らしにしかならないが、どの自治体も高額の処理機を完備してるわけじゃない。
そこで得られた電力も必ずしも必要というわけではないので買取価格が低く、温水プールやら利用率の低い公共施設に使われているのが現状。
そもそも、燃やしてCO2排出するぐらいなら新しい製品にリサイクルする方がいいに決まっている。
なんかの業者の回し者なのか?
15. 匿名処理班
>>5
どんな夢素材なんだよw
片付けろよとしか言えないわww
だってどんな素材だって、散らかってたら嫁は怒るに決まってるじゃないか。
16. 匿名処理班
>>11
そうして次世代の子供たちから創造性を奪い、育児の労力を増やして親世代の時間とストレスを増加させ、少子化を加速させて行こうっていう作戦か。
悪の組織か何かかな?
17. 匿名処理班
環境問題意識が高いのは結構だが
一般家庭でも手が出やすいようにもう少し安くしてくれ
18. 匿名処理班
>レゴブロックのような頑強なパーツには不向きで
室内地雷ですものアレ(かかった経験あり)
19. 匿名処理班
レゴ=現代のマキビシ