この画像を大きなサイズで見る爬虫類・魚類・両生類の仲間には、外気温によって生まれてくる子供の性別が決まるものがいる。その事実が初めて明らかになったトカゲ「レッドヘッドアガマ」は、29度ではオスが、26~27度ではメスが生まれてくる。
ご存じのように今地球は温暖化が進んでいる。温度が上がるとオスばかりが生まれてくるので、繁殖に困難が生じる。そうなると存続が危ぶまれる種もでてくるかもしれない。
気温が生まれてくる個体の性別を左右する理由を研究
爬虫類・魚類・両生類の一部には外気温によって生まれてくる子供の性別が決まるという事実が最初に知られるようになったのは1966年のことだ。
それ以降、さまざまな種で外的要因によって性別が決まるメカニズムが研究されてきたが、気温によって胚の発達が左右されるプロセスはまだ詳しく分かっていない。
『PLOS Genetics』(4月15日付)に掲載された研究では、温度によって性別が決まる仕組みを解明するために、オーストラリアの固有属である「アゴヒゲトカゲ」の分子的・遺伝子的プロセスがマッピングされた。
この画像を大きなサイズで見る気温が高くなると性染色体が覆される
その結果、アゴヒゲトカゲには、純粋に遺伝的なものと、温度によるものの2つ性別決定経路があることが明らかになったそうだ。
一般に、脊椎動物の性別を決めているのは「性染色体」だ。大抵のほ乳類の場合、両親からXX染色体をもらえばメス、XY染色体ならオスになる。
アゴヒゲトカゲの性染色体はZW染色体とZZ染色体で、前者をもらった子供はメスになる。ところが面白いことに、ZW染色体の作用は気温が高くなると覆されてしまうのだ。
そのままならメスが生まれるところ、卵の中ではなぜだかオスが成長するようになる。この現象を「ZZ逆転」という。
こうした温度によって性別が決まる仕組みを解明するために、オーストラリア・キャンベラ大学応用生態学研究所のサラ・ホワイトリー氏とアーサー・ジョージズ氏は、アゴヒゲトカゲの卵を28度か36度で温めつつ、そこに含まれるmRNA(伝令RNA)を抽出。どの遺伝子が2種のメス(ZW染色体によるメスとZZ逆転によるメス)を作り出しているのか特定した。
その結果、発達初期には「遺伝子による発達」と「気温による発達」という2つの別個の経路があるが、やがてそのプロセスは収束して共通の卵巣が発達する(メスになる)ことが明らかになった。
この画像を大きなサイズで見るなぜ気温で性別が決まるのか?
進化による変化を何度も経験してきた爬虫類だが、環境的な要因によって性別が変化するという特徴は、ウミガメからワニまで幅広い種に残っている。
このことは、それが進化の早い段階で獲得された古いメカニズムで、それなりのメリットがあったから残ってきたのだと考えられる。でなければ、どこかの時点で消えてしまっただろう。
そのメリットについて、ホワイトリー氏らは、さまざまな環境条件に柔軟に対応するために便利だったのだろうと推測している。
たとえばアゴヒゲトカゲが生息する乾燥地域は、季節によって気温が大きく変化する。そうした環境では、気温が高くなる繁殖期の終わり頃に孵化する子供たちは、オスとして生まれたほうが有利である可能性がある。オスなら比較的速く成長して、子供を作れるようになるからだ。
一方、繁殖期の遅くに生まれたメスが子供を作るには、次の繁殖シーズンまで待つ必要がある可能性がある。だから繁殖期が終わりを迎える頃に生まれる子供をオスにしてしまったほうが、それだけ多くの子孫を残せることになる。
温暖化がトカゲを間接的に絶滅へと追いやっている
ところが、人類が地質や生態系に大きく介入するようになった時代(地質学的に「人新世」との名称が提案されている)において、こうした外的要因に左右されるメカニズムは大きなリスクにさらされる。
過去にも気温は変動していたが、アゴヒゲトカゲが生息する環境は複雑だ。そのために巣作りの候補地はいくつもあり、今日まで生存することができた。
しかし生息域が改変・分断されると、そうした候補地は限られるようになり、温暖化に対応することが難しくなる。結果としてオスばかりが生まれるようになる。
生物の絶滅の要因は様々だが、アゴヒゲトカゲのような動物では、性別のアンバランスも絶滅へ追いやる脅威となるのだ。
References:Two transcriptionally distinct pathways drive female development in a reptile with both genetic and temperature dependent sex determination / In a Warming World, Heat Interferes With Sex Determination in These Australian Lizards/ written by hiroching / edited by parumo















そんな繊細な繁殖システム採用されても・・・
まぁ気温が高くてもメスとして生まれてくる個体が生き残るでしょ。
トカゲは、両性類だよね。
>>2
爬虫類!!
※2
そのうち同性類になるよね
恐竜の時代の地球環境は高温だったから爬虫類が繁栄したのに、どういうこっちゃ。
>2
トカゲやヤモリは爬虫類でイモリは両生類
生物多様性って興味深いね
とはいえ地球の長い歴史の中で大規模な気候変動なんて何度も起こってるわけで
場当たり的な進化をしてしまった種が絶滅したことなんて数えるのも無駄なくらい起きてるんじゃないか
カメやワニとは温度の上下が逆なのね。
男同士で子供が作れるように進化すれば解決だな!
>>7
ジュラシックパークでそんなんなかったっけ
※7
単性でつくりゃいいし、あえて男同士は意味ない
それに女同士はともかく男同士は自然界では弱小
仮に妊娠したとたん弱小に輪をかけ食われちゃうかも
平安時代に大丈夫だったんなら今回も大丈夫でしょ。
すげぇな生物。
人間にはそういうのないのかね?
※11
一応あるにはある
男性のアレはXは酸性に強くYはアルカリ性に強いという性質がある
あとは適当にググってくれ
>>29
そして女性のアレは快感に応じてアルカリ性に変わっていくと
つまり行為が下手な男性の子供は・・・
人間の影響で急激な変化が起きてるとは言え今迄だって地球の寒暖は結構変動してる筈
長らく安定してたのかも知れんが、抑々このシステム採用しちゃった種は淘汰の対象に成り易いんじゃなかろうか
※14
過去の気候変動とはタイムスケールが違う。
縄文時代は暑い氷河期は寒いってのは千年単位の変化だよ?
※20
スピードで言えば隕石、次点でロシアだったかの大噴火なんですかね
環境変化で餌が減る事による、全滅を防ぐための未然の対応かなと思った
片性だけになれば個体数が減り、必要な餌も減ると
最近はニホンジンも減ってるそうです
面白いな
メダカとか水温によっては背骨の本数少ない個体が産まれやすくなるけど、似たようなメカニズムなんかな?
男だけの街ハザン
記事はトカゲだけど実際は亀とかある種の魚も全く同じメカニズムを持ってる
なんだトカゲかだけじゃなくて影響はもっと広範囲に及ぶ
最近はいわしもだって
全体的な数の衰退が始まってるね
逆に増えてる種とかないんかな?
>>22
ネズミ、ゴキブリ、家ダニ、それから……
疲れてるのかな。サムネが斜めのモアイに見えた。
人工繁殖なら雌雄比を調節しやすいのか
ヒトは房事のやり方でどうこうという話を聞いたことが…(遠い目
これ、記事読むと温暖化だけが絶滅の要因というより
「開発で生息域狭まってるとこに気温上昇が来たせいで逃げ場無くて詰んでる」って感じよね
記事タイトルだけ見て温暖化だけが影響してるみたいに思うと「じゃあ過去のもっと暑かった時代はどうしてたんだ」って話になる