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日本の地図も!16世紀に描かれたファンタジー盛りだくさんの世界地図がデジタル化公開(イタリア)

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(著) (編集)

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 1544年ミラノ生まれのウルバーノ・モンテは、40代前半に地理学に向かい、20年もの歳月をかけて、世界地理のあらゆる知識を数冊の書物にまとめあげた。

 さらにそれだけでなく、世界地図の平面球形図を作って、2次元表面でできるだけ世界全体を3次元、つまり立体的に見られるようにしようとした。

 430年前のその力作を、現代の地図収集家で学者のデヴィッド・ラムゼイがデジタル化した。

60の部分地図をつなぎ合わせた世界地図

 モンテは全部で60の部分地図をひとつにつなぎあわせるという構想を練っていた。そして、直径2.7メートル以上にも及ぶ巨大なひとつの地図に、それらをいかにまとめあげたのか、詳細な説明を残した。

 4巻の書物の中には、一年のうち季節によって違う日の長さを示すチャートや、世界や宇宙に関する地理学的な詳細論文も含まれている。

 メルカトル図法を用いた現代の多くの地図と違って、モンテの地図は北極の真上から俯瞰したものになっている。今日、北極を中心としたこの図法は方位図法として知られ、国連のロゴマークとしても使われている。

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直径2.7メートル以上もあるこの投影法地図は、北極を中心にして、60の小さな地図から成っている。

image credit:COURTESY DAVID RUMSEY

いろいろ誤りはあるものの、夢とクリーチャーにあふれていた

 60の地図をひとつに合わせると、極めて個人的な解釈に満ちた豪華な地図ができあがる。そこには、現実に存在する動物だけでなく、幻想のクリーチャーが陸や海で浮かれ騒いでいる様子が驚くほどたくさん描かれている。

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ベネズエラの海岸沖に現われた海の怪物

image credit:COURTESY DAVID RUMSEY
 ラムゼイがスキャンしデジタル化したおかげで、わたしたちもこの輝かしいモンテの地図のパズル全体を初めて目にすることができる。

 これは16世紀に作られた一枚の巨大な世界地図だが、地図作成者や学者たちに忘れ去られ、見過ごされてきたものだ。

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北ヨーロッパ地域

image credit:COURTESY DAVID RUMSEY
 モンテ自身は世界を旅をするまで地理学の知識はなかった。むしろこの地図は、すでに流布されていた他人の知識や、初期の航海者の文章を元にしたものであるため、特に南米あたりなど遠方の地域についてはさまざまな誤りがある。

 もっと研究が進んで、モンテがどういう原典から知識を引用したかが正確に明らかになることが期待される。

日本の使節団からの伝聞で描いた日本地図

一方で、モンテの描いた日本は、1580年代に日本からやってきた人間との会話を通じて行った、継続的な個人の研究の賜物だ。現代の地図とはまったく似ても似つかない日本だが(上下逆さまなようだ)、詳細については驚くほどのレベルだ。

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モンテの描いた日本。ミラノに派遣された日本の使節団から聞き取った情報がベースになっていると思われる。当時としては進んでいた。

image credit:COURTESY DAVID RUMSEY

そこはファンタジーの世界

 世界中を旅して、モンテは異国の動物、例えばワニ、ラクダ、ライオンなどをスケッチするのに時間を割いた。

 「テラ・インコグニータ」(アラスカ周辺のどこか)と名づけた海岸の近くには、子どもを連れたオオカミが肩越しに注意深くあたりを見ている。ほかにも、グリフィンやゾウをつかむ巨大な鳥のように見えるものなど、想像上の動物が描かれている。

 海にはたくさんの尾を持つ人魚や完全武装した船隊も見える。ときの王であったスペインのフェリペ2世も登場するし、モンテ自身の肖像もいくつか紛れ込んでいる。当時の地図製作者は、余白を残すのがイヤだったのかもしれない、とラムゼイは言っている。

「地図製作者たちが、名前も場所も知らなかった町は多くあったはずだ。だから、木々や怪物で余白を埋めたのかもしれない。地図をパレットとして使ったのだろう。それがとても芸術的で興味深く、今日のわたしたちの心をつかむのだ」

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シベリア北部で跳ねまわるユニコーンやドラゴン、その他の生き物。

image credit:COURTESY DAVID RUMSEY
 ほとんどかえりみられることのなかった自分の地図が、やっとしかるべき人たちに注目されて、モンテは大いに喜ぶことだろう。

 この地図の原本はスタンフォード大学で一般公開されていて、鮮やかな色の実物大のデジタル版を堪能することができる。ネットでアクセスすることも可能だ。研究者たちもこの珍しい傑作、描かれている宝をじっくり近くで見られることだろう。

