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科学的なミスが宇宙人探索を遅延させた?100年続いた”星雲説”と潮汐説”の対立

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 19世紀、天文学者は”星雲説”という惑星誕生説を唱えていた。しかし、20世紀の科学者らは新たに”潮汐説”という説を唱え、100年近く、”星雲説”と潮汐説”の対決が起こった。

 結果的に最も有力な説となったのは”星雲説”だ。だが、”潮汐説”という新しい理論に新鮮さを感じ、魅了された人々は”潮汐説”を40年もの間支持し続け、星雲説の発展を妨げたのだ。

星雲説とは?

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 フランスの数学者ピエール=シモン・ラプラスは1796年に星雲説を「宇宙体系の解説」という論文の中で初めて発表した。

 ラプラスが最初に唱えた星雲説はこうだ。

かつて、太陽系の全ての星間物質は、星雲の内部に散り散りに存在していた。今ある太陽の1万倍の大きさもあるその星雲は、ゆっくりと円を描いて公転していた。

時と共に重力が公転を加速させ、その加速により星雲は平たくなりディスク状になった。次第に重力加速に耐えられなった物質は当たっては砕けを繰り返し、それぞれの大きな惑星となった。

そうして出来た惑星が地球や火星などの太陽系の惑星であり、太陽は最後まで星雲の公転の中心部に存在し、今も尚周り続けている。

 この説は長年の謎だった「なぜ太陽系の惑星は全て同じ方向に回転しているのか」という問題を解決するものだった。しかし、19世紀に入り、ラプラスの星雲説に反論が起きた。

 ラプラスの説によると全ての惑星に存在する月は同じ方向に回転していなければならない事になる。しかし、19世紀の天文学者が発見したのは「太陽系と反対方向に回転する月」だった。

潮汐説とは?

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 1905年、ラプラスの星雲説に反論を出したのはトーマス・クラウダー・チャンバーリンという地理学者である。彼は”潮汐説”の生みの親である。

 潮汐説は彼が北アメリカで発見した「更新世」という地質時代の区分の一つを見つけた事で唱えられた。ラプラスの説では更新世時代の地質を説明するには不十分だったのだ。

 ラプラスの星雲説によると、太古の地球は灼熱の地であったが回転と共に温度が下がり、次第に地球全体はゆっくりと冷え、厚い土の塊が地球の表面を覆ったと考えられていた。そして、その時に生じた裂け目等が後に地球上の山々になったと言われていた。

 しかし、チャンバーリンの発見はその説では説明がつかなかったのだ。

 彼の発見した更新世時代の地質には「ゆっくりと冷えていった」と言う証拠は存在せず、見つかったのは急激な冷却現象の爪跡だけだった。そこでチャンバーリンは「地球の温度は一定で、更新世時代に何らかの急激な冷却現象が起きただけで、地球はゆっくり冷えて行ったわけではないか?」と考えた。

 チャンバーリンは世界で初めて「二酸化炭素」が地球の気温に影響を与える、という説を唱えた人物である。そして彼は山々の発生までもが二酸化炭素によって引き起こされる物だと唱え、地球上の二酸化炭素を減らすことで氷河期が起こると提唱した。

 ラプラスの星雲説では地球はゆっくりと冷え、山々はその過程で形成されたと言われていた。しかし、チャンバーリンは自身の発見はこの説を肯定できるものではなかった。

 そこで彼は「地球の温度は一定だった事」と「山々の形成が別の因子によって引き起こされた事」を押し通す為に「潮汐説」を生み出したのだ。

 彼の「潮汐説」では、地球は当初「ただの冷えた巨大な石の塊だ」と考えられていた。チャンバーリンと彼に賛同した若い天文学者フォレスト・レイ・モルトンは「地球が太陽から零れ落ちた惑星であり、巨大な隕石が太陽の横を通過する際の衝撃で生じた惑星だ」という見解を発表した。

地球外生命体の探索の行方

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 潮汐説に賛同した科学者は多い。事実正しい点も多かったのだ。例えば、1927年に発行された「サイエンス・ニュースレター」でも語られているが、潮汐説によると地球の内核は放射性の鉱物の塊で出来ているという物がある。これは現在私達が見る内核の説で最も有力とされている。

