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コカ・コーラ社とカールスバーグ社、1年で分解される植物由来のプラスチックボトルの開発を支援

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(著) (編集)

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1年で分解されるボトルの開発 image credit:carlsberg
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 従来の石油を原料とするプラスチック製品は、廃棄された後、分解に何百年、何千年もかかると言われている。

 そのため近年では、環境にやさしい植物由来のプラスチックの開発・導入が世界で実施されている。

 今回、オランダの再生可能化学会社が他社と提携し、これまでのプラスチック製の飲料容器を1年以内に劣化できる植物性材料に置き換えることを目的としたプロジェクトを発表し、現在取り組み中だ。『Lad Bible』などが伝えている。

1年で分解可能なボトルを開発する「ペーパーボトル・プロジェクト」

 日常生活に溢れているプラスチック製品の製造は、環境対策の取り組みに最も重要に関わってくることのひとつだろう。

 今は、大気中の二酸化炭素量を増加させず、大切な石油資源が節約できる環境にやさしいリサイクル可能なプラスチックを目指して、多くの企業が研究・開発を進めている。

 オランダに拠点を置く再生可能化学会社Avantiumは、今回スウェーデンにある紙の包装材料開発業者Billerudkorsnas、オーストリアに本社を置くボトル製造会社のALPHAとの共同事業に参加し、廃棄後1年以内で分解する植物性材料のプラスチックボトルを開発する『ペーパーボトル・プロジェクト』をスタートさせた。

 このプロジェクトでは、化石燃料の代わりにトウモロコシ、小麦、ビート糖(てんさい糖)を原料にして作られる植物性プラスチックを使用し、外側は段ボール層、内側は植物由来のプラスチックで補強された新たなペットボトルの開発を目指している。

Dawn Technology TM

 このペットボトルには、「PEF」(100%植物由来のリサイクル可能なポリマー)が組み込まれており、それは標準のPEFと比較して障害や耐久性に優れているという。

 また、分解に何百年~数千年かかると言われている標準的なプラスチックと比べると、廃棄後の分解ははるかに速く、1年以内に生分解することが可能になるということだ。

多くの有名企業がプロジェクトを支援

 去年10月、Avantiumのマネージング・ディレクター、マルセン・ルーベン氏は、「プロジェクトに参加し、他社と協力して新たに持続可能な包装材料の開発に取り組むことは我が社にとって素晴らしい機会だ」と述べていた。

 また、この新たな開発について、AvantiumのCEO(最高経営責任者)トム・ヴァン・アーケンも「新しいプラスチックは化石燃料を使用せずリサイクル可能なため、非常に魅力的な持続可能性を証明することになる」と大きな期待を寄せている。

 現実問題として、海に流れ込む毎年800万トンものプラスチック廃棄物が、海洋環境とそこに住む生物に壊滅的な影響を与えている。

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Hans/pixabay

 このままの速度で環境破壊が進むと、2050年までには海には魚よりもプラスチックが多くなると専門家らは説いている。そのため、複数の企業が分解性の植物由来のプラスチックへの投資に参加することは、環境にとって非常に重要であり、このような環境にやさしい特殊ボトルの開発は、高価値を生み出す。

 開発の第一歩には、コカ・コーラ社、スウェーデンにあるウォッカ製造会社アブソルートやヨーグルトで有名なフランスのダノン社、それ以外にも化粧品会社のロレアルなど複数の有名企業が支援に乗り出しているという。

 特にデンマークのビール醸造会社カールスバーグ社は、「これらのペットボトルがピルスナーを保持するのに十分な強度を持っていることを期待している」と述べている。

 このプロジェクトは、今後より多くの食品および飲料メーカーとのパートナーシップを提携することを目指しており、Avantiumおよび提携企業は2023年までには店頭に植物由来のペットボトルが棚に並べられる計画でプロジェクトを進めているということだ。

written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 31件

コメントを書く

  1. 分解されることは大変よろしいと思うんだけど、そのために生産される植物の育成過程で出るCo2とかはどないなってますの?とも思ってしまう
    現行のプラスチックって原油加工の副産物の応用で出来てて、それのためだけに何かが生成・消費されてるわけじゃないからな…厳密なことは詳しくないから分かんないけど。まあ原油の消費が減るだろうからそっちの意味のほうが大きいのかな。

    • +4
    1. ※2
      何でも植物性ってなるとどれだけの農地が必要なんでしょうね。
      ブラジルとかで儲かるからって森林切り開いて農地化するんじゃないかな?

      • +6
    2. ※2
      記事ではCO2に関する言及もあるけど、これはどっちかって言うと海洋汚染を防ぐためだと思う。

      • +3
      1. ※12
        ああ海洋汚染があったか…なるほど

        • 評価
    3. ※2
      植物が生長すると言うことは大気中のCO2を固定化していると言うことな。分解するとそれがまた大気に戻るという循環。
      一方で石油製品をもやすのはもちろん、劣化して分解していくと、大昔に固定化したCO2が再び大気に放出される形になって純粋なCO2のプラスになるやで。

      • +4
      1. ※15
        あーそういうことかか。難しいな…まだまだ解決法の決定打には遠そう。

        • 評価
    4. >>2
      だよねー。プラ袋やめて紙袋にします!とかもさあ、木や森は大事!つってたのは忘れたのか?って思ったしなー。

      • +1
      1. ※20
        日本の割り箸の多くが間伐材で出来てたわけだから、もしこの植物性プラボトルを量産するとなったときには間伐材を上手く利用してはくれないだろうか…間伐材、切らないでおくとそれはそれで弊害が大きいのよな…

        • +1
  2. 本来はしっかり回収して熱リサイクルでもマテリアルリサイクルでもすればいいんだけど、
    全員がそれを守るのは無理だからポイ捨て前提で作るのは仕方ないな・・・

    • +1
    1. ※4
      自分もそう思う
      使い捨てにしないことが大事なことだと思う

      重たくなるので輸送コストが増えるのは我慢しないといけない

      • +1
      1. >>10
        コスト、がカネだけだと思ってない?
        トラックがより重いものを運ぶとどうなる?ガソリンの消費量は?

