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スペースデブリ(宇宙ゴミ)を銛(もり)で串刺しにし、大気圏に突入させて銛ごと燃やし尽くすという作戦

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image credit:youtube
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 アメリカ政府は50万個ものスペースデブリ、つまりは宇宙のゴミを監視している。それらのうち2万個はソフトボールよりも大きな物体だ。

 こうしたスペースデブリは、使われなくなった人工衛星やその打ち上げに使われたロケット本体、あるいはそれらの部品などだ。弾丸よりも高速で移動しており、直径10センチもあれば宇宙船を破壊できるほど危険な代物だ。

 イングランド、サリー大学の研究者が開発したのは、こうした宇宙のゴミ問題に対処するために使われる特殊な銛(もり)である。

 動画で紹介されているのは、RemoveDEBRIS衛星が行なった実験で、1.5メートルのポールの先に取り付けたソーラーパネルめがけて銛が発射されたシーンだ。

 動画では銛がターゲットを貫いた瞬間をばっちり確認できる。

Harpoon successfully captures space debris (Slow motion)

 今回の実験はここまでであるが、最終的には帆を膨らませて、デブリを貫いた銛ごと地球大気圏に突入させる。こうして、銛もろともデブリを燃やし尽くしてしまおうというのだ。

 この最終実験も3月に予定されている。

増加する人工衛星とスペースデブリ問題

 スペースデブリのリスクは、打ち上げられる人工衛星の数が増加するにつれてますます高まっている。

 たとえばイーロン・マスク氏のスペースX社は、数千ものスターリンク衛星の打ち上げ許可を政府に申請している。

 それらを実際に開発し、打ち上げるために必要な膨大な資金を集めることができさえすれば、おそらく2020年代半ばまでには実行されるだろう。

 結果、軌道を飛行する人工衛星の数は2、3倍に膨れ上がることになる。

・地球が見えない・・・1957年から現在まで58年間の地球を覆う宇宙ゴミの変化を可視化したタイムラプス動画 : カラパイア

The amount of space junk around Earth has hit a critical point

 NASAで軌道に漂うデブリの調査を行なっていたケスラー氏は、こうした状況について「未曾有の事態」と話す。

 このまま数が増えていけば、スペースデブリの1度の衝突が連鎖的な衝突を引き起こし、宇宙開発が不可能になってしまう危険性すらあるのだ。

 こうしたシナリオはただの絵空事ではない。

 2009年、ロシアの廃棄された人工衛星「コスモス2251」が現役の通信衛星に時速42000キロで衝突した。この事故のせいで、新たに20万個のものデブリが誕生したと推定されている。

 さらに2007年には、中国が老朽化した気象衛星をターゲットにミサイルを発射し、その破片が地球軌道に撒き散らされた。

References:Watch a space harpoon impale a chunk of space debris/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 51件

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  1. そうか!地球のゴミも一旦宇宙に持ってって大気圏突入させて燃やしてしまえばゴミ問題まるっと解決!

    • 評価
  2. タイトルだけ読んで「ロンギヌスの槍」を思い浮かべてしまった

    • +9
  3. エヴァに出てくるロンギヌスの槍で串刺しかぁってこのネタわかる人いる?

    • -1
    1. ※6
      100人中108人くらいがそう思ったに違いない

      • +6
  4. すぐ下は巨大な焼却炉だ
    でもそのさらに下はゴミ捨て場じゃなくて皆が住まう場所なんだぁ・・・

    • +9
  5. 重力制御で船飛ばしてる異星人がうらやましい。あれなら船体の周囲の力場で周囲のゴミを寄せ付けないものね。地球人の原始的な反動推進じゃ制約が多すぎて将来の自由な宇宙旅行は無理だわ。

    • 評価
  6. 大部分のデブリは超高速で移動していると思うんだけど
    槍投げという原始的な手段でどこまで対応できるんだろうね

    • -1
  7. エヴァ知らない自分でも普通に「ロンギヌスの槍」が浮かんだ不思議

    • 評価
  8. 近い将来、人類は流れ星に風情を感じなくなるかもね

    • +2
    1. ※11
      ジョー、君はどこに堕ちたい?と呟けば風情が出る

      • +11
  9. レーザー照射で軌道を変えるって奴は駄目なの?

    • 評価
    1. ※14
      レーザーでデブリの一部を蒸発させたガスで軌道を変えたりできるんだけど、残念なことに「それ以外の使い道」もあるので計画は中断している
      気に入らない人工衛星を攻撃して機能不全を起こさせることが可能という問題があるのよ

      • +4
  10. スペースXは、ロケット再利用してるよ。
    第一弾ロケットが、逆噴射して、垂直着陸で地球に戻ってくるのは、何度見ても興奮する。
    おととい打ち上げられたファルコン9も、専用チャンネルでライブで打ち上げ見たけど、確か2度目か3度目の利用。
    おととい打ち上げられたヤツは、一機でインドネシアの衛星と、イスラエルの月着陸機と、米空軍の機密プロジェクトの機体と3つ同時に運んだ。
    予算が湯水のようにあるNASAと違って、スペースXは再利用と効率化にすごく力いれてる。イーロンマスクのイメージのせいで、あまり評価されてないのが残念。

