
隣家の男性と女性は恋人関係にあり、10年以上もの間、男性は自室で女性を隠し続け、同居していた男性の両親さえも全く気付いていなかったようだ。『Oddity Central』などが伝えている。
11年間行方不明になっていた女性が発見
2010年2月、インド南部ケラフ州パラカッド地区アヤルアー村から突然姿を消した当時18歳の女性が、11年経った今年6月に発見されるという出来事が起こった。行方不明だった女性はサジーサさんという名で、当時、サジーサさんを探した女性の家族は、どれだけ探しても見つからなかったことから、もしかしたらどこかで死んでいるのかもしれない、いや、とっくに誰かと駆け落ちして別の州に出て行ってしまったのではなどと思っていた。
失踪した当時、サジーサさんは手がかりを残さず、電話も持っていなかったため、警察はなす術がなかったという。
ところが、サジーサさんは11年もの間、自分の家からわずか500メートル離れた隣家に隠れて住み続けていたのだ。

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宗教の違いで交際を公にできず、女性が男性の家に隠れ住む
サジーサさんが実家の目と鼻の先にいたという事実は、今年6月に思わぬところから発覚した。11年前、サジーサさんは隣家のアリンシュヴァティル・ラフマーンさん(34歳)はお互いに惹かれあい、愛し合うようになったが、両家の宗教が異なることから2人の交際はとうてい認めてもらえるとは思えず、隠れて交際を続けていた。
日に日に愛が深まる二人、ある日サジーサさんは、自らの意思でアリンシュヴァティルさんの家に身をひそめることを決意し、隣家に隠れ続けた。
アリンシュヴァティルさんは両親と暮らしていたが、自室にいるサジーサさんを知られないように、部屋には鍵をかけて誰も入れなかった。
ひたすらサジーサさんの存在を隠し続けたため、両親はまさか失踪した近所の女性が自分の家に住んでいるなどとは思いもしていなかったようだ。
両親と口論がきっかけで男性が失踪。2人は別の家で暮らしていた
今から3か月前のこと、アリンシュヴァティルさんが自宅から姿を消すという事態が発生した。34歳にもなって嫁を取ろうとしない息子を心配した両親が、その日アリンシュヴァティルさんと口論になったことが原因だった。
両親とアリンシュヴァティルさんの兄、バシールさんは、突然自宅からいなくなったアリンシュヴァティルさんの行方を捜していたが、3か月間見つからなかった。
しかし6月8日、運転手をしているバシールさんが仕事中、別の村でバイクに乗った弟の姿を目撃。後をこっそり追ったところ、ついた家にはサジーサさんがいたという。
アリンシュヴァティルさんはこのままサジーサさんと自宅にいたら両親にバレてしまうと思い、失踪後、一緒に暮らせる家を探し、今度はそこで暮らしていたのだ。
11年間ものあいだ、アリンシュヴァティルさんとサジーサさんはそこまでして一緒に暮らし、愛を貫き続けていた。
事の成り行きを知った警察に裁判所に連れて行かれた2人は、ついに合法的に同居する許可を得ることができたという。

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11年愛をつらぬいた2人
しかしこの11年間、サジーサさんはどのようにバレずにアリンシュヴァティルさんの家で暮らせたのか。本人によると、小さなアリンシュヴァティルさんの自室で、ヘッドフォンをして小さなテレビを見たりして1日中過ごし、食事を自室に運んできてくれたアリンシュヴァティルさんと一緒にご飯を食べ、洗濯物も部屋にこっそり干し、用を足す時には夜中や家族が出かけた時にするなど、工夫をしながら同居生活をしていたという。
後になってわかったことだが、アリンシュヴァティルさんの部屋の窓格子は、サジーサさんが出入りしやすいようにするためか、数本外されてあった。
格子が外れていることに気付いていた近所住民もいたが、まさかそこに11年前に失踪したサジーサさんが隠れているとは知る由もなかった。
特に、村の人々は11年前に行方不明になっていた女性のことを、ほとんど忘れかけていただけに、このような形で発見されたことに驚きを隠せなかったようだ。
いずれにしても、サジーサさんとアリンシュヴァティルさんは、11年後に晴れて正式に関係が認められたということだ。
Top image:Jayesh Jalodara/Unsplash / References:Oddity Central / written by Scarlet / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
事実は小説より奇なり
2. 匿名処理班
宗教の強い国だと自由に恋愛するのも命懸けだな
ともあれ一緒になれて良かったね、おめでとう。お幸せに!
3. 匿名処理班
二人には幸せになって欲しい
そして国にとって意識改革のきっかけとなればいいな
好きな人と添い遂げられる、それが普通の日常になって欲しい
4. 匿名処理班
インドだとまだ名誉殺人ありそうだから命懸けだな
お幸せに
5. 匿名処理班
すごすぎ…愛じゃん
6. 匿名処理班
インドでは宗教やカーストの違いで結婚が許されない。時にはこれがもとで家族から殺される若者もいる。
命がけで結ばれ、ついに結婚をオープンにできた二人がいつまでも幸せでありますように。
7. 匿名処理班
国によって風習や宗教が違うのは当たり前だけどさ、
恋愛や結婚に外野が干渉するのは見てて気持ちいいもんじゃないね。
8.
9. 匿名処理班
駆け落ちが近距離過ぎて草
10. 匿名処理班
レインボーーーーーー ダッシュ8!
11. 匿名処理班
ご結婚おめでとうございます🎊🥳🎉🎉🎉
12. 匿名処理班
よかった。市中引き回しの上、集団リンチで殺されたんじゃないかと思った。
13. 匿名処理班
500メートルも離れてるのに隣家?
相当人口密度が低い地域なのかな
14. 匿名処理班
下世話だけど…、
駆け落ち状態というか何というか
思い余って出奔してきた事実上の嫁を匿った状態で
18歳から29歳?まで11年間一緒に暮らしていて、
子供ができないように気を付けていたのは凄いな。
15. 匿名処理班
分かりづらいが5歳差なんだな
お幸せに
16. 匿名処理班
個人的には人が生きやすくする為に宗教があると思ってるので、本末転倒としか言いようがない
17. 匿名処理班
独房にいたようなもんだよな
大きな声で笑ったりもできないし、ただただ好きな人と一緒にいたいっていう思いだけで
本当に幸せになってほしい
18. 匿名処理班
>>1
映画化できそう
19. 匿名処理班
インドに行くと意外にムスリムが多いんだな
顔を覆ってる女性がけっこういるし
朝夕には大音量でシャザーンが流される
20. 匿名処理班
警察と法が許しても宗教は許してくれないかもね
21. 匿名処理班
両家とも女性陣にはばれてたんじゃないかな…
22. 匿名処理班
幸せになってほしい
23.