        • +3
    2. ※4
      本邦ならよほど民度の低い土地じゃない限りそれでもいいけど
      リサイクル回収が成り立たないような国だと
      ガラスビンの投げ捨てによる様々な害が半端ないらしい

      あと、うちの国はうちの国で回収コストがえらいことになると思う
      人的コストが半端なく高いから

      • 評価
    3. >>4
      瓶は重いから輸送コストが増える。つまり社会に負担がかかる。
      それを抑えるために考えられたのがペットボトル。
      それをやめるのはむしろ悪手なんだよ。

      • +2
  3. 長期保存に向くものを入れるためのボトルが長期保存できないとかもうそれ紙パックでよくね? 
    ってなりそう

    • +3
    1. ※5
      炭酸入れられるって言うのが今まで無いからソレが新しいんだと思う。
      問題は炭酸がどれくらい抜けるかだね、普通のペットボトルもある程度は抜けていくらしいから。
      環境負担も少なく炭酸を美味しく保てるリターナブル瓶でもいいような気がするけどな。

      • +6
  4. ぶっちゃけ紙パックで殆ど代用可能だと思うんだけど

    • -1
    1. >>7
      バッグに1度開けた容器を入れて持ち運びできんじゃろ。

      • 評価
    2. >>7
      ピルスナーと言ってるから炭酸飲料なので紙はやっぱりきついかも。木の樽ならよいかもだけど。

      それに紙パックと呼ばれるけど飲料用は大抵表面にうっすらとポリエチレンなんかでコーティングされている『ラミネート紙』だから、ポイ捨てするとやはり分解はされないんだ。
      牛乳パックを普通の古紙と別に回収してリサイクルするのも、このラミネートを剥がす工程が必要だからなんだよね。日本くらいでしかこんなきめ細やかなことしてないって工場の人に聞いたことがあるよ。最近は再生紙にではなく他のプラスチック片とあわせて固形燃料にまわす方法もあるらしい。

      一番はやっぱりポイ捨てせず分類してリサイクルして使い切るのを世界標準にすることだと思うよ。その上で原料の化石由来度を下げて生物由来のものを増やしていけたら、人間の生態系への適応度はもっと高められると思うんだ。

      ゴミの多くがまだエネルギーを溜め込んだまま捨てられていて、そいつを燃料や資源として使える技術があるんだってもっと世界中に知られるようになったら、みんな争ってでも回収するようになると思うんだけどな。

      • +2
  5. 飲まずに1年放置したら中身が漏れてくるのか?

    • +1
  6. もういっそ瓦せんべいみたいな素材で食べれる素材にしたらいい

    • +1
  7. いろんなアイデアや試作が紹介されるけどなかなか実用化というか量産化には至らない。
    超えなきゃいけないハードルがいっぱいあるんだろうな。

    • +2
  8. このままじゃ絶対普及しねえわ
    容器が透明になるまで頑張れ

    • +2
  9. そもそも環境汚染の主犯は、消費者なんだけどね。

    • -2
  10. 海洋マイクロプラスチックの35%は化繊の服の洗濯排水という報告を見付けた。繊維製造段階の洗浄も含まれるのかも知れないが。
    ttps://sustainablejapan.jp/2018/09/18/imeche-apparel-sustainability/34455

    カラパイアの過去記事ではアメリカ合衆国の淡水域で6割が衣服由来ってソースもあったし、全容はまだ掴めてない感じがする。
    とにかく本気でやるなら多方面から色んな対策が必要。そもそもポイ捨てしない、リサイクルのシステムを構築するのも大事。

    ただ、この記事のやつはなあ。実用に耐え得るものが商品化出来て普及して、と考えるとかなりハードルは高そうだ。

    • +1
    1. ※17
      ドラム式買った人は知ってるがあれに付いてるクズ取り器は文字通りクズ性能なのよ。
      ドラム式は布が傷まないので排水ろ過は不要(キリッとか言う家電メーカーを改善したほうがよっぽど現実的だが環境ビジネスには地味だから活動家は騒がないだろうね

      • 評価
  11. 容器を分解するときバクテリアがCO2を出すよね?
    その辺りは。

    あと炭酸水だから丈夫にしないといけないのでは?(ペット樹脂だとワンピースだから逆に薄手)
    蓋を開けるとき重曹タブレットが落ちて炭酸化するとかにしない。

    • 評価
  12. 徐々に腐っていくのだろうと思うが、
    内側には、さすがにコーティングされているんだろうけど
    外側は1年かけて徐々にベタついていったり、薄くなっていったりするんだろうか?

    • 評価
  13. このボトルは外側はダンボール素材、中が植物性プラスチックとあるけども
    植物性プラスチックそのものはどんな見た目なのか、透明か半透明とかならば
    ダンボール素材で補強しなくていい強度にできたら(透明の見た目ならば)用途はもっと広がりそうだね

    • 評価
  14. 今までのプラスチックをどないかする方法を考えてほしい 

    • 評価

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