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料理の美味しさ、不味さは思ってる以上に「食感」が大きなカギを握っている可能性(米研究)

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(著) (編集)

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Lebensmittelfotos / Pixabay
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 料理人が料理をするとき、彼らは味だけを気にしているわけではない。見た目や香り、温度だって料理の美味しさを生み出す大切な要素だ。

 だが、最近の研究によると、特に重要なのは「食感」なのだという。食感は料理の美味しさと密接に関係しており、どんなに味が良くても盛り付けが良くても、食感次第で、そのすべてを台無しにしてしまうほどの影響があるという。

食感次第で料理が美味しくなったり台無しになったりする

 最近『Scientific Reports』に掲載された研究は、食感が料理を美味しくしたり、その反対に台無しにしてしまったりする程度を明らかにしている。

 食感とは、舌に備わった機械的受容器が圧力に刺激されることで作り出される感覚だ。

 口の中は非常に敏感に圧力の違いを検出することができる。これがカリッとしたり、シナっとしたり、ザラッとしたり、ツルッとしたりと料理のさまざまな食感を作り出す。

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 とはいえ、人によって味や香りへの感度はそれぞれだろう。味に敏感な人もいれば、鈍感な人もいる。そこで研究者は、食感についても敏感な人や鈍感な人がいるだろうと考えた。

 これを調べるために、フォン・フレイ・フィラメントというちょっと変わった器具が使われた。歯ブラシのブラシが一本しかないようなものを想像してもらえばいい。

 ブラシにはさまざまな太さのものがあり、これを舌に押し付けることで、圧力に対する感度を測定することができる。

チョコレートの滑らかさを区別する

 チョコレートの場合、一般に高級なチョコレートほどそこに含まれる粒子は小さく、滑らかな口当たりとなるのだが、人はこうした粒子の違いを区別できるのだろうか?

 先ほどの研究者は、フォン・フレイ・フィラメントで優れた感度を示した人ほど、チョコレートの滑らかさの違いを上手に区別できるだろうと予測し、それを実際に確認してみた。

 実験は、被験者に6種類のチョコレートを試食してもらうというもの。それらは基本的に同じ材料を使っているのだが、含まれる粒子の大きさが30~80ミクロンまでに調整されており、それぞれ別々の食感が与えられている。

 実験の結果、舌の中心が敏感だった人は、確かにチョコレートの違いを上手に区別することができた(ただし、舌の側面についてはこの限りでない)。

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congerdesign / Pixabay

ずばり食感は不味さに直結する

 ちなみに一般に流通しているチョコレートのほとんどは粒子が30ミクロン以下なので、試食されたものは、かなりザラつく食感だったということになる。

 この研究によると、食感はそれが許容範囲内のものならばあまり意識されないのだという。そこそこまともな食感なら、人はむしろ味や香りの方を意識して味わうということだ。

 ところがだ。食感が許容範囲を外れてしまっている場合、途端にそれは拒否感を感じさせる強い要素になるのだそうだ。

 つまり普段はそれほど気にしないが、万が一気になってしまったようなときは、悪い意味で食事に強烈なインパクトを与えるのだ。

 なんかわかる。食材が予想していた食感と違っていた場合、違和感を感じて吐き出しそうになってしまうもの。

食感は好き嫌いの激しさに影響しているかも?

 もしかしたら、これが好き嫌いの激しい人を作り出す原因になっている可能性もあるようだ。というのも、苦手な食べ物がなぜ嫌いなのか、その理由としてよく挙げられるのが食感だからだ。

 イクラが苦手な人はあのプチプチ感が嫌だというし、ゼリーが苦手な人はあのネチョっとした感覚が嫌だという。リンゴを噛んだ時のシャクシャク感がどうしても苦手だという人もいる。

 だからもしかしたら、調理法を変え、食材の食感を変えることで、苦手な食べ物を克服することができる可能性もあるかもしれない。

References:Food’s Texture Plays a Bigger Role in Diets Than Previously Thought | Inverse/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 57件