デヴィッド・ラムゼイによるウルバーノ・モンテの地図コレクションはこちらから

References:atlasobscura/ written by konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 37件

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  1. 面白い、そして地理的に欧米から遠かったのは幸いだった。

    • +6
  2. 日本地図に書いてある”giapone(日本) isola(島)”という意味。
    現代だと”giapone”は”giappone”が普通の表記なんだが、昔はそういうもんだったのだろうか・・・

    • +2
  3. テラ・インコグニータ= terra incognita はラテン語で未知の土地という意味ですよ

    • +9
    1. ※4
      そういう意味なんだ!時代的にラテン語で書かれてるのか、納得

      • +3
  4. 当時の海図って言い伝えや自分らが計測したりして
    作ったものなのでその重要性は半端でなく、海賊や
    敵国が襲撃来た時にはまず盗むのが地図であり
    また盗まれないように処分するのが地図だったっけ

    • +7
    1. ※5
      シーボルトが当時の天文方を巻き込んでやらかしたのもそれだったね。

      • +4
    2. ※5
      飛行機や衛星が無い時代は国家機密だったしね。
      ※26
      当時信長の時代だからその通りかもね。サビエルもまずは九州回って島津家に出向いたのちに京都に進んでるし。

      • +4
  5. 文字が書き込んであるけど、全然読めない。めっちゃ気になる。

    • 評価
  6. 拡大判を見てみたら人物画が特に、絵があまり上手くない人が
    資料等を見ながら一所懸命人物を描いたって感じがしてなんか可愛い
    あと日本の近くの海にいる巨大ロブスターみたいなのも可愛い
    アマクサはなんとか読めたけど他の日本の地名が分らない…
    アフリカに描かれている神殿は、古代ローマがアルジェリアに
    作ったものかな?これも可愛い

    • +4
  7. 未開の地とか山が多い所ってやっぱり大きく描いてある気がする
    測量してないなら、距離の基準=移動時間だったのかなぁ

    • +4
  8. なんとなくファミコン時代のゲームを思い出すな
    ワルキューレとか

    • +5
  9. 公式サイトの解像度すごい
    ネオアトラスというゲームに熱中してた頃を思い出した

    • +5
  10. 怪しい日本地図、「天外魔境」の世界ですねぇ。ワクワクするわ

    • +5
  11. 子供のころ絵本やテレビで知ったり想像した生き物とその分布みたいなものをちょうどこうやって地図に書いてたな……
    昔の人も楽しかっただろうね!

    • +4
  12. 国連のロゴマークについてはこの記事で知った
    確かに極点から見ると東だ西だって議論しなくて済むもんね

    それはそれとして、余白を残したくなかったって推論で
    モンテさんにすごく親近感を持ってしまったw
    すっごいわかる

    • +3
  13. どこがどのへんかなんとなく分かるね日本

    • 評価
  14. このゆるかわいさはそのうちきっとグッズ化されることだろう…
    ほしい

    • +1
  15. 映画にもなったビリギャルの中で主人公のさやかちゃんが、坪田先生に「日本地図書いて」って言われて書いた日本地図が丸一つだったが、彼女は16世紀の娘だったのか。(笑)

    • 評価
  16. 日本はよく見ると地名が中部/九州あたりに偏ってるのは交易が盛んな地域だったからなんだろうか。

    • +5
    1. ※26
      >日本の使節団から聞き取った情報がベースになっていると思われる
      時代から言って天正遣欧少年使節のことだろうけど、みんな九州出身だったからじゃないかな

      • +3
  17. こういう大昔の地図って眺めてるだけで凄くワクワクしてくる

    • +3
  18. 十八世紀を生きた敬愛する大バッハも、日本を認識した事があるのかな、とふと。

    • +1
  19. この時代だと日本が載ってるだけですげーってなる

    • +4
  20. 地図を眺めるのは当時の娯楽でもあったと思うよ。不思議な生き物が描き込んであるのを眺めながらいろいろと空想をふくらましただろうな。

    • +1
  21. すっげーなあ
    収集する熱意とそれを惜しげもなく公開してくれたことにめちゃくちゃ感動した

    • +3
  22. こういう当時の技術を駆使に駆使しまくってこさえた地図とか、
    半ばファンタジーてんこ盛りの地図が大好き。
    苦労に苦労を重ねて出来た冥王星とか金星とかの、現代の地図に通じるものがある。

    • 評価
  23. この時代の人たちはまさにファンタジーの世界に住んでいたと思う

    • 評価

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