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ネズミ級の重さ!絶滅寸前だった世界最重量級の昆虫「ジャイアント・ウェタ」が野生で復活

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Image credit:Shaun Lee / iNaturalist, CC BY 4.0
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 ニュージーランド固有種で、ネズミほどの重さがある世界最重量級の巨大昆虫「ジャイアント・ウェタ」は、外来種の捕食や環境破壊によって絶滅寸前となっていた。

 だが、過去15年にわたる繁殖プログラムによって数を回復しつつある。

 1万1000匹以上が捕食者のいない島々や保護区に放たれ、野生で世代を重ねて定着したことが、ニュージーランド自然保護局(DOC)の研究で明らかになった。

 絶滅危惧のランクも「増加中」へと改善されている。

 この研究成果は『New Zealand Journal of Zoology』誌(2026年10月2日付)に掲載された。

参考文献:

世界最重量級の昆虫、ジャイアント・ウェタ

 ニュージーランドに生息する巨大な昆虫のグループ「ジャイアント・ウェタ(Deinacrida属)は、バッタやコオロギの仲間(バッタ目)に分類される羽のない昆虫で、ニュージーランドにのみ、11種が生息している

 その中でもウェタプンガ(Deinacrida heteracantha)は、世界最重量の昆虫として知られている。

 メスはオスよりも大きくあ、体長が最大10cm、脚を広げると20cmにも達し、体重は最大35gと、ネズミやスズメよりも重い。

 この迫力ある昆虫は、映画『ロード・オブ・ザ・リング』の特殊効果を手がけたニュージーランドの会社「ウェタ・ワークショップ」の社名の由来にもなっている。

 ジャイアント・ウェタは、かつて同国の北島北部に広く生息していたが、ヨーロッパからの入植者による土地の開墾や、ネズミやオコジョといった外来の捕食者が持ち込まれたことで、その数は激減してしまった。

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ジャイアント・ウェタの最大種、ウェタプンガ(Deinacrida heteracantha)Image credit:Shaun Lee / iNaturalist, CC BY 4.0

絶滅の危機から救うため、15年間の繁殖プログラム

 ジャイアント・ウェタは1990年代には、ニュージーランドで最も絶滅が懸念される種の1つとされ、本土の野生下では絶滅したと推定されていた。

 一時はオークランド沖のリトルバリア島という島にしか生き残っていなかった。

 2005年から2009年にかけて島で行われた調査では、残された個体数が少なすぎて、島から直接ほかの場所へ移すことはできないと判明した。

 オークランドにある野生動物施設「Butterfly Creek」の職員たちは、リトルバリア島でわずか18匹を捕獲しで繁殖を始めた。

 施設は2010年と2011年に、育てたジャイアント・ウェタを、捕食者のいないモトゥオラ島とティリティリ・マタンギ島に初めて放した。

 2012年にはオークランド動物園も保全活動に加わった。

 オークランド動物園は、幼虫を1匹ずつではなく大きなケージでまとめて育てる方法を取り入れ、一度に大量のジャイアント・ウェタを育てられるようにした。

 幼虫には、新鮮な葉や落ち葉に加え、タンパク質を補う、フレーク状の餌が与えられた。

 ニュージーランド自然保護局(DOC)の名誉研究員クリス・グリーン博士によると、このタンパク質が、若い個体の生存に欠かせないという。

Image credit:Shaun Lee / iNaturalist, CC BY 4.0

1万1000匹以上を野生に放つ画期的な試み

 自力で身を守れる大きさに成長したジャイアント・ウェタは、捕食者のいない安全な野生環境へと次々と移送されていった。

 過去15年間にわたり、捕食者のいない8つの島と、フェンスで囲まれた本土の2つの保護区へ、合計45回もの移送が行われた。

 8つの島の中には、2023年に生後4か月の幼虫300匹が放されたベイ・オブ・アイランズの島々も含まれている。

 ジャイアント・ウェタの守り手であるマオリのンガーティ・マヌヒリ族や、地域の自然保護団体は、この保全プログラムを一貫して支援し続けてきた。

 地域の団体は資金を集め、放す作業やその後の調査も手伝った。彼らの協力もあり、2025年までに1万1000匹以上が野生に放たれた。

 グリーン博士は、これほど多数の個体を放つことができたのは並外れた成果であり、昆虫などの無脊椎動物で、これほどの規模で成功した繁殖プログラムを他に知らないという。

野生で世代交代が進み、保全状況も改善へ

 放たれたジャイアント・ウェタたちは、新しい環境で順調に命を繋いでいる。

 最初に放されたモトゥオラ島とティリティリ・マタンギ島でのモニタリング調査では、野生下で少なくとも4世代が誕生していることが確認された。

 国際的には、野生で4世代が生まれることが、その場所に定着した証拠とみなされている。

 DOCによると、ほかの島の集団もこの基準に近づいているという。

 こうした成果から、ニュージーランド独自の絶滅危惧の評価で、ジャイアント・ウェタのランクは2004年の「国内絶滅危惧(Nationally Endangered)」から、2022年には「国内で増加中(Nationally Increasing)」へと改善された。

 まだ絶滅危惧種の枠内にはあるが、数が増えていると公式に認められたことになる。

 グリーン博士は、この成功事例が他の絶滅危惧種の保護にも役立つと期待している。

 今回得られた知見は、すでに近縁のマホエヌイ・ジャイアント・ウェタ(Deinacrida mahoenui)の繁殖にも生かされている。

 関係者たちのたゆまぬ努力が、貴重な固有種の命を未来へと繋いでいるのだ。

References: DOI.10.1002/njz2.70061

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この記事へのコメント 11件

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  1. ゔああああああああァァァァァ
    ダメだ、視覚情報が不快感と遺伝的な恐怖感に変換された。
    俺大きい虫は無理
    大昔はやっぱり虫って哺乳類八つ裂きにして食ってたんだろうか
    こんなんより巨大だったら身体もれっきとした鎧のような厚みもあったんじゃないかな

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  2. 昆虫は割と平気なほうだけど、こんなデカいのは背筋がゾワッとくるな

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  3. もしこんなのがシレッと横に居たら絶叫している・・・(;^ω^)

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  4. ちょっと待って、でかすぎる!

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  5. モトゥオラ島とティリティリ・マタンギ島にもともとジャイアント・ウェタが生息していたのかどうかが気になります。
    元々いなかったのだとすれば、ジャイアント・ウェタを放すことで島にいた別の小動物が消えていくという事態が懸念されます。

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  6. 昔「オーストラリアの生物はデカい!」特集みたいなのをテレビで見て戦慄した記憶…

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  7. ムカデが大の苦手な私が推定全長30センチのトビズムカデを見たときは、自分の見ているモノが信じられなくて、近寄ってまじまじと見つめた事があったが、カマドウマが苦手な友人がコイツを見たら、どんな反応をするやら・・・

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  8. 👩 こないなもんが、へっついさんの傍におったら腰ぬかしますえぇ

    • -1
  9. ニュージーランドも楽園でなかったことが証明された

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