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  1. これはあるな。
    フニャフニャの魚の皮や鶏肉の皮は苦手だけど、パリパリに焼いたのは好きだもの。

    • +21
  2. ・・・一般家庭の主婦でも知ってるあまりにも当たり前の事なんだけど
    科学論文にまとめられたものは今までなかったのかな

    • -12
    1. ※2
      皆が知ってるけど、誰も詳細に調べたことが無いってのは、割とあるよね。
      こういう定性的&暗黙知を、定量的&形式知とするのも科学のお仕事。

      • +20
    2. >>2
      言われればなるほどってなるけど
      常に意識してるかと言われるとそうでもない

      • +2
    3. >>2
      ちゃんと実験して定量的にハッキリさせないと、当たり前にはならないんだよ

      • +6
    4. >>2
      当たり前のことがなぜそうなっているのか?そうさせている要因はなんなのか?再現性はあるのか?
      こういう当たり前のことをはっきりさせるのは重要じゃない?

      だって飛行機がなんで飛んでるのか実はわからないとか全身麻酔のメカニズムは分かっていないとか聞くとこわいじゃん!

      • +4
    5. ※2
      言うほど当たり前かな?
      例えば鳥の唐揚げなんかは揚げたてサクサクが一番美味いのは当たり前だけど
      食感以外にも温度や肉汁の状態なんかの色々な要因があるわけで
      「食感」のみの影響がどこまで大きいかって実はかなり難しい課題だと思うけど

      • +7
      1. ※29
        全く同意
        一般的な食材・料理で、食感以外の要素を同条件にするなんて無理だし
        チョコレートの粒子と聞いて、なるほどなと思った

        • +5
        1. ※30
          歯医者の後、まあ麻酔が効いてるときに食べたチーズが粘土みたいだった。その時粘土にニオイと味をつけたらチーズ相当になると思った

          • +2
    6. ※2
      これが一番怖いのよね。当たり前=真実ではない。
      論文にするっていうのは、様々な統計や実験から真実を書くことだから。

      例えば、一昔前は、雷は神様の仕業だって当たり前に言われてきた時代があったけど、
      それを著書としてまとめた人はいても、論文としてまとめることが出来た人はいない。

      • +3
  3. 入れ歯を入れて舌だけじゃなく上あごに食べ物を押しつける感覚で食感を感じているのがよく判った。
    上あごが入れ歯で覆い被されると食事が味気なくなる。

    • +13
  4. 目をつぶって食べると味がより良く分かったりする

    • 評価
  5. 食感や味覚より嗅覚
    人によってだがそれ以上に前知識や世論が重要
    味ってなんなんだろうなぁ・・・

    • +3
  6. 鉄鍋のジャンて漫画にそういう強キャラいたな

    • +1
    1. ※7
      「美味+食感で勝利!」ってキャラだったな。あのシャキシャキの餃子やぷりぷりの海老は食ってみたかった

      • 評価
    2. >>7
      こうらんせい
      だな
      漢字は覚えてない

      • 評価
  7. 日本人は昔から食感にはうるさい人種で、こういうのは当たり前だと思ってるから何で今更?と思うけど、外国では意外に感じるんだろうね。

    • -15
  8. 食感(触感)が悪い=これは食い物ではない → 食うな! 吐き出せ!。
    っていう原始的な本能が刺激されるのかね?

    • 評価
  9. ハーシーズは粉っぽいと思う
    キットカットも日本の方が滑らかだね
    日本の主要メーカーはどれも滑らかで甲乙付けがたいクオリティーだな
    先日記事になってたけどフレンチフライもあったかい方がおイモのホクホク感がよくなる

    • +7
  10. 私は「肉が生」って言うのに拒否感あるよ。
    だから昨今の隙あらば超レアみたいな肉事情嫌い。

    • +4
  11. キュウリのピクルスを作ると、たまにフニャフニャのやつがいる
    味も浸かり具合も他と同じなのに、食感が違うだけですげー不味い

    • +7
  12. 思い浮かんだのは牡蠣
    生牡蠣→ブニョブニョで気持ち悪い
    牡蠣フライ→プリプリで美味しい
    味は生が美味しいけれど食感で気が進まないから牡蠣フライのほうが好き

