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恒星のベテルギウスに異変。急速に明るさが低下、超新星爆発の前兆か?

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(著) (編集)

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gremlin/iStock
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 近頃、オリオン座の右肩の部分がなにやら様子がおかしいことに気がついただろうか? 恒星で変光星でもある1等星で、冬の大三角形を構成するベテルギウスの輝きがとても弱々しいのだ。

 21世紀に入ってから実に一番の暗さなのだそうで、天文学界隈ではベテルギウスが超新星爆発を起こす前触れだという噂で持ちきりだ。

10月と比べて明るさが半分、観測史上稀にみる暗さ

 『The Astronomer’s Telegram』(12月8日付)に掲載されたアメリカ・ビラノバ大学の研究では、10月に比べてベテルギウスの明るさが半分にまで減光してしまったことを確認している。

 よく晴れた夜空を見上げてみれば、確かに近くにある1等星のアルデバランよりも暗いことが分かるだろう。

 じつはベテルギウスのような変光星にとって、この程度の変化は異常なことではない。とは言っても、このように大幅な陰りを目の当たりにすれば、天文学ファンなら固唾を呑んでその後の成り行きを見守りたくなるだろう。

地球の近くに存在する超新星の最有力候補

 赤色超巨星ベテルギウスは地球から640光年の先にある。物理的には現在膨張を続けており、半径は8AU(1AUは地球と太陽の平均距離)であると推測されている。太陽系を重ねてみれば、太陽から木星までがベテルギウスによって飲み込まれるほどの大きさだ。

 特筆すべきは、我々が暮らす地球のすぐそばにある超新星の有力候補であることだ。

 超新星は宇宙では頻繁に起きているが、最先端の望遠鏡が天の川で起きるその姿をとらえたことはない。我々の銀河で最後に目撃されたのは、1604年に発見されたへびつかい座の超新星「ケプラーの星」だ(なお、その次は1987年に観測された大マゼラン星雲のもの)。

 ベテルギウスはこれまでも星自体が不安定になっていることや、形状が球形ではなくコブのようなものができていることが指摘されてきた。もし、本当に超新星爆発を起こしたとすれば、絶好の観測チャンスとなる。

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ESOによるベテルギウスのイラスト ESO/L. Calcada

ベテルギウスの陰りは超新星爆発の前兆なのか?

 はたして噂されているベテルギウスの輝きの陰りは超新星のプレリュードなのだろうか?

 ベテルギウスのような赤色巨星は寿命が短く、わずか1000万年程度で燃料の水素を使い果たし、若くして死ぬ。いずれは急速に崩壊し、II型超新星を起こす運命にある。それは今から10万年内に起きると推測され、今夜であってもおかしくないのは確かだ。

 ただし、それが本当に今回なのかどうか、天文学者にもはっきりとしたことは分からない。

 ただ、たった640光年先の超新星は、間近でその壮麗なイベントを観察する千載一遇のチャンスになるだろうことは間違いない。

 光学望遠鏡で観測できるのはもちろん、レーザー干渉計重力波天文台や南極地下に設置されたアイスキューブ・ニュートリノ観測所でもなんらかの観測がなされることだろう。

Betelgeuse Is Dimmer Than We’ve Ever Seen It

超新星が放つ死のガンマ線バーストで人類滅亡!?

 ベテルギウスの超新星爆発によって致命的な放射線が放出されるあろうが、人類にとって幸いなことに、地球は50光年という殺傷範囲の外にある。だから、その爆発は、純粋に科学的に注目されるだけの出来事にとどまるだろう。

 だが本来その威力は、太古の時代に地球上にいる生命の進化に何らかの影響を与えたと考えられているほど凄まじい。たとえば最近の研究によると、人間が直立歩行せざるを得なくなったものも、超新星の影響であるのだそうだ。

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WikiImages from Pixabay

もし超新星が起きたらどうなる?

 さて、もし本当に超新星が起きたとしたら、それはどのように見えるだろうか?

 1987年に大マゼラン星雲で観測された直近の超新星から、ベテルギウスのそれはマイナス10等級の明るさだろうと推定されている。

 それは満月の16分の1の明るさだが、金星に比べるなら100倍である。昼間でも簡単に見られることだろうし、夜ならば影を投げかけるほどに輝く。

 本当に超新星が起きるのかどうかまだはっきりとは分からないが、さしあたってはその経過を自分自身の目で観測しておくといい。

 ギリシャ神話に登場する狩人オリオンの名を冠するオリオン座は、冬の南の夜空を見上げれば、すぐに見つけ出すことができる。その右肩で弱々しくなった輝きは今後どうなるだろうか?

