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惑星を閉じ込める監獄。宇宙人が見つからないのはケスラー・シンドロームが原因だった?

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ケスラー・シンドロームの悪影響 / Pixabay
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 宇宙とは、もはや想像不能なほどに果てしなく広がる空間だ。宇宙旅行をしたい者の目の前には、そのための空間がどこまでも続いている。

 だが地球周辺の軌道宇宙については、その限りではないようだ。それというのも、「ケスラー・シンドローム」と呼ばれる危険な現象があるからだ。

 ケスラー・シンドロームという宇宙ゴミの連鎖増殖が地球上を覆いつくしている為、宇宙人を見つけることに支障をきたしているという。

宇宙ゴミの連鎖的な衝突で破片が増殖「ケスラー・シンドローム」

 ケスラー・シンドロームとは、1978年にNASAのドナルド・J・ケスラーが提唱した次のような現象だ。

 地球の軌道に滞在する人工衛星が増えれば、それらが衝突する確率も上がる。万が一、人工衛星の衝突が起きれば、その破片(デブリ)が軌道にバラまかれることになる。

 それは秒速数十キロでぶっ飛ぶミサイルの群れのようなもので、そのために衝突の確率はさらに上がる。

 やがて軌道宇宙におけるデブリの密度が臨界点を超えたとき、衝突が連鎖的に生じ、デブリを自己増殖させていく。

 一度連鎖的な衝突が起きてしまえば、数十年に渡ってデブリは指数関数的に増え、ついには地球周囲にデブリの膜が形成される。それは進入したあらゆる物体を破壊する危険な死のゾーンだ。

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iStock

すでに現実化している危機

この状況は、2013年の映画『ゼロ・グラビティ』で描かれている。しかしフィクションの世界だけでなく、ケスラーによれば、現実に始まっているという。

 たとえば、2009年に起きた人工衛星の衝突事故を受けて、彼はGuardian誌で「連鎖は今起きています」と述べている。

 米企業が所有するイリジウム33号と露軍のコスモス2251号が衝突したこの事故では、およそ千個のデブリが生じ、今後1万年に渡って地球を周回し続けると考えられている。

 もしケスラーの予言するシナリオが今後数十年で現実になってしまった場合、それは現代社会に暗い影を落とすだろう。

 デブリによって出現した死のゾーンのおかげで人工衛星を飛ばせなくなれば、通信や天気予報など、現代社会を支えるさまざまなシステムが機能を停止してしまう。

映画『ゼロ・グラビティ』予告5

それがフェルミのパラドックの答えなのか?

 だが、はたして人工衛星の打ち上げが事実上不可能になってしまうほど、デブリの膜が大きくかつ高密度になることは本当にあるのだろうか?

 現時点において、デブリフィールドを通過する際の危険性は、その中にある人工衛星に比べ、それほど大きくはないように思える。ケスラー自身、「道路の横断は、そのど真ん中で暮らすよりずっと安全でしょう」と述べている。

 しかし、どこかの時点でもっと極端な状況になり、惑星の住人が宇宙の”囚われ人”になってしまうことなどあり得るのだろうか? あるとすれば、宇宙人が見つからない理由はそれなのかもしれない。

 かつて物理学者のエンリコ・フェルミは、宇宙の広さや年齢から考えれば宇宙人がいてもおかしくないはずなのに一向に見つからない状況を不思議に思い、「彼らはどこにいるんだ?」と問いを発した(フェルミのパラドックス)。

 惑星に囚われることになる人類の立場にしてみれば、その状況を作り出せるほど高度な文明ならば、解決策も考案できると期待したいところだ。さしあたっては、フェルミのパラドックスの答えの一候補として、ケスラー・シンドロームを頭の片隅においておこう。

References:Prison Planets: Could the Kessler Syndrome Explain Why We Haven’t Heard from Aliens? – The Daily Grail/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 41件

