メインコンテンツにスキップ

数百万年前の超新星が人類を二足歩行に導いたとする説が発表される(米研究)

記事の本文にスキップ

40件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
自然史博物館 – ピサ大学
Advertisement

 ヒトと霊長類の親戚はいくつもの点で異なっているが、とりわけ目立つものの1つは、私たちが二本足で歩くということだろう。

 私たちの祖先が一体どのようにしてこの二足歩行能力を進化させたのかは、未だ議論が交わされている大きな謎だ。

 だが最新の説によると、意外なことに、どうもそれは夜空の大爆発が関係しているらしい。

 これはシカゴ大学出版の科学誌『Journal of Geology』に掲載された仮説である。

超新星が人をサバンナへ進出させた

 今から800万年前、星が生涯を終えるときに生じる爆発――すなわち「超新星」から放たれた宇宙線が地球を焼き、それは260万年前にピークを迎えた。

 宇宙線は大気の下部をイオン化し、落雷を増加させた。

 そして、これによって今度は山火事が増加。かつて人類の祖先が暮らしていたアフリカの森林は焼き尽くされ、彼らはサバンナへと足を踏み出すことになった――。

この画像を大きなサイズで見る
University of Kansas/NASA

サバンナにおける二足歩行のメリット

 アメリカ・カンザス大学の天文学者エイドリアン・メロット氏によると、超新星が起きる以前からヒト族は2本足で歩くちょっとした傾向があったが、基本的には木登りに適応していたという。

 しかし火災によって木々が減ったことで、木から木へ移るために長い距離を歩かなければならなくなった。これが二足歩行能力を鍛え上げたというのだ。

 またサバンナにおいて二足歩行はいくつものメリットをもたらす。特に大きいのは視点が高くなることで視野が広がることだ。周囲を見渡し、危険な捕食者や獲物をいち早く発見できることは、生存率を大いに高めたことだろう。

 こうして、二足歩行はヒトにおいて支配的な能力となっていった。

この画像を大きなサイズで見る
Gerd Altmann / Pixabay

地質学的な証拠

 もちろん、この仮説にはかなりの憶測が含まれている。だがメロット氏にはそれなりの根拠がある。

 数年前、古代の海底から鉄の同位体「60FE」の層が発見された。この同位体は地球上で自然に形成されるメカニズムが知られていない。したがって宇宙に由来するはずのものだ。

 一方、半減期ははっきりしているために、これが生じた年代を正確に特定することができる。そこから辿れるのは、650万~870万年前と170万~320万年前に地球から163~300光年離れたところで起きた超新星だ。

 超新星は大量の宇宙線とさまざまな金属を放出する。

イオン化と落雷

この情報を手掛かりに、超新星によって放たれた宇宙線によって大気がイオン化される様子を計算。その結果、仮に超新星が一番遠い場所で生じていたとしても、大気の下のほうにおけるイオン化は50倍にも増加しただろうと推測された。

 通常なら、宇宙線はそこまで貫通することがないために、大気の下部がイオン化することはない。しかし超新星によるエネルギーは地表に届くまでに強烈なものだった。

 イオン化は原子が電子の過剰あるいは欠損によって電荷を帯びたときに生じる。

 今回のケースでは、宇宙線が衝突することで大量の電子が緩まったと考えられる。すると、そうした電子は雲から地上まで雷を運ぶ手助けをする。落雷が増えるのはこのためだ。

 実際、アルメニアにあるアラガツ山に垂れ込めた雲を解析した結果からは、理論上、宇宙線によって雷が生じうることが確認されている。

この画像を大きなサイズで見る
NASA/ESA/J. Hester/A. Loll

世界各地で発見されている謎の木炭

 さらに世界各地では、数百万年前から木炭や煤が大量に蓄積され始めたことが判明している。

 これまで、気候の異なる地域でこのような現象が起きたことについてうまく説明することができなかったが、この期間に増加した落雷による火災が原因と考えれば辻褄があう。

 これがメロット氏による仮説だ。

 進化とは極めて複雑な現象であって、この仮説がヒトの二足歩行の始まりについての唯一の説明というわけではないだろう。

 だが、まるで人類が空から天啓を受けたかのような、どこか神話に通じるロマンを感じさせる仮説だと思うのだ。

References:ku.edu / sciencealert/ written by hiroching / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 40件

