メインコンテンツにスキップ

夢を見ているとき、脳は夢を守るために外の情報を遮断している(フランス・オーストラリア共同研究)

記事の本文にスキップ

22件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
夢見る脳は外の世界を遮断する/iStock
Advertisement

 夢を見ている私たちは、寝ている状態とはまったく関係のない世界を創造する。周囲の環境からは連想しにくい奇妙な要素で構成されているのが夢だ。

 そのような独創的な世界を守るために、夢を見ている脳は、会話の音声など、外部から入ってくる情報をシャットアウトしてしまうのだそうだ。

夢を見ているとき、人の眼球は激しく動く

 夢を見るのはほとんどの場合、「レム睡眠」という睡眠状態においてだ。

 この状態の睡眠は浅く、脳の活動も覚醒時に似たものとなる。目が覚めているときと同じように脳が活動するために、体を普通の状態にしておくと勝手に動き出す恐れがある。

 それを防ぐために脳から筋肉への情報伝達は脊髄でカットされてしまうのだが、眼球は激しく動く。これがレム睡眠だ。レム(=REM)とは、急速眼球運動(Rapid Eye Movement)の頭文字をとったものだ。

 そして、このように睡眠中に見られる眼球の激しい動きは、その人が夢を見ているサインだとされている。

この画像を大きなサイズで見る
Enrique Meseguer / Pixabay

レム睡眠中は、外部からの情報が排除される

 フランス国立科学研究センター(フランス)、パリ高等師範学校(同)、モナシュ大学(オーストラリア)の研究チームが行ったのは、参加者に朝に眠ってもらい、そのときの脳波を観察するという実験だ。朝の眠りは夢を見やすいことで知られている。

 このとき、夢を見ている脳が外部の音にどのように反応するのか調べるために、参加者にはフランス語のストーリーと無意味な音声が混ざったものを聴きながら眠りについてもらった。

 ここから分かったのは、浅い眠りでは、ちょうど起きているときと同じように、脳が意味のあるストーリーに優先的に意識を向けていた一方、レム睡眠に入ると、今度はそうした音声を積極的に除外するようになったことだ。

この画像を大きなサイズで見る
Pixabay

脳が大切な夢を守っている可能性

 どうやら睡眠中の脳は、夢に没頭しているかどうかで、外部から入ってくる情報の取捨選択を柔軟に切り替えているらしい。

 夢には感情のバランスを調整したり、その日の記憶をきちんと保存したりといった役割がある。上記のような取捨選択は、そのような大切な夢の世界を守るための脳の保護メカニズムであると研究チームは考えている。

 この研究は『Current Biology』(5月14日付)に掲載された。

Sleepers Selectively Suppress Informative Inputs during Rapid Eye Movements – ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0960982220305613

References:The dreaming brain tunes out the outside world — ScienceDaily/ written by hiroching / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 22件

コメントを書く

  1. TV見ながら寝落ちした時とかめちゃくちゃ夢にTVの内容が乱入してくるんですが、真逆…?

    • +6
    1. ※1
      まず記事、読もう!

      >浅い眠りでは、ちょうど起きているときと同じように、
      >脳が意味のあるストーリーに優先的に意識を向けていた一方、レム睡眠に入ると、
      >今度はそうした音声を積極的に除外するようになったことだ。

      • +3
  2. ノンレム睡眠 = 深い眠り
    レム睡眠 = 浅い眠り = 夢
    で、レム睡眠のタイミングに目覚ましをセットしておくと
    気持ちよくおきられる……って記憶していた
    というか現に実践してるんだけど
    記事の書き方だと浅い眠りと夢を見てる眠りは違うようだ

    • +5
    1. ※2
      俺もそのように記憶していたし、起きる直前の浅い眠りの時に外で聞こえてる音が夢の内容にかなり影響与えてくるから記事で書かれていることが???状態・・・
      翻訳か何かを間違えてるせいなんだろうか?

      • +2
    2. ※2 ※6 ※10
      浅い眠り(light sleep)とレム睡眠(REM sleep)は、別物だよ。

      まず、質的に異なる(急速眼球運動と、抗重力筋の活動低下)
      レム睡眠とノンレム睡眠に分ける。
      次に、ノンレム睡眠の中で、脳波の特徴からステージ1~4に眠りの深さを分ける。ステージ1~2あたりが「浅い眠り」で、特にステージ1は寝入りばなで呼びかければ起きる段階。ステージ3~4あたりが深い眠り。

      • +4
      1. ※17
        なるほど
        ところで、この研究自体はレム睡眠中に感覚が遮断されてるってことだけど、リアルタイムで聴覚からの影響を受けてみる夢は、どういう扱いなんだろう
        レム睡眠中には感覚が遮断されているのなら、聴覚刺激によるリアルタイムで影響を受ける夢は、実はノンレム睡眠中に見ているって事なんだろうか?

        • +2
        1. ※18
          それは自分も興味ある。

          暑い寒いとか、尿意とか(でも外部情報というより内部感覚か?)、
          わりとリアルタイムの状況って夢に影響すると思っていたから。

          一つ推測するに、筆が乗り熱中して作文している時なんかは
          家族の話し声や隣の部屋のTVの音など
          「横からボソボソと聞こえてくる喋り」は、
          意識からシャットアウトして耳に入らなくなる。
          ちょっと違うけど、カクテル・パーティー効果みたいなというか。
          でも、犬の遠吠えや救急車のサイレン、悲鳴や怒声など
          不意に起きた大きな物音には、そういう時でも気付きやすいし、
          集中力が途切れた瞬間にふと隣の話し声を耳が拾ってしまい
          作文の着想に影響を与えたりすることもある。
          そんな感じなんだろうか…?