    • +4
    1. >>18
      わかります、味は美味しい。牡蠣があんなにフニャフニャじゃなかったらいいのに。
      ウニも美味しいけど生は柔らかすぎて駄目。

      • +1
  13. 生まれ育った文化も関係してるかも。
    海外だと「ねばねば」した食感が苦手な人が多い。納豆も味や匂いじゃなくてあの食感が嫌だって人がおおいし、オクラもひらすら洗って塩につけて滑りを取ってからパリパリに焼き上げるって調理法だし。

    • +6
  14. 魚肉ソーセージは食感と言うか
    もう少し歯ごたえがあった方がいいと思う

    • +2
  15. 好き嫌いが分かれやすい茄子は食感が腐った野菜とかなり似てるらしい
    本能的に体が腐った物を食べないように拒絶しようとするから嫌いな人が多いらしい
    だから何度も我慢して食べ続けると体が受け付けるようになって食べられるようになるって昔何かで読んだ

    • +6
  16. うちの母はテレビの食レポでレポーターが開口一番「やわらかい」と言うのが許せないらしい。「『おいしい』が先でしょ!」と。
    でも私は「おいしい」より先に「やわらかい」と言いたくなる気持ちはわかる。
    味より食感の方が先に来るんだよね。

    • +4
    1. ※25
      最初に「おいしい」と言わない場合、「(おいしいかどうかは別として)やわらかい」ってことだよってお母様に教えてあげてね

      先週、下の親知らず2本抜いてもらって何も噛めず、やわらかく煮るかみじん切りにして飲み込むしかできてない。
      鶏ささ身をツナフレークサイズにした水分多めのとろとろ親子丼(おかゆ)を作って、普通の濃さに味付けしたんだけど
      噛まないせいか全然おいしく感じないんだよ。
      つまらないよ本当に…。

      • +1
  17. 食物を口に入れた瞬間それが「旨いorマズイ」と脳内信号が分岐する“最大要因”は、食感以前にそもそも「身体が欲している成分か、既に体内に満ち足りていて不要な成分か」だと思う。つまり脳内の生存本能が「補給必要」と判断する対象の栄養成分は“旨い“と感じさせる仕組み。

    理由としてそれが「生物が生きていくための基本中の基本」だから。例えば水を飲んだ時。これほど喉が渇いているときとそうじゃない時で“旨さ“が変化するものはない。動物もミネラル欠乏していたら本能で“土”を食う例がある。あれは「ミネラル補給」時に旨いと思っている証拠。
    逆に人間が幼少期にトマトとかクセのある野菜が苦手なのは「高濃度で含まれる抗酸化成分」が過剰だと脳が感じているからだと思う。
    そして大人になると“好き嫌い”が減っていくのは加齢によって「大概の成分が体内で満ち足りていない」状態になっていくからではないか

    “食感”は好き嫌い(旨い/不味い)のベーシックな部分で感覚を左右している要因ではなく、あくまで「高レベル=“食”文化の関心が成熟した社会」での話だと思う。

    • 評価
    1. ※26
      別にこの研究はそれを否定してるわけじゃないから…
      そこに焦点を当ててないってだけで
      食べ物の好みが複数の要因で決まるのは自明だから

      • +2
      1. ※39
        表題の「カギ」に反応した文です。「旨い/マズイ」と受けた感覚の分かれ目において「食感」以上に重要な左右要因がある、と言いたいわけです。

        食感は確かに「旨い・マズイ」に影響を与えますが、食べる本人の身体の状態如何で感覚が逆転することもありうるでしょう。

        「複数の要因」が自明の理なのはそれこそ常識であり、「言わずもがな」です

        • -1
  18. 私はとけそうなほどやわらかいのにザラザラな物が苦手で、完熟の柿とかが昔から苦手
    我ながら反応がオーバーすぎてちょっと恥ずかしいけど、完熟の柿を食べると口に含んだ瞬間反射的に背筋がゾワゾワして一瞬身震いしてしてしまうから味わう余裕も無くて急いで飲み込んじゃう

