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アザラシも歌うたう~。スターウォーズやキラキラ星のメロディーを「ファーファー」という鳴き声で上手に真似るアザラシ

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(著) (編集)

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 スコットランド海洋研究所の研究者たちが、興味深い動画を公開した。ハイイロアザラシが、映画「スター・ウォーズ」のテーマ曲や「きらきら星」のメロディーを「ファーファァー」というかわいらしい鳴き声で真似をしているのだ。

 普段、私たちが知っているアザラシの鳴き声とは全く異なる声で、最初に流れたメロディーをコピーしていくアザラシ。きちんと音程がとれているのがすごい。

 まずはアザラシの美声を聴いてみることにしよう。

Grey Seals compilation

アザラシの発声構造は人間と良く似ている

 動物の中には、あらゆる種類の風変わりな音を立てたり、他の動物の音を真似たりするのが得意な動物もいる。

 オウムやワタリガラスは人間の言葉を真似るのが得意だ。しかし鳥の場合、喉頭を持っておらず、音を出すための鳴管と呼ばれる発声器官を利用して音を出す。また、イルカは鼻の気道で筋肉を使うことで、音を発する。つまり、人間とは異なる発声構造なのだ。

 ところが、アザラシは例外のようだ。

 アザラシと人間の発声構造は非常に似ており、通常の声の範囲外の雑音を発生する能力をもっているという。母音を組み合わせて音を発することが可能なのだそうだ。

メロディを真似し、上手に発声するアザラシ

 スコットランド海洋研究所(以下SOI)の研究チームは、スコットランドのメイ島で生まれて間もないハイイロアザラシ3頭を施設に連れて行き、12か月間にわたり訓練を行った。

 その間3頭はそれぞれ他のアザラシとの接触を許可された。研究が終わった時点で速やかに自然に返された。

 研究者たちはガンダルフ(オス)、ゾラ&ジャニス(メス)のそれぞれに、訓練に応じて音を出すように教え込んだ。その後、異なる音の高さやメロディーを作成するため、コンピュータでそれらの音を変えて聞かせた。

 アザラシが80%の正解率でこれらのメロディーを真似できるようになると、今度は人間が話す母音をアザラシが理解できるように、より簡単な周波数帯に変えて聞かせ訓練を続けた。

 何百もの試行の過程で、ジャニスとガンダルフは人間の母音の組み合わせを再現することを可能にした。

 3頭の中でも最も優秀だったゾラは、メロディーのコピーに熟達し、「きらきら星」や「スター・ウォーズ」のテーマ曲など、最大10の音符を真似て見せた。

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アザラシは人間の音を真似できることが判明

 この一連の実験で、訓練を受けた3頭が、A、E、I、OUの母音の組み合わせを全て真似して表現することができたように、研究者たちはアザラシが単純なメロディーと人間のフォルマント(母音を作る声道により生成される可変周波数帯域)をコピーできるという驚くべき能力を持っていることを発見した。

 ジャニク氏は次のように話す。

声帯、喉頭、口腔など発声のために使用される解剖学的構造においては、アザラシと人間は同じといっていいでしょう。

他の動物たちは音声学習する際に異なる構造を使います。アザラシはフォルマントを生成する能力に非常に長けていることが判明しました。

今後の課題は、アザラシがどのようにして自身のコミュニケーションでこのスキルを利用するのか、ということです。

これまで、アザラシの音声学習能力についての正確な研究は行われていなかったので、このことは今後の新しい研究の理想的な対象となるでしょう

また、共同研究者である生物学者アマンダ・スタンズベリーさんは

私たちが聞かせたモデル音を、アザラシがここまで上手に再現したことには驚きを隠せません。真似は完璧ではありませんでしたが、これらの音は本来アザラシが出す音ではないとなると、かなり大きな結果を得たことになります

と述べている。

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海洋保護や人間の発声障害の研究に役立つ可能性

 今回の調査結果は、言語の重要な進化論的洞察への理解を深めるきっかけにもなりそうだ。研究者たちは、人間と同じ声道の使い方をする哺乳類を見つけることは、今後の海洋保護と発声発達の比較研究に大いに役立つと語っている。

シャチやイルカなど他の海洋生物も、人間のように話すよう訓練され、実際に歌を歌うことができたという事例もあります。

ですが、アザラシが人間と同じ上喉頭構造を使っているという新事実は、アザラシの音声能力がどのように遺伝や学習の影響を受けるのかということを知るだけでなく、最終的には人間の発声障害の新たな研究開発にも役立つと言えるでしょう。

更に、アザラシがどのように音を使っているかを知ることは、海運や海洋建設などの人間の活動によって発生する音が、アザラシの生態にどのような影響を与えているかを調査するのに役立ちます。それが野生の個体群をより慎重に管理することに繋がるということなのです(ヴィンセント・ジャニク氏)

 なお、この研究論文は『Current Biology』で発表された。

References:Scientists Taught Seals to Sing The Star Wars Theme, With Hilarious Results/ written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 20件

コメントを書く

  1. 歌い終わったら速攻で水に戻るのかわいい

    • +52
    1. ※1
      水に餌が投げられてるから取りに行ってるだけだよ。

      • +1
  2. 一部首絞められてるようなときのような
    うめき声に聞こえるんですけどw

    • +2
  3. 1
    水に餌が投げられてるから取りに行ってるだけだよ。

    • +2
  4. セイレーンが現れた。
    セイレーンは歌を聴いて欲しそうにこちらを見ている。
    コマンド
    >聴く
     ペンライトを用意する
     スタンディングオベーションの用意をする

    • +8
  5. 研究者たちはガンダルフ(オス)

    句読点が無くてなんか笑った

    • +1
  6. サムネの子は耳があるからアザラシではないね

    • +5
  7. ありがちな無理矢理「これ歌っている(似ている等々)んです」感がなくてフフっとなった。けど期間限定とは言え野生から拉致してきてまですべき実験なんだろうか? 解放後の放置はないと思うけど。けどダミ声じゃなくてビックリしたけど。

    • -2
  8. 鼻の穴がぴこぴこしてかわいいな

    そして水にボチャンw

    • +3
  9. 音の上がり下がりが完全に真似してる感じだね。シロイルカのナックを思い出す。そう言えばシャチも音真似あったよね。

    教えこんだらもっと上手くなるかしら

    • 評価
  10. ダースベイダーのテーマを歌ってくれるのかと勘違いした

    • +2
  11. 「きらきら光る~」が
    「白地に赤く~」に聞こえる

    • 評価
  12. 最後「きぃらぁ、き、らぁ、ヘイヘイホー♪」

    • +1
  13. なんやこのアホな声w
    こういうオッサンいる

    • 評価
  14. 「ふぁ~は~は~ふぁ~ふぁ~♪」からの「おっ ああっ!ぁああおぅ…」に笑ってしまった
    同じことをやらせてるのに何という落差

    • 評価

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