コメントを書く

  1. ウィルス説みたいなゲッター線のような何かかと思ったら、風が吹けばなんとやらな話で。
    実際、人間が文明を獲得してからも気候変動で民族まるごと右往左往してたし、こういう形での変化もあり得るんだろうなぁ。

    • +13
  2. まあ、ないだろうね。
    この手の説はエビデンスがないとほかの有象無象と同じ扱いになる。例えば、人類が他の類人猿と違って毛がない理由を、ウィルス進化説(ウィルス感染によるネオテニー化)とか水生進化説(海で生活するようになって顔以外が水に浸かるようになって体毛だけが退化)とか、いろんな説が出されたけど、結局エビデンスがないからほとんど聞かれなくなったしな。

    • -14
  3. 風が吹くと土ぼこりがたって目に入り盲人が増える。 盲人は三味線で生計を立てようとするから、三味線の胴を張る猫の皮の需要が増える。 猫が減るとねずみが増え、ねずみが桶をかじるから桶屋がもうかって喜ぶということ。

    風が吹けば桶屋が喜ぶ。

    もしくは「バタフライエフェクト」?

    • +2
  4. 爆発にびっくりして「ええっ!」って立ち上がったわけじゃないのか

    • +56
    1. >>6
      よくそんな面白いこと思いつくなぁw
      真面目な考察コメントしようとしてた俺がアホに思えてきた

      • +10
  5. そしてアダムとイブは楽園から追放され、人は自らの足で立たざるをえなくなった、という訳か。

    • +3
  6. 普通に歩いて生活圏広げたと思うけどな俺は。
    ゴリラだってわりと二足だぜ
    木が多い地方の人間は二足歩行やめてるか?

    • +1
  7. これに当てはまる超新星残骸があれば考慮されてもいと思うけど、天文学者がどう見るか興味ある。

    • +1
  8. 超新星爆発で発生した謎の電磁波とか中性子線が原子人類の脳に進化を、とか
    そういう話かと思ったのに
    モノリスの板的な

    • +7
  9. 他のニュースサイトだと260万年前に163光年の位置で起きたとあった
    有名なかに星雲だと西暦1054年に7000光年離れた所で超新星爆発が起こった
    163光年は無茶苦茶近いし該当する超新星残骸があってもいいよね

    • +1
  10. 超新星の影響が強くない時でも大規模な山火事は起きてる

    超新星と絡める必要は本当にあっただろうか

    山火事が必要なのであってそのきっかけを特定してはいない
    実際に山火事が頻繁に起きていた痕跡も見つかってはいない
    超新星の影響が地球に届いた時期と進化をしたとされる時期が近い事だけが事実だ

    事実だけを重要視して不確実な情報を排除して思考をまとめる方法をオッカムの剃刀と呼ぶ

    • 評価
    1. ※14
      歴史は時として大胆な仮説も必要だ

      • +2
  11. 根拠や理屈をわかりやすくいうとゲッター線によって二足歩行を可能にしたようなものか

    • +4
  12. ちょっと仮説の上に仮説を立てすぎなので
    例えば同時期に樹上生活してる生き物が相次いで絶滅してるとか
    火災の規模とか超新星爆発の影響とか
    定量的な研究が今後継続して必要なんじゃないかな

    • +8
  13. 樹木が焼かれるくらいの環境でよくヒトが生き残ったよなぁ
    じわじわ焼かれて洞窟にでも逃げてたんだろうか
    ヒトの進化と樹木の衰退の関係がどうも矛盾してるような気がする

