この画像を大きなサイズで見る生きとし生けるものたちは、ほぼほぼその生息している環境に応じて、生き延びるのに最適な体色を獲得している。
なので他の個体とは違う白い姿を持つ個体の場合、大自然の中では生き延びるのが難しいと言われている。
だが天敵のいない海の王者・シャチに限っては話は別のようだ。白いシャチが命を落とす原因は、敵に襲われることではなく、持って生まれた疾患によるところが多いという。
カリフォルニアの沖合では、白いシャチの「フロスティ」が昨年に続いて姿を見せ、「良く戻って来てくれた」と現地を沸かせているようだ。
白いシャチ「フロスティ」が帰って来た!
2024年11月24日、カリフォルニア州にあるモントレー湾で、ホエールウォッチャーの1人が白いシャチ「フロスティ」の姿を撮影した。
このシャチはその珍しい体色から、ホエールウォッチャーの間ではよく知られている存在なのだそうだ。
白くなった原因は先天性疾患の可能性
今回、フロスティを撮影したエヴァン・ブロツキーさんは、次のように説明している。
フロスティは白変種(リューシズム)、あるいはチェディアック・東症候群の可能性があります
このチェディアック・東症候群にかかっていると推定された白いシャチは、これまでに2頭が確認されていますが、彼らは5歳まで生きられませんでした
白変種とは、細胞から部分的にメラニン色素が失われている状態のこと。そしてチェディアック・東症候群とは、免疫系とメラニン生成に影響を及ぼし、白子症を引き起こす、非常にまれな先天的な遺伝性免疫不全疾患である。
この画像を大きなサイズで見るエヴァンさんが言及した「2頭の白いシャチ」とは、1970年に捕獲された「チモ」と、フロスティと同じ個体群に属する「Tl’uk:トゥルク」のことだと思われる。
下はトゥルクの写真。2018年の春に生まれ、2022年7月頃に、おそらくはチェディアック・東症候群により死亡したとされている。
フロスティが最初に目撃されたのは、2019年9月のことだった。エヴァンさんは2023年にもフロスティの姿を撮影しており、1年ぶりの再会に興奮を隠しきれなかったようだ。
白いシャチと仲間たちの生態にはまだ謎が多い
フロスティが母親や群れの仲間たちと一緒に泳いでいる姿は、北米大陸西海岸の各地で目撃されているが、群れがどのようなルートで回遊しているのかは、いまだ謎に包まれている。
目撃情報を総合すると、その範囲は南はメキシコ国境の直下、北はカナダのブリティッシュ・コロンビアにあるアラート・ベイまでという、かなりの広さに及んでいるそうだ。
フロスティはその体色のせいで大変目立つため、ウォッチャーにとっては遠くからでも見つけやすい。
多くの野生の生き物にとって、「目立つ」のは「敵に狙われる危険が増す」ことを意味する。フロスティにとって幸いなことに、海の中ではシャチには天敵がほとんどいないのだ。
母親や仲間たちといつもいっしょにいるフロスティの場合、敵に襲われる確率はさらに低くなるだろう。
フロスティは現在5歳と推定されており、免疫力の低下さえ起こらなければ、 長生きする姿が見られるかもしれない。
この画像を大きなサイズで見る白いシャチは北海道沖にもやって来る
ちなみに「白いシャチ」は日本近海でもたびたび目撃されている。下の動画は、2023年6月に知床の羅臼沖で撮影されたもの。
このシャチは成熟したオスのシャチと見られるそうなので、アルビノか白変種か、おそらくはチェディアック・東症候群以外の理由で白くなっているのかもしれない。
羅臼の白いシャチは2年ごとに姿を見せてくれるようなので、来年あたりにまた帰って来てくれそうだ。
シャチは漁業に深刻な被害をもたらす一方で、観光の大きな目玉となる可能性もある。
現地では葛藤もあるようだが、観光の起爆剤にしたいとの思いも大きいようだ。白いシャチが気になる人は、シャチ観察ツアーに参加してみてはどうだろう。
References: Frosty The Rare White Orca Is Back Off The Coast Of California











白いシャチがいるなら、白いクジラもいそう
実際いるよ
エイハブ「白い鯨がいそう、だと!?どこに出るのだ!!」(シュバババ…
他の白シャチたちと同じ個体群ならやっぱり遺伝病なんだろうなあ…
少しでも長く健康でいて欲しいね