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グーグルマップ開発秘話:グーグルマップの「航空写真」はもう少しで「鳥モード」と呼ばれるところだった

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(著) (編集)

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 風変わりな上司に対処する最善の策は、彼らのとんでもない思いつきを無視してしまうことである、と示唆する証拠はますます増えている。

 グーグルマップの共同開発者で、現在セールスフォース・ドットコムの社長を務めるブレット・テイラー氏もまた、グーグル時代のエピソードを披露して、その仮説の裏付けを提供している。

グーグルマップの開発秘話

 先日、テイラー氏は、「グーグルマップの由来のしょうもない話」なるツイートで、当時の開発秘話を暴露した。

 それによれば、グーグルマップの某人気機能は、もう少しで「鳥モード(Bird Mode)」と呼ばれるところだったのだという。

 それは2005年のこと。開発チームと経営者との間で「オタクの聖戦」が勃発した。

 そのとき、グーグルマップに航空写真で地図を表示できる新機能――現在「サテライト(日本では、航空写真)」と呼ばれる機能が実装されようとしていた。

 だがあいにく、そこに表示される画像はサテライト、つまり人工衛星が撮影したものではなく、ただの航空写真だった。

グーグルの革新的意思決定システム

 ちょうどその当時、グーグルの経営陣は、重役会議をマネジメントや意思決定に関する風変わりな実験台として利用していた。

 経営陣が思いついたのは、ある議題について、巨大なタイマーがカウントダウンしている間だけ議論するという方法である。

 カウント切れを告げるブザーが鳴ったときに議論されていたアイデアが最終的な決定事項となる(なお、グーグルは現在世界に名だたる大企業であり、こうした初期の工夫は功を奏したわけである)。

 そして、このカウントダウン方式にかけられた議題の1つが、新機能の名称を「エアリアル」(航空の意)ビューにするか「サテライト」ビューにするかであった。

 なかなか合意が得られず、経営陣ははなはだしく優柔不断で、エンジニアはフラストレーションを募らせた。

 だが、テイラー氏の記憶によれば、グーグルの共同創業者セルゲイ・ブリン氏が余計な声をあげた――「鳥モード」にしよう、と。

最善策——「鳥モード」は無視

 テイラー氏と彼のチームはずっこけた。

 サテライト派だろうが、エアリアル派だろうが、鳥モードがひどい名称であることにチームの誰もが同意しただろう、とテイラー氏は回想する。

 しかも、それが「考えられる中で、一番ふざけた方法」で決められてしまったのだ。

 そして、グーグルマップの開発チームは、件の最善策を採用することにした。上司の意見を無視することにしたのだ。きっと上司は忙しくて、それどころではないだろうと思い込むことにした。

 そんなこんなでテイラー氏は、上司に無断で新機能の名称を「サテライト」に決定。幸いにもこの独断専行が覆されることはなく、今にいたっている。

 めでたし、めでたし。かな?

References:twitter@btaylor/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 41件

コメントを書く

  1. 鳥瞰図モード。別に違和感ないですが。うーん

    • +22
    1. ※1
      普通に鳥観図という言い方があるんだから、それでいいよね。

      英語だと「BIRD VIEW」という言葉もあるんだし。

      ※26
      ああ、そういうことね。
      ならしかたなしか。

      • 評価
  2. 機能の名称というあまり重要でないことは上司に相談しちゃいかんという例でもあるなぁ。
    「こういう名称にしました」と、事後報告にするのが無難という。

    • +3
    1. ※3
      それは逆だ

      重要なことは一番詳しい現場が決めないといけない
      重要でないことを上司に決めさせて花を持たせてやることが大事

      • +9
    2. ※3
      「こういう名称にしました」→「う〜ん、なんかピンとこないなぁ、例えばこれはどうかな」とか言われると無視しにくいよ、たぶん。

      • 評価
  3. 大江戸線の名前候補だったゆめもぐらを思い出す。

    • +9
  4. スーパーマンモードにならなくてよかったな。

    • +6
  5. サテライトモードも、そこそこダサいと思うけど。

    • +6
  6. え、鳥モードってそんなにダメ?
    私は鳥大好きだから、良い名前だと思うな。

    • +13
  7. トップ画像見てるとバルト三国の位置関係の覚え方を思い出しちゃう
    ノル上、下スウェー、玉フィンフィン

    • 評価
  8. どうでもいい事であるがゆえになかなか決まらんのだよね
    決定打が無いから
    逆説的には鳥モードという決定打を打ち込んだ
    セルゲイはやっぱり優秀だったのでは?