          • +1
  3. 休日昼寝してると多分ノンレム睡眠の時に近所のおばさんの会話とかが耳に入ってきて
    レム睡眠に突入したときなんかそれに引っ張られた夢を見るね

    • +1
  4. このメカニズムを応用すれば プラシーボ効果による身体機能の向上 主人への服従・畏れといった睡眠学習へと昇華が見込まれる

    • 評価
  5. リアルタイムで音が夢に影響を与えるって経験は何度かしてるから、いまいち研究成果の言わんとしてる事がよく解らないな
    そもそも、浅い眠りとレム睡眠が別っていう観点に違和感があるし、それを受け入れるとしてもリアルタイムで音声が夢に影響を与えるって言う事例が発生する理由がわからない

    寝てる最中掛かってた、テレビのニュースで無人島で山羊が増えてるっていうのがヤギって言う魚が増えてるって言う夢(ストーリーの誘導)になったことがあるし、
    ヘッドホン付けたまま寝て、夢の中でラジカセから流れてる音楽が消せなかったのが、ヘッドホンから流れてる洋楽曲(無意味な音声)だったって事もある

    • +5
  6. そんなことより、夢の内容が
    全く見知らぬ土地で見知らぬ人だらけで、
    女子高生やってたり(現実はアラフォー)
    魔法少女やってたり(そんな趣味はない)
    スーパーマンになってみたり(映画見た覚えはない)
    うっかり八兵衛をひたすら探してたり(誰)
    水鉄砲で本気の戦争してたり(当たると痛い)
    っていうような意味不明なのばかりなのはどうしてなのか知りたいわ。

    • +6
  7. 夢がその日の情報を整理、ってのはどうかなあ…はるか昔の知り合いの話やら、最近の身の回りに全く関係ない夢もたくさんあるしなあ。

    • +5
  8. ラジオを聴きながら寝て起きるとラジオの続きになっていて???なんだけど。

    外国人はそうなんだろうか?

    • +3
  9. 心当りがあります。

    勤め先の上司も常に外界の情報を積極的に排除してると思ったらその上のボスに向かって『ボクには夢があるんです』みたいな寝言を言ってました。

    やっぱり夢見る人は外界の情報を排除していたんだと、ちょっと違う気がするけど勝手に妙に納得しました。

    でも、昼間から夢を見るだけなら排除もいいだろうけど、夢を本当に実現させようと思うなら、周囲の声に耳を貸すことも大事じゃないのかなと、夢見るのは寝てる間だけにして仕事中はちゃんと起きていてくれよと、こんな周囲の声もやっぱり届かなかったのですけれど、今回のコロナで組織自体が少し変わってくれそうで、期待しています。

    • -2
  10. すごい夢を見たという記憶はあるんだけど内容は覚えていないということが多い

    • 評価
  11. 寝ている枕元で伊集院のアップス流れてて、伊集院の声は夢にまで入ってきて聞こえるからうちでは禁止になった

    • 評価
  12. 自分は自分の睡眠を自覚できるタイプなのだが
    眠りに入った瞬間に感覚が鈍くなるんだ。 
    たとえば仰向けで寝てるのか俯せでねていたのか(記憶がなければ)感知できないのだ。
    言うなれば宇宙空間に浮いているような感じかな。
    痛覚も薄らぐよ、その瞬間に耳が聞こえなくなる(時計の音とか)瞼が開いてないのに違うものを見る。

    んでためしに目覚めてみると、その途端に一斉に感覚がもどってくる。 
    身体の下にしていた腕の痛みに気付く、音が入ってくる、臭いが入ってくる。
    さっきみていたのと違うものが見える(さっきは記憶で見ているので本当の見え方とは微妙に違う)

    • +1
    1. ※21
      「覚醒すると痛みが戻ってくる」ってのは、確かにある。

      ケガしてたり、風邪などの頭痛で寝込んでいると、
      起きかけで微睡んでいる半寝半起きの段階や
      目覚めて30秒~1分くらいの間は(あまり)痛みを感じなくて、
      「あれ? 治った?」と思っていたら
      数十秒たつと徐々に痛みが来て「あ、まだダメか」
      となったりする。
      脳が目覚めて 痛覚がフルで働きだすまでのラグなのか…??

      • +1
    2. ※21
      「覚醒すると痛みが戻ってくる」ってのは、確かにある。
      ※22

      まったく同じです!

      私は「兆候なしの難治性片頭痛」という頻度も長さも一番痛いタイプ。
      眠っている間に血管拡張が起きていて頭痛も起きているはずなのに、覚醒時は無痛で1~3分程度で痛みが立ち上がってきて激痛に変わる。
      それが目覚ましで起きようと自然に起きようとその痛み方は変わらない。
      (激痛過ぎて深く眠れないことはあるが)
      寝起きに少しだけラグがある。

      無痛時に「今日は痛くない!」(*´ω`*)と安堵も束の間
      動けないほどの激痛に襲われるのであった
      ・・・ああ誰か発作薬を飲ませてくれ(>_<)

      • +1
  13. 夢の中で痛みを感じて、
    起きてからも痛かったような感覚があるのは何だろう。
    痛みが残ってるのではなく自律神経がドキドキしてるだけかな。

    • 評価
  14. 逆も然り。
    目が覚めて完全に覚醒すると、それまで見てた夢を思い出せなくなる。
    うとうとしてる段階でなら、夢の断片の記憶をきっかけに、遡って思い出す事ができる。
    夢を思い出すとある程度記憶されるんで、忘れる事はない。

    おそらく誰しもが何度も夢の中で訪れてる場所があるはずで、そこの地図も書けるようになるよ!
    だから何?と訊かれても良く分かんないけど。。。笑

    • +1

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

サイエンス&テクノロジー

サイエンス&テクノロジーについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

人類

人類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。