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今そこにあるワラー(水)。太陽系外の地球型惑星「K2-18b」で水が発見される(英研究)

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(著) (編集)

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Image by ESA/Hubble, M. Kornmesser/wikimedia commons
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 太陽系外のハビタブルゾーン(宇宙の中で 生命が誕生するのに適した環境と考えられている天文学上の領域)で発見された地球と同じくらいの大きさの惑星の大気には、どうやら水が存在するようだ。

 地球から111光年先にあるその「K2-18b」と呼ばれる惑星は、今後データの確認がすみさえすれば、史上初めて発見された水蒸気の雲を持つ太陽系外惑星として知られることになるだろう。

水蒸気の大気を持つ惑星

 K2-18bは大きさ(地球の2倍)と、それが属する恒星のハビタブルゾーンにあるという点で地球に似ている。

 ただし、それ以外の点ではかなり違う。気温はだいたいマイナス100度から47度の範囲で、質量は地球のおよそ8倍。水素を豊富に含むらしき大気が宇宙にまで広がっていると考えられている。

 大気には水蒸気が含まれており、雨も降るかもしれないが、K2-18bの地表に海は存在しない可能性が高い。

 米マサチューセッツ工科大学のサラ・シーガー教授(研究には不参加)は、「地球のような姿とは違うでしょう。私たちが知る岩石惑星とは明らかに違います」とコメントする。

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Image by wikipedia

ふたつの研究がK2-18bに水の存在を確認

 K2-18bのような宇宙の彼方にある太陽系外惑星を研究する難しさについて、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの天体物理学者インゴ・ワルトマン氏は、次のようにたとえている。

ニューヨークからロンドンにある灯台を観測するところを想像してみてください。その灯台の周りに蚊が飛んでいるんです。で、その蚊の羽の色を当てようとするわけです

 このような困難な作業は、親星を惑星が横切るときの光の微妙なかげりを観測することで行われる。

 そうした光の変化の中でも、光が惑星の周囲を通過したときのフィルターを通したような変化には多くの情報が含まれており、惑星の大きさ、組成、大気の特徴といったことをうかがい知る手がかりとなる。

恒星が大きく明るければ、それを公転する惑星を検出・観測することは難しくなるのだが、幸いにも、K2-18bの親星は、比較的小さく暗いM型赤色矮星に属するものだ。

 おかげで観測は容易で、ふたつの別個の研究チームからそれぞれ、ほぼ確実にそこに水蒸気があるだろうと発表された。

 ひとつの研究は、『arXiv』(9月11日付)で閲覧できるモントリオール大学の研究チームによるもの。

 ハッブル宇宙望遠鏡によって、K2-18bが親星の前を通過するところを8度観察し、そのとき惑星の大気を通過する光の変化を記録した。水は特定の波長の近赤外線を吸収するために、その事実から大気に水が含まれていることをほぼ間違いなく推定することができた。

 もうひとつは『Nature Astronomy』(9月11日付)に掲載されたユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのチームによるもの。これによれば、観測結果が間違っている可能性は3000分の1しかないそうだ。

Hubblecast 124 Light: Exoplanet K2-18b

人類の生存を確保する新天地

 現時点でK2-18bのような遠く離れた異世界に旅行することは夢物語でしかないが、それでもこうした発見は非常に重要だ。

 もし人類が今後1000年以上生き延びることがあれば、やがて地球を捨てて新たに移住せねばならなくなるときがくるからだ。

 もちろん、2019年現在においてこれが現実になることはおそらくないだろう。そして、そんな私たちにとっては、そこに生命が存在するかどうかの方が関心事かもしれない。

 2021年に打ち上げが予定される次世代望遠鏡ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡ならさらに詳しくK2-18bを調べられるようになるだろう。さて、そのとき何が発見されるのか? 今から楽しみに待っていよう。

References:First water detected on potentially ‘habitable’ planet | UCL News – UCL – London’s Global University/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 38件

コメントを書く

  1. この手の惑星の話題が出るたびに大気と水の話ばかりするが、
    何故重力を問題視しないのか

    重力が数倍になった状態で日常生活とかどう考えても支障が出るだろう
    ドラゴンボールの見すぎですか?

