
ポメランズのその後の調べて、その物体が寄生植物である事が判明した。さらにこの寄生植物は、自然界において小さな生態系を構築する上で重要な役割を果たしていることも生物である事もわかったという。
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Mystery of the Yellow Bulbs: Caterpillars, Ants & Parasitic Plants
ポメランズは、ペルーの南東にある広大なアマゾンの一部を対象に調査をしていた。そこで彼はこの奇妙な黄色い植物に出会ったのである。写真や動画もアーロン・ポメランズさん自身の手で撮影されたものだ。
樹木にへばりついた無数の黄色い球形の寄生植物



ポメランズは当初、この黄色い球体が菌類ではないかと考えていた。だが、多くの植物学者と意見を交わし、「寄生植物だろう」という結論に至ったそうだ。
アポダンテス科に属するこの寄生植物はその一生の多くを木の中で過ごし、年に1度、花を咲かせる時にだけ木の表面にぶつぶつと、黄色い球体となってその姿を現すのだ。この黄色い球体は年に数回、数週間の間だけしか見られない、アポダンテス科の花なのだ。


彼が植物を近くで観察してみると、黄色い物体を食料にする毛虫が蠢いているのを発見した。この毛虫は後に※ベニボタル科に属する種である事がわかった。(※注:本文には"family Lycinadae"とあるのでベニボタル科としたが、シジミチョウ科(Lycaenidae)の間違いではないのか?という指摘があった)

毛虫だけで生態系の話が終わるわけではない。ポメランズは二度目の調査の際に、毛虫に並ぶようにしてアリが動き回っているのを発見した。

毛虫形態学
ケムシの蜜が出るのは腹の下の方だが、常に垂れ流しているわけではない。アリは毛虫の背部にある蜜腺に対してドラムを叩くような動きをする事で毛虫に蜜を出すように要求し、そして始めて蜜が生成されるのだ。

これはアマゾンのジャングルという大きな大自然の中で発見された小さな生態系だ。ポメランズは毛虫とアリの小ささを自分の指を横に添え、写真を撮る事で表現したようだ。

ポメランズが二度目に調査に来た際、灰色の蝶が木に止まっているのを発見した。蝶は木にへばりついており、黄色い点々がある為、木と見事に擬態している。コメント欄によるとこの蝶は、シジミチョウ科の Terenthina terentia だそうだ。