 また内部の鉱物の量は惑星や惑星の地表によって異なっていると考えられており、惑星の総重量が異なるのもこの為だと言われている。山々の形成も地表に存在する鉱物の差によって生じた物であり、より多くの鉱物が存在する場所は重力により引き下げられ、山脈や海の底に沈んだ。鉱物の重量の差が山々を作り出したのだ。

 潮汐説では太古の地球は今よりも軽く、小さかったと考えられている。これにより恐竜等の巨大な生命体が地球上に存在出来た理由や、巨大な飛行生物が太古の地球に存在していた理由も説明がついたのだ。

 星雲説によると地球は太陽の星形成の副産物であった為、「太陽系と似た星形成を辿った惑星が発見されれば、地球外生命体が存在する可能性は高い」と考えられていた。しかし、この説を一刀両断したのが潮汐説の提唱者であるチャンバーリンだ。

 チャンバーリンは「潮汐説によると地球の形成は”偶然”によって起こった為、地球外生命体が存在する可能性は極めて低い」と主張した。チャンバーリンの主張により、当時の科学者らの、地球外生命体の探索の夢は音を立てて崩れていった。

新たに新説が登場、転機が訪れる

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via:io9・原文翻訳:riki7119

 一世を風靡した潮汐説だが、1939年にその説にも綻びが見られ始めた。宇宙物理学者ライマン・スピッツァーは「太陽から零れ落ちた物質は太陽自身の重力によって惑星としての形を維持出来ず、粉々に砕け散る」という新しい説を1939年に唱えたのだ。

 これにより潮汐説の地球形成の幾つかは否定され、本来正しかった星雲説に再度スポットライトが当たったのは20世紀の事だったラプラスの星雲説は現在も地球誕生の正しい説だとされている。

 地球外生命体も、もしかしたら存在しているかも知れないのだ。 紆余曲折した結果、100年の時間の末、科学者らはまた、地球外生命体に巡り合える夢を信じ、宇宙探査へのロマン飛行を続けることができるようになったのだ。

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この記事へのコメント 26件

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  1. 誤った学説を否定出来た時に進歩って言うんじゃないのかい?
    可能性の検証を「遅延」と捉える姿勢ことそが進歩を妨げるのではなかろうか

    • +45
    1. 鼻息荒げてコメ欄広げたら、言いたいこと全部※1に書かれてたときの虚しさ

      • +1
    2. ※1
      ホントこれ。当時はそれが最も有力だったんだからね。
      今だって進化論が最も正しいとされてるけど、もしかしたら100年後には創造論?が正しくて、「進化論(笑)」とか言われてるかもしれない。そして更に未来では全く別の理論があるかもしれない・・・それを遅延と言うのはちょっとおかしいよね。

      • +1
  2. この星雲説も今正しいと言われてるだけで将来はまたどうなるかわからんしね

    • 評価
  3. 学者一人の短い人生じゃ生きてる内に覆せないからね

    • 評価
  4. 星の生成に関する主な論理は星雲説で説明できるが、潮汐説でなければ説明できない現象があり、潮汐説が否定された訳ではないだろう。
    補完する内容(潮汐説)が主たる要因(星雲説)を覆い隠してしまった事を悔やむより、この100年のやり取りが星の生成をより十分に説明できるようになったことを喜ぶべきだ。
    最初から正しい答えが分かっていること以外を無駄とするなら、事実を探求することはかえって難しくなる。

    • 評価
  5. 星雲 それは君が見た光、僕が見た希望

    • 評価
  6. この説明だけだと潮汐説と星雲説が対立する理由が分からないんだが

    • +2
  7. なんとも微妙な話ですね
    状況・条件によっては180度変わることもあるし
    どちらかといえば観測機器の性能UPの方が
    重要なんじゃないかと思う

    • +11
  8. 結果的に違ったとしても、反論意見を覆すために取り組んだ実験や観測のおかげで、今の最有力論があるわけだろ。
    それを「妨げ」と書くのはどうかと思う。