    • -16
    1. ※1
      最初からあれもこれもなんて無理だから順番付けてやるしかないの

      • +5
    2. ※1
      太陽系外惑星に辿り着ける技術があるのにそんな星にわざわざ住まない
      重力の大きな星なら資源は豊富そうなので
      過酷な環境で務めてもらう罪人の流刑地として使えそう

      • -1
    3. ※1
      細かいことは気にすんな。数1000年後の俺たちがなんとかしてるさ。

      • +4
    4. ※1
      はい、じゃあどうぞ重力の話。

      2018年10月3日付Newsweek、「ヒトが生活できる重力の上限は4G」との研究結果ttps://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/10/4g.php

      例えば引越し先を決めるのに、まず水道電気が来てるのは当然ですよね?日当たりとかの快適さはその次ですね。

      確かにそのまま人間が過剰な重力に適応はできない。しかし上の記事によれば「無重力~表面重力が地球の4倍」の範囲であれば何とか適応できる可能性はあります。

      人類の他星系への移住がまだ夢物語な今、地球外生命がまず居るかどうかを調べたい。という目的でハビタブル惑星を探している。目指すは細胞を形成することができる必須条件である水です。欠かすことのできない「インフラ」ですね。

      将来、移住する技術が確立して、いざ引っ越し先を選ぶ際には、そりゃ重力は快適な住環境として外せないでしょうね、誰も寝起きしながら修行したいわけじゃないだろうし。質量と半径さえわかれば表面重力は普通に計算できるんだから。

      ちなみに同記事によると、5Gまでなら、2018年1月までに発見されている系外惑星3605個のうち469個が該当するらしい。

      • +2
    5. ※1
      高重力の星は人間が移住する先には向かないかもしれませんが、大気と液体の水があれば生物がいるかもなんです。
      というのも、お魚さんは水中にいるわけで、中性浮力(浮き上がりも沈みもしない状態)を保っていれば無重量状態ですね。
      そしたら 5G でも関係ないでしょう?しいて言うなら圧力が高くなりがちですから、私はシロートなので計算できないけど、 10m の深さでも 50 気圧(地球の 500m の深さ相当)かもしれませんが、 500m の深さに魚や他の生物はいるので、生きていくことは可能ですね。
      となると、 5G でも 10G でも重力がどうであれ、そこにあった生物の発生は水(たぶんアンモニアでも可だと思うけどいわゆる液体)と大気があればという条件なのではないでしょうかね。
      そういう意味では液体があれば重力はキャンセルしやすいですね。

      • +2
    6. >>1
      目的を絞らず、あらゆる可能性を見出すのが目的なのでは?
      だって住むだけなら月で水を生成した方が遥かに現実的でしょう?

      • 評価
    7. >>1
      グラビトロンで解決できちゃうんだなぁ(フューチャー脳)

      • 評価
  2. 移住するためにはワープ航法を実現するしかないね
    それが無理なら人類が太陽系の外に移住することは永久に出来ないであろう

    • +4
  3. ハビタブルゾーンに存在して液体の水があるかもねってだけの記事で
    水がある⇨即住めるなんて一言も言われてねえだろ
    短絡的に考えてるのはのはお前だよ

    • +3
  4. 水や!と思ったら全部重水だったという可能性。

    • +4
  5. 天地がひっくりかえってもこの星に行ける事は
    ないだろうから、宇宙の研究の予算が削られるのも
    仕方ないなと理解できるようになってきた。
    近くの絶対に行ける距離の星で結果残す方が堅実だな。

    • 評価
  6. ごちゃごちゃ言ってないで、蚊を捕まえてはよ観てこい

    • -7
  7. >もし人類が今後1000年以上生き延びることがあれば、やがて地球を捨てて新たに移住せねばならなくなるときがくるからだ。
    そうならないようみんなで努力しようよ

    • +3
  8. 111光年かぁ。なーに凡そ1000兆キロメートルぐらい近い近い….(*´ω`*)

    • +3
  9. いつも思うが、「地球に似てる」の定義の範囲がガバすぎて、実は全く似てないケースが多いな
    「地球に似てる」というなら最低でも太陽からの距離、軌道周期、惑星の大きさ、そして水が存在し、大気の組成が地球に近い――ってくらいでないと認めたくない

    • -3
  10. 地球外は手出しできないから、何の意味も無いんだよね
    たった一光年先まで20000年以上、寿命90年の動物には意味が無い

    • -5
    1. ※18
      太陽系外にも生命がいる、またはいないと判明したら、たとえ直接出会えなくとも、人類にとって大いに意味があるとは思いませんか?我々は孤独な存在なのか、そうではないのか、その答えを知りたくはないですか?