コメントを書く

  1. デブリの階乗的増殖はわかるけど、ファーストコンタクトがない理由にはならないので?
    地球を離れた探査機と通信してるし、ISSからの帰還も出来てるからねー。

    • +9
    1. >>1
      他の星系にたどり着けるほど技術と経験を積む前に、ケスラーシンドロームで宇宙にでることすら出来なくなるかもしれないってお話
      探査機はボトルメールを海に流して、ねらった相手に送るようなもの
      タラレバ言い出しゃ全部関係ないって話になるだけやで

      • +4
  2. 銀河を渡り歩ける宇宙人の技術力ならデブリをなんらかの手段で突破して地球にコンタクト取れるだろうし、
    大部分の宇宙文明がデブリだらけでシャトル打ち上げすらできないならお間抜けすぎる状況だし、流石に他に理由があると思います。というかあってほしい

    • +7
    1. ※2
      銀河を渡り歩ける宇宙人と地球人が遭遇したら
      文明のレベル的に勝算はまず無いから怖いね
      居ても辿り着いて欲しくないな

      • +2
    1. >>3
      カウボーイビバップのほうが設定レベルで近いよ

      • 評価
    2. ※3
      懐中時計になんて字があったかのエピソードは泣けた。
      今も思い出してウルウルしてる。

      デブリを回収なり落とす仕組みは時々考えるけど、提案できるほどのモノを思いついたことがない

      • +3
  3. スペースデブリを地球に落下させて数を減らす方法はいろいろな国で開発してる。日本も2022年に小型の実験衛星を打ち上げて情報を集めた後、磁力でスペースデブリを引き寄せて大気圏に突入して焼却処分する人工衛星の開発を計画中で、早ければ2025年には商業化を目論んでいるらしい。

    それにしても、でっかいスペースデブリは観光バスよりでっかいだってね。

    • +11
    1. >>5
      端的にいえば使い終わった人工衛星=デブリですから

      • +4
    2. ※5
      実のところ、デブリを消す方法はいくらでもある。
      ただ現状は採算度外視であり、
      「あなたの稼ぎの10%をデブリ消去代として徴収します」といって、納得する人は今の所極少数だろう。

      更に言うなら、「なぜ他国のために私の国だけがデブリを消すのだ」という世界なのも、悪い方向に拍車をかけてる。
      ケスラーシンドロームは、地球全体で協力できないからこそ効果のある籠なのよ。

      • +9
  4. 現時点においてという前提で、地球にしか知的生命体が存在しない、そういう可能性を考えてもいいんじゃないかな?

    • -3
    1. ※6
      宇宙の広大さを考えればそれこそ限りなくゼロに近い

      • +5
    2. ※6
      多分カラパイアで昔見た記事だけど、宇宙の歴史的に考えると宇宙の何処かに知的生命体がいても技術的には地球と同程度だからまだ宇宙人に会えないのではないか説を唱えてる人が納得した

      • +1
  5. 衛星軌道を自動航行してデブリを叩き落とすスペースルンバの開発が待たれる

    • +8
    1. ※8
      すぐにスペースキャットによって乗っ取られてしまうだろう

      • +1
  6. 人類が電波で情報をやりとりできるようになってから100年強しかたっていないので、単純にこの程度の期間では2つの恒星間通信出来るほどの文明が接触できないと言うことでは

    • +7
  7. 宇宙人いても地球と同等以下の文明だったり宇宙に興味ない連中の可能性も

    • +7
  8. デブリが多くなり過ぎたら天気予報で「明日は晴れ時々デブリでしょう」とか言ったりするんかな?