    • +1
  11. 宇宙清掃株式会社って映画が昔あったような。
    すごく面白かった記憶があるんだけど。

    • 評価
  12. 銛にワロタ

    ゴミ問題は現実には対処不可能ということがよくわかりました

    • -1
  13. でかいのに銛打ち込んで破片飛んだらやばいんじゃないの?
    弾丸みたいな細かいのが厄介なんだよね

    • +10
    1. ※19
      銛じゃなくて網でいいよなこんなの

      • 評価
  14. 人工衛星とかお役御免になったら、
    最後の推進剤で地球に落ちるようなシステム積めないかな?
    そんな単純じゃないか。

    • 評価
    1. >>20
      制御可能な衛星ならできる。廃棄予定の衛星を太平洋に落としますってニュースがあった気がするし。

      • 評価
  15. 私思うんだけどさー、トリモチみたいなベタベタした物体を軌道上に投入して周回させるわけよ、ほんでデプリを限界までくっつけて大気圏に落として燃やす方式はどうよ?名付けてスペースルンバ。環境負担軽そうだし良くない?誰かサクッと実現してくんないかしら。

    • 評価
    1. >>21
      空気のない状態でとりもちの様な粘着力を維持するのは、むづかしいよ

      • +3
      1. ※23
        アストロスケールって日本の宇宙事業ベンチャーが、宇宙で使える粘着剤をすでに開発済みで、デブリをくっつけて大気圏で燃やすプロジェクト進めてる。
        宇宙開発に関わる人たちは、21みたいに、一見子供みたいな発想を持てる人が多いと思う。それを実現してしまうからまたスゴイんだけど。
        アストロスケールのCEOも、銀河鉄道999とか漫画大好き。

        • +6
    2. ※21
      そうそう、ルンバ君、火事起こしたことで実力は証明済みだねw

      • -3
    3. ※21
      確かそれ、日本の宇宙ベンチャー企業がやろうとしてる。
      スペースルンバはネーミングいいと思うw

      • +4
    4. ※21
      蜘蛛の巣状のネットを広げ、それに磁場をかけてデブリを回収しようと日本で研究されている。
      この記事より、デブリが小さくてもいいし、目視する必要もない、それに複数個というか一山でも回収できる。

      この記事のものは冷蔵庫~車サイズを見つけて追いかけて、人が捕獲をコントルールしないといけない。
      どちらがいいとかじゃなくて、使い分けが必要。
      それこそルンバとレッカー車くらい違う。

      • +5
  16. ちなみに、この銛発射した衛星を打ち上げたのも、スペースX。
    スペースXはもっと評価されていい。

    • 評価
  17. 計算して打ち上げなくても簡単に軌道上に残ってしまうってのがやっかいだな。

    • +2
  18. デブリで投網漁しようとしてたのとかどうなったんだろう

    • +2
  19. どっちみち、次の大戦では相手の衛星を真っ先に狙いにいくでしょ。
    結果を考えれば、そりゃあ政府も軍もデブリ対策に本腰を入れようってもんだ。

    • 評価
  20. 高いところまで飛んでレーザーを当てて運動量を奪い減速、
    と言う気の長い方法だとか、とにかく色々試して欲しいね。

    • +1
  21. デカいのはそれでいけるんだろうけど、細かいのはどうすれば良いんだろう
    たしか小さなネジでも物凄いスピードで飛んでるから当たったら大ダメージを受けるって画像を見た事がある

    • +2
  22. 放射能物質や産廃等の汚染物質も宇宙に1度出して地球の大気圏を利用して燃やし尽くせないかな?。

    • 評価
    1. >>36
      検討されてはいたがコスト、安全性の面から実現不可能。
      大量に放射性物質が詰まったロケットが、誤って地上で爆発しちゃった日にゃ目も当てられんでしょう。

      • +2
  23. 雨が降ろうが銛が降ろうが投げ銛になったりせずデブリ駆除を銛遂げて欲しい

    • 評価
  24. でもこれも、街のゴミ掃除と同じで
    どこかの国がデブリ掃除をしてくれるとなったら「安心して」デブリをじゃんじゃん撒き散らす国が出てきそう……思い当たるところがそう隣に

    そういうせめぎ合いの結果、惑星がデブリに覆い尽くされ宇宙船の発着ができなくなって衰退した惑星に、ものを届けに行くSF小説が昔あったような何だっけ

    • -1
  25. ジャンク屋上がりのブッホコンツエルンがショットランサーを思い付いたのは必然だったのか

    • 評価
  26. 対策としては漫画で「軌道エレベータをつくればその壁に全デブリがぶつかる」てのがあってこれが一番かなと思ったけどそもそもの素材が実在しないのが残念。

    • 評価
  27. モリで突いたときより細かな破片デブリが発生しなきゃいいけど。

    • +1
  28. 8話のロンギヌスの槍を思い出した

    第一宇宙速度を突破、現在、月軌道に移行しています。

    回収は不可能に近いな…

    • 評価
  29. も、銛?
    銛って、そんな正確に刺せるのか?
    網とかじゃダメなの?カーボンの網とか
    ま、そんなのとっくに考え尽くされて、で
    銛なんだろけどね 笑

    • 評価
  30. でっかいスチールウール(数十mから数百m)を使う案もある。縮めて上げて広げると、中心にスラスターの付いた金束子になるやつ。追いかけずに当たり屋して、相対速度(秒速数~数十Km)で切り刻んでふんわり受け止めるの。ワンインチデビルは出るし最後は海に落とすけど、デブリの大小を問わず数個はお掃除できる。

    • 評価
  31. デブリとはちょっと違うけど、位相差空間ゲートの事故で発生した無数の月の破片で覆われた「カウボーイ・ビバップ」の地球を思い出す。
    毎日のように大きな破片が落っこちてきて危なっかしいので地球では皆地下に住んでる、っていうあれ。

    • 評価

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