
だがじわじわとゆっくり進行していると実感がわかないものだ。そこで、フィンランドのアーティストは、それを可視化すべくこんな作品を作り上げた。
「Lines」と名付けられたこのインスタレーションアートは、LEDライトで土地や建物に光ラインを入れ、近い将来そうなるであろう水位を示したものだ。 Lines (57° 59’ N, 7° 16’W)
気候変動で海面の水位は上昇している
これはペッカ・ニーットゥヴィルタとティモ・アホというフィンランドのアーティストが手がけた「Lines(ラインズ)」という作品で、温暖化による海の影響を表現している。
image credit:TAIGH CHEARSABHAGH
Linesは人間と自然との関係や、長期的な影響による壊滅的な被害を探るもので、現代社会の「それほど遠くない現実」を警告する。
LEDライトで示す将来の「水位」
この作品は複数のLEDライトを溝のあるアルミの金属に取り付け、それを建物の壁や地面に埋めた金物に設置したもの。
image credit:TAIGH CHEARSABHAGH
産業革命以降、人類は気候変動に少なからず関与していることがわかっている。LEDは現代の消費社会を表す素材ともいえるだろう。ライトが示す「水位」は一連のセンサーと連動している。それらのセンサーが地球温暖化による海面上昇値を計算、その値に合わせてライトを点ける。
地域の話し合いのきっかけに
「創造的なプロセスと、現代社会や土地開発、海洋との共存には多くの関わりがある」という2人。彼らは「人里離れた地域の海辺のコミュニティとその未来」という観点からこのプロジェクトに着手したと語っている。

image credit:TAIGH CHEARSABHAGH
2人はスコットランド西部にある低地の島、ノース・ウイスト島を選び、島の北東部にある美術館にLinesを設置した。この展示は2018年5月から行われており、今年8月末に終了する。この辺りは高潮により開発が困難になり、現実に海面上昇の被害が懸念される地域でもある。
2人は「Linesは、言葉やグラフだけでは表しきれないデータや、難しい概念をはっきり伝えられる作品で、将来に関する話し合いを地域にもたらします。この光が人々に現実を意識させるのに役立てば幸いです」と語っている。
References:dezeen / taigh-chearsabhaghなど /written by D/ edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
もう辞めちゃったの?
これから更に意識していく必要が有りそうなのに
2. 匿名処理班
風景パズルから逃げるな
3. 匿名処理班
イギリスなんか、寒冷化して氷河が戻って来たら即アウトなのに、まだ「温暖化ガー」とか言ってるのか。
4. 匿名処理班
日本は浮き島だからどんなに海面上昇しても平気
5.
6. 匿名処理班
こういうのは都市部の人が大量に集まりそうな所でやっても良かったのでは
7. 匿名処理班
ガチでやると地球の全部の氷が解けても沿岸部がちょっと水没するだけってばれるからやらんのでない
8. 匿名処理班
津波の痕跡を残すモニュメントが「起こってしまった悲劇」の象徴とすれば、このインスタレーションは「これから起きうる悲劇」ですね。
LEDなら電源を落とせば消えるように、その起きうる悲劇も人間の知恵で消すべき、と受け止めました。
9. 匿名処理班
※4
浮き島…?
じゃあなんで大陸棚あるの…
なんで津波くるの…
10. 匿名処理班
>>7
ガチでやっても
大半は聴きやしないさ
知ってか知らずか
瀬戸際になって大騒ぎする
ハーメルンの笛の音が聴こえる
11. 匿名処理班
世界各地に残る海面上昇の記録(数百年分)を調べたら、温暖化とは関係なく
「一定の上昇率」であることが判明したそうですよ。
毎年毎年、少しずつ地球の全てで上昇しているので温暖化は関係ないとか。
12. 匿名処理班
北ヨーロッパって氷河期の氷の重量で地盤沈下してたのが解放されて
今も地面が隆起し続けてたはず