      • +2
  11. 海王星とのツーショットはK2-18bは海王星タイプ(天王星型惑星)という訳ではなく大きさの比較なんだね

    • 評価
  12. 大きさ(直径)が2倍で
    質量が8倍

    てことは密度は地球と同じってことでは?球の直径を2倍にしたら
    体積は8倍になるでしょ?

    極めて地球にそっくりな岩石惑星の可能性があるってことだよね?。でも主星は赤色巨星、死にかけの太陽みたいなやつだし重力とか宇宙線とか影響が強そうだと思ったよ

    • 評価
    1. ※20
      地球と組成が近ければそうなるんだけど、この惑星の密度は地球よりかなり低いらしく、岩石惑星ではないようだ。むしろ地球よりはるかに厚い大気をもつ海王星に近いのではないかといわれている。

      それと主星は赤色巨星ではなく「赤色矮星」。こちらは寿命は太陽よりずっと長い。ただ主星に近いのでフレアの影響が大きいことは確か。

      • +1
  13. 111光年か
    今の技術じゃ着くまでに何十万年かかるんだろうか

    • +1
  14. 実際に移住するかはともかく
    視野もヒトの可能性が広がるのは間違いない
    岩石型でガス惑星並みのサイズっていうのはすごい

    • +2
  15. エリート達が地球を脱出してから100年が経った。汚染された環境は少しづつ自然に吸収されていった。古いテクノロジーしか持たない数十億の人々は、忍耐強く残されたモノを使いながら社会を再生していった。ビルは倒壊し、木々の茂る中に、木や石を使った住居がポツポツと増えていった。自分たちは捨てられたという感情は徐々に薄れていった。一群の哲学者たちが現われた。自分たちが残された意味は何か、を考えていた。神は地球から悪しきモノを取り除いたのではないかと考えた。腐敗は取り除かれ、我々は地球を再生するために生みの苦しみを味わっているのだと考えた。1000年が過ぎた。人はもういなかった。動物の中に溶け入っていた。地球は眠りの時期に入った。

    • 評価
  16. >もし人類が今後1000年以上生き延びることがあれば、やがて地球を捨てて新たに移住せねばならなくなるときがくるからだ。

    先生
    本当なんですか?

    • 評価
    1. ※26
      まあ数十億年後には太陽の寿命が尽きるから、間違ったことは言ってないですな。

      • 評価
  17. 侵略できそうな星を探すより、
    地球にいつまでも住める方法を探そうぜ

    • 評価
  18. 地球を捨てるなんてことはさすがにあり得ない
    どんだけ汚染されても他の惑星よりは住みやすいよ

    • 評価
  19. 代替星は実質的に皆無
    (例え、観測技術が向上して真の地球代替星が見つかってもAI自動航行で何万何十万年以上かかっての到着。到着する頃には現地の生物が充分進化していて撃墜されておしまいw)

    地球は消耗品ではない。地球そのものが「宇宙の超々希少星」なのだ
    (温暖化物質大量排出や自然破壊で)消耗している国々(C&U&B)はその点について気づかないふりするのはやめろ

    • 評価
  20. 1ですが、
    私は記事に関してのみ言ってますからね
    研究の意義などは当然わかっています
    無責任な記事の内容が嫌いなだけです

    • -1
    1. ※34
      具体的にはどのような表現が無責任とお感じですか?

      ここでは元の記事に重力に関する記述がないから書いてないだけで、それをもって批判するなら、引用元へどうぞ。

      別に報道機関の公式サイトとかじゃないんだから、多少くだけた内容はアリ、というよりそれがここの魅力だと思うんですがねえ。

      • 評価
  21. 月にすら水があることがわかってきていますしね

    • 評価
  22. プロキシマケンタウリbもハビタブルゾーンにあると言われてるから、それなら4.2光年で行ける。ウラシマ効果があるので、光速に近づくほど中の人にとって時間は遅くなり、数日でつくことも物理的には可能だ。その間に地球では数年経つけれども、体感時間が数日、地球で数年ならば、昔の大航海時代に海に乗り出した時よりはマシ。人類はそれくらいのことはすでにやっているしやれる。

    今の技術では夢物語だけれども、100年前は月に人類が行くのも夢物語だったからね。

    • 評価
  23. この星に水と空気があったとしても人類は住めない。
    60Kgの人は480Kgの体重に増えてしまいまともに動くことができなくなる。

    • 評価
  24. ぶっちゃけ、スピルバンかと思った。

    • 評価

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