    • +4
  9. *1 階乗的増殖wwww 指数と階乗の違いが、わからんのかw。
    使ってみたかったの??( ´艸`)

    • -11
    1. ※17
      なんでもいいんだよ、拘らない。
      どんどん増えるの意味なら『鼠算式に増える』『まるでトリブル (tribble) みたいだ』でもいいw。
      確率は低くても、やや大きい目のもの2つがぶつかって数百~数千のデブリにもなることもあるだろう。

      ※13
      元の記事は貴方の言うとおりかもしれない。
      でもコメント欄を見てごらん、多くの人が「見つからないのはデブリのせい」という読み方をしている。
      なら翻訳の仕方に難があるのかもしれないし、貴方はそのコメ全てに注意を入れるべきだよ。

      • +6
      1. >>21
        読み取れない、理解できないだけならそれでいい
        それを自分の理解力ではなく、科学者が間違っているとまず否定から入る奴に突っ込んどるだけやで
        それに一度書けば聡い奴はすぐわかるし、そうでないのはしらない
        オレはお母さんじゃないよ

        • -1
  10. ケスラー・シンドロームって映画のタイトルみたいだな。これ題材に映画1本撮れそう

    • +1
  11. もしタイトルを直すなら

    惑星を閉じ込める監獄。デブリが増えれば宇宙人とコンタクトできなくなる? それどころか宇宙開発や人工衛星が使えなくなる。

    とか
    記事を要約したタイトルがいいよね。

    • +5
  12. 宇宙人はもう地球に来ている
    っていうのが多くの外生命体信奉者の思考

    移動方法はドラえもんのドコデモドア方式

    • 評価
  13. 気体爆弾で広範囲を一気に焼き付くそうぜ

    • +1
  14. スペースデブリがそこまで地球を覆い尽くしたら自然への影響とかは無いのかな?

    • +2
  15. 地球→宇宙への影響も大きいだろうけど、宇宙→地球への影響も大きそう。
    太陽光を遮断してしまったり、潮汐力を狂わしたり…

    • +1
  16. そもそもの話デブリだの以前に、有人で近間の惑星に行く事も困難で、知的生命体の居る星も観測出来ていないレベルの生物に対し、最低でも惑星間航行を行い、知的生命体を観測できる位の科学力や技術を持つ宇宙人とやらが、こちらに見つかる様な事をするとは考えにくい。
    興味や観測はあるかもしれないが、向こうから見たら原始的で、毎日の様に世界中何処かで争いが起っている様な場所に、態々接触や交渉の価値を見るだろうか?

    • +4
  17. そもそもフェルミのパラドックスの前提条件が間違ってるだろ。
    アレに誰も異論を唱えないのかね。

    • 評価
  18. 衛星軌道掃射砲エーレンベルクで焼き払おう(フロム脳)

    • +2
  19. 確かに本文で「宇宙ゴミの連鎖増殖が地球上を覆いつくしている」とあるので、地球側が原因で宇宙人を見つけられないと読めますね。

    フェルミのパラドックスの意味を踏まえて、この現象を一般化して「電波を使用する文明は必然的に宇宙空間(人工衛星)を利用するようになり、故にケスラーシンドロームの種をもつことになる」と捉えましょう。

    ならばある程度文明が発達した時点で、自らの惑星を閉じる事故が起こる確率が上がり、宇宙進出を阻害される時期が来る。

    もし仮にフェルミのパラドックスの解が、本当にケスラーシンドロームだとしたら、それは大量絶滅と肩を並べるような深刻な現象を意味し、いちど陥ったら立ち直りに膨大な時間と労力がかかり、最悪そのまま衰退の道を辿るような、知的生命に運命づけられた暗い未来なのかも知れません。

    • +2
  20. 何年か前にJAXAだったかが宇宙デブリを地球に叩き落とす装置を開発して実験してたよね。
    ニュースで見た。
    たしかその時の話では2020年代に実用化を目指すとか言ってたような。
    今どうなってるんだろう。

    • +2
  21. 自然や資源を適切に管理できないようなエセ文明人となんて、よほどのことがない限り交流したがらないよ
    自分ところの星がエベレストみたいにゴミ溜にされんだぞ

    • +3
  22. 地上でも宇宙でも国がポイポイ捨ててるくせに
    偉そうにポイ捨ては辞めましょうとかバカバカしい

    • 評価

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