    • +10
  9. 大昔、「デフレスパイラル」と言う言葉が流行りだした頃の事、あるプレゼン資料をつくっていると、全く誰からも尊敬されていない上司が資料を見て「この゛悪循環゛の箇所、゛悪循環のスパイラル゛にしろよ」と言ってきたのですが、全く意味が分からない、回転しながら、らせん状に落ちていくの?そんなことある?もういっそ悪落下ほうが良いわい。と思い下っ端だったので、同じ部署の同僚と上司の上司に相談したら、『満場一致で無視』となりました。

    今でも意味が良く解らん。

    • +5
  10. 「バードモード」なら、全然いいじゃん
    「鳥モード」でも、聞きなれてたと思う

    • +8
  11. 会議をしてはならない ~結論は話し合う前からすでに決まっている~

    • +3
  12. 別に悪いとは感じないけどなあ
    実際に使われて普及してたらサテライトってどうなのwってなってそう

    • +6
  13. 「ゲートウェイ」も無視すべきだったんだよ。

    • +6
  14. 最大までマイナス望遠にしたら、成層圏すら超えちゃって地球全体見渡せるんだから、『鳥モード』ならすごい鳥だな。

    • +1
  15. 「鳥モード」なんてワクワクするけどなぁ

    • +2
  16. バードビューは他で使われちゃったからね。

    • +2
  17. 英語的な響きではダサいってことなのか?おっさんセンス丸出しみたいな
    「危なかったあ」みたいな記事だけど全然ピンとこない

    • +4
  18. 日本版だと「衛星」でなく「航空写真」なのはなぜなのだろう
    日本語の「航空」はフランス語aviationに対応し、aviationは鳥(avis)由来である [ウィキさん] ということらしいから、いつのまにか「鳥モード」が復活していたといえなくもないあたり人生こもごもと感慨にふける

    ユーザーに対して厳密には嘘になる「衛星」って文字列は使いたいけど使えないね。使っちゃえば? いや使えないよ。とボツにしていた「衛星」を、上級経営者会議で決定したまるっきり事実と異なる「鳥」にするくらいならと「衛星」でいっちまいました。その後実際に衛星写真の使用量が増えて胸張れるようになるまでは、ユーザーのみんなには「やや嘘」つき続けるコトになっちゃったよねテヘペロ☆
    こんな感じなのかな…かわいいエピソードだ。

    その会議で「スーパーマン(モード)」が実際に発案されてボツになっていた、といまさら知ったDC幹部の反応が知りたい。なんだよアースなら時間遡り表示あるからいいじゃんか!とか言いだしそう。

    • +2
    1. ※30
      これも、たぶん単純に日本語と英語の
      それぞれの単語ニュアンス(ダサさや分かりにくさ)
      の関係じゃないの?

      明らかに狭い範囲での境い目の分かる航空写真を
      わざわざ仰々しく「衛星写真」と日本語で表示しても、
      「は? ただの航空写真やん。アホちゃう?」
      と冷めるだけだと思う。

      英語だと、サテライトの響きが
      ちょっとSFの最先端技術っぽくてスタイリッシュ(?)
      だったんじゃないだろうか。
      逆に、航空写真って英語で何て言うの?と思って辞書見たら
      aerial photograph とか aerial photo image とか
      あまりスッキリしない長たらしい単語だし、
      エアーだけに省略すると「空気?え?何?」になりそうだし、
      「サテライト(衛星)」がどんな機能かのイメージ想起に
      ちょうど手頃だったんじゃないだろうか。

      • +3
  19. Bird’s-eyeならともかく、Bird Modeだと「鳥状態!」的な雰囲気だね。それはそれでいいかもしれないけど(笑)

    • +2
  20. こういうエピソードを聞くとグーグルは、経営者側と技術者側が対等の力関係にある良い会社だなあと感じる

    • +1
  21. スカイツリーも似たようなことあったよね。
    東京EDOタワーは流石に無いなーと今でも思う。

    • +3
    1. ※34
      たしかに、東京とEDOとタワーの組み合わせは語感的によくないかもね。

      • +1
    2. ※34
      とはいえ、スカイツリーも当時ダサイとか散々言われた。

      • 評価
  22. こういうズームインできる写真地図って、スパイ映画とかでみる「衛星写真」を連想させるから、サテライトモードという名前がたとえ少し嘘でも、機能を想像しやすいと思う。

    • +1
  23. こう言う話好き、上司の言葉でも多数決でなしと思ったらそのまま放置とかアメリカらしいと言えると思う。日本で同じ事するのは無理があると思うもんwただもしも失敗したら上司からは嫌味を言われて責任問題とかどうなったのかは気になるな

    • +1

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