    • +2
  9. 地球外生命体はいるけど、恒星間の距離が大きすぎる
    広い銀河団の中には連星で、どちらもハビタブルゾーンにあって、岩石型惑星なら、同時とはいかなくても生命体が交流する可能性はなくも無いが
    そもそも生命体が生まれるには銀河の外側じゃなきゃならんしなぁ

    • +8
  10. 生命のいる可能性がある星をみつけたとしても
    多分まだ何もいないか、すべて滅んで数億年とかだよな
    地球にしたって恐竜全滅させた隕石が
    もっと大きかったり小さかったりしたら全く違う歴史になってたわけで

    • 評価
  11. 僕は妨げとおもう
    結果的に間違ってたわけだし。

    • +1
  12. 妨げるって……仮説→検証を繰り返すのが科学なのに何を言ってるんだ?
    それに潮汐説よりは説明が付くと言う仮説でしかない星雲説が
    まるで覆しようの無い事実のような書き方だな……

    • 評価
  13. 潮汐説の根本は原始太陽のそばを別の恒星が通過したさいに引き剥がされたガスが今の太陽系の惑星になったというもので、この説が正しいと原始恒星のそばを他の恒星が通過しなければ惑星が誕生しないということになる。
    確かに潮汐説のほうが現状をうまく説明できるものはあるのかもしれないけど、でも現実には太陽系外惑星が続々と発見されているので、惑星の成り立ちを原始太陽のそばを別の天体が通過するという偶然に求めた潮汐説は仮説の根源が完全に否定されたかたちになってる。

    • -5
  14. 宇宙の起源とされるビッグバンですら、それが事実なのかも分からないし、
    更に遡って、それが起こる前の宇宙の姿すら我々は知らないからね…
    宇宙紐理論でいうと、同じ事象を何べんも繰り返しているみたいだけど、
    全てが同じ事象の繰り返しではなく、たまにイレギュラーも発生してる可能性も。
    そのイレギュラーこそ、現在の銀河系だという可能性も…って無限ループだこれ(笑)

    • +3
  15. 宇宙とはちがう空間もあったりして

    • 評価
  16. 仮説とか新説ってのも最近じゃどうだかな…
    予算もらう為、耳目を集める為、単なるノルマの為、正確ではないと分かっていながら
    センセーショナルな言葉を使った「新発見」ばかりだよ

    • -1
  17. 間違っていた説を議論になったとか、それが科学だという主張が本当に妨げになっている
    間違ってた説を論破した方達には本当に時間の無駄だった
    その時間研究に費やできたわけだから。
    とにかく間違ってた説を主張して、それを指摘されても言い張っていよいよ反論できなくなったら、議論できてよかったよね?なんて都合のいい話だとおもう

    • +2
  18. どうせ宗教裁判で結構遅れてるんだから今更100年位ヘーキヘーキ

    • 評価
  19. 科学の進歩とは正しい事象を証明してこそ、前へ進める物で
    今回の遅延とは、結果論であり、過去を振り返っての表現としては適格だと思う。
    確かに、この論理があったからこそ、新設も証明された部分もある。が、逆もしかりで、
    多くの人が支持したからこその遅延だという事なんだろう。

    • 評価
  20. でもジャイアントインパクト説が当たりなら、やっぱ地球は特異じゃんということになるけどねと

    • 評価
  21. 結果的には遅延したっていう人いるけど、それはもちろん正しい部分もあるね
    ただし結果論は今を生きる人間にとっての「方法論」にはなりえないから学ぶことは何もないんだよね
    誤説を提唱した人間を悪く言うけど、その当時の人間には何が正しいかなんて判断できないし何ができたの?って話
    今を生きる人間の糧になる考え方じゃないね
    あと、人間の思考ってのはテーゼに対するアンチテーゼがあって初めてより上の新しいテーゼを生むわけだから、やっぱり誤説っていうのは遅延ではないよ

    • -2
  22. 本当はこの宇宙空間は俺らよりもっとでかい人?が使っていたりして。
    いいよこいよ

    • 評価

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