via:.livescience・translated riki7119 / edited by parumo
寄生植物は樹木から養分をもらい、その寄生植物を食べに毛虫が集まってきて、その毛虫から蜜をもらいにアリが集まって、でもってそのアリがボディーガードの役割を果たし、クモやハチを追い払う。
樹木を中心に、イッツアスモールワールドが形成されていることはわかったが、大元の樹木はこの寄生植物に寄生されることで、どんな恩恵を受けているのだろう?教えて詳しい人。
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コメント
1. 匿名処理班
こういう一見奇妙でその実しっかりした生態系が形成されているのはとっても興味深い、というかコレで花なのか!
2. 匿名処理班
ぐろいけど見てしまう
3. 匿名処理班
あれがベニボタル科っていうのはおかしい。
"family Lycinadae"って書いてるけど、多分シジミチョウ科(Lycaenidae)の間違い。
シジミチョウの仲間(クロシジミなど)には件の幼虫そっくりの姿で甘露でアリを手懐ける種もいるので、シジミチョウの仲間の幼虫で多分間違いない。
4. 匿名処理班
寄生されてる樹木は、「寄生」だから、害は受けてるだろうけど、益を受けてるということはないかと。
5. 匿名処理班
宿主のメリットはデトックスやろなぁ(適当
6. 匿名処理班
黄色のやつが花で木の新芽に似た構造になってるってわかった瞬間
それまでサブイボ立ってたのに気持ち悪さが引いたので脳の働きって不思議
7. 匿名処理班
人の群れや営みも神様の目で見たら、相当ぶつぶつで「何コレキモッ!」って感じなんだろう
だから何も関与してくれないのかもね
8. 匿名処理班
この木自体はこの植物が寄生してることでメリットを得ているのかな??
9. 匿名処理班
つぶつぶ気持ち悪いけど、一本の木の周辺の生態系に感じ入った。
どういう風に樹木の内部で寄生すれば、こんな表皮一体からつぶつぶが出てくるんだ・・
10. 匿名処理班
毛虫に腹パンして蜜を要求するアリを想像して笑った
11. 匿名処理班
コテのようなもので上から下へとゴッソリ削りたい。
もうツルッツルになるまで。
12. 匿名処理班
あああ!!閲覧注意なのに見てしもたよ〜〜〜〜!!!
13. 匿名処理班
原文のLycinadaeをマドボタル科のLycidaeと解釈したんたんだろうけど
その後の文で蝶の中で2番目に大きなファミリーと記述もあるのでシジミチョウ科Lycaenidaeの誤記ではないかと思う。
幼虫の形態もシジミチョウのそれっぽいし、蜜を出してアリと共生する、というのは日本のシジミチョウでも見られる。
なのでベニボタル科はまあないかと。
14. 匿名処理班
全てこそげ落としたい
15. 匿名処理班
要するに、アリとアリマキ(アブラムシ)の関係みたいなものが、
アリとこの毛虫の間に構築されている訳だ
アリはどうやって、自分達に協力してくれる種を
学習するんだろうか?(まさか遺伝子に書いてはいないと思うが)
アリマキと共生するアリと、ここに出て来たアリを交互に交換して
行動を観察してみると面白いかも?と思った
16. 匿名処理班
蝶は、年間で数週間だけ擬態できるより、残りの期間に黄色い斑点が目立って狙われそう。
17. かわうそ
もっと小さく固まってるカズノコは美味しくいただけるのに
微妙にバラけてるだけでナニこのサブイボ感(>_<)
18. 匿名処理班
最後に出てくる蝶もシジミチョウの仲間っぽいし、毛虫の親御さんじゃないかなぁ
19. 匿名処理班
蟻に食べられてた毛虫が
「待って〜!美味しい蜜上げるから食べないで〜!」と進化した
という妄想をしてみた
20. 匿名処理班
本体の木は寄生植物がかわりに食べられてくれるから鎧にしてるのかも。
21. 匿名処理班
普通の花らしい花だったなら…。
22. 匿名処理班
(燃やしてぇ〜・・・)
23. 匿名処理班
また新たな蓮コラが・・w
24. 匿名処理班
タマゴダケのはえかけみたい
25. 匿名処理班
目の前にこんなのあったら全部削ぎ落としてしまいそう
26. 匿名処理班
この光景、何かに似てると思ったらあれだ
倒木に生えたなめこ
27. 匿名処理班
深爪だな
28. 匿名処理班
( ゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシゴシ
(;゚Д゚)
29. 匿名処理班
トライポフォビアの私には刺激が強すぎた……ゾワゾワが止まらない
30. 匿名処理班
トォオオライポフォビアアアア
31. 匿名処理班
最後の写真の蝶はシジミチョウ科の Terenthina terentia 。
毛虫との親子関係は、今のところ不明だそうです。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/121000358/
32. .
共生ではなく寄生って事か
寄生植物と言えばやっぱりヤドリギに萌える
33. 匿名処理班
樹木にとってのメリットはアリがいてくれることかなあ。
葉を食べる昆虫などをアリが排除してくれる…とか。
でも年に数回のことらしいしメリットは微妙かなあ。
34. 匿名処理班
背中につけて歩きたい
35. 匿名処理班
こーゆー、一見すると人間には全く関係ない生態系のように思われるが
彼らが生きているからこそ、我々も進化の過程で誕生できたのですよね。
36. 匿名処理班
これ花なのか…
37. 匿名処理班
何かしらのホルモン作り出して宿主の成長を促進させてるとかはあるかもね。一蓮托生だから宿主が枯れたら終わりだし。
38. 匿名処理班
いい感じにゾワる粒々。細枝についてる写真だと普通に花芽に見えるけど太い幹に密集すると流石。同じアポダンテス科のPilostylesってのと同じ仕組みなら、粒々の群れにはオスの粒とメスの粒があって、メス花の粒を割ると白い虫の卵みたいのが詰まっている模様。後に種になるものらしいのですが、これもいい感じにキモい写真でよろしかったです。堪能。
39. 匿名処理班
トライポフォビアだが、これは勝てた
40. 匿名処理班
つぶつぶは平気だけど急に毛虫が出て来てワーってなって高速下スクロール
41. 匿名処理班
愛すべきスモールワールド。
案外地球に住む生き物みんな相互関係もって生きてるから、
その縮図みたいで愛らしい。
つぶつぶしてるけど。
42. 匿名処理班
日本でも,ムモンアカシジミ Shirozua jonasi が同じように植物にできた虫こぶなどを摂食することを確認しています。
43. 匿名処理班
あーー!見るんじゃなかった!駄目だ受け付けない!痒いわ!
44. 匿名処理班
本体の木からしたら寄生なんて粗末なものだしもしかした虫が死んで養分になっているのかもしれない
45. 匿名処理班
サムネの時点で鳥肌
なのに見ちゃう自分のバカバカバカ!
46. 匿名処理班
きのこかと思ったら植物なのか・・・世の中は広いな
47. 匿名処理班
ニキビの芯とかが毛穴から飛び出してるように見えた・・・。
48. 匿名処理班
Terentia の羽根の模様、黄色の球に擬態してるにしてはちょっと尖りすぎてる気がする。むしろ何かの虫の絵を描いてると思うんだ。羽根の先っちょの突起も昆虫の足みたいだし、翅脈の筋もそう。蟻や芋虫の視線から見たら、何かに見えるかも。