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ロバの消防隊が、スペインの国立公園を山火事から守っていた

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(著)

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Image credit:asociacion el burrito feliz
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 スペインでは山火事を未然に防ぐため、ロバの消防隊が大活躍している。 

 2025年、同国は過去30年で最悪の山火事に見舞われ、各地の森や大地が焼き尽くされたが、南部のドニャーナ国立公園だけは無事だった。

 その理由は、18頭のロバたちが事前にせっせと燃えやすい枯れ草や低い木々を食べ、火が燃え広がる前に燃料をなくしてくれていたからだ。

 しかもこのロバたちは全員、捨てられて行き場をなくした保護ロバたちである。

 ロバたちの働きぶりは評判を呼び、今ではスペイン各地にロバのの消防隊が広がりつつある。

ドニャーナ国立公園が山火事から逃れられた理由はロバたち

 スペインでは毎年夏になると、各地で山火事が発生する。昨年(2025年)は、過去30年でも最悪といわれるほど広い範囲の森や大地が焼き尽くされた。

 そんな中、スペイン南部にあるドニャーナ国立公園は山火事の被害を免れた。

 火災における燃焼は、「可燃物・酸素・点火源」の3要素が揃うことで起きる。

 ロバの消防部隊が日々、枯草や乾燥した枝や低木を食べて、事前に「可燃物」とを取り除いてくれていたからだ。

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Instagram@asociacion el burrito feliz

捨てられていたロバたちが消防隊になるまで

 ドニャーナ国立公園は、ヨーロッパとアフリカを行き来する渡り鳥や、絶滅の危機から回復しつつあるイベリアオオヤマネコがくらす、貴重な自然の宝庫だ。

 この公園を守る18頭のロバたちは、もともと飼い主に捨てられ、行き場を失い保護団体「エル・ブリート・フェリス」が引き取ったロバたちだ。

 団体の名前はスペイン語で「幸せなロバの子たち」という意味だ。

 同団体は、2014年から18頭を国立公園の周辺にロバたちを出動させるようになった。

 会長のルイス・マヌエル・ベハラノ氏は、救い出したロバたちを「最高の草食系消防士」と呼んでいる。

 人に捨てられた命が、人に救われ、今度は自然を救う側にまわったのだ。

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IFacebook@asociacion el burrito feliz

毎日草を食べて火の燃焼を防ぐ

 ロバの消防隊の仕事は、「とにかく食べる」こと。

 3月から11月までの間、1日に7時間ほどかけて、決められた場所の枯れ草や低木をひたすら食べていく。

 働く区域は柵で仕切られ、広さはおよそ40m×15mほどの帯になっている。

 この帯は「防火帯」と呼ばれ、火災の燃焼要素となる「可燃物」をあらかじめ取り除いておくことで、火の元となる「点火源」が入ってきても、火が燃え広がるのを防ぐことができる。

 ロバは1日にたくさんの水を飲むため、車が入れない森の奥では、ボランティアの人々が飲み水を手押し車で運び、ロバの活動をアシストしている。

 ロバの消防隊の活動が開始されてから、ドニャーナ国立公園では10年以上も火災が起きていない。

なぜロバが適任なのか

  火事を防ぐ役目は草食の家畜動物の中でもロバが最も向いているという。

  牛や羊は、やわらかい草を好んで食べるが、ロバは、夏に乾いてかたくなった草や、とげのある低木でも平気で食べられる。

 その点ではヤギも適しているが、ロバはヤギよりも大きく、食べる量は10倍近くにもなるため少ない頭数でも大きな成果を上げられるという。 

 もともとスペインの野山には、草を食べる家畜がたくさんいた。

 ところが農業では家畜の代わりに機械が使われるようになり、農村自体も減っていったことで、草や低木がどんどん茂り、乾いた夏に燃えやすい可燃物としてたまっていった。

 再びロバたちに可燃物を食べてもらうことで、山火事が防げるようになるのだ。

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IFacebook@asociacion el burrito feliz

スペイン各地に広がりを見せるロバの消防隊

 ドニャーナでの成功は、専門家や自治体からも認められ、少しずつ評判を広げていった。

 今ではカタルーニャやガリシア、バスクといったスペインの他地域でも、同じようにロバによる消防隊が生まれている。

 もちろん、ロバだけですべての山火事を防げるわけではない。燃えやすい木を減らす、火の元を持ち込まないなど、森の手入れも欠かせない。

 それでも、かつて捨てられたロバたちが毎日幸せそうに自然の草を食べて熱心に火災予防を行ってくれている姿は、我々人間に忘れかけていた自然の営みを思い出させてくれる。

 最新のテクノロジーも良いが、人間の昔ながらの知恵もあながち捨てたものじゃないんだ。

編集長パルモのコメント

パルモの表情、普通

私は最近、2日間にわたる甲種防火管理者講習を受けたんだけど、悲惨な火事の現場映像ビデオを何度も見て、改めて火事の恐ろしさを目の当たりにし、日々の安全確認と避難経路の確保は大切だなと実感した。

一番印象に残ったのは、「人は火事に巻き込まれると高さの感覚が鈍り、高所からでも飛び降りてしまう」という講師の言葉だ。実際にニュースで、高層階から人が飛び落ちたと報道されることがあり、「絶対無理な高さなのになんで?」と思ったものだが腑に落ちた。

また、火災で命を落とすのは有害な煙によることが多いので、もし火災にあった場合には身をかがめて口を覆おう!フラッシュオーバーやバックドラフトも怖いので、安易にエレベーターを開けたり扉を開けて酸素を入れないようにしよう。覚えているうちに伝えておくよ。

References: Una campaña ha incluido burros bomberos para frenar los incendios forestales / Instagram

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この記事へのコメント 6件

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  1. 良い子!可愛い!ロバの消防隊!
    予防は最強の対策だね

    火災に巻き込まれた時高さの感覚が鈍るとは初知り、やっぱ緊急時は冷静な判断力が鳴りを潜めるのかな、覚えておこう

    • +2
  2. パルモさん注意喚起ありがとう。
    マンションのベランダにロープ置いとこうかな…。

    • +2
  3. ロバさんは力持ちだから自分が飲む水もついでに運んでもらえないのかな

    • +1
  4. ロバさんもふもふでかわいいねえ
    ってかロバさん捨てるってどういうこと? そんな簡単に飼ってるものなの?

    そんでロバさん捨てたやつ7回生まれ変わっても焚火するたびに風下になるのろいにかかれ

    • 評価
  5. 甲種防火管理者やったりジャングル行ったりするパルモさんって何者なんだ?
    ロバかわいいけど山火事リスクある暑さの中だってことだから水運びボランティアさん共々ご安全に

    • +1
  6. ヤギでもできそうだな

    • 評価

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