この画像を大きなサイズで見るアメリカの成人はいったい何を恐れているのか?カリフォルニア州のチャップマン大学は毎年調査を行っており、2026年、12回目となる集計結果が発表された。
昨年に続いて政治の腐敗が1位となったが、AIに対する不安が初めてトップ10に入った。
AIが政治や経済に悪影響を与えるという懸念が広がっている一方で、日常的にAIを使う人ほど恐怖心が低いというデータも示されている。
参考文献:
- AI Enters Americans’ Top 10 Fears in Chapman’s 2026 Survey | Chapman Newsroom
アメリカ人が恐れるものトップ10
カリフォルニア州のチャップマン大学は、アメリカ人が何に不安を抱いているのかを調査している。
2026年4月、アメリカの成人1221人を対象にオンラインでアンケートを実施し、その集計結果が2026年10月20日に発表された。
11年連続で1位となった項目は「政治家や役人の汚職」(61.1%)だ。
2位の「アメリカが再び世界大戦に巻き込まれる」(58%)は、前年の6位から大きく順位を上げた。
調査の創設者である社会学者のクリストファー・ベイダー教授は、イランとの紛争への不安が影響している可能性があると述べている。
そして今回初めて、AI(人工知能)に関する項目がランクインした。
AIに対する不安が初めてトップ10入り
2026年の調査結果では、AIに対する不安がトップ10のうち2つを占めている。
3位に「AIによる政治への悪影響」(51.9%)、7位に「AIによる経済への悪影響」(49.7%)が入った。
AIというテクノロジーに対する不安は、「大切な人の重い病気」(51.8%)や「大切な人の死」(50.6%)とほぼ同率に達している。
身内の不幸と同じ割合の人がAIを恐れているという結果は、現代社会の変化をよく表している。
ベイダー教授は「アメリカ人はAIについて、自分の仕事がどうなるかだけでなく、政治制度や経済への影響を心配していることがはっきりした」と語っている。
日常生活に急速に浸透するAIには、本物そっくりの偽画像を生み出したり、不正確な情報を拡散したりするリスクがある。
これまでにもカラパイアでは、対話型AIがユーザーの誤った信念を増幅させてしまう問題や、開発企業のトップすら恐れるAI大暴走の可能性をお伝えしてきた。
この画像を大きなサイズで見る日常的にAIを利用する人ほど恐怖心は低い
ただし、すべての人々がAIを恐れているわけではない。
アンケート結果を詳しく見ると、AIの利用頻度と恐怖心の間に明らかな違いがある。
AIを週に1回以上使用する人のうち、AIが政治に悪影響を与えると恐れている人は46%だった。
一方で、AIをまったく使わない人ではその割合が55%にのぼる。日常的にツールに触れて使い慣れている人ほど、未知の技術に対する恐怖心が低い傾向がある。
研究チームは、AIを使ったから怖くなくなったのかどうかまではわからないとしている。
それでもAIの経済学を研究するセス・ベンゼル助教は、AIを使う人は急速に増えているので、AIへの恐怖は時間とともに減っていくかもしれないと考えている。
2026年 アメリカ人が恐れるものトップ10
- 政治家や役人の汚職(61.1%)
- アメリカが再び世界大戦に巻き込まれる(58%)
- AIによる政治への悪影響(51.9%)
- 大切な人の重い病気(51.8%)
- 大切な人の死(50.6%)
- 経済・金融の崩壊(50.6%)
- AIによる経済への悪影響(49.7%)
- 政府による個人情報の監視(48.9%)
- 生物兵器を使った戦争(48.2%)
- テロ攻撃(47.3%)
日本のAI利用率急増と今後の向き合い方
よく使う人ほどAIを恐れていないという結果は、日本社会を考える上でも参考になる。
総務省が発表した「令和8年版情報通信白書」によると、日本国内における個人の生成AI利用経験率は、2024年度の26.7%から2025年度には58.8%と、約2倍に増えている。
日本でもAIが急速に身近なツールとして普及している。
同白書では、生成AIを「機械・道具」ととらえる日本人が最も多かった。
利用者が増えるにつれて、AIは得体の知れない存在から、実用的な道具へと変わりつつあるようだ。
AIを過剰に恐れるのではなく、実際に触れて仕組みを理解していくことが、不安を和らげる第一歩になるのかもしれない。
とはいえこの先、超知能やAGIが登場した時にどうなるかは、今のところ予測できない。
超知能AIをつくれば人類は絶滅する
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