    食感変えてごまかすんじゃなくて苦手そのものを克服する方法は無いのかな…

    • +3
    1. ※28
      良く分かります。感覚は一緒です
      食後のデザートとして熟熟の柿は自分も食べたくありませんw

      でも、かなりの空腹状態だったらその柿も美味しく感じるのではないでしょうか。

      • 評価
    2. >>28
      分かる
      洋ナシのコンポートとかも苦手だな~
      ザラザラホクホクなリンゴも…

      • 評価
  19. そういえば、日本語には食感を表すオノマトペが豊富にあるね。 サクサク、パリパリ、カリカリ、フニャフニャ、クチャクチャ、ネトネト、モチモチ、プリプリ、ツルツル、パサパサ、カスカス、グチョグチョ、ギトギト、トロトロ、日本人は味覚が繊細なのかな。外国ではどうだろう。

    • +2
  20. チョコレートや煎餅がお好み焼きやたこ焼きみたいな食感だったら気持ち悪くて食えないし、お好み焼きやたこ焼きがチョコや煎餅みたいでも同様。
    その食べ物はその食感という先入観があるから、そりゃその先入観を外したのは不味く感じるもんだよ。
    記事にあるチョコなんか先入観丸出しじゃない。
    リンゴかじったら滑らかな口溶けだったら腐ってると思って吐いちゃうよ。
    食感ではなく先入観が大事なんだよ。

    • -4
  21. もんじゃ焼きを初めて食べた時のこと憶えてます?

    • +2
  22. 例えばこんな食材っていうのがわからないなぁ。
    柔らかく焼いたものと、
    しっかり焼いたものなら
    違う料理になってるような気がするから。。

    • 評価
  23. 別に研究する必要ないことだなあ。
    イグノーベル賞でもねらってるのかな?w

    • -7
  24. カステラは切ったやつより手で割ったやつの方が旨い

    • +1
  25. どんなに美味しい粉がかかっていても湿気ったポテチは美味しく感じないもんな。

    • +3
  26. ファットブルームとかでボソボソの落雁みたいになったチョコレートも、安いのだと目先がかわってまあ良いかと思うんだけど。
    高いのでやらかしたときは暫くの間自分を責めるよ。

    • 評価
  27. 〈最悪な未来〉
    今後、支給するすべての食料は合成品になります。形状はバー型、食感は「かずのこ」です。

    • 評価
  28. パンに板チョコ挟んである菓子パン、夏場は冷蔵庫で冷やして食べてる。
    たとえパンがぱさついても、中の板チョコがパリっとしていなくては嫌なのだ。

    • +2
  29. ナンコツのコリコリの食感好き
    大粒タピオカやナタデココのグニュって食感好き
    小粒タピオカやいくらのぷりぷり感好き

    • +1
  30. 昔テレビで医者が言ってたな
    プロの料理人が作った料理でも、それをミキサーにかけたら食べたいと思う人はいないって

    • +2
  31. 伊賀の堅焼き煎餅が一番好き。
    くろがねの堅パンも楽しかったなー。
    これも食感…だよな

    • 評価
  32. 茹ですぎたブロッコリーを噛むと吐きそうになるのはこういう理由か

    • +1
  33. 食感で美味しく感じられるなら、病気で味覚を失った人も食事をもっと楽しめる可能性があるな。

    • +2
  34. とりあえずカレーは飲み物ということで。

    • 評価
  35. すすれない文化圏の人には関係ないかもしれないけど、匂いだって大事
    吸い込んで鼻に抜ける匂いは、特に出汁に重点を置く料理には大事で、すするとそれがよくわかる

    • 評価
  36. 不味さとは非食物を連想してしまうことだと思う
    粒子径とは砂を指してると考えられるね
    砂っぽいのは本能さんが避けるんだよね
    以上!

    • 評価

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