    • 評価
    1. >>18
      樹木が燃え始めると光を集める為に隙間を失くすように成長した事が仇となって次々に燃え移る

      移動が可能な動物であればその影響は少ないが
      コアラのようにしがみついて無ければ安心出来ない生き物なら
      密集して残った木にしがみついてる絵面を想像してしまう

      猿の密集はビッグキャットには良い餌場に見えてしまう
      中々面白い

      • -1
  14. 現実問題2足歩行の人間だって木(生活圏)から木(生活圏)に移る旅を強要されたら進化する前に絶滅しそう。マッドマックスかよ。ワイは宇宙人の牧場(進化実験場)説推しやで。UFOよく飛んでるしな。

    • -1
  15. この人は4つ足歩行の動物を見たことが無いのだろうか?

    • -6
  16. 仮説の基礎が仮説だからなぁ・・・
    可能性はゼロじゃないだろうけど、証明するのは困難だろうな。

    • 評価
  17. こいつ・・絵の中から歩いてきやがった ! ?

    • 評価
  18. 監獄学園(プリズンスクール)って学術書になぜ猿人は二足歩行で歩くようになったかってという説明があったはず。

    • 評価
  19. 170万~320万年前とか言っているのを「これが生じた年代を正確に特定することができる」などと言っていいのか?

    • 評価
  20. 超天才の私がこの学説を100%完璧に完全否定して差し上げましょう

    超新星が原因なら
    なぜ人類以外の動物が2足歩行していないのですか?

    • -2
    1. >>27
      必要となった期間が少ない為に短期間に進化を遂げて爆発的に生息圏を広げた種と個体数は現象したが何とか生き残る事に成功した種が残ったのでは?

      • +2
  21. 人類が二足歩行に移行したのは確実に水中でだ。樹上生活から海岸へ一旦追いやられている。沿岸部でかなり長いこと生活していたのは、まず身体構造からして証明してるぞ

    • 評価
    1. >>28
      泳ぐならもっと長い胴体と短い足が欲しい

      • 評価
  22. アポロ計画もスタートしてたんかな?

    • 評価
  23. ???「なーんだ、モノリスは現地に届けなくても良かったんだ」

    • 評価
  24. そもそも本当にビッグバンがあったというのも信じがたいし、ヒトはヒトであって、進化の過程で二足歩行になったとは信じがたい。古代遺跡は非常に大きく、現代も古代も利用するモノが違うだけで、それどころか古代の方が高度な精神世界の文明だったように思える。

    • -3
  25. 人間は火によって進化した。それは確かだ。
    けれども、謎の木炭は由来が逆だろうな。
    落雷が燃やしたんじゃなくて、人間自身が火をつけたんだと思うよ。

    • -2
  26. 平地では立ってた方が、遠くまで見通しがきくから、捕食者から早く逃げる事ができる。立てずに逃げ遅れた者は淘汰されたのだ。
    まあ、いま思いついただけなんだけどねw

    • +4
  27. 超新星が爆発すると地球では火事が起きる、火事が起きると風が吹く。
    風が吹くと土ぼこりがたって目に入り盲人が増える。 盲人は三味線で生計を立てようとするから、三味線の胴を張る猫の皮の需要が増える。 猫が減るとねずみが増え、ねずみが桶をかじるから桶屋がもうかって両手を上げて喜ぶ。
    両手を上げた人類はやがて二足歩行になる。
    完璧な理論だな

    • 評価
  28. いろいろ説はあると思うんだけど、今いる類人猿が直立二足歩行しないのとか体毛が減った理由とかも考えると、
    トンデモ説扱いされてるアクア説もけっこうアリだと思うんだがなあ

    • +2
  29. つまり超新星爆発により
    人類は驚いて立ち上がり
    そして樹木生活を追われ火という驚異から逃れる為
    水辺へと向かい、ついには水生生活を行う(泳ぎがメインではない)ということになった
    と仮説を立てることができるね

    • +1

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

人類

人類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。