References:universetoday / physなど/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 46件

コメントを書く

  1. コズミックフロントのいびつなベテルギウスが印象深い
    スマホかコンデジでも星座を撮れるから残すといいかも
    三脚とリモコンシャッターが必須だけどISO800にシャッター速度10秒ぐらいで大体撮れる

    • +4
  2. 平家の星に最期が近づく
    さしずめ今は一の谷か壇之浦か

    • +1
  3. 星にとっての「もうすぐ」や「今にも」が人間にとっての何万年後なのかわからない

    • +11
  4. 今と言っても640年も前に起こったことなんでしょ?

    • -1
  5. 神様が箱庭遊びに飽きてお片付け始めたのかしら

    • +4
  6. いま爆発を観測したとしてもそれは640年前にすで起きているのを見ているわけね

    • +4
  7. 爆発っても、640年前の光を見ている訳なんだよね。人間の存在って短く履かないもんだよね

    • -2
  8. ガンマバーストの向きが
    突然変わり地球に・・・・
    何てことありませんように

    • +8
  9. 超新星爆発が起きたら夜間は影が出るほど明るいんですよね?
    輝いている間は街灯などの明るさを調節してエネルギー節約できないだろうか

    • +4
  10. 天文学者「ベテルギウスはもうすぐ超新星爆発を起こします」
    一般市民「もうすぐっていつ?」
    天文学者「10万年以内!」

    天文学者と地質学者の「もうすぐ」は桁が違いすぎて参考にならない

    • +10
  11. 記事に付記すると現在確認されたベテルギウスの核融合変換反応が『ネオン→si』になってたとしたら約一年後にその燃焼が終わり、次は『si→鉄』の最終核融合反応に変わる
    それが終わるのはたった2日

    だから今観察されてるベテルギウスがネオン核融合になってたら来年中に超新星爆発起きる可能性が非常に高い

    • +14
  12. よかったら誰か教えて。
    640光年離れているということは、今見てるのは640年前の姿だよね。
    もう爆発しちゃってる可能性もあるということ?
    それとも、640年前の姿から現在の状況を推測したうえで、これから爆発するかもと考えてるの?

    • +1
    1. ※15
      というか、けっこう高い確率でもう爆発してると思うよ。
      変形してるのも確認されてて、暗くなってきてるんだから。

      • 評価
  13. これのガンマバーストが地球に直撃したら、
    地球上の生物は体液が沸騰して死ぬんでしょ?

    • -5
  14. デーオ! デェェェオ

    すでに終わっちゃっている可能性もあるって事だなぁ
    なんせ197pc、ああ夢光年

    • -3
  15. 家に ガンマバースト直撃したら 建て直さんとあかん

    • 評価
  16. >それは今から10万年内に起きると推測され

    誤差が10万年か……

    • +5
  17. ガンマ線バーストで不安になってる人多いけど、記事で
    ※ベテルギウスの超新星爆発によって致命的な放射線が放出されるあろうが、人類にとって幸いなことに、地球は50光年という殺傷範囲の外にある。(640光年離れてるから)
    って書かれてるが。

    • +1
    1. >>21
      その殺傷範囲って、爆発時の衝撃で今予想されている方向とズレる可能性も無くはないんだって。

      可能性としては低いけどゼロじゃないからなーっていう感じで、ペテルギウスの話の時にはよくネタになってるよ。

      • +4
    2. ※21
      補足すると、超新星爆発によるガンマ線放出は、恒星の自転軸を中心とした2°の範囲に集中することがわかっており、現在のベテルギウスの自転軸の延長線からは、地球は約20°ずれているので、今の所は心配ない、ということらしい。

      「50光年の範囲」の意味がよくわからないけど、上の指向範囲からすると、640光年先から2°の範囲で照射されるなら、計算上は恒星の片方の極側に約22.3光年×両極と考えれば44.6光年、安全を見積もればだいたい50光年といったところかな。

      • +4
      1. ※25
        自己レス。Wikiの「超新星」の項目内「周囲の星への影響」に記述があった

        「超新星爆発が発生すると、強烈なガンマ線が周囲に一斉に放たれる。このガンマ線の威力は凄まじく、超新星爆発を起こした恒星から半径5光年以内の惑星表面に住む生命体は絶滅し、25光年以内の惑星に住む生命体は半数が死に、50光年以内の惑星に住む生命体は壊滅的な打撃を受けるとされる」以下略、シリウス先輩には変な癇癪を起こさぬよう願いたいものだ。

        ※32
        その記事の文末にありましたね。ただガンマ線と比較したらエネルギーが低いし、遠方なので太陽紫外線の影響と区別できない程度のものかと。実際起こったらどうなるかは未知数ですが。

        • 評価
  18. ガンマ線バーストは自転軸に沿って(・・確か自転軸±5度(角度)だったかな)
    放出される事が過去の観測データからわかっている。
    ベテルギウスの自転軸はどうやら地球の方に向いていない。
    だから地球には影響がないとの事。

    まあ、そうはいっても640光年先の星の自転軸がどれ程の精度で分かっているか。
    数少ない人類の超新星爆発の観測経験値でガンマ線バーストが自転軸に何度で沿って放出されると決め切っていいのか?
    不安は残る。

    もしも本当は地球を直撃すると分かっていても、今の人類にはどうすることも出来ないし
    各国政府も科学者も何も言わないだろう。
    素直に最後の天体ショーをみて楽しむしかできないわけだし。

    • +4
  19. 最近の異常気象はペテルギウスがすでに爆発していたせいなんだよ!
    ΩΩΩ<ナ、ナンダッテー‼

    • -1
    1. ※26
      ヤボだと思うけどマジレスすると、爆発が可視光で観測される以前に、何らかの情報が到達することはありえないです。

      ΩΩΩ<ヨカッター!!

      ただし、至近距離から発したガンマ線がモロ直撃するような場合、観測した瞬間=滅亡の瞬間なのでどうすることもできないでしょう。

      ΩΩΩ<ナ、ナンダッテー‼

      • 評価
      1. ※30

        ※26の話とは違うが、
        超新星爆発が起こった場合、光りより早くニュートリノが到達します。もちろんこれはニュートリノが超光速というわけではない。
        超新星爆発は星内部から起きるが、その光は周りのガスなどに遮られて星からなかなか出てこない。しかし同時に発生するニュートリノはほとんど何でもすり抜ける粒子なので真っ先に宇宙空間に飛び出すためとされるため。
        よって空に超新星が輝く約3時間くらい前にニュートリノ検出器で超新星爆発が起こったことを知ることができるはず。

        ちなみにニュートリノは質量があることがわかっているが、質量があるならその速度は光速より遅いはず。しかし1987年の大マゼラン雲での超新星爆発で16万光年以上光と競争してきた時でも光速との有意な差は見出せなかった。
        2011年にはCERN発のニュースで、ニュートリノの速度は光速以上か?との話題もあったが、これはのちに実験ミスとして否定された。
        なんにしてもニュートリノは不思議な粒子だ。

        • +5
      2. >>30
        ニュートリノが数日前に届くんじゃなかった?

        • 評価
      3. ※30
        ノってくれてありがとうwww
        あとべとぺを間違えて大変申し訳ない

        • 評価
  20. ベツレヘムの星は超新星爆発だったと云う説があるが、もしベテルギウスが爆発したら、それは救世主が誕生した印だと解釈していいのだろうか。

    • 評価
  21. やっぱりいるね、「ペ」テルギウスって間違える人。

    • -5
  22. これより暗かった時も爆発しなかったけどさ

    • -1
  23. 最近もクエーサーだかの放出が思ったより磁場が複雑で今までの見解と全然違った、みたいな記事読んだからなあ。
    全く問題も心配もないってことはあり得んと思うよ。宇宙はわからん。
    間近でちゃんと観測するのは初めてやし。

    • +1
  24. CNNの報道によると「放射された紫外線でオゾン層が破壊される可能性がある」とあるね
    不安要素

    • -1
  25. ずーと前から同じ事を言ってる様な気がする。

    • -1
  26. オリオンがため息をつく時、鷲が白頭山に舞い降りる。翼を繕う事もできないタカは飛び立つ度に堕する。これは天命でございましょう、劉備殿。

    • -1
  27. ペテルギウスは地球から640光年向こうにある
    つまり光がペテルギウスから出て、地球からその光が見える所に来るまでに要する時間は640年にもなる
    つまり今観測してる、光が弱くなってる、という現象は640年前に起きてて
    その時発せられた光が、640年後の今地球に届いてるので
    640年前に光が弱くなってるほど弱ってるなら
    今はもしかしたらもうペテルギウスは爆発して消えてるかもしれん
    既に爆発してても、その爆発の光が地球から見えるのが640年後なので、640年後にならんと、爆発してるのかどうかはわからんけど。

    • 評価
  28. 壊滅的な何かが来ようがこまいがどうしようもないね もし死ぬなら一瞬でお願いします

    • 評価
    1. ※38
      たぶん大丈夫だよ。超新星爆発の被害が及ぶのは50光年くらいまで…らしいから。ベテルギウスから地球までは640光年くらい離れているので、安全圏の10倍くらいの距離が有る。唯一の心配はガンマ線バーストだろうけど、影響が有るのは2度くらいの角度だけらしいし、地球とは20度くらい差が有るらしいから、これもまず大丈夫だと思う。もし影響が出るとしたら、一瞬で御陀仏だろうから苦しまないと思うし…。

      • 評価
  29. お?いよいよベテルギウスの超新星爆発が見れるのかい?
    見てみたいものだ。一生の自慢話になると思うし、
    何よりも珍しくて華やかな天文ショーだと思うから

    • 評価
  30. あのね、
    > 太陽の12倍大きい

    はぁ?テキトーなこと書くのやめてくださいね。
    1400倍だから。

    • 評価

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